ワールドトリガー 一条隊隊長のニセコイ事情 作:ガンプラビルダー
俺たちの目の前に突如現れた爆撃用のトリオン兵。奴は再び市街地上空を飛行しながら爆弾を落として行った。
これ以上被害を拡大させないためにも俺と木虎は警戒区域にいる部隊より先にあのトリオン兵を撃破することにした。
木虎「一条先輩、どうやってあのトリオン兵を倒すのですか?」
一条「まず旋空孤月で奴の目を狙う。空中で撃破すれば二次被害も起きねえはずだ。」
そう思った俺はビルの屋上から旋空孤月を仕掛け弱点の目の部分を狙った。
しかし、空を飛んでいるトリオン兵を相手にするのは初めてであった為、俺が振り下ろした旋空孤月は見事に外れた。
一条「クソ……当たらねえ……」
木虎「なら、背中から飛び乗って攻撃しましょう。あのトリオン兵は川の周りを周回軌道しています。移動ルートを先読みして川の上で落としましょう!!」
一条「オーケー。ならグラスホッパーで背中に飛び乗るぞ!!」
俺たちはグラスホッパーを使って新型トリオン兵の背中に飛び乗った。奴の背中部分は何も武器がなく攻撃を狙えるなら最適だ。
木虎「爆撃用だけあって背中側は無防備みたいですね。ここからならやれます!!」
一条「気をつけろよ!奴は何をしてくるかわからないからな。」
うかつに攻撃体制に掛かれば命取りになってしまう。その時、トリオン兵の背中から細長い枝が幾つも現れ点滅し始めた。
点滅が終えるとさっきの枝のようなものは大爆発を起こした。
やはりあれは背中に飛び乗った敵を殲滅させるための武器だったのだろう……
一条「大丈夫か木虎!?」
木虎「はい……何とか……」
俺と木虎はシールドを固定モードにしてしっかりガードしたので無傷で済んだ。
固定モードである為移動しながら使用できないのは難点であるがその分防御力が格段に上がるから結構便利だ。
一条「今が攻撃のチャンスだ!!行くぞ!!!」
木虎「了解!!」
木虎はまずスコーピオンで背中に穴を開けそこからアステロイドの拳銃を放った。
それに対し俺も孤月を激しく振り下ろしトリオン兵の装甲を斬り裂いた。次の一撃でトドメを刺してやる!!
一条「旋空孤月!!!」
俺はグラスホッパーで上空に飛んである程度の射程を取りさっき孤月で斬り裂いたところへ向けて旋空を発動させた。
新型のトリオン兵は背中部分がボロボロになり黒煙を出しながらゆっくりと下降し始めた。
このままの状態で行けば川のうえに落ちる………はずだった。
空閑side
俺はイルガーが黒煙を上げながらゆっくりと落下して行くのを確認した。きっと二人が背中から攻撃を仕掛けたんだろう。
空閑「イチジョーとキトラ思ったよりやるな。イルガー落としたぞ。」
レプリカ『しかし、そうなるとまずいな………』
空閑「うん。まずい……」
イチジョーとキトラもヤバそうな気がしてきたぞ。このままだと奴は街の人を巻き込んでドカンだ。
………仕方がない。オサムに言われた通り二人に手を貸すとするか。
空閑「オサムの頼みだ!行くぞレプリカ!!」
レプリカ『承知した。』
イルガーが街に落下するのはもう時間の問題だ。奴をやるんなら早くしないと間に合わなくなってしまう。
レプリカ『イルガーは大きなダメージを受けると付近で最も巻き込める人間の多いところで落下して全ての内蔵トリオンを使って自爆する。』
空閑「わかってる。だから空中で落ちる前でドンだろ?」
レプリカ『いや、それではダメだ。トリガーで何かを破壊すればそのトリガー固有のトリオン反応が発生する。繰り返すほどボーダーに感知されやすくなるぞ。』
空閑「……ってことはつまり敵を殴ったらボーダーに見つかるってことか……じゃあバレずにやるのは無理じゃん。」
レプリカ『そうでもない。イチジョーとキトラが奴を自爆状態まで追い込んでくれた。今なら攻撃しなくてもイルガーは倒せる。』
空閑「それじゃあやることは決まったな。頼むぞレプリカ!!」
レプリカ『了解だ。』
レプリカは俺の頼みによって戦闘体から飛び出てイルガーの方向へ飛んで行った。
空閑「《鎖》印 三重(チェーン トリプル)!!!」
俺は『鎖』印(チェーン)を自分とレプリカの目の前に発動させ大きな鎖をイルガーに向けて発射した。
これならば攻撃せずともイルガーを倒せるはずだ!!
