とある中佐の悪あがき   作:銀峰

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またしても会話だけ・・・




ユーセル・ツヴァイ地球連邦軍に武力介入を開始する。

「どうしますかな彼等は」

 

とあるマゼラン級の艦内、一人の仕官は暇つぶしのために、この作戦の発案者であるグリーンワイアット中将に意見を聞く。

はたして彼はどのようなことを考え、ジオン軍のいや、我が軍の補給艦を襲い、もはや海賊と化している奴等に降伏勧告など出したのだろうか気になったからだ。

 

「ふむ・・・・降伏はしないだろうな」

 

「え!?ではなぜ奴等に降伏勧告など!?時間の無駄では!?」

 

「・・・大佐。少しは落ち着きたまえ、紅茶でもどうだね?・・・きみ私にはダージリンを」

 

「はっはぁ・・・では私はコーヒーを」

 

落ち着くように何か飲めと促してくる中将。

私のために進めてくれたんであって、決して・・・けっしてっ自分が飲みたいわけではないのだろう。

艦にいる士官が、もはやワイアット中将の艦には当たり前のように置いてあるチューブのダージリンとコーヒーを取ってくれる。

ちゅー。うんあったかい。無駄な所に金使ってるなぁ。

他の艦だったら冷たいのになあ。

というかそもそもこんな物普通常備してないのになぁ。

 

「落ち着いたかね?」

 

「ええ。(国民の血税がどこに行ってるかを目の当たりにして)すごい冷静になれました」

 

「それは良かった。いつも紳士たるものは冷静ではなくてはな」

 

そういって少し笑うワイアット中将。

ちゅー。うんやっぱあったかい。

 

「では降伏勧告の件だったな?」

 

「ええ」

 

「彼等が優秀だから・・・では不満かね?」

 

「そんな理由で!?」

 

「ほら落ち着きたまえ」

 

ちゅー。うんあったかい

 

「ぷはっ失礼ながら、そんな理由では兵たちは納得しないでしょう」

 

「実際彼_ユーセル・ツヴァイ中佐率いる部隊はジャブロー、オデッサ、ソロモン、ア・バオア・クーの戦いに参加しながらも、生き残り我々を散々苦しめてくれた。今では赤い彗星やソロモンの悪夢などの突出したパイロット特性こそはないが、白い彼のモビルスーツ(ドム)率いる部隊はみな準エースの腕を持っておると有名なのだよ。白いドムというと彼の名前ではなく、彼の部隊の名が出てくるぐらいだな」

 

「ほうそれは確かに、ユーセル・ツヴァイ中佐という名は聞いたことはありませんが、白いドム部隊は確かに有名ですな・・・」

 

ふうむ。確かにそう考えると配下にすると心強いな・・・

ユーセル・ツヴァイ中佐の名前はほんとに知らなかったが・・・

 

「だからですか?そのユーセル・・・・何某中佐を配下にするおつもりで?」

 

「いや・・・彼自体は民衆の前で階段を上ってもらう予定だ」

 

「階段?・・・ああ公開処刑ですか」

 

「ああ、彼自体に利用価値はない。いるのは彼の部下だけだ。所詮彼は準エースよりぎり上エース以下といった所だろう生かす価値はないな。危険要素が強すぎる」

 

「でもユー・・・何某中佐が死んだらその部下たちもついてこなくなるのでは?」

 

「それは部下たちには隠して、言うことをきかなければ、彼をころs・・・失礼、処刑するといって従わせれば良い」

 

うっわとんだ紳士(笑)である。

怖すぎ。やり方がえげつない。

「彼は地球連邦政府のための礎となるのだ」などと呟いている。

ちゅー。ぬるくなってきた。

あっ温めてくれる?ありがと。

ちゅー。あったかいなー

 

「ふむ。まだ時間はあるな。ところで大佐。こんなイギリスの言葉を知っておるかね。イギリス人は恋と戦争には手段を選ばないと」

 

「はい。有名なことわざですね」

 

「それに従うとそういうことになるな」

 

「そうですね」

 

「・・・実は私は最初からこんな紳士だったわけではないのだ」

 

「そうですか」

 

どうしたんだ急に?

