ダンジョンに第4十刃がいるのは間違っているだろうか   作:KUSAN

2 / 6
第2話

あれから数日後、ファミリアに新しい人が入った。

 

一人は男で、種族はドワーフ。

名前はガレス・ランドロック。

ドワーフらしく豪胆な性格だ。

 

もう一人は女で、種族がハイエルフ。

名前はリヴェリア・リヨス・アールヴ。

エルフの王族出身らしい。

 

この2人はとても仲が悪い。

多分馬が合わないのだろう。

顔合わせ早々に喧嘩をしだした。

ロキがそれを見て笑い、フィンがそれを止める。

俺はそれを見ているだけだ。

なぜなら興味がないからだ。

多分ダンジョンは、この4人で行くことになるだろうから、邪魔にならなければいいだろうと思っていた。

 

 

 

あれから1年後、全くと言っていいほど、二人の仲が良くなることは無かった。

最近は、ダンジョンにいる時まで喧嘩をしている。

そして今、俺達はダンジョンに潜っている。

俺達4人は能力が高く、バランスのとれたメンバーが揃っていた。

なので、1年で中層に入る手前辺りに行くことができた。

俺一人で行けるところまで行ってみたいが、時間がないので行くことはできなかった。

なので皆と足並みを揃えてダンジョンに潜っている。

俺達4人のステータスは中々高く、中層に行っても良いと思うが、リーダーのフィンが安全第一で、全員が一定のステータスになるまで進まない事を決めているらしい。

 

「いい加減下に降りてみないか? ここで狩りをしていても、効率がわるいんじゃないか?」

 

しかし、ガレスがずっと同じ敵に飽きてきたのか、下に行こうと提案をした。

 

「駄目だ。まだ、ステータスが足りない」

 

それをフィンはきっぱりと断った。

そこで話しに入ってきたのは、いつも喧嘩しているリヴェリアだった。

 

「たが、コイツの言い分も尤もだ。私も下に行くことを提案する」

 

「でも、駄目だ。ステータスは確かに大丈夫かもしれない。だけど、装備が心もとない」

 

フィンがそう言うと、リヴェリア、ガレスか俺の方を向いた。

 

「ウルキオラ。お前はどう思う?」

 

「下の階のモンスターの弱点、下の階の地形を分かるのは誰だ?フィンだろう。ならフィンのいう事を俺は信じる」

 

それを聞いたリヴェリアとガレスはお互いを見て、目線で話し合っているような気がした。

 

「なら、俺とリヴェリアで次の階層に行ってくる」

 

「そうだな。ここで狩っていても効率が悪いしな」

 

何故こういう時は仲が良いんだ?

俺は1人で疑問に思っていると、フィンが二人を止めた。

 

「駄目だ!2人で行くなんて危険過ぎる!どうしても行くっていうのかい?」

 

「「当たり前だ!」」

 

「はぁー。仕方がないね。ウルキオラも良い?」

 

「ああ」

 

こうして俺達は中層に行くことになった。

中層でも俺達はモンスターを狩ることはできていた。

 

「ガハハ。全然余裕だな。これなら、もうちょっと早く降りればよかったな」

 

「確かにな。これなら、中層の方が効率が良いからな」

 

ガレスは笑いながらリヴェリアと話していた。

俺は珍しい事もあるもんだなと思い見ていた。

 

しかし、モンスターの生まれるスピードが上層とは違い早かった。

なので、倒しても直ぐに戦闘態勢に入らなければならなかった。

すると、前から来ていた冒険者達が俺達の横を走っていった。

 

「これは! パス・パレード!? 全員撤退だ!」

 

フィンが何かに気づき、撤退の指示を出した。

だが、俺達は今相手にしているモンスターがいるので、そう簡単に逃げることが出来なかった。

そして俺達は、モンスターに囲まれてしまった。

 

「リヴェリア!広範囲の魔法を発動してくれ!僕とガレスとウルキオラはそれまでリヴェリアを守るんだ」

 

そう言われ俺達はリヴェリアを守るように戦った。

そして、リヴェリアの魔法の詠唱が終わり、魔法を発動した。

リヴェリアの発動した魔法は凄まじく、モンスターを全て倒すことが出来た。

 

「ふぅー。これで一安心だ」

 

フィン、ガレス、リヴェリアは命が無事だった事を喜んだ。

だが、俺は天井が崩れるのに気づいた。

 

「リヴェリア! 避けろ!」

 

俺はリヴェリアに声を掛けたが、安心しきっていたのでリヴェリアは動けないようだった。

なので、俺はリヴェリアを押し倒し、瓦礫を当たらないようにした。

 

ガラガラガラガラ!!!

