とある中佐の悪あがき 作:銀峰
アナザー?やzからも数人出てきますが、少しマイナーですかね…?
「・・・・・」
ここはとあるジオン軍戦艦,いや旧ジオン軍の戦艦グワジンのとある一室。
明かりを最小減に落とし、重々しい雰囲気に包まれている
その部屋に設置してある円卓を囲うように6人の人間が座っている。
その後ろに数人付き人。
右側から、エギーユ・デラーズ大佐
その隣に、ユーリー・ハスラー少将
その隣に政治家、マハラジャ・カーン
サイド3司令官補佐、アルスラーン・レイヂジェ少将
月のグラナダ方面軍司令官補佐官ミスタチア・クリスタ少将
そして私ユーセル・ツヴァイ中佐
である。
明らかに場違いじゃないですかね・・・
ここにいるきっかけは、あの後3艦長と合流した後の話だ。
もう流石に、これ以上は流石にアバオアクー領域に用はない。
ギレン総帥率いるジオン軍の最終決戦が終了してから半月程度だ。もう流石に残存兵はこちらで回収したか、故郷サイド3に帰還しているだろう。
方針を決めかねていた俺たちは、アバオアクーを離れ、サイド3に近い暗礁宙域に身を潜めて連邦軍やジオン軍の動きを監視していた。
そんな矢先、オペ子から
「なに?グラナダで小競り合い?」
「はい。前に出した偵察隊から。報告によると港近くで銃撃戦。膠着状態だそうです」
「見せてみろ」
モニターが映る。電波状況が悪いのかずいぶん荒いが間違いはなさそうだ。
偵察隊やサイド3に潜入させている工作員から情報は随時おくられてくる。
・・・今はジオン軍拠点、月のグナラダは連邦軍との休戦条約で、連邦宇宙軍艦隊が集まっているはずだ。
ただでさえピリピリしているのだ。
現に、つい先日終戦条約のためグラナダに向かっていたダルシア・バハロ首相の乗る艦隊が襲撃されたばかりだ。
そんな中この騒ぎ。この後終戦条約も控えている。サイド3は戦場になっていないし、ほとんど被害もない。
だからまだ戦えると勘違いしている馬鹿どもが騒いでるんだろう。まあ連邦軍にすぐ鎮圧されるだうが。
そんな奴らに部下が巻き込まれてはたまらん。引き上げさせようと口を開きかけ、
「グラナダの港にいる諜報員から追加情報!議員のマハラジャ・カーンではとのことです」
・・・なんでまだいるんだお前。アクシズにいるはずだろ・・・
結構マハラジャは大事な人物だったはず。確かアクシズのトップだ。
見殺しにするわけにもいかんだろうなぁ。ええい。
幸い?艦も近い。そう時間もかからないか・・・
「オペ子他のムサイ艦艦長たちに連絡。動くぞ。あとサイド3にいる諜報員にも時間を稼ぐよう伝えろ。このチベも動くぞ!各員戦闘配置につけ!ぼさぼさするな!あとそこの曹長!私のねぼすけな副官を起こしてきてくれ。すぐ艦を動かすとな!急げ!」
「は、はい!」
にわかに艦内があわただしくなる。
暇そうに突っ立っていた兵に、うちの艦の艦長を呼びに行かせる。急に呼ばれた男は慌てて艦橋を出た。
うちの艦の艦長は、今交代でさっき艦橋を出たばっかりだ。徹夜明けだったから、眠そうにしていたからなあ。
今頃部屋で熟睡してるだろう。
オペ子も急な命令に驚いたが、緊急時だと悟ったのか素直に聞く。
「諜報員に連絡。三艦長にも動くよう伝えます」
この後俺たちはサイド3に向かい、マハラジャ氏を回収した。
どこにでもいる有能そう政治家といった風情の、40か50過ぎの男だ。
名を名乗り、助けてくれた事への感謝、情勢が良くないこと、それからアクシズに向かう旨を少し話す。
無事助けたマハラジャ氏は二人の子供を連れていた。
その子は銃撃戦がよほど怖かったのか、少し震えていたがその胸には彼女の妹らしき赤ん坊を抱えていた。
よほどその子が大事なのか、シャトルを降りチベについた後も放そうとはせずマハラジャ氏から言われておずおずといった様子で、赤ん坊を女性クルーに預ける。そんな娘の様子を見て少し顔を暗くしため息をついた。
あまり親子仲がいいわけでは無いのかもしれない。
彼は艦の女性クルーに赤ん坊を大事に扱ってくれ、とても高貴なお方だとことづける。
マハラジャ氏を送り届ける為残存艦隊が集結しているカラマポイントへ向った。
何でここにいる目線がすごい。
こいつがいるから話すすまねぇんだよこらという目で見られてるな・・・←被害妄想です
助けて目線をデラーズさんに送るが何を勘違いしたのかうむとでもいいたげに肯く。
そうじゃないんです。そうじゃないんですよデラーズ閣下!!