そんなことも言えないから、立場的に。

軍は縦社会で厳しいのである。

早く終わんないかなと思いつつ、適当に相槌を打っておく。

まだかなぁ。

 

「あれは十年前、とあるイギリス貴族の友人のお宅にお邪魔してな」

 

「はい。それでどうしたのです?」

 

「とあるジオリ作品の元ネタになったパイや他の料理の数々をいただいたのだ」

 

「はい?」

 

ん?なんか話の流れがおかしい。

それ以上はいかん!なにがいかんとはいえないけど!宅急便が最近あったからって!

その話題方面はいかん!ちなみに全部みました。すごく感動しましたよ。ええ!

気球船のワイヤーを一人になっても離さないとか、あいつはガッツがある。鳥肌がたった!

 

「その・・・あまり言ってはいけないと分かってはおるのだがな・・・あまり美味しそうにはみえなかったのだ・・・」

 

「・・・・・・・・つづけてください」

 

「私はフレッシュチップスなど無難な選択をしてな・・・失礼だとは思っているが食べるのを避けていたんだ」

 

「・・・・・・・・」

 

「友人は黙々と料理を平らげていてな、無言で・・・気まずかったのだ」

 

「・・・・昔のイギリスの貴族は食事中に喋ることをノーマナーとしてるらしいですからね」

 

「私はその時まだ若くてな、友人は私が料理を食べないの腹を立てているのかとおもってな」

 

「・・・・・」

 

「その・・・・食べたのだ」

 

「・・・・・うわぁ」

 

「私は食べたのさ・・・必死に!」

 

「ちょっとバナージ君ぽいですね・・・・・」

 

バナージって誰だ?

電波が・・・疲れてんのかな?

あれ視界が・・・ぼやけるよ・・・

 

「悶えてる私に友人は、苦笑いを向けてくれくれたんだ・・・・」

 

「良いご友人ですね」

 

「私は感動したのだ!その友人のあり方に!あれを食べながら自分は顔色ひとつかえず!私を庇う様な強さを持っている彼に!」

 

「・・・・・」

 

「あれ以来だ。私がイギリス紳士の忍耐強さ、強靭さ、優雅さを見習おうと思ったのは・・・」

 

「・・・・・」

 

「すまんな。すっかりつまらん話をしてしまった」

 

「・・・・いえ。大変興味深い話を聞かせてもらいました」

 

「そう言ってもらえると助かるな・・・そろそろ時間だ」

 

「はい!紳士は時間に正確でなくてはならないですね!」

 

「はは。そうだな。分かってるじゃないか・・・・メインモニターにだしたまえ」

 

この人を見る目が変わった気がする。

私は一生この人についていこうとおもった・・・

紅茶云々もそう思うとなんか憎めない・・・かもしんない。

いややっぱコレは要らんでしょう。

オペレーターに命じて通信を入れさせる。

 

「時間だ・・・何とか中佐に通信を入れろ」

 

「・・・ぐす。分かりました。ユーセル・ツヴァイ中佐に通信をいれます」

 

泣くなよ。確かに無言の食卓であんまり美味しくない料理食べてるの想像したら泣けるよね。

普通はもう食べたくないってなるのにこうなった、ワイアット中将は尊敬に値するな。

 

『時間ぴったりですな・・・あれ、どうしたんですか?その暗い雰囲気?それって普通こっちの空気じゃないの?』

 

「いや少し昔話をしていてね。気にしないでほしい」

 

『そっそうか』

 

重い過去臭が漂っているこちらに心配そうな視線を向けてくる中佐。

割と良いヤツなのかもしれないな。

実際は・・・ワイアット中将が過去にまz・・・・あんまり美味しくない料理を食べただけだというだけなのに。

 

「それでどうするのかね?降伏は?このまま宇宙の藻屑になるのはキミも望むまい」

 

『いや。その提案はありがたいが・・・あいにく私には野望がある、それにここで降伏したらついてきてくれた部下にも申し訳が立たない』

 

「そうか・・・残念だ。これで別れだな。キミの墓前には紅茶セットを送ってやろう」

 