一条side
新型のトリオン兵は落下進路を変え弱点の目の部分を歯のようなシャッターでガードし背中からは黒い突起物が幾つも飛び出してきた。
木虎「何なの?……こいつ急に進路が変わった!?」
トリオン兵の進路は川ではなく多くの人がいる市街地であった。
一条「こいつ……まさか!?街に堕ちて自爆するつもりか!!??」
爆弾を中に内蔵しているから奴には相当なトリオンを蓄えているはずだ。だとすればそれ以外考えにくい。
恐らくさっき現れた突起物は高密度なトリオン爆弾だ。
木虎「なら、早く何とかしましょう!このままじゃ多数の人が犠牲になります!!」
木虎は直ちにスコーピオンで黒いトリオン爆弾に向けてダメージを与えるも傷一つ入らない。
木虎「なんてトリオン密度なの!?……駄目…止まらない!!」
木虎は今度はトリオン兵の装甲に向け拳銃を発射して止めようとする。でも動きが止まる気配は全くない。
どうしたらいいのか分からず木虎は冷静さを失っていた。
一条「こうなったら………さっき放った時よりも遠くから旋空孤月を放って空中で爆発させるしかないな。」
木虎「あなたにそんなことができるのですか!?」
一条「やるしかねぇだろ!!モタモタしてる暇はねぇ!!」
はっきり言って成功する確率はかなり低いのは自分でもわかっていた。
けど市民の命がかかっている以上何もしないで奴が自爆するのを黙って見てる訳には行けない。
そう思った俺は孤月を強く握りしめ覚悟を決めた。しかしその瞬間、突然トリオン兵の動きが止まった。
一条「何だ………一体?………」
空閑side
空閑「よし。捕まえた。」
イルガーをしっかり『鎖』印(チェーン)で繋いであいつの動きを封じ俺は巨大な鎖をしっかり握った。
あいつの背中にはまだイチジョーとキトラがいるけどトリオン体だからまぁいいか。
空閑「『強』印 七重!!!!!!!………っせーーーーーーーの!!!!!!!」
トリオン体の能力を向上させる『強』印(ブースト)を使い俺はイルガーを引っ張って川の方へ投げた。
川に落下したイルガーは大きな音を立てて大爆発を起こした。これが市街地に落ちてたら大惨事だったな。
まぁともあれ、これで任務完了だな。
一条side
突然動きが止まり直後に川に引きずり落とされたトリオン兵は川の上に落下し大爆発を起こした。
奴の進路からするに確実に街に堕ちていたはずだ……と言うことは俺たちは何者かに助けられたと言うことか?………
俺たちが陸へ上がると河川敷の近くで声がしたので近くに行ってみた。
木虎「あれは……三雲君!?」
そこには、トリオン体に換装した修がいて街の人々から礼を言われていた。
「君のお陰で助かったよ。」
「いや〜。まさかボーダー隊員に助けられるなんてさすが三門市を守るヒーローだ……」
修「いえ、僕は当然のことをしただけです。」
木虎「私達が戦っている間にまた、市民相手にポイント稼ぎ?……優等生ぶって、そんなに人気者になりたいわけ?」
一条「おい、心の声が丸聞こえだぞ。」
木虎「はっ!?………す……すみません………」
言葉に出ていたのが気づかなかったのか、木虎は恥ずかしくなって顔を真っ赤に染めた。
それはともかく、修の奴トリガー使うのはダメだって言ったのにまたトリガーを使うなんて……全く懲りない奴だな………
多くの人が修に礼を言っている中、さっきのトリオン兵により家などを壊された人々はあいつに文句をつけていた。
「何が『助かった』だ!?うちの店は壊されたんだぞ!!」
「俺の家もだ。ボーダーは何をやっている!?」
「なんで近界民が出るんだ!?」
イレギュラー門がまだ公表されていない現在、市民の皆が動揺するのは無理はない。
対応に困っていた修の目の前に木虎が助け船を出した。
木虎「近界民による新手の攻撃です。詳しくは近々発表があると思います。損害の補償に関する話はその時に。被害に遭われた方々はひとまず避難所へ移ってください。非常時ですのでご協力をお願いします。」
木虎の説得により文句を言っていた人々はもう言わなくなった。
修「あ…ありがとう。」
木虎「礼なんていらないわ。それよりあなた、また規律違反を犯して一体どう言うつもりなの?」
