小さくて可愛い織斑一夏   作:ザルバ

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十六話目です

 箒のデート約束宣言があった翌日の朝。山田先生が教卓に立ちクラス全員に重大発表をした。

「今日から同じクラスになる転校生を二人紹介しまーす。」

『えぇえええええええええええええええ!』

 一組の驚きの声が窓を揺らした。一夏は防音ヘッドホン(束さん製作)を装備し、耳を守った。声が止むと再び山田先生は口を開いた。

「そ、それじゃあ入ってきてください。」

 山田先生の言葉に従い二人が入ってきた。一人は髪の毛を後ろで纏めた金髪の男の子、もう1人は髪を腰まで伸ばした銀髪眼帯の女の子がいた。

「そ、それじゃあデュノア君から自己紹介をお願いします。」

「はい。フランスから来たシャルル・デュノアです。この国では不慣れなことも多いかと思いますがよろしくお願いします。」

『き・・・・』

「き?」

 その瞬間、一夏の第六感が働き再び防音ヘッドホンを装着する。

『キャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!』

「うわっ!」

 女子の奇声が教室を揺らした(文字通り)。

「二人目の男キタ――――――――――――――!」

「イケメ――――――――――ン!」

「貴公子キャラキタ―――――――――!」

「IS学園公認同人誌の新しいネタよ!」

「ああ、妄想が膨らむ!」

(なんだか知らないけど怖い言葉が聞こえたよ!)

 一夏は最後らへんの声に怯えた。

「静かにせんか馬鹿者!まだ自己紹介の途中だ!(公認同人誌・・・・・・販売前にもらっておくか)」

 まじめな顔をして何を考えていますか千冬さん?

「ボーデヴィッヒ、自己紹介をしろ。」

「はっ!教官!」

「ここでは織斑先生だ。」

「わかりました。ドイツ軍所属ラウラ・ボーデヴィッヒだ。副官からは日本文化について粗方習った。日本にはコミケと言うのがあるのだろ?」

『!?』

「さらに日本には萌え文化があったり物を人の多たちにする擬人化があったりすると聞く。未来に生きているな、日本人は。」

(誰、偏って日本文化教えた副官は!?)

(あ~、きっとアイツだな。)

 一同が副官について疑問に思う中、千冬には心当たりがあった。

 その副官は日本の萌え文化が好きである。因みに給料の一部をその副官と感化された部下のために使ったとか。そんな中ラウラは一夏の方へと近づく。

「それと・・・・・久しぶりだな一夏。」

『えっ!』

「久しぶりラウラちゃん!」

「むぅ・・・・・そのちゃんづけは止めてくれないか?」

『ええ!?知り合い!?』

 クラス一同二人が知り合いであることに驚きを隠せなかった。

「静かにしろバカ者ども!」

 千冬の一喝で再び静まり返る教室。

「一限目からは二組との合同授業だ。織斑、デュノアの面倒を見てやれ。」

「わかりました。」

「ではSHRを終了する。各自遅れないように!」

 千冬はそういうと山田先生と共に教室を後にした。

「いそご、デュノア君。」

 一夏はそう言いながらシャルルの手を引っ張る。

「ま、待ってよ織斑君!」

 そんな光景を見て一部の者は写真に収め、一部は鼻血を噴出していた。

(なんか織斑君って小さいから弟みたいな感覚だね。僕に弟がいたらこんな感じなんかな?)

 シャルルがそう思っていると通路を塞ぐように女子の陣営が迫りくる。

「いたわ!織斑君よ!」

「転校生と一緒!」

「身長差カップル・・・・・・・・・・・・いける!これでネーム十本いける!」

「小さい方が攻められて・・・・・・」

「逆もおいしいわね。」

「あえて目の前で食われる絵も・・・・・・・」

『それだ!』

 いろいろ危ない学園であった。

「どうしてみんなこんなに騒いでいるの?」

「どうしてって、二人しかいない男だからだよ。」

「・・・・・・・あ、ああそうだね!」

 一夏の言葉に焦るシャルル。

(う~ん、やっぱり怪しいな。特に匂いとか。)

 一夏はそんなこと思いながら走るが退路を時間が経つと共に塞がれてゆく。

「仕方ないや。デュノア君、ちょっとごめん。」

「え?うわっ!」

『キャ―――――――――――――――――――っ!』

 女子が黄色い歓声を上げる理由は一夏がシャルルをお姫様抱っこをすることに遭った。低身長の子が普通の男の子をお姫様抱っこ。逆が普通だがこれはこれでおいしいネタである。

「低身長の子がお姫様抱っこ・・・・」

「いい・・・・・・・・・・・いい!」

「これで二人の距離が!」

 どうやら腐女子の感染力が高いようですね。

「ど、どうするの織斑君!」

「うん、飛ぶよ。」

「へ?」

 一夏は窓枠に足を掛けるとそのまま外に飛び出る。

 ちなみに、ここは二階です。

「う、うわぁああああああああああああああああああああああああああああああああ!」

 

「大丈夫、シャルル君?」

「うん・・・・・・・・・・・・大丈夫だよ。それと僕のことはシャルルでいいから。」

「うん、僕も一夏でいいよ。」

 更衣室で元気な一夏に対しシャルルは魂が抜けたような感じであった。

「えーっと、織斑先生の授業に遅れると出席簿を喰らうことになるから早く行こう。」

「うん・・・・・」

 シャルルは制服を脱ぎ、下に着ていたISスーツ姿になり一夏と共に移動した。

 

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