|ただの一度もふりかえることもなく気づくこともなかった《■■■■■■■■■■■■■■■■■》
そんな彼の人生は夢幻の剣でできていた
「………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………ただいま」
号泣して数時間。アーチャーさんのお陰か心がスッとした。
流石、英雄。悲しい過去がありきっと自分よりも苦しい経験を積んだろうに自分に優しくしてくれた。
ただ一体、何を話したかはいまいち覚えていない。
こっちも精神的に一杯一杯だった。何があったんだろうな。
何も思い出せない。ただ言えることがある。聖杯戦争が終わったら冬木を出よう。ここには居られない。と言うか居たくない。
正義の味方? 冬木市でなってどうする? 世界に飛び立とう。そうさ! 日本は正義の味方には小さ過ぎる! どこに行こう!? ルーマニアか!? アメリカか!? 月にでも行くか!? 世界どころか地球を飛び立ちたい!
今の俺の心は硝子だ。何か言われただけでも砕け散りそうだ。桜にも藤ねぇにも遠坂にもセイバーにだって会いたくない。
遠坂が来るらしいが家に入れたくない。どうしようか。
いや、会おう。聖杯戦争で何の関係もない人間を巻き込むなんて許せない。
遠坂と手を組めばなんとでもなるだろう。何せジャスティスファンタズムとでも手を組んでくれる優しい奴だ。
……………………ッ!!!!!
「ぁあ。ああぁあ! ああっ!!!」
「ん? マスターですか。おかえりなさい。待っていました。凜はもうすぐ来るでしょう。さぁ中に「ぁぁぁあ!!! ぁぁぁあ!!! 俺はジャスティス何とかじゃないんだぁあぁぁぁあ!!!!!」
やめてくれ! 何なんだよ! 俺が何をしたって言うんだ! くぅぅう!
「シロウッ!? いったい何が!」
セイバーの心配そうな顔が俺の心に突き刺さる。ランサーの槍を思い出したよ。
なんでさ? なんで俺がこんな目に。悪いのは誰だ? 俺か。
そうか。最初から最後まで恥ずかしいのは俺か? おかしいだろう。俺が何をしたのか。
俺はただ誰かの為になろうとしていただけだ。
何がどうしてジャスティスってしまったのか。
一体、なにをしたらあれを維持できる精神が手にはいるのか?
そんな俺の心中などお構い無しにチャイムがなった。俺はバッ! と振り返る。
すると我が家の玄関に見知ったツインテールの影が映っていた。
う、うそだ。は、速すぎる。ど、どうして?
あ、あいたくない。どうしてもあいたくない。会ったら死にたくなる。星になってしまう。むしろ、星が飛んできそう。
だが開けないわけにはいかない。だってチャイムを凄まじい勢いで押しまくってるし。遠坂の怒りが伝わってくるようだ。
────危うし精神。助けて俺、ただいま中二で大ピンチ。