「なぜ彼はここにいるのです?」
重圧に耐えきれず冷や汗かいてたら、誰も触れようとしないというのがわかったのか、ミスタチア・クリスタ少将がデラーズ大佐に質問する。
「うむ。彼はア・バオア・クーで痛手を負った兵たちを救い、さらには連邦に手痛い反撃を与えておる。誰にでもできることではなく。見事。その功績でワシがこの席によんだ。・・・やも・儂は、見捨てたも、同然の・・・」
「はぁ、そうですか。あと最後にはなんと・・・?」
「いやなんでもない。それにそしてマハラジャ・カーン議員の脱出の際にも大きな助力をしておる」
「まあ。そういうことでしたら・・・」
納得がいってないようだったが、これ以上引きずっても得がないと思ったのだろう。
とりあえず保留にしたようだ。どうでもいいといった風にも取れるが。
そこらへん流石キシリア様の配下とでもいうべきか切り替えが早い。
静まりかえったのを確認してデラーズ大佐が立ち上がり発言する。
「うむ。ではこれよりわれわれジオン軍残存戦力合同方針会議を開始する」
そうこの会議は上の発言のとおりジオン軍残党の行動指針だ。
各軍の現最高指揮官が、連れてきた戦力をどうするかその話し合いだ。
もちろんここにいる人たち以外にもいるのだが、連邦に囲まれて来れないか地上にいるか。
「いきなりですまないがそんなに時間があるわけでもなかろう。連邦艦隊に動きがある。各自の残存戦力を教えてくれ」
元からいた艦隊は大体把握しているだろうが、俺の隊は先ほど来たばかりで正確な数がわかっていない。
大半は別行動中だしな。あとは再確認の意味を兼ねてだろう。
「元々のサイド3駐屯戦力の約7割を連れてきている」
と、アルスラーン少将。
多いな。サイド3はある意味聖地だから、大方熱狂的なジオン信者が集まったんだろう。
「グラナダ駐屯戦力はキシリア様の援護で出ていたドロス搭載数が4割弱で残った6割中半分を連れてきました」
すこし少ないかな。終戦協定で連邦艦隊が向かっていたという話だったしその目を潜り抜けて、半数もつれてくるぐらいが限界だったんだろう。
「ユーセルです。元々ア・バオア・クー戦域の戦力をできる限り集めて、34隻の艦艇を有しています」
「ほう・・・」
数人が関心したような目線を向けてくる。
ミスタチア少将は懐疑の目を向けて来ているが。
何もしてないはずなのだが嫌われたのだろうか?
