Bataille féroce BC école gratuite   作:川上低春

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戦車を調べていくうちに戦後のフランス軽戦車ら惚れつつある今日この頃・・・


6.「学園へ出発です」

 BC自由高校出発木曜日午後9時30分大洗高校学園正門前

 10時出発を目前に大洗戦車戦車道メンバー正門前に集合していた。夜中にもかかわらず正門前は楽しげな会話が聞こえる。

 ウサギチームの1年生たちは修学旅行の雰囲気全員うきうき気分、アリクイチームの3人はスマホゲームをしており。カモチームことバレー部は直前の練習の反省会をしている。カバチームは4人が第二次世界大戦をモチーフにした将棋盤を囲み、イギリス軍のカエサルとドイツのエルヴィンが戦車型の駒を打ちおりょうと左衛門佐が観戦していた。アヒルチームとあんこうチームは静かに立ち話をしていた。

 

「なんだソド子眠そうだな」

 

 麻子が隣で目をこすっていたソド子こと園みどりに言った。日の昇っている時間の麻子とは違い声のトーンは一定だが眠たそうな気配は一切無い。

 

「今何時だと思ってるの、私は普段もう寝てる時間なのよ」

 

「私は全然問題ない」

 

「それは朝早く起きれるようになってから言いなさい」

 

「むりだ」

 

麻子は即答だった。その顔はきっぱりと諦め何かを悟っている表情だった。

 

「沙織さんも眠そうですね」

 

麻子とソド子の話を聞いていたみほが隣にいた沙織も眠たそうに大きな欠伸をしてしているのに気づいた。

 

「夜更かしはお肌の大敵なの、荒れたら彼氏に見せられないよ」

 

「ふふ彼氏いないじゃないですか」

 

「もーすぐそうやって揚げ足取る」

 

 沙織が肌をさすりながら肌の心配しているのを、華が微笑んでいるとかめチームこと生徒会が校舎、柚子、桃から歩いてきた。

 

「全員そろったな。全員バスに乗車出発するぞ」

 

「あのーそれがまだレオポンさんチームが・・・」

 

 1年生車長。澤 梓の声に全員周りを確認するが、確かにレオポンチームの4人の姿が無いことに気づいた。無断でサボるような性格でもないので、連絡を取ってみるが携帯はつながらなかった。

 

「まったく何をやっているのだ!」

 

 桃が苦い顔しながら苛立つこと5分、レオポンチームがグランドから歩いてた。

 

「遅い!何をやっていたんだ!!」

 

「いやーごめんごめん運転に夢中になっちゃって」

 

 ナカジマが軽く頭を搔きながら謝った。

 

「これで全員そろった?」

 

桃が怒っている中、柚子は人数がいるか点呼をして全員集合していることを確かめた。

 

「はい揃いました」

 

「んじゃー出発~全員乗り込めー!」

 

「「「「「「おおーー!」」」」」」

 

 気合ある杏の掛け声と1年生の活気ある返事にに従い、全員荷物を持ち大型バスへ乗車した大洗女子学園戦車道部員は大型バスでBC自由学園へ出発した。

 

 

 大洗からBC自由学園はおよそ9時ぐらいで、夜間の高速道路をを静かに走行するバス内はカーテンは閉められ、主照明は落とされ弱いオレンジ色の蛍光灯が車内を照らしていた。

最初こそ各々自由に座り、はしゃいでいたが時刻は深夜なので、今ではほとんどの生徒が眠りについている。その中には2席使用して寝ている者もいれば、座席を目一杯下げている者もいる。そんな中、中間窓側の席でポテチを食べている沙織と廊下側でひじを突きながら読書している麻子が座っていた。

 

「麻子。もう寝ないと朝起きれないよ」

 

「大丈夫だ問題ない」

 

「もー」

 

 ため息を付きながら再び沙織は携帯に目を向ける。

 

「沙織こそこんな時間に食べてると太るぞ」

 

