Fate/シロウ厨二戦争   作:赤石なちる

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厨二ようそ薄め


第7話 ■凛視点

「マスター……普通、魔術師は聖杯戦争中は工房にこもりサーヴァントに魔力を都合する為に準備をするものだと思うのだが?」

 

 アーチャーを召喚して次の日、私は学校に行こうと制服に着替えていた。アーチャーは私がどこに行くのかわかったのか意見している。

 

「そうね。普通ならね。でも私は私の生活を崩したくはないの……悪いけど付き合ってもらうわよ」

 

 遠坂ならば常に優雅たれ――影に隠れて戦うなんて優雅じゃないし。

 

「だがな……」

 

「敵が私達に気付いてやって来るかも知れないわよ? それに工房にこもり続けてもサーヴァントに攻められたら工房なんてただの部屋よ?」

 

 何せサーヴァントには対魔力がある。下手な魔術なんて動きを止める枷にもならない。私は奥の手があるからまだ大丈夫だけど。

 

「ふー。わかった付き合おう。君のやり方にある程度、従うと約束したものな」

 

 そうだ。昨日、出会って幾つか話したあとアーチャーは私のやることに従うと約束したんだ。

 

「そうよ。私を信頼して。アーチャー大丈夫よ」

 

「了解した。マスター。だが私もついていくからな」

 

 アーチャーは最後に仕方ないな……と呟き霊体化してしまった。もう不満はないってことらしい。

 

 アーチャーを護衛につけた私は家を出て学校に向かって歩きだした…………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(マスター)

 

 アーチャーがマスターとサーヴァントの精神的なラインを通して話しかけてきた。私はすぐに用件を聞く

 

(何よ。アーチャー?)

 

(ここが君の学校か?)

 

(そうよ。どうかしたの?)

 

(いやな。随分、恐ろしい学校があったものだと思っただけだよ。いやはや学校は閉鎖された環境と言うらしいがこのような環境で勉学に励む者達がいようとはな……)

 

(何よただの学校じゃない……!!!)

 

 アーチャーの言葉に疑問を覚えた私だが直ぐに意味に気づく。

 

(結界が張られてる! 学校に! もしかしてサーヴァント!?)

 

(この結界――恐らくそうだろうよ。まぁ直ぐに発動するような手合いの物じゃないようだが……マスターどうする?)

 

(破壊するわ。言われるまでもない話でしょ!)

 

(あぁ。そのとおりだ。なら人が居なくなるのを待とう。下手に触り感づかれるのも不味いしな)

 

(――ええ。そうね)

 

 アーチャーの言葉に頷く。下手に触り結界を発動されたら元も子もない。落ち着いて対処しないと。

 冬木の管理者として見過ごすわけにはいかない。なら細心の注意を払わないと……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「とりあえず屋上に結界の起点が1つと校内に無数…………一応、潰せる起点は幾つか潰したけど……」

 

 学校が終わり校内に人が居ないのを確認した私は結界の起点を探し潰していた。

 だけど数も多く壊せないほどに強力な起点もあり潰せる物を選び破壊した。

 

 そして屋上に上がり効くかわからないけど結界を発動しづらくする為の空間遮断魔術を使い様子を見ることにする。

 

(まぁ様子見かしら)

 

 これで後は屋上の起点を壊して一度、出直して…………。

 

「何だ? 嬢ちゃん。壊しちまうのか? この結界。もったいねーな……おい」

 

 背後から言葉をかけられ振り返り声の主を確認する。そこには青い髪を獅子のように逆立たせた青い体に張り付くような鎧を着た槍を持った男だった。

 

「! サーヴァント!」

 

「おっと! ばれちまった! この様子だとやはり聖杯戦争の参加者らしいな」

 

 この圧倒的な重圧と張り裂けるような殺気……やっぱりサーヴァント……。おそらくいや確実にランサー。

 

「……そう言う貴方は何かしら?」

 

 私は焦りと内心にある恐怖を呑み込みながら相手に言葉を返す。

 

「ん? わかってるだろうに聞くのか? まーいいぜ。俺はサーヴァント――ランサーだ。てめぇの心臓を貰いにきた」

 

 ランサーは私に槍を向ける。その瞬間、私の前にアーチャーが実体化し降り立った。

 

「ほぅ」

 

 ランサーが面白いと言わんばかりに笑みを浮かべる

 

「ふー。ランサーか? しかし随分、下品だな。女性の心臓を貰うなど……なんだ? ラブコメでもしにきたか?」

 

 アーチャーは軽口をランサーにぶつける。心臓を貰うは恋愛的な意味ではないと思うんだけど。

 

 私はアーチャーの言葉にツッコミを入れてしまう。どうやらアーチャーのお陰で恐怖が消えていってしまったようだ。

 

 彼の背中は何故か安心するし凄く頼もしい。

 

「面白い事、言うじゃねーか。お前俺がそんな理由でここにきたと思うか?」

 

「思わんね。ただの冗談だよ。ランサー。戦いにきたんだろう? 私もサーヴァントだ。相手をしよう」

 

「はっ! 上等! やっと楽しめるぜ!!!」

 

 ランサーは魔力を体から立ち上らせながら屋上のフェンスから飛び降り構える。それに対しアーチャーは……。

 