『ははっそれはありがたいな。では!』

 

ビシッと連邦とは違う、きれいなジオン式の敬礼をして通信が切られる。

その姿が連邦には膝を着かない拒絶や、彼の意地のようなものを感じさせた。

 

「ふっ面白い男だ。恨み言も言わず、あの状況の中で震えもせずきれいな敬礼すらして見せた。惜しい男を亡くすものだな。大佐?・・・敬意を表して先手は譲ってやりたまえ。全艦攻撃準備」

 

「は!全かーん!攻撃準備!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふーむ此方も突撃準備!この空域から離脱するぞ!」

 

指揮を副指令に任せ俺はモビルスーツに移る。

六機のうちの貴重な一機だ。

今この艦にモビルスーツを遊ばせておく余裕なんてないからな。

それに艦橋にいてもすることはない。

 

「電圧チェック。各推進剤満タン。各武装エネルギー充電完了」

 

パチパチパチと手馴れた操作で各種出撃前点検項目の確認をする。

要注意の張り紙を剥がし完了を確認する。

 

「オールグリーン(すべて問題なし)」

 

総て問題がないのを確認して発進ハッチを空けさせる。

 

「出るぞ!お前等!これからこの艦は高速戦闘に入る。振り落とされても回収は出来んぞ!しっかり命綱の確認をしておけ!」

 

『おう!』

 

通信越しに帰ってくる野太い声。

この状況は、普通だったら怖いだろうにジャブロー、オデッサ、ソロモン、ア・バオア・クーなどの負け戦から生き残ってきたのだという、自信がこいつらを支えている。

怯えの表情をしているものなど誰もいない。

 

「よし最後のイタチっぺだ!連邦の奴等に目に物見せてやれ!」

 

『あれ?猫好きだったのでは?』

 

「聞いてたのか!?」

 

『自分も猫好きですよ?司令?・・・・猫だましにします?』

 

「そんなんどうでもいいだろ!?・・・ああもう緊張感がない!」

 

『自分は犬好きです!・・・犬掻きにします?』

 

「お前もか!?それと犬掻きはただは泳いでるだけだろ・・・!?・・・いやばたばたみっともなくあがくってところは一緒か?」

 

『自分は・・・』

 

「えーい!そろそろ黙れ!」

 

『くっ~くくく!!』

 

「えーい・・・クソ!」

 

ある意味緊張のし過ぎは悪くないかも知れんな・・・

そう思うとこれで良いんだよ・・・可愛げが無い・・・最初のころは初々しくて可愛かったのになあ・・・あまりの扱いにおじさん泣きそうです。

そういや出撃前にビシッと決めたことってないなぁ。ないなぁ。

ビシッと決めてみたいなぁ。一回ぐらいなぁ。

 

「管制室!ユーセルだ!出るぞ!」

 

『どうぞ!ご武運をお祈りしております!司令!』

 

「ああ、そちらこそな!」

 

発進ハッチからゆっくり出る。

別に逃げたわけではない。ほんとだよ?急がなきゃだからね?

まだ攻撃は始まってはいないな。

先手は此方に譲る・・・ということだろうか?

余裕ぶりやがって・・・

輸送艦のワイヤー固定作業は完了している。

後ろに着いて来ている形だ。

こっそり、とあるものに手に持っているハーケンを突き立てる。

背後の発進ハッチから、部下たちの機体も順次出てきた。

軽くハンドサインで指示を出し、部下たちは俺に習いそれにハーケンを突き立てる。

 

「・・・・・・」

 

これで準備は良い。

ワイアット将軍に目に物を見せてやろうではないか

 

 

さて______

 

 

さあ___

 

 

 

 

『公開処刑を____

 

 

 

 

「戦闘を______

 

 

 

 

 

「『始めようか』」

 

 

 

 

 

 

戦端が開き、チベ級に特大の衝撃が走った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




イギリス紳士云々は自分の妄想です。

決してイギリスの方をバカにしているわけではないです。
日本も納豆や刺し身も外国から嫌ってる人もいるみたいですし。
日本も納豆や刺し身以外も美味しい物あるよ!
みたいな感じで偏見だとは思ってます。
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