第7話どうぞお楽しみください!
キーストンゲートの地下12階
そこは人工島管理公社の保安部
そこで
『よお、お
端末を開いてログインする浅葱に補助
「うっさいわね。
『ククッ、恋の悩みかい?嬢ちゃん』
「何回言わせるのよ。その話はもうすんだでしょうが。ウィルス流されたい?モグワイ」
浅葱は1度古城に告白している。夏休みに入る直前に浅葱は告白したのだ
結果はふられた
でも自分でも折り合いはついている…と思う
最近きた姫柊とかいう転校生と一緒に古城は心の底から楽しそうだったので安心もしている
普通なら嫉妬するのだろうが浅葱は古城が幸せになってくれればそれで良い、そう考えている。だからあの2人はやくくっつかないかな〜、と思っているのだ
本心では諦めきれていないのも事実であるが
「それよりさっさと始めるわよ」
そういい浅葱は作業を開始する
今回引き受けた依頼は、昨夜の爆発事故の後始末であった。上下水道の維持管理、交通機関の運行スケジュールの見直し、復旧予算の見積もりなど、30件余りの案件で専用のプログラムを新たに書き下ろさなければならない
優秀なプログラマーを数十人単位で集めても3ヶ月がかりの作業だが浅葱とモグワイのチームなら1日で終わる
浅葱は天才プログラマーと言われているが、天才の一言で済ませていいのか疑問なところである
さっそくプログラムの作成に取り掛かりながら浅葱はどうやってあの2人をくっつけるかを考えていた
さすがは天才、いろいろ普通じゃないようだ
と変なことを考えてる時、鈍い振動と衝撃が浅葱のいる部屋を襲った
洋上に浮かぶ浮体式構造物である
つまり普通じゃない何かが起きてる。それは確かだった
「モグワイ!今のは何?」
『……こいつは驚いた。侵入者だ』
感嘆したように
「侵入者?」
『ああ。このビルの中で警備隊と交戦してる。さっきのはその戦闘のとばっちりで支柱が1本へし折れた
「へし折れた、って……嘘でしょ?」
浅葱の反応は正しい
ここはただの建物ではない。
数千トンの質量に耐えるよう設計されたメインの支柱は、爆弾でもそう簡単に破壊できるものではないのだ
『支柱だけじゃねー。上層部はひでえもんだぜ。エレベーターシャフトもやられてるから脱出は無理かもな』
「閉じ込められたの?」
『非常階段は生きてるが、使わないほうがいいぜ。侵入者とばったり顔を会わせることになる。警備隊はとっくに壊滅状態だしな』
「壊滅ですって!?150人近く常駐しているのよ?侵入者は何者なのよ」
『ーー侵入者は2人だけ。ただの人間と…
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ちょうどその頃暁古城は、
かすかに波の音がするから海辺の公園にいるのだろう
だがそこは問題ではなかった
古城は困惑した
何故至近距離から自分を少女が覗き込んでいるのか
そこでふと、後頭部の柔らかい感触に気付きようやく現状を理解した
今古城は雪菜に膝枕されている状態だった
「先輩、目が覚めたんですね……良かった……」
そう言う彼女の表情はどこか泣きそうな雰囲気だった
いや、すでに彼女の目元は泣き腫らしたように真っ赤になっていた
「…そうか、俺は死んでたんだな」
「はい…先輩が死んだ後、しばらくしたら傷が勝手に治りはじめたんです。……生き返るなら生き返るって、最初に言ってください!私がどれだけ心配したと思ってるんですか!」
泣きそうな顔で雪菜はぽかぽかと古城の頭を殴りはじめた
「…心配かけて悪かったな。だけど俺も知らなかったんだ、まあ…今ならアヴローラのやつが言ってた事がわかるよ。
「アヴローラ?」
雪菜は知らない女性の名に首を傾げた
「先代の第四真祖だ。あいつが言ってた事なんだが、この不老不死はもはや呪いだ、ってな。心臓を貫かれても、頭を潰されても生き続ける。死にたくなっても死ねずに何百年、何千年も1人で生き続けるのは…確かに呪いだよ」
「だからってなんで私を庇ったんですか?先輩が痛い思いする必要なんてないんです…
古城は立ち上がり雪菜を見た
今の雪菜は背中を丸め顔を伏せたまま動かない
そんな姿は今にも消えてしまいそうに感じた
「……姫柊」
「……?」
泣きそうな顔で顔を上げた雪菜
古城は目の前から彼女を抱きしめた
「ーー!?せ、先輩!?///」
「俺は姫柊に死んでほしくない」
古城は抱き寄せたまま雪菜の耳元で話し始めた
