第2話投稿です!
それは
ただ…1つだけ南宮那月には欠点があった
「あのー…暑くないんですか?那月ちゃん」
猛暑の中でだらしなく制服を着崩した古城が聞く。
「教師をちゃん付けで呼ぶなと言ってるだろう」
教室には似合わない豪華な椅子にもたれ、淹れたての熱い紅茶を飲みながら南宮那月は答えてくる
彼女が着ているのは黒のワンピース。それもフリルやらコルセットやらで飾り立てている。こんな格好で真夏を歩く人がいるだろうか……いや、いない。
「この程度の暑さなど夏の
「…見てるこっちのほうが暑く感じるんですけどね…」
お分り頂けただろうか、これがカリスマ教師、南宮那月の唯一最大の欠点である。彼女のファッションセンスには時と場所をわきまえるというのが欠落しているのだ
「んで…テスト終わったんで帰っていいすか」
「採点するから少し待て」
「いや、どうせ満点なんすけ「うるさい黙って立っていろ」…はい……」
お忘れかもしれないが暁古城の中身は転生者、原作知識が無いだけで他の記憶はある。つまり勉強しなくても高校1年の範囲なら覚えているのだ
「ふん。相変わらず満点か、これで不登校しなければ立派な高校生なのだがな」
「へーい、努力します」
気の抜けた声でそう言うと古城は机の上の荷物を片付け始めた。那月はそれを黙って見ていたがふと思い出したように話し始めた
「そうだ、暁。昨日、アイランド・ウエストのショッピングモールで眷獣をぶっ放した馬鹿な
「…!」
古城は那月の唐突な質問に動きを止めた。心当たりはある…いや、心当たりしかない。だがそれを正直に話すと面倒な事にしかならない
故に古城は首を横に振った。那月はふん、と息を吐き
「そうか、ならいい。私はてっきり、おまえの正体を知って
「はは、まさか、そんなことあるわけないじゃないですか…(なんだこのまるで見てきたような口振り…まさか本当に見てたのか?……まさかな)」
「そうだな。まあいい。何か気づいたことがあったら、私に知らせろ。いいな」
「ああ、そういえば訊きたいことがあったんですけど…」
「…なんだ」
「
「どうしておまえがその名前を知っている」
「まあちょっとね」
「……まあいい、連中は私らの商売敵だ」
「商売敵?国家公魔官の?」
「ついでに言うが連中はおまえの天敵だ。たとえ真祖が相手でも奴らは本気で殺しにくる。連中はそのために造られたんだからな。せいぜい獅子王機関の連中には近づきすぎないようにするんだな」
そう言って那月は去っていった
「造られた…か。そういやこの拾った財布届けなきゃ…職員室行けば担任いるかな」
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古城は彩海学園中等部の職員室にやってきたが……結果担任の先生は来ていないそうだった。
その後渡り廊下でこれからの事を考え始めた
「んーどうやってこの財布届けるかな……せめて連絡先がわかるもんでも入ってればな…」
しかし財布にはそれらしいものは入っていなかった
どうしようか悩んでるとふとどうでもいいことに気付いた…いや、気付いてしまった
「ん?この財布なんかいい匂いがするな……っ!?(やべっまずい‼︎)」
匂いが女の子の匂いだと考えてしまった事によって吸血鬼特有の吸血衝動に駆られてしまった古城
だが古城は転生前の生きてた時期を入れると普通の高校生の倍は生きている
よって、古城は鋼の精神で吸血衝動を抑え込む事に成功した
「あっぶねぇ。くそ…勘弁してくれよ…」
そう言った古城の顔は赤かった
古城は鼻血を出すことは無くなったものの押さえる事によって何故か顔が赤くなるような体質になってしまったのだ
「……あなたは…」
すると誰かがこちらに向かって話しかけてきた。古城はどう誤魔化すか考えながら相手の顔を見たがその人は古城が探していた人物であった
「
古城は呆然と彼女の名を呼んだ
「はい。なんですか?」
彼女は何故古城がここに居るのか不思議そうな顔で答えた
「どうしてここに?」
「それはこちらの
「う…まあ」
年下の少女に冷静に指定され古城は何も言い返せなかった
「先輩…顔赤くなってません?風邪でもひいたんですか?」
彼女は古城の体質については知らないので今の状況を見ればそう見えるかもしれない。古城は自分が鼻血を出してたら変態扱いされていたかもしれないと考えるとぞっとした
「いや、大丈夫だ…気にするな」
「その財布…私のですよね?」
「ん?ああ…職員室に届けようとしたんだけど
「あ、ありがとうございます…じゃあ返してください」
と言って古城の持っている財布に手を伸ばそうとするが古城は財布を高く掲げて立ち上がり、雪菜の手が届かないようにした
「……どういうつもりですか?」
「返す前に話を聞かせて貰いたいな。お前一体何者だ?なんで俺を調べてた?」
「……わかりました。それは力ずくでお財布を取り返せという意味でいいんですね?