(凛。グラウンドに降りるぞ。ここでランサーと戦うのはフリだ)

 

 アーチャーは私に念話を送ってくる。私もそれに賛同し屋上から飛び降りた。

 

「アーチャー! 着地まかせた!」

 

「了解した。凛」

 

「待ちやがれ!」

 

 アーチャーは直ぐに私の言う通り私の着地を誘導しランサーはそれに追随する。

 

 こうして私達はグラウンドの真ん中でいる。私はアーチャーに下がっていろと言われグラウンドで槍を構えるランサーに近づく。

 

「悪いな。ランサー場所を変えて。今から存分に相手をしてやる」

 

「なんだ。直ぐに逃げたから口だけの奴と思ったんだがな。殺す気充分って訳か」

 

 どうやらランサーは好戦的な奴らしい。アーチャーに凄まじい殺気と気迫をぶつけている

 

 それに対しアーチャーは薄く笑いながら呪文を唱えた。

 

「我が身に流れる血潮よ――――錬鉄となれ」

 

 アーチャーは魔力の輝きと共に鉈のような双剣をだした。ってあいつなんで双剣! アーチャーでしょ!

 

「ほぅ。双剣か。ならセイバーか? だがアーチャーって呼ばれてたよな?」

 

「いかにもアーチャーだ」

 

「なら弓出せよ。手抜く気か?」

 

「アーチャーが剣を抜いてはならぬ理由があるかね?」

 

「あー野暮か? そうかい。ならいいぜ。直ぐ死ぬなよ!!」

 

 ランサーはそう言った瞬間、私の視界から轟音と共に消えた。

 

 そしてアーチャーに一瞬で肉薄しまるで槍を壁の如く突く――いや、突くだけではなく横払いに降り下ろしが混じっている。

 

 そして神域とも言える槍さばきをアーチャーは双剣で見事にさばいている。

 

「そらそらそら―――!!!!!」

 

「アーチャー!」

 

 だけどアーチャーは双剣の1つを弾かれ取り落としてしまう。

 

「そら! 終わりだ。アーチャー!!」

 

「ふっ……何が終わった? ランサー!」

 

 アーチャーは落とした筈の剣をまたその手に持ってランサーの槍をさばいた!

 

「なに!?」

 

 ランサーは驚愕しているだがその槍さばきは止まることを知らない。

 アーチャーは何度も双剣を取り落とし砕かれる。

 

 だけどその度に手元に双剣が表れランサーの相手をしている。

 

 ランサーは謎の現象に対して疑問を覚えたのか攻撃をやめ下がる。

 

「36か? 随分、弾いたな。だが打ち止め知らずとはな……どういうこと……っ!」

 

「考える暇などないぞ! ランサー!」

 

 アーチャーはランサーに向かって走りだし魔力がほとばしり双剣が4mくらいに伸びる! まさか宝具の解放!?

 

「何!」

 

「いくぞ!! 双天雷光剛斬破!!!!」

 

「うおおぉ!!」

 

 ランサーはアーチャーの伸びた双剣に槍をぶつける。

 

 まさかアーチャーの宝具の真名解放をランサーは正面から受ける気なの?!!

 

「何!? 私の秘剣が破られただと!!!」

 

 え? アーチャーの双剣が簡単に折られた?

 

「…………おいアーチャー?」

 

「――――なんだ?」

 

「聞いていいか?」

 

「む? なんだ?」

 

「名前は大仰だったが俺にはただ伸びた剣の降り下ろしにしか見えなかったが? 名前からして雷でも落ちるのかと思ったんだが?」

 

「必殺技だぞ? ただの降り下ろしなわけないだろう? あと雷は落ちん。だが見事だ。ランサーよ。君の技量、強さは世界屈指の物だろうよ」

 

「そうかよ? ありがとよ。なら次は俺の番だ。貴様の心臓貰い受ける!!」

 

 槍から凄まじい魔力が迸る。まさかランサーも宝具を……!

 

「誰だ!」

 

「え?」

 

 ランサーは急に転身し校舎をみる。――まさかまだ学生が!

 

「待ちやがれ!」

 

 あ! ランサーがさっきの人影を追いかける。ま、まさか!

 

「追うわよ! アーチャー!!」

 

「ん? あーーー、そうか。心配ないと思うが追うか?」

 

「当たり前でしょ!」

 

 私とアーチャーはランサーを追いかける。

 

 私はランサーの魔力を追いかける。そこには――血だまりがあった。

 

(!! ジャスティスファンタズムよ!)

 

「お、遅かった……ご、ごめんなさい」

 

 私は犠牲者となった人をみる。そこには……

 

「え、衛宮君――――」

 

(――――――oh、眼帯と包帯はどの衛宮も標準装備か。まったく恥ずかしくないのか?)

 

「まだ間に合う。衛宮君、ごめんなさい。必ず助けるから」

 

(成る程。あのときは正義の力で復活したと思っていたが……やはり凛が助けてくれたのか)

 

 私は自分の魔力を込めたペンダントを使い回復魔術で傷を癒す。

 

「これでいいわ。行きましょう。アーチャー」

 

「ん………ああ。わかった」

 

 私は衛宮君を置いて歩きだした――――。

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