「姫柊は道具じゃないって言っただろ?確かに獅子王機関がお前を育てた、けど大切にされてただろ?姫柊自身も楽しかったって言ってただろ?そんな姫柊が道具であっていいわけがない」
「……でも、私は……」
「姫柊はただの可愛い女の子だ。だからそんな悲しい顔しないでくれ」
「……先輩……///」
雪菜の表情は先ほどより楽な表情になっていた。同時に余計真っ赤になったがそこはいいだろう
そして古城は雪菜から少し離れた
古城は元気になってくれたしこれ以上抱きしめる必要はないな、と考えていたが内心もう少し抱しめていたかった、と思ってる
雪菜は離れた瞬間名残惜しそうな顔をしていた
何故ここまできてくっつかないのか
作者のせいである
「さて、そろそろ状況を教えてくれるか?あの殲教師どこ行ったんだ?」
「あの殲教師たちの行方はわかりません…」
「そうか…あいつ、何をする気なんだ?」
宝を奪って、沈める
オイスタッハは確かにそう言っていた
「……ニュース見てみるか……」
「え?ニュース…ですか?」
「ああ、島を沈めようとしてるんだ。何かしら大事になっててもおかしくない」
古城がオイスタッハに殺されてからすでに5、6時間。
手遅れでなければいいが、と思いながら携帯電話を取り出す
「…これは……」
だがニュースを見る必要はなかった
クラスメイト達からメールが来ていた
内容は全て同じ
キーストンゲートが何者かに襲撃された
浅葱が閉じ込められている
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場所はキーストンゲート
侵入者たちが通り過ぎたあとのフロアは悲惨な光景であった
60人以上の警備員が重傷を負い周囲に倒れ、流れた血の臭いが大気に満ちている
浅葱はあの後侵入者が通り過ぎたタイミングで来たのだが、この光景を
天才プログラマーとはいえ、まだ高校1年生。この残酷な現実を前に冷静でいられるわけがなかった
そんな時、浅葱の携帯電話が鳴り出した。浅葱は呆然としながら電話に出た
「ーー古城?」
『浅葱!……良かった…。無事か!?』
「無事なんかじゃないわよ…。公社が襲われて、人がたくさん傷ついて…建物もあちこち壊れて閉じ込められて…なんなのよいったい」
『襲撃してきた犯人は?たぶん
「ええ…そうよ。…なんで知ってるの?」
電話で話す事である程度落ち着いた浅葱は不意に疑問に思い、考え始めた
なんで侵入者のことを知っている?
あいつらと遭遇したから?
だとしたら………
浅葱に猛烈な不安が押し寄せてきた
『さっきそいつらと会ったからだ。あやうく死にかけたしな』
「死にかけた……って、古城…あんた…」
『取り敢えず今は大丈夫だ。それより、そいつらどこに行ったかわかるか?』
普段通りの彼の言葉に浅葱は内心安心した
「下よ。ゲートの最下層に向かってるみたい」
浅葱は自分が持っているノートパソコンを開いて、ゲート内の状況を確認した
「今そいつらは地下30階にいるわ。たぶん…このペースだと2時間ぐらいで到達するわね」
『最下層?……そこに何かあるか知ってるか?』
「そんなの知らないわよ。最下層にはアンカーしかないはずだもの」
アンカーブロック
絃神島は東西南北四基の
だがそんなものが貴重なわけがない。ただひたすら頑丈なだけの鉄の塊をオイスタッハが求める意味はない
『……浅葱。何があるか調べられるか?』
「私を誰だと思ってるのよ。待ってなさい。すぐに調べるわ」
と浅葱は意気込んだが、すぐに止まった
「なにこれ!?軍事機密並のプロテクト?面倒くさいわね、モグワイ!」
『
「わかってるじゃない。さっさとぶち破りなさい」
『破るのはいいが……後悔するなよ』
「どういう意味よ……え?これって……」
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「………そういうこと……だったのか……」
浅葱と通話を終えた古城は全ての謎が解けた、解けてしまった。
オイスタッハが絃神島に来た目的を
たしかにあの男の言う通りだ。このまま彼が目的を果たしたらこの島は沈むだろう
「…止めましょう。先輩」
立ち上がった雪菜は古城を見つめて言った。その目にはもう迷いはない
「止める?俺たちがか…?」
「はい。
確かに可能だろう
オイスタッハたちは真正面から全ての隔壁をこじ開けながら進んでいる。浅葱にでも最下層までの最短距離を割り出してもらえば先まわりできる可能性はある
「だが…あいつらをどうやって止めるつもりだ?
