小さくて可愛い織斑一夏   作:ザルバ

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十九話目です

「じゃあシャルル君、模擬戦しよっか。」

「うん。僕も一夏の実力を知りたいしね。」

 一夏とシャルルは一定の距離を取り対峙する。

「鈴ちゃん、お願い。」

「ええ。そんじゃ・・・・・・・・・・・始め!」

 鈴の掛け声と共にシャルルはアサルトカノン・“ガルム”を右手に展開し左手を添え一夏に放つ。一夏は雪片弐型を展開し盾代わりにする。

「うそっ!」

「今っ!」

 驚くシャルルに対し一夏は瞬間加速で一気に懐に入る。

「くっ!」

 シャルルは左手に近接ブレード・“ブレッド・スライサー”を展開し横に振る。しかし一夏は態勢を逆さにするとその回転を利用しかかとを落とす。シャルルは避けられず地面に真っ逆さまに落ちるが体を反転させカスタム・ウィングのブースターを吹かせ急停止と同時にガルムを撃とうとするがすでに一夏はいなかった。

 シャルルが目視で探そうとした途端、アラームが鳴る。

「上!」

 シャルルの今の状態から上から来る一夏は雪片弐型を振りかぶっていた。

「だったら!」

 シャルルは態勢を立て直し両手に連装ショットガン・“レイン・オブ・サタディ”を展開し後退しながら牽制しようとする。その途端、一夏は三重瞬間加速を使用し一気に接近する。

(二重・・・・・いや、三重瞬間加速!)

 ISに乗ってまだ日が浅い一夏がここまでできるとはシャルルは思わなかった。

「はっ!」

一夏は雪片弐型を振り上げる。シャルルは体を反らし回避しようと試みるが間に合わず、飛ばされてしまう。

「うわっ!くっ!」

 シャルルは飛ばされながらもレイン・オブ・サタディを連射する。一夏は後ろに下がるのではなく急接近する。

 ショットガンは広範囲に銃弾を相手にぶつける銃であるがその玉自体の拡散範囲は距離が近いほど密集し、遠いほど拡散する。一夏は危険ながらも接近を選んだ。一夏は雪片弐型を顔の前で盾にするように構えそれ以外の防御には徹しなかった。

(致命傷になるところ以外は捨てる!)

 その選択によりいくつか銃弾に掠りながらもシャルルの上に位置する。

「はぁあああああ!」

 一夏は雪片弐型の剣先をシャルルに向け、カスタム・ウィングのブースターを上に向かせ、一気に噴きシャルルを地面に叩きつける。

「がぁっ!」

 シャルルは地面に押し付けられる。一夏は零落白夜を発動させ一気にシールドエネルギーを0にする。

「はぁ・・・・・・・・・はぁ・・・・・・・・・シャルル君、僕の勝ちだね。」

「うん・・・・・・・・・・正直此処までするなんて思ってなかったよ。」

 一夏が上に位置している光景を見ている野次馬の中には息を荒くしている人や鼻血を出している人や何かメモ帳に記している人もいるけどそんなことを一夏は気にせずシャルルに手を差し出す。

「ごめんね。痛くなかった?」

「あはは、大丈夫だよ一夏。痛くないと言ったらウソだけどいい経験になったよ。」

「そう?ならいいけど・・・・・・」

 一夏とシャルルが話していると箒とラウラ、セシリアが来た。

「一夏さん、そちらの模擬戦は終わりまして?」

「うん、セシリアちゃんのほうも終わったの?」

「ああ、終わったぞ。」

 ラウラが答えた。

「箒のISは我が軍のISを凌駕している。が、本人自身がその性能に頼り切っている面がある。まずはそこから粗削りに直すしかないな。期間が短い上に仕上げは最悪、トーナメント当日中と言ったところだな。」

「面目ない・・・・」

「仕方ないよ箒ちゃん。誰だって最初っからうまくいかないし。」

(((((それ言う?)))))

 一夏が言っても説得力はなかった。素人で代表候補生に二度も勝っている人材が何を言うかとだれもが思うであろう。

 

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