臆病者の生き方 作:たか
ここはどこだろう…
私が目を覚ますといつもと違う場所に立っていた。
確か、私は昨日自宅のベットで寝たことは覚えている。
だが、ここは私の自宅ではなく、真っ白な砂だけしかない世界だった。
なぜ、私はここにいるのか?
そのことを考えるが答えはいっこうに出てこない…
知らない場所にいたことに気をとられ気づいていなかったが、私の体がおかしい。
いつもと違う目線の高さ、それに手が人の手ではない。
まるで、動物のような手だ。
しかし、これは動物の手ではない。
なぜなら、真っ白な手をしているからだ。
これは夢なのだろうか?
考えても答えが浮かばない私はそう判断した。
ならば、いづれ目を覚ますだろうと私は思い、この広大な砂漠ともいえる場所を探検してみることにした。
数時間がたっただろう。私はあれから数時間歩き続けた。
だが、景色は依然として変わらず、あるのは砂、そしてたまに見かける枯れた木のようなものだけだ。
それにしても、数時間歩き続けたにも関わらず、私の体はいっこうに疲れた気配も見せない。
やはり、今の自分は人ではなく、なにか動物に近いなにかなのだろう。
そんなことを考えていると何か音が聞こえてきた。
気になった私はその音が聞こえた方向に足を運ぶことにした。
その音がだんだんと近づくにつれて、音の正体が見えてきた。
白い犬みたいなもの、そして白い猫みたいなものが争いをしていた。
それは争いと言うにはいささか野蛮過ぎた。
そう、それはまるで殺しあいと言わんばかりの戦いだった。
その二匹の獣はどこか、見覚えがある。
正確にいうとその二匹というか、その風貌がだ。
そう、それはブリーチと言われる漫画の世界の虚と言われる存在に似ていた。
そうかここは虚圏だったのか…
そう考えると私の頭はなぜかすぐに納得してしまった。
それと同時にここは夢ではなく現実であると私の直感がそう告げている。
ふふふ、どうやら今の私は人間ではなく虚らしい。
なにせ、喧嘩もろくにしたことがない私が二匹の戦いを見て私も戦いたい。
やつらを殺し、喰らえと私の体全てが訴えている。
そんなふうにいつもの私とは違う何かが私の中でざわめいている。
そうこれは理屈ではなく、本能だ。
人間ではなく虚になった私はそう結論を出した。
今の私はこれから、どのように生きていくか、どうすれば生き残れるのかを考えるべきだ。
いろいろと考えたいのはやまやまなのだが、どうやら、二匹の決着がもうつきそうだ。
取り敢えず、私が次の標的にされないためにも一旦ここから離れよう。
そう思い、その場から離れるために走り出した私はいつもの私では感じることが出来ない風を感じることができた。