「それは考えがあります」
雪菜は古城の現状という言葉に反応しながら言った
そして、古城の目を真っ直ぐ見て
「先輩。眷獣を制御する方法…教えてください」
「ーー!?」
古城は目を見開いた。確かに古城が第四真祖の眷獣を使えるようになれば渡り合える可能性は充分でてくるだろう
「いや、だからそれは……」
「知らない事はないはずです。あの時の先輩は少し動揺していました」
あの時とは眷獣を使えないと話していた時のことだろう。確かに古城はあの時動揺していた……それもかなり
古城はしばらく黙っていたが観念したように話し始めた
「…たぶんなんだが、俺が吸血したことがないからだ。眷獣が俺を認めないのは」
「……え?」
吸血鬼なのに?と言いたそうな顔で雪菜は聞き返してきた
「あのな、俺は数ヶ月前まではごく普通の人間だぞ?」
「あ…そういえばそうでしたね。吸血ってどうすればできるんですか?」
「いや、ただ吸血すればいい、ってわけじゃないんだ。第四真祖の眷獣は強力だから純度の高い霊媒持ちじゃなきゃたぶん無理なんだよ。それに……」
ここから先を言うか古城は迷った。彼女に吸血衝動について教えていいのか
「それに…なんですか?」
結局言うしかなさそうだった
「……吸血衝動を起こすにはある条件があるんだ」
「条件?なんでも吸いたいと思えば吸えるんじゃないんですか?」
「いや、それは違う。吸血ってのは回復とかに使えるけど、別にしなくても生きていけるんだ」
「じゃあ条件ってなんですか?」
「条件は……吸血対象に、せ、性的興奮することだ……」
「…え……それって……」
「ああ、性欲だ……」
雪菜は顔を真っ赤にした
そんな雪菜の顔を見て古城はやはり言わないほうがよかったか…と感じた
「だから止めるのは無理だろ?」
雪菜はしばらく黙って下を向いていたが意を決したのか、よし、と言ってこっちを向いてきた
と思ったらこちらに抱き付いてきた
「ーー!?な、なにやってんだよ!?」
突然の雪菜の行動に古城は慌てる
「性的興奮すれば…血を吸えるんですよね?私は霊媒は高いです。だから…私の血を吸ってください」
抱き付いたまま顔をあげたことによって古城と雪菜の顔は近かった。それにだんだんと顔が赤くなっている雪菜を見ていると古城は興奮しそうになった
「いや、でも……」
「先輩は、さっきわたしのことを可愛いって言ってくれましたよね」
「あ、ああ…確かに言ったが…それとこれとは…」
「では責任をとって、それを行動で示してください」
「え……?ええっ!?」
「それとも…やっぱりわたしでは、だめですか?」
抱き付いたまま雪菜は上目遣いで古城を見上げてくる
そして、ついに古城の鋼の精神は崩れた
古城は自らも雪菜を抱き寄せた
雪菜は彼女なりに精いっぱい古城を誘惑しようとしたのだろう。性的興奮させるために
わかってねえよな、と古城は思う
雪菜はかなり魅力的だ
それに本人は否定するだろうが、雪菜は古城の好みドストライクなのだ
異性としても意識し始めている
そんな相手が誘惑したらどうなるかなど、結果は歴然である
「あ、
古城の牙が、雪菜の身体の中に埋まっていく
雪菜の唇から弱々しい吐息が洩れる
そして、古城の腕に抱かれた雪菜の身体から力が抜けていく
まるで…ひとつに溶け合っているかのように………
中途半端な場所で終わってしまいました…。
次回の投稿は金曜日を予定としています
不定期更新ではありますがどうかご了承ください
それではまた次回