「あー!」

 

 沙織の隙を付き麻子がポテチを盗み食べたのだ、再び盗ろうとしたが沙織に防がれてしまった。そのやり取りを見ていた華が思い出したかのように鞄から何かを取り出した。

 

「みほさん優花里さんよかったらどうぞ」

 

 廊下を挟んで座っている華が子袋に入っているポッキーが隣にいるみほと優花里の2人に手渡された。

 

「五十鈴殿ありが追うございます」

 

「五十鈴さんありがとう」

 

 2人は袋をすぐに開けポッキーを食べるが、意識と視線はみほが持っている紙資料に向いていた。紙は先日配られた試合の詳細資料で、2人は土曜の試合に向けて作戦の思案に勤めていた。

 

「殲滅戦ですからね。敵戦車のARL-44をどう倒すか・・・」

 

「ARL-44は待ち伏せが得意ですからね。それとSomua SAu 40とARL V39も・・・」

 

「こう見ると受身主体の編成ですわね」

 

 唸る2人に華が一緒に覗き込む。

 

「全国大会時はどうだったんですか?」

 

「全国大会は1回戦聖グロリアーナ高校と戦ったんですけど、試合動画見る限りではダージリン殿お得意の浸透戦術に見事にはまったってイメージですね。地形が逃げ場の限られる市街地だったので、ジワジワ不利な地形に追い込まれてました。西住殿のどのような作戦で行く予定ですか?」

 

「今回の試合場は廃工場、港地帯と湿地地帯に分かれている複合地形です。できることなら斜線が通りにくく奇襲がしやすい廃工場か敵スタート地点の港市街地付近で倒したいけど・・・」

 

 そこでみほはの言葉は途切れてしまった。

 

「麻子それ私のお菓子!」

 

 3人が振り向くと麻子が沙織のポテチを横取りしていた。

 

「気にするな。それに今食べると肌に悪いぞ」

 

「気にするよ!それにそれはそれ!これはこれ!」

 

「ねぇ聞いてよミポりん!」

 

 沙織が前にいるみほに泣きついた。その後もやり取りはバス中に響き、静かなバスなため余計に声後大きく聞こえた。

 

 

 

「まったくあいつらは」

 

 桃が呆れながら、タッチパッドに書かれている今後の予定について検討していた。その隣で柚子も桃の顔を見ながら微笑んでいる。

 

「ま、たまにはいいんじゃなーい」

 

 前の席で杏が2席使い横になりながら干し芋を貪りながら答える。

 

「それに桃ちゃんだってほら」

 

 桃の前、座席テーブルにはプラスチックパックにつめられているいなりずしと水筒が置かれて、桃もその中のひとつを手に取り食べようとしていた。柚子に言われたとたん桃はあわてて取り乱しいなりずしを落としそうになってしまった。

 

「こ、これは別に」

 

「ま、ほどほどにね~。私は寝るから」

 

「おやすみなさい」

 

 ガサゴソと前の席から片付ける音がすると、やがて静かになり杏は眠りに付いた。

 

「おやすみなさい。そうだな柚子、私もそろそろ寝るがどうする」

 

「私ももう寝るかな」

 

 柚子と桃が後片付けをして寝に入るが、後ろのあんこうチームはまだ楽しげに会話を続けていた。

 

 

岡山県BC自由学園仮校舎金曜日早朝

 BC自由学園では花火が打ちあがり、外では屋台で料理を作り香ばしい匂いが充満している。

 今週BC自由学園の第一期最終週では陸にある仮校舎で学園祭が行われていた。学園祭とは言っているが主体は地元の岡山県の普段お世話になっている地元の人にサービスをしようという考えの祭で、金曜日は生徒のみ土曜、日曜日は生徒の親またはその知人、地元の住人の参加が可能になっている。

 そのBC自由学園に「大洗女子学園」と車体に書かれた1台の大型バスが入場ゲートをくぐってきた。

 