修「……僕はただ街の人々を救いたかっただけで……特別な理由は何も……」
一条「三門市民の救ってくれたことは感謝する。でも、木虎が学校で言った通り深刻な事態も招く可能性もあった。そこのところは分かってんのか?」
修「……わかっています。けど、何もできないからと言って黙って避難するのが嫌だったんです。」
一条「………どうやらテメェは何にも分かってねぇみたいだな。一つ言っとくけど、自分の命もまともに扱えない奴に人の命を護る資格なんてねぇんだよ。」
修は何も言えずタダ黙っていた。これ以上は何も言えなかったんだろうな……
すると空閑がひょっこり現れ俺にこう言った。
空閑「オサムに厳しいこと言ってるけどさ、お前とキトラがいてくれたお陰で大惨事にならなかったんだからいいんじゃないのか?」
一条「違う。俺達はあのトリオン兵が自爆するのを止められなかった。俺達は何者かに助けられたんだ。」
もしそいつが俺たちを助けてくれなかったら今頃市街地は火の海だった。多分人々を避難させていた修も死んでいただろう……
木虎「一条先輩、河川敷にいる市民を避難所へ誘導します。手伝ってください。」
一条「わかった。修、先に本部に行ってろ。俺たちは後から追う。」
修「わかりました。」
空閑「じゃあ行こうぜオサム。」
河川敷にいた人々を避難させるべく街を歩いているとあらゆるところで建物が燃えているのが確認できた。
一条「こんな光景を見たのは四年ぶりだな……」
早くイレギュラー門をどうにかしないとまた四年前みたいなことになってしまう。けど、俺たちは技術者じゃねえしどうすることもできねえな………
ようやく避難させ俺たちはなんとかボーダーの本部へたどり着いた。
俺は入り口の目の前にある認証キーにトリガーをかざしロックを解除した。
『トリガー認証。本部への直通通路を開きます。』
空閑「ふむ。トリガーが基地の入り口の鍵になってるわけだな。」
一条「そうだ。悪いがここから先はボーダー隊員しか入れねえ。お前とはここでお別れだ。」
空閑「じゃあ俺はここまでだな。何かあったら連絡してくれ。」
修「わかった。」
さて、修をなんとか本部まで連れたから任務完了だ………本当なら修を本部まで連れて行けばよかったが新型のトリオン兵が現れたお陰でだいぶ遅くなっちまった………
おまけに上層部への報告書まで書かないと行けないなんて……ったくめんどくさいな……
けど、トリオン兵を倒したのは俺と木虎じゃなく奴を引っ張った誰かなんだがそれを書いても上層部の人は信じてくれないだろうな。
とりあえず新型のトリオン兵は俺と木虎が倒したことにして修が三門市民の避難に貢献したと書いておくか。
作戦室で報告書を書きおえるとと千尋が1枚の紙を見せながらやってきた。
千尋「隊長、これを見てください。やっぱりうちの学校に現れたモールモッドは修君のトリガーで倒されていました。」
一条「そうか……」
千尋「ですが、三輪隊の月見さんから手がかりになる情報を聞きました。昨日警戒区域に現れたバムスターからはボーダーのトリガーではない反応が検出されているみたいです。」
一条「何!?一体どう言うことだ!?」
千尋「私にもわかりません。ですが、この件がもしかしたら何か関係しているのかもしれませんよ。」
一条「かもしれないな………俺も詳しく調べてみる。」
謎のトリオン反応にC級トリガーでのモールモッドの撃破、そして新型トリオン兵を引っ張った謎の人物。
それを行ったのは全て同一人物であり俺は既にその人物と対面していたのだった。
続く
質問コーナー
Q レイジさんのパンチと千棘のパンチだとどっちの方が威力が高いと思いますか?
A 生身の身体だと千棘でしょうが、トリオン体に換装した状態だとレイジさんの方が圧倒的に上でしょうね。
Q この作品以外にも何か書きたいものとかありますか?
A 現在、この作品以外にラブライブの新作小説の構成を練っています。
今はまだプロットの状態ですが、投稿する可能性は高いと思います。
感想、アンケート、お気に入り登録を募集しています。次回もトリガーオン!!