隣のデラーズ大佐はうむと感心したように小さく首を動かす。
でもまあ、実際の内情は30隻数中半分が戦えれば良いほうだ。それこそピンからきりまで無傷の船もあるし何で沈んでないのかというものまで。
本来のうちの4隻(チベ級1隻ムサイ級3隻)艦隊はあまり目立った外傷はないが、後から合流した船はムサイ級だったら砲門がつぶれていたり、なにかしら不調があったりだ。
十何隻ぐらいは補給艦なのでまともに戦えるのは実際には10隻以下かもしれない。
改めて思うと30隻相手に遭遇していたら、間違いなく全滅していただろう。
「ではそれぞれの戦力を把握したところでどうするかだが」
「マハラジャだ。・・・・これは提案なのだが。以前からギレン閣下の命を受け、私が開発している小惑星アクシズに艦隊を集結させ、地球圏の見方をうかがうというのはどうだろうか。このまま地球にいても逃げまわるだけで、ろくに抵抗できまい。いずれ押しつぶされるのが目に見えている。戦力をズタズタにされすぎた。それならアクシズで再起するときを待ちその後地球圏に舞い戻ってくればよかろう」
「アクシズに行くというのも悪くはないわね」
「兵たちの間にも抗戦派と温厚策の者に分かれ紛糾している。迷いがある。だからこそこのカラマポイントなどというところで、連邦に発見されるリスクを負ってまでこんなところでくすぶっていたのだ」
「いいかげん決めないと連邦艦隊に発見されるのも時間の問題」
「むう・・・」
会議は盛り上がっているが、大半がアクシズ行きが魅力的だと思っているんだろう。
だがぶっちゃけ俺は違う。
0083の後はzガンダムだ。アクシズは作業用MSで戦わなければならずティターンズやエゥーゴは人材が豊富だ。
この前のワイアット将軍の件で思い知った。
原作キャラは危険だ。
この後のゼータなんてキャラ数ワラワラ。
そうなると、しがないモブのおれなんて時の流れの中においてかれてしまうだろう。
または戦艦やMSに乗っているときにカミーユやジェリドに殺されるのが落ちだ。
0083ならまだ技術的優位も、俺がドムの件で水準は本来より高い。ギリ残っているだろう。
まあ、この後の歴史上でいうと、デラーズは残る!
あとは俺もそれに賛同して地球に残るだけだ。
デラーズが口を開くのを待つ。
「…」
・・・少し長いな。割って入るタイミングを見逃しているのか?それとも静かになるのを待ってるだけ?
会議は残って戦う派とアクシズ行とでかなり揉めている。何しろ命が懸かっているのだ。しばらくは止まないだろう。強引にでも割り込まないと意見は言えまい。
隣の大佐を盗み見る。
「・・・」
顔を伏せる。おいおいおい!
地球に残ったはずのデラーズ大佐もアクシズ行きに賛同しそうな雰囲気だ。
いや、賛同とは言えずただただ迷っているのか?デラーズはギレンの親衛隊だ。ザビ家に強い忠誠を誓っている。だからこそ地球圏に残り最後まで抵抗して、コロニー落としまで実行したんだ。
そのデラーズが迷う理由?なにがある・・・
様子をうかがっていると、デラーズは少しだけちらりとマハラジャ・カーンの方を向きやがて戻す。
「?・・・っ」
なんだ。彼は何を悩んでいる。マハラジャとデラーズの接点?いやあまりないはず・・・あえて言うならどちらともギレンの派閥というぐらいだ。そういえば会議の前に、二人で話をしていたな。だが同じ派閥といってもデラーズ個人はザビ家に忠誠を・・・忠誠・・・何に?ザビ家にだ。
何も見逃している?
考えろ
・・・考えろ!
そうか!もしかして・・・
「・・・ミネバ様か」
「・・・っ!」
ギレン総帥を支え続けた歴戦の戦士は、俺のつぶやきを耳にしたのか驚いた様子でこちらも向く。
当たりか・・・くっ最悪だ。これからどうする。
もし、もしだ。デラーズが残らないとなると俺の艦隊だけで戦争せねばならなくなる。これはきつい。
たとえばトリントンでの潜水艦ユーコンへの参戦依頼やもろもろあれはデラーズがギレンの親衛隊というわかりやすい立場があるから命令できたのだ。
デラーズが少将まで階級を上げたように俺も将官クラスまで上げる?ダメだ。その場合自称将軍に近い。古代アジアのエンジュツ(なぜか変換できない)かよ。第一誰も認めないし、現時点で俺の知名度なんてほとんど無名に近い。俺の名を知ってる奴なんてよほどドムに愛着が深いパイロットかジャブローやオデッサで助けた奴らぐらいだろう。
明らかに怪しすぎる。誰もついて来やしないだろう。
背中を垂れる汗。
これしかない、か。最悪撃ち殺されるな・・・
ええい。ままよ。
大きく椅子を鳴らし立ち上がる。
「・・・ぇない。ええい!情けないぞ!諸君!」
緊張して声が出にくい、一声が詰まってしまった。
会議室のざわめきがやみ、こちらに視線が集まる。
いきなりの罵声に怒るというよりも戸惑っているような感じだ。
いきなり一左官が我々に怒鳴ったというのを想定してなかったのだろう。
だが流石に一つの都市を預かる将官たち、といったところすぐに話を中断させた者に叫ぶ。
「無礼だぞ中佐!この席に座ることを許されているからといってあまり調子に・・・
「情けないといった!」
反論などさせたらこちらが不利だ。さえぎるようにして、言葉をつないでいく。
「我々ジオン軍はスペースノイドの為に立ち、戦った!我々は一度の敗北で身を引くべきではない!事を起こしたのなら最後までスペースノイドの為戦いつづけるべきだ!」
「ほう。それで?理想論など結構だ。あてもなくこの宙域の中さまよい続け連邦に下るか?」
キシリア配下のミスタチア・クリスタ少将が鋭い視線をこちらに向けながら問う。
流石キシリア配下のものだ。場数を踏んでいるのだろう。過去には怒鳴り込んでくる部下の対処などお手の物なのだろう。ほかのものと違いえらく冷静だ。視線を受けているだけで少したじろいでしまいそうになる。
隙は見せるな。堂々と語れ!
