【艦隊これくしょん】エピソードα シスの誕生 作:エクロパリアン
A long time ago in a galaxy far, far away....
遠い昔、遥か彼方の銀河系 で……
シスの暗黒卿ダース・ヴェイダーの命令で惑星地球へと降り立ったフォーマス・ピエット。
彼はそこで帝国軍の猛将、マキシマン・ヴィアーズから情報を受け取り、この星は文明レベルが低くかつ奇妙な惑星である事を知る。
ピエット達の運命はこの惑星でどうなるのか彼らはまだ何も知らない……。
――――
地球にやって来て二日目、私はまだ太陽が上っていない早朝の時間帯起きた。
私の泊まった野営地は野営地とは名ばかりの山をくり貫いた、れっきとした地下要塞だった。
部屋もしっかりしていて最低限の生活設備は全て備えてある。
施設全体は外見だけならエンドアのシールドジェネレーター基地の内部そっくりだ。
いつの間にこんなものを掘ったのか ?。
この任務が始まったのは一ヶ月前だという。
まさに帝国の本気というわけだ。
私は制服をクローゼットから出すと着替え軽く身支度をしそれから部屋を後にした。
食事を取りたかったが今は任務の事が気になっていたため私はすぐに司令室へと向かった。
司令室に入ると、そこにはすでに、ヴィアーズが椅子に座っていた。
ヴィアーズは私を見るとすぐに立ち上がった。
「ピエット司令。おはようございます」
挨拶をしてきたヴィアーズに私も挨拶をし返すとヴィアーズはストームトルーパーに何かを持ってくるよう指示を出した。
トルーパーがどこかへ走って行く。
しばらくするとそのトルーパーは駆け足で戻ってきて銀色のカバンを私の前のテーブルに置いた。
「……これは?」
私は率直な疑問を投げ掛けた。
するとトルーパーがカバンを開ける。
中にはブラスターと帝国軍の物ではない白い制服と制帽、通信機、紙媒体の書類が入っていた。
「これが潜入先であなたが使う道具です」
私はヴィアーズの言葉のあとカバンの中身を見返した。
これが私の使う潜入道具……。
私は不思議な感覚に陥った。
自分には一生ほど遠いと思っていたスパイ任務がすぐそこまで迫っている。
それだけでも不思議に思えた。
「一時間後に出発いたしますので準備をお願いします――」
出発は細心の注意をはらっておこなわれた。
私はトルーパー数名に連れられ山を降りると化石燃料で動く原始的な車両に乗った。
道は進むにつれ大きくなり周囲の風景も最初は山ばかりだったものが、建物がそれなりに増えてくる。
しかし、大きな道路とは裏腹にそこを走っている車両は私たち以外ほとんどいなかった。
たまに走っている車両も緑色の原始的な輸送車両ばかりだった。
恐らく化石燃料に頼りきった結果だろう。
車両の中で私はこの星での自分の偽造情報を頭に叩き込むため資料を何度も何度も見返した。
出発から二時間後、私は海を見渡せる小さな町に居た。
私の目から見ると小さな町だがこの星の住人から見ると大きい町なのかもしれない。
トルーパーは私にこの町の地図を渡すとその地図に書いてあるポイントまで一人で行くよう言った。
話によればそのポイントでニホン軍の関係者と待ち合わせをしているという。
もちろん、相手は私の正体が銀河帝国の将校である事も死の小艦隊のもと司令官だということも知らない。
つまり、ここからが私の任務の本番というわけだ。
私は出発する前に荷物の最終確認をした。
制服はニホン軍の物を着ている、よし。
偽造文書、偽造IDよし、通信機、よし、ブラスターよし……恐らくこれで大丈夫だろう。
私はこの星の腕時計を着けてカバンを持つと車両を下りた。
出発しようとするとトルーパーが私を呼び止めた。
「ピエット司令官、ご出発前にこちらを耳におつけください」
トルーパーは私に小さなデバイスを渡した。
これは何かと聞くと、翻訳機だと言った、相手の言葉も翻訳できるしこちらの言葉も違和感無く翻訳できるという。私はなるほどと理解し翻訳機を耳につけた。
私はこの星の言葉を知らない。
相手も私たちの言葉は理解できないだろう。
それなら翻訳機は必需品だ。
「それでは我々はこれで。何かあればご連絡ください。ニホン軍の内部にもサポート部隊を数名潜伏させていますのでご安心を。それでは」
そう言うとトルーパー達を乗せた車両はもと来た道を戻っていった。
私はもう一度、自分の眼下に広がる町を見ると町への第一歩を踏み出した。
「ここの角を左……いや右か」
私は馴れないこの町の地図を見ながらようやく中心部にまでやって来た。
しかし、その町は中心部のはずなのに何処か妙だった。
私以外の人間は誰一人居なかったのだ。
町並みは最初、比較的綺麗な町だったが進むにつれ焼け落ちた跡のような黒焦げの民家が多くなった。
私はそうした町を見ながら待ち合わせポイントへとゆっくりと向かった。
待ち合わせの時間にはまだまだ余裕がある。
その間、このチキュウという星の町を見物するとしよう。
「まずい……まずいぞ、これはかなりまずい……」
私としたことが失敗した……。
完全に道に迷った……。
余裕、余裕と言いながら町を見ていたのはいいが、なんと地図に書かれていた建物がほとんど焼失していた。その結果、待ち合わせ場所へのルートを外れてしまった……。
かれこれ一時間近くこの町をさ迷っている。
待ち合わせの時間はとっくに過ぎてしまった。
どうすれば良い……。
時間に遅れるなど帝国軍人としてあるまじき行為だ。
これがヴェイダー卿の元なら私は即刻処刑されているだろう。
だが、幸いここにヴェイダー卿は居ない。
何とかできれば良いのだが……。
「あの~……」
ん?今、少女の様な声が聞こえた気がした。
気のせいか?こんな町に人なんて居るわけがない。
とにかく道を急ごう。
時間は無い。
私は走ろうとするとか突然後ろから制服の裾を引っ張られた。
「ちょっと~無視しないでくださいよ~!」
「なっ!?」
気のせいではなかった。
確かに真後ろから何処か幼い感じの少女の声が聞こえた。
こんな町に子供が居るとは思えない。
だとすると、まさか、私の正体がバレたのか?
