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プロローグ ~戦いの終わり~
「どうだ、飛べそうか?」
「グロセアエンジンに燃料が行ってないわ」
フランの回答に思わずバルフレアは舌打ちをする。
「ヴァン!代わってくれ!エンジンルームを見てくる」
「OK!」
ヴァンは任せろと言うかのように返事をする。
「フラン、来い」
その声にフランは黙って副操縦席から立ちバルフレアに着いていく。
次の瞬間、バハムートのグロセアリングが爆発した。
全員が突然の爆発にそれぞれの反応を見せる。
「バハムートのグロセアリングが止まる!」
乗っている飛空挺シュトラールが停まっている空中要塞バハムートの動力が止まったことをアーシェが告げる。そしてバハムートのグロセアリングが止まったのを見るとバルフレアが再度ヴァンに指示をする。
「ヴァン、シュトラールのグロセアリングが動き始めたらすぐに発進だ」
その言葉を聞きすぐにヴァンは操縦席につく。
「教えた通りにやれ!お前なら飛べる」
「わかった」
そして、それを聞いたバルフレアはエンジンルームへ向かう。
フランが副操縦席に座ったパンネロの肩に優しく手を乗せアドバイスをする。
「パンネロ、バハムートの飛行石の干渉に気をつけて。あなたがシュトラールの感情をコントロールするのよ」
「うん、やってみる」
フランもエンジンルームに向かう。
その時フランがある人物を呼ぶ。
「ズイカク、あなたも来て」
「了解」
呼ばれた瑞鶴はフランと共にエンジンルームへ向かった。
………シュトラール -エンジンルーム- ………
瑞鶴、フラン、バルフレアはエンジンを修理•点検をしていた。
「こっち終わったよ!そっちは?」
「後、もうちょいだ!フラン!これ終わったらバハムートに乗り込むぞ」
「分かってるわ」
「分かってるって!……あぁ、そうね。私も行くわ」
「……助かる」
「ほら、行くなら行く!」
「今、終わった。行くぞ!」
エンジンの修理が終わると3人はすぐさまシュトラールから飛び降りた。
次の瞬間シュトラールは飛び立っていった。
「……言ったろ、飛べるって」
「あの子もちゃんと出来てるようね」
「そうだね、ふふっ。さて、行こう。ここもいつまでもつか分からないしね」
「あぁ。ズイカク案内頼む」
「任せなさい!」
……… バハムート-機関室- ………
「うっわー、ひっどいなー」
瑞鶴が機関室に入った第一声がこれだった。
「でも、これを修理しないとダルマスカは崩壊する。俺はエンジンを見る、ズイカクは動力路、フランはコントロールを頼む。それとズイカクにはこれだ」
バルフレアが瑞鶴に通信機を差し出す。
「これは?」
作業の準備をしながら瑞鶴は通信機をを受け取りつつもその意図を問う。
「通信用のマイクだ、外でばかされないように周りの状況把握しつつやる」
「なんで私にも?」
「元ジャッジだろ?帝国相手には、ね」
「それも言ったら、あんたもでしょ?まぁ、いいけど!」
瑞鶴はそのまま動力路の点検に向かう。
「…さて、俺もやるか」
バルフレアも作業に入った。
………side:瑞鶴………
「ああっ!もう!めんどくさいわね!」
爆発の衝撃によって歪んだ動力路の交換•修理を行いつつも愚痴を言わずには言われなかった。
外の無線を聞いているとどうやら戦闘は止まったようだ。
(あとは、ここの修理を終えれば……)
ドォォォォォォーン
突然、強い衝撃が私を襲った。何事かと状況を把握するため無線に耳を傾けた
『アルケイ……軍ダル……カ方面……12艦隊……ンダー』
(アレキサンダーから?いったいなに?)
私は通信機の摘みをいじり通信が聞こえるようにする。
『艦長のジャッジ•ザルザバースだ。我々はこれよりラバナスタへのバハムート落下を阻止すべく-』
(あの、衝撃はバハムートがラバナスタの魔法障壁にぶつかった衝撃かそこまで降下していたのね……それにしても落下を防ぐ……まさか!)
『バハムートへの特攻を敢行する!』
(……やっぱりね。まぁ、アレキサンダーが特攻すれば被害は小さくなるけどバハムートで全滅するか、アレキサンダーで半壊するかの違いしかない)
『このままでは魔法障壁がもたない、そうなればラバナスタは全滅する。貴艦隊は衝突によってバラバラになったアレキサンダーの破片を更に攻撃してくれ』
(そうすれば半壊はせずに済むか……ふっざけんじゃないわよ!)
