ダンジョンに第4十刃がいるのは間違っているだろうか   作:KUSAN

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第5話

初めてのダンジョンへ行ってから、1ヶ月くらいでアイズはランクアップした。

 

俺はアイズがランクアップした時に、プレゼントを渡そうとした。

それは魔道書だ。

level 2になり、そろそろ魔法の練習をしたいと思っており、魔道書を読めば一発で魔法が発現するので、渡そうと思った。

しかし、渡す直前にリヴェリアから、アイズは魔法を使える事を聞き、渡すのを止めた。

そして結局、じゃが丸君が良いと言われたので、じゃが丸君を沢山買って上げた。

 

ちなみに、アイズがランクアップに要した時間は7ヶ月くらいだ。

過去最高の早さでランクアップしたらしい。

周りからは才能が違うなど、アイズを天才呼ばわりするが、アイズの訓練を一緒にすれば、ランクアップくらい簡単だ。

まぁ、アイズ以外に教える気はないがな。

俺が考え事をしていると、アイズが喋り掛けてきた。

 

「ファミリア内で模擬戦する事になったんだけど、ウルは見に来るの?」

 

「模擬戦だと? 誰とやるんだ?」

 

「同じパーティーを組んでいるベートって子。確かフィンの教えている子だったよ?」

 

ほう。

フィンの教えている奴か。

これは負ける訳にはいかないな。

 

「アイズ。その試合負けるなよ。負けたらじゃが丸君は無しだ」

 

そう言ったら、アイズは下を向いて落ち込んでしまった。

 

「そう落ち込むな。勝ったら1日食べ放題だ」

 

この言葉を聞くと、さっきの態度から一変、目をキラキラさせて俺を見てきた。

 

「分かった! なら早速訓練しよう!」

 

「ああ」

 

こうして俺達は訓練を再開した。

そして模擬戦の当日になった。

 

「やあ、ウルキオラ。今日はよろしくね」

 

「ああ」

 

「提案なんだけど、賭をしないかい?僕の教えている子が勝てば、僕の勝ち。アイズが勝てば、ウルキオラの勝ちだ」

 

「いいだろう。で、一体何を賭けるんだ?」

 

「んー。じゃあ、一つだけいう事を聞くってのはどうだい?」

 

「いいだろう」

 

そして俺達はアイズとベートの模擬戦を見ることにした。

 

アイズの武器は剣、まぁ今は模擬戦なのでレプリカだ。

ベートの戦闘スタイルは、蹴りでモンスターを倒していくらしく、装備はしていない。

そしてスタートの合図がなり、両方が相手に向かって飛び出した。

ベートが蹴りを放つと、アイズはそれを防ぎ、アイズが剣で斬りかかると、ベートはそれをいなしていた。

 

「中々良い勝負だね」

 

「ああ。今の所はな。そろそろ、アイズは勝負を仕掛けるだろう」

 

すると、アイズが魔法を使った。

 

『目覚めよ(テンペスト)』

 

そう言って武器に風を纏った。

この魔法は風属性の付加魔法だ。

武器に纏えば、攻撃力と攻撃範囲が拡大する。

今は武器にしか纏えないが、いずれ自身にも纏えるようになるだろう。

 

そして魔法を使ったアイズの攻撃を、ベートはいなせなくなってしまい、決着がついた。

 

「フィン決着がついたな。さて、賭の内容だが…「ウル! 勝った!」

 

俺がフィンに賭の内容を話そうと思うと、模擬戦に勝ったアイズが話しに割り込んできた。

 

「よくやった。後で、一緒にじゃが丸君を食べに行こうな」

 

「わかった! じゃあ、準備してくる!」

 

そう言ってアイズは、出かける準備をするために、部屋に走っていった。

 

「さて、フィン。賭の内容だが…「アンタがアイズの言っている、ウルってやつか?」

 

もう一回フィンに話しかけたら、さっきアイズと模擬戦をしていたベートって子供が話しかけてきた。

 

「それがどうした?」

 

「俺にも稽古を付けてくれ! 頼む!」

 

そう言ってベートは頭を下げてきた。

だが、俺はもう面倒をみる気はない。

アイズで十分だ。

 

「断る。俺にメリットがない。それに、フィンやガレスに教えてもらっているだろう」

 

「だけど、俺も強くなりたいんだ!」

 

「何故そこまで強くなりたいんだ?」

 

「アイズに負けたくない。アイツの後ろに隠れて、戦うなんてしたくねぇ!」

 

確かにアイズは強いが、アイズと同じくらいの歳で、そこまで強さがあるなら、足手まといにはならないだろう。

やはりここは断るか。

 

「まぁ、ウルキオラ。ベートもこう言ってるんだから、お願いできないかい?」

 

断ろうと思ったが、そこにフィンも入ってきた。

この野郎。

最初からこれが目当てだったな。

俺を教育係にするつもりか?

 

「フィンどういう事だ?」

 

「どういう事も何も、ベートが頼んでいるんだ。どうか僕からも頼むよ」

 

フィンの野郎。

勝っても負けても、ベートの面倒を見させる気だったな。

 

「わかった。但し、途中から抜け出したり、逃げたりするなよ?」

 

「ああ! これからよろしく頼む!」

 

そう言ってベートは頭を下げてきた。

 

「フィン。賭の内容だが、俺にこれ以上面倒事を押しつけるな。わかったか?」

 

「分かったよ。まぁ今回は助かったよ」

 

こうして、俺に二人目の教え子ができた。

 

「ウル! 準備できた!」

 

「ああ。今日からベートも教える事になったから、一緒に行くぞ」

 

「ベート。よろしくね」

 

「!!」

 

アイズがそういうとベートの顔が真っ赤になった。

 

「まさか、体調悪いの?」

 

顔が真っ赤なベートを見て、アイズが心配そうに聞いていた。

そうなのか?

さっきまでそんな風には見えなかったがな。

 

「そんなんじゃねぇよ! 行くなら早く行くぞ!」

 

俺はベートの事を変な奴だと思った。

多分アイズも思っているだろう。

そして3人でじゃが丸君を食べに行った。

 

 

 

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