アイドルマスターxGE「神を喰らいしアイドル」 作:HiRO12
今回はコンゴウ戦になります。ではどうぞ
四人は鎮魂の廃寺に降り立つ。
風が吹き荒れる中、四人は普通に歩いている。体内のオラクル細胞が抵抗力をあげているのだろう。
「GOD EATERじゃなかったら動くのもつらそうだね。こんな中で神様に祈る人がいたのか」
「こんな時代だもの、荒ぶる神々以外にも祈りたくなるでしょうね」
春香と千早の言葉にエリックとコウタも静かに頷く。
「さて楽しいおしゃべりはここまでだよ。千早君、アレをスコープで覗いてご覧?」
物陰からそういうエリックの言葉と共に千早は拡大スコープで覗き、春香も望遠鏡を使う。
「あれが、コンゴウ…」
「うはぁ、猿がそのまま人になったみたいだね」
「春香、望遠鏡いい?、うぉ、すげえ」
ノシノシと自分の領域であるとアピールするような悠々として歩いている。間違いない、猿神「コンゴウ」だった。
春香から望遠鏡を借りて覗いたコウタも驚く。三人ともターミナルで調べていたとはいえ、実際みると本当に大きかった。
面をつけたような顔に、背中から出たパイプ。筋肉が発達していてあの腕で殴られれば痛いですむのか不安になる。
「行くよ」
其のエリックの言葉に三人は頷き、エリックと千早が遠くから先制とばかりに打ち込み、コンゴウの背中に命中する。
それに気づいたコンゴウは軽くお腹を両手でドラミングしながら俊敏に両手と両足を使って接近してくる。
「それそれそれ!!」
「おらおらおらぁ!!」
春香とコウタが声をあげながらそれぞれアサルトで移動しながら撃ち続ける。
「ウガアアア!!」
コンゴウはそれを物ともせずに腕を大きく振り上げ素早い動作で春香を殴りつけようとする。
「おっと!!」
春香はそれを読みきり、大きくバックステップをしながらなおかつ撃つ。
アサルト型神器使いの動きの1つ「ドローバックショット」である。
「大きい割には速いなぁって、うわぁ…」
春香への攻撃が外れ地面にめり込んだその拳は積もった雪を跳ね上げ穴をあけていた。恐ろしい破壊力である。
「おいおい、あんなの食らったら洒落になんねえぞ!?」
「落ち着けばいい、コンゴウの動きは直線的だ、基本は正面にたたないだよ!」
慌てるコウタにエリックからの叱咤が飛ぶ。
「エリックさん、行ってきます!、後ろはお願いします」
「任せておきたまえ、華麗に努めさせてもらうよ」
そしてそれを見て自分も前に行こうとした千早の言葉にエリックはウィンク1つで応える。
そして千早はスナイパーからチャージスピアに変形させつつコンゴウに向かっていく。
コウタは正面に立たないように斜め四十五度を意識しながら立ち回り、春香もそれぐらいを意識しながらアサルトをブーストハンマーへ変形させる、
「コウタ君は後ろ!、私と千早ちゃんで前を務める!」
「わかった!あの腕はまともに受けたらヤバイ、気をつけろよ!!」
「ありがと!じゃあ千早ちゃん行くよ!」
「ええ春香!」
そのまま千早と春香は互いにステップを混ぜながらコンゴウに接近。
春香は顔面に向かってピトフーイ戦槌を振り下ろし、千早は胴体に向かって電磁スピアで突く。
それをサポートするようにエリックとコウタが胴体に向かって砲撃を振らせていく。
エリックのブラストが唸りをあげ衝撃を与え、コウタのアサルトは一発の威力はエリックに劣るものの連射の効くアサルトなので切れ目なく一定のリズムで打ち続けていく。
コンゴウは四人の攻撃を鬱陶しく想ったのか右手を構え再び殴りかかる耐性に入る。
「それはもらわないわ!」
「そうはいかないよ!」