私はマイクを繋ぎ、思ったことをそのまま叫ぼうとしたがそれは叶わなかった。
『はいはい、命を粗末にするのは流行らないよ』
(バルフレアに先を越された…まぁいいや言いたいことほぼ同じだろうし)
「そうね、そんなの認めないわよ。バハムートの設計者として。っていうかバルフレア?私の言葉上手いこと遮ったわね?お陰で気分が悪いのだけど?後で爆撃していい?」
『おぉ、怖い怖い』
(後で爆撃決定ね。)
『バルフレア?ズイカク?2人とも、一体どこにいるんだ!?』
『よう、ヴァン。うまく脱出できたみたいだな、シュトラールはいい飛空挺だろ?』
『何をするつもりだ、2人とも!?』
『おっさん、アレキサンダーのバカジャッジを止めてくれる?俺達が一生懸命グロセアリングの修理をしてるんだ。もうちょいだから特攻なんてバカなマネすんなってね……うぉぉぉ!!』
突然の爆発が起きたせいだろうバルフレアが思わず叫んでる。
まぁ、この程度では大丈夫だろうと動力炉の修理を続ける。
『あなた達……あなた達は一体何をしてるかわかっているの?』
「そりゃ、ラバナスタの全滅を避けるために修理してるに決まってるでしょう?それにバハムートはグロセアリングさえ生きていれば倒れないで墜落できるよに作ってあるんだから。というかそんなことも忘れたの?やっぱバカなの?ザルザバース?」
『じ、ジャッチ•ズイカク。貴様、何故そこに……それにお前またバカといいおって!』
「まぁ、ラーサー様に付いてたからね!それに私はもうジャッチじゃないしバカはバカだし。バルフレア!動力路終わったよ!」
『さんきゅー!それにな、王女様心配ご無用だ。俺を誰だと思ってる?この物語の主人公だぜ。主人公は絶対に…………死なないの……さ』
バルフレアがエンジンの修理を終えるエンジンを起動すると動力路が光り動力が戻ったことがわかった。
『やったぜ!』
「ふぅ、終わったぁ」
『フラン!グロセアリングに動力をまわせ!…?フラン?』
(……グロセアリングの駆動音が聞こえない?なにかトラブル?)
そう思い私は急いで機関室のコントロールパネル周りへ向かう。
そして、コントロールパネル前に着くとすぐさまグロセアリングに動力をまわすように操作する。
「グロセアリングに動力回したよ!そっちはどうしたの?」
『あぁ、わりぃ。フランが降ってきた瓦礫にぶつかっちまってだな』
(なるほど……って結構やばいじゃない!)
「今からそっち行くわよ!」
『すまない、頼む』
『お願い、2人とも。早くバハムートを脱出して、お願いだから。あなた達が死んだら。私は……』
「アーシェ、大丈夫。私の幸運なめないでよね。大抵どうにかなっちゃうんだか…うわぁぁぁ!!」
『ズイカク?どうしたの!?』
「アーシェ、ごめん一回切る」
『え、ズイカク!?』
「爆発で通路に穴空いちゃったかぁ。まぁ、どうにかなるわよ!……バルフレア!フラン!」
二人の姿が見えた。……フランが怪我しちゃったか。そして、二人に向けて私は弓を構える。
2人は驚いた表情を浮かべている。そりゃ、そうだよねいきなり武器向けられたら。
「受け取って!」
そして私は7本の矢を二人の付近に届ける。
「何のつもりだ!ズイカク!」
「私からのプレゼント!ミストを込めて打てば航空機が出る!それで脱出して!」
「ズイカク!お前はどうするんだ!」
「……早く行って!もう、そこしか脱出路が無い!それに、早くしないとバハムートの通路がもたない!」
「……クッソ。すまない」
「航空機は墜落しなければ矢に戻るわ!皆とラーサー様に一本づつ渡して!いつか絶対に取りに行くから!バルフレア!頼んだわよ!!」
「俺を爆撃するんだろ!ちゃんと生きて帰ってこいよ!」
『ズイカク!それでは、貴女が……』
(しまった、切れてなかった)
聞こえてしまったなら仕方がないと私は仲間との最後の会話になるだろう通話を始める。
「安心して、アーシェ。確かに王女という立場が難しくさせてるけど私やパンネロ以外にも本音を話せる仲になれる人も他にいるから、それにバルフレアなら絶対に大丈夫だから心配しなくていいよ」
『なによ、最後みたいに……』
「皆もね、ありがとう。ジャッジであった私を仲間と認めてくれて……」
『そんな、最後みたいに言わないでよ!』
『そうだ!諦めんなよ!』
「パンネロ、ヴァン。そうは言われてもね。腕の簡易魔法障壁が壊れてる状況に加えて機関室のそれも暴走寸前のエンジン周りに完全に閉じ込められたらどうしようもないわよ。」
(このエンジン爆発は小さくなるように作ってあるけど威力は核みたいなもんよ全く)
諦めるなと言われても絶望的な現実に思わずため息をついてしまう。
『本当に無理なのか……』
「バッシュ?私、設計者よ?この要塞に関しては知り尽くしてるの。他に通路はないし。それに機関室から出れないと…まぁ、遺体が残ればいいほうじゃない?。……ラーサー様」
『何でしょう?』
「必ず、あなたの思う理想の帝国を作り上げてください。私はあなたの味方です……」
『はい、必ず実現します』
「それと、ガブラス!ラーサー様を任せるからね!」
『心配するな』
(バッシュの声?まさか、ガブラスは……)
すると、後ろのエンジンから物凄い異音が出始めた。
「……あーあ、なんとかしようと思ったけど時間切れか。皆、ありがとう。さよなら」
『ズイカクーーーー!』
私の意識はアーシェが私の名前を叫ぶ声を最後に途絶えた。
ここから物語は始まります。
イヴァリースでの戦いは瑞鶴をどのように成長させたのか…
そして、彼女はこの先どのような物語をたどっていくのか…