雪ノ下「やはり私がアイドル活動をするのはまちがっている」   作:はないろ

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どうも、デレステ30連内0SSRアニキです(血眼)


Stage : 7

観客を背に、青白い照明が飛び交うステージから戻ってくるバックダンサーの2人

 

「テンポが全然合ってない」

「代役入れるから、君たちは3曲目から下がっててくれ」

「練習して来た?」

 

など、ライブ関係者に非難の嵐。

 

緊張からか、全然リズムが噛み合ってない姿を見ていると歯がゆくなる。

 

 

 

簡潔に言おう。雪ノ下雪乃、渋谷凛の初舞台は大が付くほどの失敗であった。

 

......................................................

 

雪乃、凛「…」

 

ライブから2日、未だこの2人は落ち込んでいる。

雪乃もあんなに運動したのは久しぶり、と言っていた

それだけレッスンを重ねてきたのに、どうして通用しなかった。

プロデューサーである俺にももちろん、関係者からのお叱りがあった。正直言ってぶん殴りたかったが、明らかにこちらに非がある。

 

八幡「なぁ…気にするなよ、初舞台なら仕方ないだろ」

 

凛「…初舞台だから、気にすんな?」

 

凛が立ち上がり、涙と後悔の念がどろっと混ざった目でこちらを睨む。

 

凛「初めから他のアイドルに負けると思って、この企画に出したの?!」

 

凛「例え、私はバックダンサーでも、高垣さんにも、雪乃にも、誰にも負けたくない…!」

 

凛「っ…だから…!だから…」

 

瞳から涙が溢れ始める、嗚咽を漏らすと

苦しそうに、ごめん、と部屋から出ていく。

 

八幡「おっ、おい!凛!!」

 

雪乃「渋谷さんも、まだまだ子供ね…。」

 

八幡「俺達と1歳しか違わねぇよ…。ていうか、お前は平気なの?」

 

雪乃「悪いけど、泣くことより次への課題を見つけ、それを修正する方が成功への近道だと思うわ」

 

八幡「お前…目の周り赤くして言われても説得力な「黙るか死になさい」…黙ります…。」

 

雪乃「それより私はいいから、早く渋谷さんを追いかけなさい…。これでも、私達のプロデューサーなのだから、何かあったらあなたの責任よ?」

 

......................................................

 

凛「…」

 

凛「…帰ろう…」

 

普段なら街を歩けば、ブサイク勘違い男から声をかけられたりするが、今は自分でもわかるくらいの嫌悪感を放出している。

こんなんナンパしないよね…。

 

そしてここは例の初舞台会場だ。

今でも悔しすぎて、自分が情けなさすぎて、涙が出てくる。

おそらくこの失敗は、私の長い一生で最も許せない出来事だろう。

練習、もっと増やすべきだったのかなぁ…。

 

言わばここは「渋谷凛、屈辱の象徴」である。

意外と、私も完璧主義だったのかも。

 

「……り…ん…凛、渋谷凛!!」

 

凛「…えっ?」

 

......................................................

 

八幡「はぁ…はぁ…」

 

八幡「やっと…見つけた…!」

 

 

晴れた夜空、紺色の中にぱっと輝く月。

もうかなり遅い時間だ。

 

 

凛「…どうしたの?そんなに息切れして…」

 

八幡「お前を探してたからだよ、こんのあほ…!」

 

八幡「大体、お前はな!「あのね、私、アイドルに向いていないのかもしれない」」

 

八幡「…は…?」

 

凛「あのステージに立つと、なんというか、何も考えられなくなって、頭が働かなくなるんだ…」

 

凛「だから、短い期間だったけど、すごい楽しかったけど、アイドル、辞めようと思ってる…」

 

凛「だから…ごめ「ふざけるなよ」」

 

正直、今の渋谷凛ほど俺の癪に障る奴はいない

 

八幡「俺の中での渋谷凛は、何かしだしたら絶対に諦めない。最後までやり遂げるようなやつだ」

 

八幡「いいか?説教垂れるぞ」

 

八幡「お前らの失敗の原因はなんだと思う?」

 

凛「…しらない」

 

八幡「どうせお前、練習量とか思っているだろ、それは残念ながら不正解だ」

 

雪ノ下「正解は経験値、よ」

 

固まった空気を切り裂くような、雪乃のひとこと

ていうか、結局ついてきたのね…。

また雪ノ下の前で黒歴史作っちゃうとこだったよ…

 

八幡「まぁ、その通りだ」

 

八幡「あと、俺はお前ほどアイドルに向いてるやつはいないと思うがな」

 

雪ノ下「渋谷さん、あなた、私に対抗してきたくせに、こんなに簡単に折れてしまうような人だったの?」

 

凛「…うっ…」

 

雪ノ下「経験なら、これから積めばいいでしょう?それとも私に敗北するのが怖くなったのかしら?」

 

凛「…そんなことない、私、絶対に負けない…し」

 

雪ノ下「まぁ、アイドルとしては後輩だけど、人生においては先輩である私に、頼りなさいよ、渋谷さん…?」

 

そっと雪乃が凛を抱きしめると、凛は驚いたように目をぱちっさせる

 

雪ノ下「…泣いても、いいのよ?」

 

凛「…っう、うぅ〜…ずるいよ〜…」

 

あれっ、俺もしかしていらなかったよね…?

百合百合されても困るんだが、今はこいつらだけにしてやろう。

ていうか雪ノ下さんマジ女たらし。

 

......................................................

 

「気分はどうだ?」

 

「超絶スッキリ。」

 

「なら大丈夫ね」

 

屈辱の象徴の前で、同僚に泣きつくという結構な黒歴史を築いたようには思えない、凛々しい顔つきだ

それでこそ渋谷凛である。

 

凛「プロデューサー、次のライブ予定とか、ある?」

 

八幡「お前らが、頑張れるって言うなら、仕事取ってきてやらんこともないぞ」

 

雪ノ下「頑張れる?何を言っているの比企谷君」

 

凛「例えバックダンサーでも、全員私たちのファンにしてみせるよ」

 

八幡「そうか、期待してるぞ」

 

俺は、渋谷凛よりも、アイドルに向いているやつは本当にいないと思っている。自分の道を曲げず、意思を貫き通す。

あれっ…?武士道精神みたいだな…。

 

凛「あと、プロデューサー、じゃなくて、八幡って呼ぶから、よろしくね」

 

それは関係無いぞ、渋谷凛。

 

 




ご覧いただきありがとうございました( ¨̮ )

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