臨時作戦室のモニターに海上に浮いている銀色のISが映し出されていた。
「現在ここから2km離れた領空でアメリカ・イスラエルが軍事目的で開発された『銀の福音(シルバリオ・ゴスペル)』を我々が対処することになった。」
「はい。」
「なんだ織斑?」
「政府のIS部隊は出ないのですか?」
「政府のIS部隊は許可が下りるまでに最低でも一日かかる。もしここで逃せば二次災害を被る可能性があるため我々が対処することとなった。分かったか?」
「はい。」
一夏は千冬の言葉に返事をする。
(う~ん、こんな未知の相手に対して何が効くかはわかんないけど、少なくとも僕の白式が一番有効だよね?でもあんまりバカスカ零落白夜を使えないから・・・・・・)
一夏は一人誰と組むかを考えた。
(セシリアちゃんは遠距離だけどパワーに掛ける、鈴ちゃんの場合は逆。シャルちゃんは多彩な武器がある分どれも実弾だから射程距離が他と比べて短い。ラウラちゃんの場合は経験があるけど遠距離武装がレールカノンだけ。箒ちゃんのは僕のと兄弟機だけど経験が少なすぎる。それは簪ちゃんも同じ・・・・・みんな一長一短。でもカバーしあえば・・・・・・)
一夏がそう考えていると部屋の天井から束が姿を現した。
「その作戦ちょっと待ったー!」
「うるさいぞ束。邪魔をするなら出ていけ。」
「まあまあちーちゃん落ち着いて。この作戦にDA・N・ZE・N!箒ちゃんのISが有効なんだよ!」
「なに?」
束の言葉に千冬は食いつく。
「箒ちゃんのISはなんと第四世代!高速機動を展開装甲で可能にしたんだよ。!」
「全くお前は・・・・・・・・・・・・・・・あれほどやりすぎるなと言っておいたのに・・・・・」
千冬は呆れ、セシリアたちが唖然とする中、一夏は束にお願いをする。
「束お姉ちゃん。」
「なにかな、いっくん?」
「セシリアちゃんたちのISのパックとかをインストールしてくれない?」
「えー。いっくんの頼みでもそれは・・・・・」
否定しようとする束の手を握り、切なげに見つめると一言。
「お願い、束お姉ちゃん。」
その行為と言葉に衝撃が走る束。
「うん!いいよいっくん!いっくんの頼みなら束さんなんでもやっちゃう!」
束の扱いが無自覚にもうまくなった一夏なのであった。
作戦開始時刻
「篠ノ之博士ってすごいんだね。普通なら二時間かかるインストールを・・・・・」
「うん。たった三十分で・・・・・」
シャルと簪は束のすごさを改めて実感した。
「じゃあ作戦は至って単純。僕の零落白夜を決める隙を皆で作る。これでいいね?」
一夏が問うと一同返事をした。
「じゃあ箒ちゃん、セシリアちゃん。片道お願いね。」
「任せろ。」
「わかりましたわ。」
箒の紅椿に一夏、セシリアの強襲用高機動パッケージ“ストライク・ガンナー”に鈴の機能増幅パッケージ“風(フェン)”、シャルロットの高機動パックにラウラの砲戦パッケージ“パンツァー・カノニーア”と簪が掴まる。
『準備はいいな?作戦・・・・・・・・・・・・開始!』
千冬の合図と同時に三組は銀の福音へと一直線に向かった。