「楽しそー!!」

 

 最初に気づいた1年生の桂利奈が大はしゃぎで窓の外を見ていた。その言葉に優希とあやも窓際により外を眺めていた。

 

「人いっぱい」

 

「なにかあるのかなー」

 

 その楽しげな会話に他の寝ていた1年生も目を覚まし、3人の視線の先に顔を向ける。

 

「あ、あそこに屋台がある」

 

「ほんどだ行きたい!」

 

「あとで行けないかな?」

 

 その楽しげな声にまだ寝ていた生徒も続々と目が覚める。ただ1人を除いて・・・

 

 

 BC自由学園仮校舎の2階窓際から、大洗女子学園のバスが駐車したことを確認したシャールは、部屋の扉に向かいドアノブに手をかける。

 

「アデルいないから私が大洗の人たちに挨拶に行くけどテトくる?」

 

「別に興味ないわ、適当に出店ぶらぶらしてる」

 

 即答で拒否したテトはパイプ椅子を傾けながらペットボトルに口をつけていた。

 

「そうわかったわ。けど決して騒ぎは起こさないでね」

 

「私を何だと思ってるのよ!」

 

「ふふじゃ行ってくるわ」

 

「おう」

 

  テトは手を振りながらシャールが出て行くのを見送り、特に暇でそることの無かったので屋台を見回るために教室を出てった。

 

 

 

「この度はお忙しい中わざわざお越しいただきありがとうございます。私はBC自由学園霧里野一建築工房学科戦車道部のシャサール=シャールです。本当なら私達がそちらに行くべきなんでしたけど」

 

 校舎正門の開けた場所に集まった大洗の生徒を前にシャールが代表の杏に感謝の言葉を贈った。

 

「こっちは夏休みだったし。むしろそっちのほうが予定あったんじゃない?」

 

「ええ丁度今日から学園祭なの。でも問題ないわ良かったら時間があるとき寄ってて」

 

「じゃお言葉に甘えさせて貰うわ」

 

「ええ。では荷物も多いですしまずは部屋に案内します」

 

 一行がシャールに案内されやってきたのは3階の一番端の教室で3年1組と書かれている。

 

「では私は行きますね。お昼は12時から13時、夜は18時から19時までに一階食堂までに行ってください。話しは通してありますので、お好きなものを食べてください。近くにはスーパーもありますのでお好きなほうを、あとわからないことがあればいつでも連絡してください」

 

「うんありがとうね。よし野郎どもお腹は減ったかー」

 

「「「「へったー!!」」」」

 

「よしでは今から1時間朝食たーいむ。その後会場見に行くぞー」

 

 おーという掛け声とともに1年生チームは教室から一斉に飛び出し、後に続くように皆もゾロゾロ教室を出て行った。

 特に決めていなかったたちあんこうチームは取り残されてしまった。と言うよりは麻子が使い物にならないくらい眠そうなので動けないでいた。

 

「私達はどうしましょう」

 

「私お弁当作ってきたよ」

 

 沙織が鞄から2段の重箱を取り出す。優花利と華もみほの3人も弁当を自分の鞄から取り出した。

 

「皆考えることは同じですね」

 

「じゃここで食べましょう」

 

「麻子~ご飯だよ」

 

「ねる・・・・・10時になったら起こしてくれ・・・・・・」

 

 麻子は教室に入るなり自分のボストンバックを枕に既に寝ていた。沙織の返事にも力なく、もう意識は夢の中に入り込んでいた。

 

「んも~~」

 

「私達だけで食べますか」

 

「そうしましょうか」

 

「うん」

 

 

屋台や食堂で朝食を食べ、戻ってきた一同は自分達の戦車がある倉庫へと歩いていった。

 

「えへへ割引券貰っちゃた」

 

「グランド入り口にあった焼きそば屋おいしかったよ」

 

「またいきたいなー」

 