なんでそうなる、という古城の意見を無視して雪菜は背負ったギターケースに手を伸ばす
「(ちっ、やっぱこうなるのかよ…)」
「…っハァァ‼︎」
両者共に警戒する中先に動いたのは雪菜だった。
一気に距離を縮めギターケースから一瞬で取り出した
「……え?」
しかし目の前から古城が突然消え槍を振る前に身体を硬直させた
すると突然後頭部に衝撃を感じた
「っーーーー!?!?!?」
背後にいたのは手刀を後頭部に当てたであろう古城であった
あの時雪菜が近づいてきた瞬間古城は身を低くしながら自身も近づいたのだ
そして自身はそのまま横を通り過ぎ雪菜が硬直したところでチョップをしたのだ
「あっ…強すぎたか…?すまん…」
痛がってる雪菜を見て古城は罪悪感にとらわれ謝った……が
「うぅぅ………」
後頭部を両手で押さえ涙目になっている雪菜を見た瞬間
「(何この生き物、めちゃくちゃかわいすぎんだろ!!!)」
と考えてしまった
「っ…。暁先輩って武術か何かやってたんですか?」
雪菜が痛そうに後頭部を抑えながら質問してきた
「え?いや、してないしてない」
と馬鹿正直に答えてしまった。
「え?でもさっきの動きは初心者の動きじゃありませんよね?」
と言われて自分の失態に気付いてしまった。古城は前世では武術の経験が有るものの暁古城は武術はやっていないのだ
「え?いや、えっと…」
「なんでそんな動きができるんですか?」
どうはぐらすか必死に考えるにも良いアイデアが浮かばない
しかも雪菜の純粋な興味の視線に古城は耐えられなかった
「えっと…飯食いながら話すよ。だから昼飯、奢ってくれ。財布の拾い主にはそれくらいの謝礼を要求する権利はあるし」
と言ってしまった
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その後着いたのは彩海学園から徒歩5分のハンバーガーショップであった。
古城は幸せそうにハンバーガーを食べる雪菜をぼんやりと眺めていた
「何を見てるんですか?」
ふとその視線に気付いた雪菜が不思議そうに聞いてきた
「ああ、いや、姫柊も普通にハンバーガー食べるんだな、と思ってさ。」
「……馬鹿にされてる気がしますがまあ良いです…」
そしてそれから獅子王機関について、そして
「……なるほど、テロ扱いか…へこむな結構」
「そろそろ私から質問良いですか?」
「ん?良いぞ」
「では…、先輩はここで何をするつもりなんですか?家族に自分が第四真祖だというのを隠して魔族特区に潜伏するのはなにか理由があるんじゃないですか?」
「ああ、世界征服」
古城がさらっととんでもない発言をした
「なっーー!?」
「今の嘘だからそんな身構えなくて良いぞ」
「……からかわないでください。じゃあ何が目的ですか?」
「ないぞ」
「…え?」
「いや、目的なんてないぞ」
「え?じゃあなんで…」
「姫柊…なんか誤解してないか?」
「誤解…ですか?」
「ああ、さっき潜伏って言ってたけど潜伏するもなにも、俺は吸血鬼になる前からこの街に住んでたぞ」
「吸血鬼に…なる前から…?」
「ああ、俺が絃神島に引っ越してきたのが4年近く前、吸血鬼になったのは今年の春だぜ?」
この言葉に雪菜は、信じられない、というふうに首を振った
「そんなはずはありません。第四真祖が人間なんて…まさか、あなたは…真祖を喰らって、その能力を自らに取り込んだとでも……!?」