千早はバックフリップ。春香はステップで離れるが、なんとコンゴウはその場で両手で殴りながら回転しなおかつ前進してきたのだ。
ターゲットにしている千早に向かって回転しながら迫ってくる。
「え!?」
「嘘ぉ!?」
千早はあまりのインパクトに思わずタワーシールドを構え防御を行う。
シールド系統の中でも最も防御効果が高いと言われているタワーシールドを持ってしてもその破壊力に腕がしびれ、支える足が悲鳴をあげる。
「っ…、なんて馬鹿力なの」
続け様コンゴウは背中のパイプに力を込め何かを行おうとする
「千早ちゃん!フォローに入るよ!!」
「くっ、好き勝手にやらせるもんですか!」
春香と千早は近接攻撃で胴体と顔を狙おうとジャンプしながらそれぞれの神器を握りしめて向かう。
「あの動き、だめだ春香君、千早君、戻れ!」
「え…?」
そのエリックの言葉を聞いた時には、コンゴウの背中のパイプから風がバリアのように周囲に展開される。
「しま、きゃあああああああ!!!」
「くっ、ぐぁっ…!!!」
二人はその風をもろに受けてしまう。身体の内側から切り刻まれそうな衝撃が走り、身体の制御が効かずそのまま後ろに吹き飛び壁に激突する。
「千早さん!春香ぁ!!!」
コウタのその声に二人は痛む身体を必死に支えながら起き上がろうとする。
〈春香さん!千早さん!!、負傷です。エリックさんとコウタさんはフォローをお願いします!!〉
「ぐはっ…、い、たい…、やっぱり中型種になると、違うね…!」
「春、香…、まだ、いける…?」
「もちろんだよっ…!」
「コウタ君!撃つんだ!、二人から気をそらすためにとにかく撃つんだ!」
「了解!、このやろう!!」
其のエリックの言葉にコウタは胴体めがけて雨のようにアサルト弾を降らせる。
しかし二人が撃ってそれが直撃しているというのにコンゴウは悠々とドラミングをしている。
〈この反応、コンゴウ、活性化します!!〉
其のヒバリの声に春香と千早は慌てて壁から這い出る。
「活性化、確かパワーアップ、ですよね」
「ああそうだ。気をつけたまえ、ここからはさっきよりも厳しいぞ」
コンゴウはバックステップ1つで距離を取り四人を見ている。
そして其の動きがさっきよりもさらに俊敏になっている。
「ウゴォアアアアアア!!!」
そしてコンゴウは突然身体を丸めたかと思えばそのまま回転しながら突進をしてくる。
「おっとぉ!?」
「もう!そんな攻撃まで!」
「おっとぁ!?」
「華麗に回避」
動きが直線なので避けること自体は楽だが、明らかに翻弄されていた。
「千早君!足を狙うんだ!!」
「足、ですか?」
「そう、コンゴウは確かに巨体に似合わぬ俊敏さを誇る、だがそれなら足を狙えばいい。人間の時と同じだ!」
「なら私は続けて頭を狙います!」
「ああ、春香君はそれでいい!」
「なるほど、弁慶の泣き所がそこというわけですか…!」
「だが深追いは禁止だよ!何か動きを見せたらすぐ離れるぐらいでいい!、春香君も顔を狙うということは正面に立つわけだからね!」
『了解しました!!』
そこからは堅実な戦いが続く。
千早と春香はとにかく一撃一撃を大切に打ち込み、コンゴウが動きを見せた瞬間に、ステップなりバックフリップなりで離脱。
千早はバックフリップの最中に器用に体制を整えながらコンゴウの、特に足に向かって突き入れ、春香はブースターの起動を細かく刻み、ブーストラッシュとブーストドライブを駆使してとにかく素早く立ちまわる。
コンゴウが放ってくる腕力に任せた殴り、勢いを載せた回転突撃、そしてパイプから放たれる風を交わしてとにかく針の穴を付くように一撃一撃を叩き込む。