「馬鹿馬鹿しい。自殺希望ならよそにいきなさい。そうね。現状がわかっていないようだから教えてあげましょうか、あなたの艦でサイド3の駐屯軍に向かいなさい。彼我の戦力差がわかるでしょう」
心底くだらない物を見たかの用にため息をつき話を終わらせにかかる。
「では、逆に聞こう!あなた方はその程度の覚悟もなしにこの戦争に参画されたのか!」
「・・・っ」
このやり取りをみまもっていた諸侯がが気圧されたようにうなる。
本音はどうあれ、ここでそうだ!と叫べるものはいないだろう。
ここにいる全員が軍隊という組織に所属している以上、仕方のない問題だ。
下士官なら叫べたのかもしれないが、あいにくここにいるのは大人ばかりだ。
決定的なセリフは吐かない。
この隙に続ける。
「昔を思い出せ!コロニーには自治権がなく地球の連邦政府が行政を握っており、産業政策、貿易条件などはすべて地球側が有利になるよう定められていた!その結果、特権階級や大地主など富める者は地球に残り、移民組との貧富の差が拡大していく。地球組の中にはこともあろうに宇宙移民者を差別する者までいた始末だ!」
「この状況を打開する為ダイクン公は独立を宣言された!だが地球連邦政府は、「サイド3の独立を認めれば他のサイドも次々独立しかねない」と我々の独立宣言を完全に無視、逆にサイド3に建国を撤回させるべく非情な経済圧力を加えた!」
「そんな中!ザビ家の長男でありジオン公国のギレン・ザビ総帥は、「保身に明け暮れる無能な連邦政府に人類を統治する資格はない。サイド3だけでなく地球圏すべてがスペースノイドによって導かれるべき」と説かれ先の戦争をおこされた!我々はその遺志を継ぎ、地球圏へ残り連邦に徹底抗戦するべき、ケホッ」
しまった。なれない長台詞でむせてしまった。
咳が止まらん。
「スペースノイドに、ゲホっ。我々は夢を見せた責任を取るべきだケホ、だからこそ、」
「中佐、もういい」
「デラーズ大佐・・・」
なおも言い積もろうとした彼の肩を叩き、老将は立ち上がる。
「デラーズ艦隊はこの地球圏に留まる決断をする!そして再びジオンの中興をなすためにこの地で機を待つのだ!賛同するものは我とともに行かん・・・!」
静まり返る会議室。
この状況を創り出した老将は、先ほどまで語っていた若き軍人をつれ諸侯に背を向け、部屋を出ていった。
「よろしかったのですか、大佐」
「ああ、そのままではつらかろう。医務室まで運ぼう」
「いえそうではなく・・・ミネバ様は、」
「いうな。これでいいのだ。これでな。・・・難しく考える必要などなかった。つまりな中佐。儂はどこまでいってもギレン総帥の親衛隊ということだ。どれ肩を貸そう」
「?…あどうも…あ、いえ。そこまでしてもらうわけには」
「いい。大事な事を思い出させてくれた礼だ。受け取っておけ」
「?そういうことでしたら」
そういって老将は晴れやかな笑みを浮かべ、優しく彼を医務室まで運ぶのだった。
。シーマ様まで行く予定でしたが長くなったので切ります
口調とか不安だ・・・