小さくて可愛い織斑一夏   作:ザルバ

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十四話目です

 突如アリーナに乱入してきたのは体全来のパイプがむき出しになった黒いISであった。会場内は突如現れた謎のISに恐怖し、悲鳴を上げながら我先にとアリーナの外に出ようと騒動となっていた。

「そこの所属不明ISの操縦者に問います。貴方はどこの所属ですか?もしこちらの指示に従うなら投稿してください。」

 一夏の言葉に対し謎のISは一夏の方に向け腕を向けるとそのまま赤く太いレーザーを放ってくる。一夏は鈴の腕を引っ張り一緒に回避する。

「話しをする口は無し・・・・・・・・・・・ね。」

《織斑君、凰さん聞こえますか?》

「はい、山田先生。」

《早くそこから逃げてください。》

「それはちょっと無理かもしれません。僕か鈴ちゃん、あるいは両方を狙っているのだったらここを離れたら多分あのISは容赦なく追いかけてきます。そしてたら被害はここだけじゃ終わりません。」

《で、でも!》

《代わってください、山田先生。織斑、教員の救出部隊が来るまで持ちこたえられるか?》

「やってみます。持ちこたえれるかはわかりませんが。」

《そこは嘘でも持ちこたえるとでも言ったらどうだ?ま、確信の無い言葉よりかは幾分マシだがな。では・・・・・・・・・死ぬな。》

「了解です。」

 

「お、織斑先生!な、なんで交戦を許可しちゃうんですか!」

「落ち着け山田先生。まずこれを見ろ。」

 千冬はモニターに映し出された物を見る。

「そ、そんな!ロックがレベル5!それも外部から!」

「そういうことだ。どの道、今の私たちには救助にも行けない。が、幸いにも此処には専用機持ち二人がいる。篠ノ之、オルコット両名に指示を出す!両名とも外からアリーナ出入り口のロックされた扉を破壊しても構わん。生徒の避難を第一優先にしろ!」

「はい!」

「わかりました!」

 

「一夏、アタシも一緒に・・・・」

「鈴ちゃんはさっきシールドエネルギーが0になったでしょ?みんなの避難誘導に専念して。」

「くっ、わかったわ。」

 鈴は一夏の言葉に従う他なかった。

「あ、それともう一つお願いなんだけどその青龍刀貸してくれる?」

「いいけど・・・・・なんで?」

 鈴は一夏に双天牙月を貸し出す。

「これって・・・・・これで一本なの?」

「違うわよ。ここで連結してんのよ。」

「あ、ならよかった。」

 一夏はそういうと鈴の双天牙月を二本にすると両方とも逆手で持つ。

「おっと!結構重いんだね。」

「当たり前よ。パワー系のIS専用武装なんだから。」

「うん。でもこれでも行けるね。」

 二人の会話が終わった途端に再度レーザーが放たれる。

「おっと!じゃあ・・・・・・・・・・・・行きますか!」

 一夏は瞬間加速で急接近し一気に謎のISの懐に入ると流れる様に双天牙月を振るう。それはまさしく舞い。一瞬の油断すらなく、無駄もなく、ただ敵を追い詰める舞い。

「(戦い方のベーズはウサギの完全体。無駄なく、鋭く、的確に・・・・・そう、この感じだ。)アシパトラヴァナ!」

 アンティラモンの戦い方を模倣し、それを身に刻ませる一夏。避難誘導している鈴ですら目を奪われるほどである。

(すごい・・・・・あんな戦い方ができるなんて。それにあのIS,さっきから防御もなにも取れてない。完全に一夏がペースを掴んでいるわ。)

 一夏は竹とんぼの様に回転し一気に追い込むと、双天牙月を連結させ横に八の字を描くように剣を振るう。

「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあああああああああああ!」

 雄叫びを上げる度に増す勢いとキレ。流石の襲撃者も防御体制が崩れる。

「ふっ!」

 一夏はその場でバク宙し、そしてスラスターを吹かしたドロップキックを喰らわせる。謎のISは吹っ飛ばされる。一夏は双天牙月をグラウンドに突き刺し、雪片弐型をコール、零落白夜を発動する。

「ふー・・・・・・・」

 一夏は全身の力を一気に抜く。スラスターが低い音を立てながら回転数を上げ、一夏は少し前屈みになった途端であった。

 タタンッ・・・・・・・・・・・

 一瞬の出来事であった。空気が二回連続破裂するような音が響き渡り、気づけば一夏は謎のISの後ろに位置していた。静寂が空間を支配する。

先に動いたのは一夏であった。零落白夜を切ると姿勢を正す。

 刹那、謎のISが前に倒れる。

「終わった・・・・・・・・・・・・・・かな?」

 一夏は謎のISの方を向く。そして謎のISをスキャンしてみる。

「・・・・・・・・・やっぱり。」

 結果は生命反応なし。完全な無人機である。

「織斑先生、対象の機能停止を・・・・・・・・・再確認。」

 一夏が千冬に連絡しようとした直後、謎のISはまるで屍鬼のように起き上がり、一夏に銃口を向ける。一夏は通信を切ると一気に謎のISの方に急接近し雪片弐型を突きつける。

「オイタをするともうあんな事するのもヤだよ、お姉ちゃん。」

 一夏が小声でそう言った途端、一瞬謎のISの動きが止まった。一夏は微笑み、そして謎のISのコアに向け零落白夜を使用する。零落白夜により謎のISのコアの回路がすべて焼き切れ、事実上使い物にならなくなった。

「織斑先生、今度こそ確実に対象の機能停止を確認しました。」

《よくやった、織斑。》

 

 その後、謎のISに関しての事情聴取が行われ、時刻は既に夜7時。学園の生徒も夕食を取っている中、鈴は一人一夏に三つタッパを持って行っていた。

「はい一夏。今日のMVPへのご褒美よ。」

 鈴がタッパを開けると炒飯、酢豚、レバニラも三点セットが揃っていた。

「わー、鈴ちゃんありがと!」

 




最後の料理に関しては個人的に好きな中華料理です(近所の中華料理屋さんで)
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