「真祖を喰った…って、そんな人をゲテモノ喰いの変人みたいに言わないでくれよ」
「だったら、ほかにどうやって真祖の力を手に入れたんですか?」
「悪いが説明できないんだ。俺はあの馬鹿に厄介な体質を押し付けられただけだからさ」
「押し付けられた……?あの馬鹿というのは誰なんですか?」
「第四真祖だよ、先代の」
「先代の第四真祖…!?まさか本物の''
「いや、それは……っ!!」
言いかけた古城の顔が、突然激しい頭痛に襲われたように歪んだ。飲みかけのコーヒーのカップが倒れて溢れるが、古城はそれにも気付かずに頭を抱えた。噛みしめた唇から
「せ、先輩?どうしたんですか!?」
予想外の古城の反応に雪菜がうろたえた
「悪い…姫柊…その話は今は勘弁してくれ」
「え?」
古城が弱々しい口調で言い、それに雪菜は小さく首をかしげた
「俺にはその日の記憶がないんだ…無理に思い出そうとするとこのザマだ」
「そう…ですか。わかりました。それじゃあ仕方がないですね」
「信じてくれるのか?」
「はい。先輩が嘘ついてるかそうでないかぐらいは、大体分かりますから」
雪菜は当然のような口調で言ったが、古城は自分が遠回しに単純だと言われてるようで複雑な気分だった
「そういえばもう1つ質問良いですか?」
ふと思い出したように雪菜が言ってきた。古城は断る理由がないので二つ返事で了承した
「先程先輩は武術はやっていないと言いましたよね?ですがあの無駄をなくした動きは初心者の動きじゃありません。どうゆうことですか?」
「うっ……それは…」
「それは?」
古城は隠せないと悟ったのか一部を除いて話すことにした
「確かに俺、暁古城は武術をやっていない」
「え?でもあの動きは……」
「ああ、武術の動きだ」
「先輩…矛盾してますよ?」
「まあ最後まで話を聞いてくれ、ありえないと思うが俺には前世の記憶が若干残ってるんだ」
「前世の…記憶?」
「ああ、それで前世では武術をやってたから記憶で覚えてるんだよ」
「そう…なんですか。でも覚えてるだけじゃ幾ら何でも…まさかぶっつけ本番でものにしたんですか!?」
「あ、ああ…、そんなにおかしなことか?」
「当たり前です!幾ら記憶に残ってるからってそれを1回で完璧な動きを再現するなんてするなんてありあませんよ?先輩…何者ですか?」
「何者って言われても…ただ昔から1度見れば大体できるぐらいしか俺に取り柄なんてねーよ」
「はぁ…もういいです。わかりました(1度見たら再現可能なんて…普通じゃありえない…。先輩ってもしかして天才?)とりあえず私はこれから先輩の事を監視するので不用意に変なことしないでくださいね」
「不用意な事ってそんなのしねえよ…」
「それで先輩はこのあとどうするつもりですか?」
「あ、ああ…図書館でも行って夏休みの宿題やるつもりだけど…」
そう言いかけた時、古城は不意に嫌な予感がした
「……姫柊」
「はい。なんでしょう?」
「まさか…ついてくるつもりなのか?」
「はい。いけませんか?」
雪菜は真顔で、何を今さらと 、訊いてくる
「いや、いけないってことはないけど……もしかしてこの先ずっと?」
「もちろんです!監視役ですから」
そういう雪菜の表情はどこか可愛らしかった
モンハンクロスをやりながら考えるとはかどりますね。