私は相手に気がつかれないように制服の内側に隠していたブラスターに手をかけると後ろをゆっくりと振り向いた。
「もぅ、ようやく振り向いてくれました」
「……君は?」
そこに居たのは15か16才位の小柄な少女だった。
私はその少女の目を見た瞬間、その美しさに目を奪われた。
その少女の目は今まで見たことの無いほど美しく蒼く澄渡っていた。
髪も美しい青色でとても綺麗だった。
「そ、そんなに見つめないでください……その、恥ずかしいです」
少女は顔を赤らめて私から目をそらした。
「す、すまない!つい……」
つい見とれてしまった……こんな歳はもいかない子供ごときに。
こんなのは銀河中に居るだろ……。
しかし、何だろう。この少女からは何だか不思議な感じがする。
そう、まるで透き通った水のようだ。
「あっそうだ、あなた。あなたがピエット……さんですよね?」
「なっ……何故私の名前を!?」
私は即座にブラスターの安全装置を解除した。
やはりこの少女は私の正体を知っている。
そうだとすれば、ただではおかない。
殺すか?ブラスターの腕前には自信は無いがこの近距離なら外さないはずだ。
だが、見たところこの少女以外には居ないようだ。
ならば、捕らえて拘束し情報を聞き出すか?
それなら潜入には失敗しても問題無いはずだ。
さぁどうするか……。
「あのー聞いてますか?」
少女がその澄渡った瞳で私を見つめ首をかしげる。
私が考えてる間に何か言ったようだ。
「……ありえんか」
「あのー……」
私はフッと笑った。
少女の目を見ているうちに少女には何の悪気も無いと思った。
それに、もし、私の正体がバレていたとしたら、たった一人で来るような無謀な事はしないはずだ。
だが、そうだとすれば何故私の名前を少女は知っていた?。
とりあえず、ここは少女と話して情報を収集しよう。
「ああ、すまない。考え事をしていた。もう一度頼む」
「もぅ、仕方ないですね」
少女は少しムッとした表情をした。
「ピエットさんであってますよね?」
「ああ、私で問題無いが、何故私の名前を?」
「そんなの……分かりますよ!」
「っ!?」
少女が急に私に詰め寄った。
その顔はあからさまに興奮していて目をキラキラさせていた。
「だって今どき外国人何て珍しいじゃないですか!」
私は少女の言葉を聞いて溜め息が出た。
期待していた答えが何一つ出なかったからだ。
「それは理由になってない……」
私が呆れたように言うと突然、少女は何かに気がついたように、あっと声を漏らした。
そして、私に詰め寄っていたのを止め数歩下がると背筋を伸ばし私にこの星の敬礼をした。
「失礼しました!自己紹介が遅れましたね」
少女はそう言うと私の目をしっかりと見て万勉の笑みを私に向けた。
「私、五月雨って言います!これからよろしくお願いしますね。鎮守府より提督をお迎えに上がりました!」
――この時、私はまだ知らなかった。
この少女との出会いが私の運命、いや、この銀河その物の運命を左右する事になろうとは――
「…………」
ピエットが謎の少女、五月雨と会ったのとほぼ同じ頃、地球を遥かに離れた銀河系中心部を航行している銀河帝国軍〝死の小艦隊〟の旗艦エグゼキューターのブリッジではこの銀河系唯一無二のシスの暗黒卿、ダース・ヴェイダーが、タイファイターの編隊飛行を見ながらその黒い生命維持装置のマスクの下で静かに笑っていた――。
更新少し遅くてすいません!
第2話の投稿です。
これもほとんど勢いで書いたので今後が不安ですが引き続き書いていこうと思います。
第3話は近日投稿します。
スターウォーズバトルフロント3欲しいけどPS4持てない・・・。
やっぱり買おうかなぁ~すごく悩みどころです。