 

俺達は瓦礫には当たらなかったが、フィンとガレスと離ればなれになってしまった。

 

「ウルキオラ! リヴェリア! 2人共大丈夫か!」

 

瓦礫の向こうから、フィンの声が聞こえてきた。

 

「大丈夫だ。俺もリヴェリアも無事だ」

 

「良かった。なら、急いで合流しよう」

 

「それは駄目だ。フィンも分かっているだろう。合流するくらいなら、それぞれ上を目指した方が安全なんだ」

 

俺もこの階層の地形を知っているので、それぞれが上を目指した方が早く合流できると思っている。

多分フィンも分かっている筈だ。

しかし、問題はリヴェリアだ。

リヴェリアが万全の状態ならフィンも上で合流しようと言っていただろう。

だが、今のリヴェリアの状態は精神疲弊一歩手前の状態だ。

その状態だと、戦えるのは俺1人という事になる。

それでは、いくら俺が強かろうと無理だと思い、フィンは早く合流しようという案を出したんだろう。

だが、俺はフィンの案には従わず、進むことに決めた。

 

「俺達は大丈夫だ。お前達は自分の心配をしろ」

 

そして、俺はリヴェリアの方を向いた。

 

「私を置いていけ」

 

行くぞと言おうとしたら、リヴェリアがそう言ってきた。

 

「何故だ?」

 

「私とガレスがあんな事言わなければ、こんな目に合うことは無かった。だから自業自得というものだ」

 

俺はリヴェリアの頭を叩いた。

 

「馬鹿が。結果行くのを決めたのはフィンだ。それに置いていけだと?」

 

「私を連れていくとなったら、お前が死ぬかもしれないんだぞ!」

 

そんな話をしていると、ミノタウロスが俺達に襲いかかってきた。

俺は拳に魔力を集め、突きを放った。

 

『虚弾』

 

頭に俺の虚弾が当たったミノタウロスは消滅した。

 

「俺は死なん。だからお前も来い」

 

そう言ってリヴェリアを担いだ。

 

「やめろ! 自分で歩く!」

 

そう言うリヴェリアの顔は、何故か知らないが赤くなっていたが、俺はそのまま歩き続けた。

 

「駄目だ。担いだ方がお前に攻撃が当たる心配をせずに済む」

 

そう言うとリヴェリアも反論はしなくなったので、上の階段を目指して歩いた。

 

俺は出てくる敵を、虚弾で倒していると、後ろからリヴェリアの寝息が聞こえてきた。

 

その後も同じように倒していき、ダンジョンから出ることができた

ダンジョンから出ると、フィンとガレスがいた。

 

「「ウルキオラ! リヴェリア!」」

 

俺達に気づいたフィンとガレスが近寄ってきた。

すると、ガレスが突っ込んできた。

俺はそれを避け、ガレスを睨みつけた。

 

「おい。何をする?」

 

「すまんかった! 俺の所為で危険な目に合わせてしまった! 本当に生きていてくれてよかった!」

 

そう言って俺に抱きつこうとしてきたので、俺はよけた。

すると、ガレスの顔が何故避けた?みたいな顔をしていた。

 

「俺は今リヴェリアを担いでいるんだ。それに男と抱き付く趣味はない」

 

「すまんかったな。周りが見えていなかった。それにしてもずっと担いできたのか?」

 

やっぱり疑問に思われるか。

なら、コイツ等には話しておいた方がいいだろう。

 

「ああ。お前等には一応俺の事を話しておこう」

 

「なら、宿屋に帰らないかい?もう疲れたよ」

 

「そうだな」

 

そうして俺達は宿屋に帰ることにした。

 

俺達は宿屋に着くと、ロキに今日の出来事を話した。

するといつもの緩い感じから一変し、真面目な雰囲気に変わった。

まず3人で怒られ、ガレス、フィンが個別に怒られていた。

リヴェリアはまだ寝ている。

俺か?

俺はそんなに怒られなかった。

そして説教が終わり、俺の説明をする事にした。

 

「ウルキオラ、本当にええんか?」

 

「ああ。かまわない」

 

俺はロキに頼んでステータスの写しをフィンとガレスに見てもらった。

 

ウルキオラ・シファー

 

 力…D540→D550

 

耐久…B720→B725

 

器用…B730→B742

 

敏捷…B710→B722

 

魔力…B700→B720

 

〖魔法〗

 

〖スキル〗

 

《第4十刃》

それ相応の力が使える。

成長する事によって威力があがる。

 

《帰刃》

 

 

《帰刃・第2階層》

 

 

「これは…」

 

「ガハハ。これは凄いな!」

 

フィンは驚いており、ガレスは笑っていた。

 

「俺はこの《第4十刃》のスキルで敵を倒してきた」

 

「このスキルのそれ相応の力って言うのはどういう事だい?」

 

俺は使える能力を全て説明した。

 

「分かったよ。なら、今度ダンジョンで試し撃ちしないとね」

 

「わかった。それともう一つお前等に言っておく事がある」

 

そう言って俺は、服に手を掛け胸の穴を見せることにした。

 

「「「……」」」

 

「ロキには見せたが、お前等に見せるのは初だな」

 

「…何で言ってくれなかったんだい?」

 

「胸に穴が空いているなんて化け物だろう?」

 

そう言って俺は自分の部屋に戻るために席を立った。

 

 

 

「お前は化け物ではない!」

 

声のした方を向くと、精神疲弊で眠っていた、リヴェリアがいた。

 

「聞いていたのか」

 

「ウルキオラはウルキオラではないか!それに、私をたすけてくれた者が、化け物の筈なかろう!」

 

「そうか」

 

俺は返事だけ返し、部屋にもどった。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。