俺は転生した。どうやらそこは俺たちが住んでいた時代の文明よりも発達した世界で、恐らく10,20年先の未来だ。
「達也〜〜〜起きなさい〜。学校に遅刻するわよ〜〜。」
「やっべ。もう8時じゃん。」
と言っても昔の様に走って学校に駆け込む訳ではない。
何故ならこの世界には多くの交通手段が用意されており、余裕があれば歩いていくが、今日の様に切羽詰まった状況では俺の場合、バイクを使う。
「遅刻遅刻。じゃあ母さん、行ってきます!」
「セーフ。余裕なかったな。全く母さんももう少し早く起こしてくれよ。」
そう言いながら俺は2年e組の教室に入る。
「おはよう達也君。」
そう言って声を掛けてくれたこの眼鏡をかけたら似合いそうな少女は俺の唯一の友達の桐乃だ。
「おっす、おはよう。」
そう言って俺は切り返す。
これが俺の朝の習慣だ。俺は今でこそこんな風に年相応の少年らしい振る舞いができているが、流石に幼稚園や小学校では余りの精神年齢の違いに周囲からは戸惑われ、友達はできなかった。こんな俺の友達になってくれた桐乃も転生者ではないが、周りとの温度差を感じて友達がいなかったそうだ。
「そう言えば、今日はβ版のテストプレイヤーの当選発表があるんだったな。」
「う〜ん。私は当たってないかも知れないね。何か最近運悪いし。」
「そんなこと言うなよ。二人でSAOの世界を駆け回るんだろ?」
SAO、ソードアートオンラインはなんと初めてのバーチャルMMOだ。具体的には今までは画面の中にいる自分の分身『アバター』を操作することでプレイしてきたが、その常識を覆し何とプレイヤーの魂を『アバター』に入れようと言うのだ。
俺たちは、現実では1人の子供として、色々な柵に縛られて来た。だからこそ、このSAOは単なるゲームではなく、俺たちにとっての一つの現実として居たかった。
「そうだね。それにもしもβが駄目でも製品版は徹夜してでも買うんだから。」
「はは、徹夜して学校に遅れるなよ。」
走る。俺は走った。なんといったてβ版当選発表だからな。
「ただいま。」
そう言いながら玄関にバックを置き、俺は急いでパソコンの前にむかった。
手が震えてる 。SAOを作った会社アーガスからのメールだ。俺は意を決してクリックする。
そこに書かれていたのは、
「真田 達也様へ
この度は弊社のβ版『ソードアートオンライン』テストプレイヤー募集に応募されたことを深く御礼申し上げます。
そして、今回、厳正なる抽選の結果 真田 達也様はーーーー
何となく最後は意味深な感じで終わらせてみましたw
因みに登場人物の紹介はまた別にさせていただきたいと思いますのでご容赦下さい。