――――力が欲しいか?
――――あぁ。
――――力が欲しいか? 全てを変える力が……
――――あぁ。欲しい。大切な者を守る力が…………。
――――そうか。ならば与えよう。
――――目覚めろ! 正義の意思よぉお!!
――――右腕から剣山がぁぁああ!!
「はっ! 俺は生きて……いやこの血は…………」
なんだ? 夢か? しかしなんだ。あの妙な夢は右腕から大量の剣が突き出てきて……俺の右腕に封印された闇の力が目覚めかけたのか?
だがあの時、語りかけてきたあの声はなんだ?
まさか? 正義の神か? ジャスティスゴッドの意思か?
それとも俺の中に眠る正義のパワーが俺の心臓を復活させたのか?
…………そうだ。そうに違いない。俺はやはり特別な存在だ。
俺は衛宮切嗣に正義の心を教えられた。俺をあの地獄から救ってくれた――正義の心で命を尊ぶ優しき男が……。
俺は教えられた。正義に不可能は無いと…………まさか心臓を貫かれても蘇生できるとは……知らなかった。
俺もまだまだ精進しなくては。
とりあえず家に帰り服を着替えよう。血塗れでは格好が悪い。
俺はそう思い立ち上がり……ん?
俺は自分の右横に転がる血のように紅い宝石のペンダントを見つける。
「? なんだこれは?」
俺の持ち物ではない。何だろうか? まさかブルー・ワイズスヌーピーの落とし物か? とりあえず持っておこう。もしかしたらブルー・ワイズスヌーピーの手掛かりになるかも知れない。
次はアイツを逃がさん。作戦を練らねば……このままではインフェルノには逆立ちしたって勝てない事がわかった。
奴等も力を蓄え世界を闇に染めるべく暗躍している。
俺も奴等に抵抗するために頑張らなくては……正義はインフェルノに屈するわけには行かないのだ。
ーーーーーー
「しかしこの宝石のペンダントは本当にブルー・ワイズスヌーピーの物なのか?」
血塗れの制服のまま家に帰り寝そべりながらペンダントを見る。
俺はこれをインフェルノの第三幹部の持ち物だと思ったが……違うのかもしれない。
何故ならインフェルノは狡猾だ。そんな落とし物をするようなミスをするとは思えない。
つまりはこれは誰かがブルー・ワイズスヌーピーを俺の替わりに打ち払いその誰かが落とした物なのかも知れない。
ならばこの宝石は俺と同じように正義を背負うものってことになる。
誰かがわかるまではこのペンダントは大事に手元においておこう。
「ん? な――んだ?」
家の中に鳴子のような音が鳴り響く。それはまるで警告のような………。
俺は起き上がり周りを見渡し……っ!
「上!!」
上からブルー・ワイズスヌーピーがぁ!!
「うおおおっ!!!」
俺は後ろにバックステップしギリギリで避ける。
俺は家に上がり込むブルー・ワイズスヌーピーを睨み付ける。
何て奴だ。人の家に土足で上がり込み人の家の床に槍を突き刺し挙げ句の果てに笑ってやがる。
「よぅ。自称、魔眼のボウズ。まさか俺の槍に貫かれながらも生きてるとはな……どういう理屈かは知らんがテメー魔術師だな? でなきゃ生きてるわけねーもんな。おもしれじゃねーか。トドメ刺しにきたぜ――」
人を傷付けるのを面白いだと!
「ブルー・ワイズスヌーピーよ――――」
「ボウズ――――それ俺のことか?」
「貴様以外ここに誰がいる!!! 人を傷付ける事に悦楽を覚える悪漢め! ここが年貢の納め時だ!! 行くぞ!」
今日も一日一善ジャスティスファンタズム!!!
「覚悟しろ! ブルー・ワイズスヌーピー!!!! 俺の中に眠る深淵の叡知よ。人々を守る力となせ! トレースオン!!!――――構成材質、解明――――構成材質、補強――――トレースオフ!」
俺は魔術回路を起こし藤ねぇが勝手に持ってきたと思われる机にいつの間にかあった町内会のポスターを丸め魔力とジャステコロイドを流し込む!!
「行くぞ――――聖剣『椿紙也ノ剣(つばきかみなりのつるぎ)』」
俺の魔術とジャスティスパワーの前ではどのような物でもそれ相応の硬度と力を得る。
俺の手にかかれば町内会のポスターも聖剣になる!
「面白い芸じゃねーか。やる気か? だが俺はスヌーピーとやらじゃ「聞く耳もたーん!!!!」………おらっ!」
「ぐあああっ!!!!」
俺はブルー・ワイズスヌーピーに斬りかかるが逆に蹴りとばされ窓を突き破り庭を転がる!
……ちっ! やはり強い。このままでは……俺は立ち上がろうと……その瞬間、ブルー・ワイズスヌーピーは紅い槍を横に薙ぐ!
「ぐっ!!!」
俺はそれを聖剣で防ぐ。だが聖剣が折れ曲がりアースクラーの方に吹き飛ばされてしまう。
「ボウズ……結構、持つじゃねーか。驚いたぜ今ので胴体を切断するつもりだったんだが―――強化の魔術でここまで紙のおもちゃ「聖剣だ!!!」……………………その聖剣なかなか硬てぇじゃねーか」
俺は立ち上がりアースクラーの方を見る。あそこは秘密基地だ。戦える物くらいたくさんある。
俺はそう考えふらつきながらブルー・ワイズスヌーピーに俺の聖剣を紙と侮辱されたので注意しながら走る。しかしあの男なぜ、呆れ顔なんだ? くそ! だがそんな事を考える前に走らなくては……!
そうしてアースクラーの扉をあけ入ろうと……した瞬間だ。
「そらっ!!」
ブルー・ワイズスヌーピーの槍の刺突が……! それを俺は聖剣を広げることでガードする!!!
「うおおおっ!!!」
だが俺の聖剣は限界になったらしく砕けちり俺は吹き飛ばされてしまう。そのまま俺は地面を転がりブルー・ワイズスヌーピーを倒れながらも睨み付ける。
俺は悪には屈さない。
「なんだ? 機転はきくし度胸もある。根性もあるし使う頭も無い訳じゃない。なのに言動は意味不明で魔術もからっきしとはどういう事だ? まぁもしかしたらお前が七人目のマスターだったのかもな」
「俺は死ねない。俺はジャスティスファンタズムだぁ!」
「――――? まぁいい。次は死に戻るなよ。ボウズ! じゃあな!」
俺は死ねない。こんな人を殺すことに悦楽を覚える奴に……インフェルノに殺されてやるもんか……。
「俺は正義の味方になる。俺は生きて義務を果たしジャスティスファンタズムにならなくてはならないのに!!!」
槍が俺に突き刺さるその瞬間、旋風と閃光が舞い上がり……、、、
「何だと――!!」
俺の視界に金髪と青と基調としたドレスの上に銀の鎧を着けた少女がブルー・ワイズスヌーピーを謎の突風で吹き飛ばしてしまった。
「―――な、なにが?」
その少女は俺に振り返り語りかける。
その光景は……月に金髪の少女が月光に照らされ少女の凛とした美しさを際立たせていた――――。
「問おう、貴方が私のマスターか?」
「これは……俺の新しい力!? これはスタンドオォオオォオォオ!!!」
「いえ、スタンドではなく私はサーヴァント――セイバーです」
俺は今宵、新しい力に目覚めたぁあ!! 騎士を召喚するちからだぁぁあ!!