 よっぽどおいしかったらしく、特にあやや優希は紙カップに入った焼き鳥とジュースを持ち、ねこにゃーとももんがに至っては30cmぐらいのくまのぬいぐるみを抱いており、あれを戦車に入れるらしい。風起委員の3人がとてつもなく何か言いたげな表情をしているが、ぐっとこらえていた。

 そのちらほら聞こえる感想にみほや沙織も少し興味が沸いてきていた。

 10分ほど歩き校舎の裏にある戦車倉庫に来ると見慣れた戦車が整列していた。

 

「これから会場の下見に行くけど、西住隊長具体的にどうする?」

 

「・・・下見の時間はあまりありませんので簡潔に説明します。私達は湿地地帯から廃工場地帯を南に大きく迂回し港地帯へ向かいます。そのため廃工場からみなと地帯に続く地形を主に見てこうと思います」

 

「りょうかい。じゃ各自出発準備。あんこうチーム先導よろしく」

 

「はい。皆さん時間が限られていますので、一人ひとり地形の把握に努めてください。ではパンツァーフォー!」

 

 

みほたちが会場の下見に行って間もなく。戦車道倉庫に香ばしい匂いの袋をぶら下げたテトがやって来た。

 

「あれリア何やってるのさ」

 

 テトの目の前にはELCを整備している操縦手のリアが作業着でELCの整備をしていた。

 

「あ、お嬢。なにって整備ですよ。午後から大洗女子学園と練習試合あるじゃないですか」

 

「あーあったわねそんなの」

 

 5秒ほど放心状態になったテトが思い出し納得したように頷いた。

 

「そのために来たんじゃないんですか・・・」

 

「全然落ち着いて食べれる場所が欲しかった」

 

 焼き鳥を食べ終えたテトは次に紙コップに入っているカリカリパスタをポリポリリスのように歯を震わせ食べ始めた。

 

「あーってことはこの前のポテチも先輩の仕業ですか!」

 

「あーあーきこえない」

 

 それはテトが授業をサボろうとしたとき、保健室のベットは偶々全部埋まっており、手軽に休める場所にELCを選んだのだ、その時ついでに購買で授業中にもかかわらずポテチとジュースを買いどうどうとサボったのだが、車内で食べてる最中に誤ってジュースとポテチをこぼしてしまったのだ。やっちまったと思ったが、掃除するのがめんどくさく放置しっぱなしだったのだ。結局テト以外の乗員はリアなので元自由フランス学園側生徒の仕業と思い込んだ彼女はしぶしぶ一人で掃除をしたのだった。

 

「あれ掃除するの大変だったんですよ」

 

「いーじゃない減るもんじゃないし」

 

「減りました。主に体力と、電力と洗剤が」

「まったく細かいなーリアは、ほらこれ食べて頑張りなさい」

 

 強引に話を終わらせようとテトがリアにカリカリパスタを数本加えさせる。

 

「…いただきますって結局頑張るの私なんですか」

 

「うん」

 

「じゃ頑張ります。あと履帯幾つか貼りますけど構いませんよね」

 

「ポリポリ、別にいいわよ」

 

「・・・え?いえてっきり「ELCに何重たいもの張ってるの、せっかくの速さが台無し」じゃないって言われるのかと」

 

「あんたね私がそんなこと言うように見える?」

 

「以前言われました」

 

「・・・アーコノパスタオイシイナ」

 

「私にももう少しください」

 

「ポリポリポリポリポリポリポリポリなくなったわ」

 

「ひどい」

 

 欲しいと言った直後に目の前でカリカリパスタをすべてポリポリ食われたリアは 肩を落とし、整備に当たっていると目の前に焼きたてのたこ焼きと焼きそばが入った袋現れた

 

「ありがとね」

 

「い、いえこっちこそありがとうございます」

 

「じゃ頑張ってね」

 

倉庫を出るテトを見送り、やる気を見せたリアがふと立ち止まる

 

「は!結局私整備を!なんか程のいいように使われて気がする」

 

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