コウタとエリックの援護砲撃を受けてなおも叩いてる内にやがてしつこい千早の突きに根負けしたのかコンゴウが其の巨体を崩す。
「よし、倒れた!春香君、千早君!!」
「捕食、行きます!」
「同じく捕食行くよっ!!」
二人はプレデターモードを起動し、コンゴウに喰い付かせる。
『おおおおお!!!!!』
二人の体内に力が湧き上がり神機解放モードへと移行。そのまま二人はガンモードに変形させ、アラガミバレットを春香はコウタ、千早はエリックヘ受け渡す。
「これは、すごい!!」
「すげえ!これならいけるぞ!!」
そこからはもう四人のペースだった。起き上がり攻撃してくるコンゴウの攻撃をかわしつつ、コウタは濃縮ゲイルウェイブを放ち、エリックは濃縮ゲイルクラッシュを放つ。
コウタの濃縮ゲイルウェイブが胴体を穿ち、エリックの濃縮ゲイルクラッシュが顔に命中し傷をつけ、そこにおいうちの春香のハンマーが入る。
「おりゃああああ!!!!」
春香の其の一撃が蓄積された痛みの決壊を招き、コンゴウの顔の仮面が破壊され、胴体に傷を招く。
〈コンゴウの胴体と顔、結合崩壊です!!〉
結合崩壊とはアラガミの一部が壊れることである。コレを行うことによりその崩壊した部分が大概弱くなり弱点がむき出しとなる。
「それそれそれぇ!!」
春香はそのまま動きを止めずにブースターを起動。
バースト状態により身体の負担も減った春香は容赦せずにコンゴウに何度もピトフーイ戦槌の乱打を見舞う。
それによりコンゴウはたまらず前のめりになり、抵抗力が下がる。ビトフーイ戦槌の毒が回り始めたのだ。
「千早ちゃん!止めいっちゃえええ!!」
「ええ春香!!」
そのまま千早はチャージを行い、チャージグライドの体制に入る。
「貴方もしつこかったけど、コレで終わりよ!!!」
体制を制御し、千早のチャージグライドが胴体に突き刺さり、突き刺さった電磁パイクから胴体を通して稲妻がコンゴウの全体に染み渡っていく。
そしてそのままコンゴウは絶叫を上げながら倒れこみ、沈黙したのだった。
「よっしゃー!決まったぜー!!」
「三人とも見事な動きだったよ。最初は少しびっくりしたけどね、華麗に決まって良かった」
「うーん、流石に少し身体が痛む、医務室行っておこうかな…」
「私もそうしておこうかしら。でも初めての中型種、勝ててよかったわね」
「感想は帰ってからにしよう。さっさと撤収するよ」
『了解です!』
感想を言い合う四人は急いで撤収する。
そうして初めて中型種の討伐を終えたのだった。
アナグラに戻った四人はツバキのもとにいた。何故かサカキとリンドウも一緒に。
「さて、初めての中型種はどうだった?」
「そうですね、やはりオウガテイルやザイゴートとは比べ物にならないぐらい強力だったよね」
「そうね、それにまだ単純ではあるけど攻撃パターンも多かったわよね」
「ふむ、コンゴウからはパターンも増えてくる。しかし彼等の真髄は集団戦だ。エリック君も言っていたとは思うが、彼等は聴覚がいいからね」
「そうだなぁ、これからいろんなアラガミと戦うことになるが、コンゴウと他のアラガミがいる時はできるだけコンゴウを早めにぶっ叩くといい」
感想を言い合う二人にサカキとリンドウからも補足が入る。
「そうだよね、俺も春香や千早さんがいなかったら正直やばかったかもしれねえ。でもチームプレイの凄さも味わったよな。俺たち四人の連携プレイ、見せたかったよ!」
「ほほう、コウタ君。それは自信あり気だね。いずれ君達が育った時を楽しみにしておこう」
「藤木、お前はまだ集中力のなさが懸念だ。もっと講義をしっかりと聞いて知識も身に付けろ」
「うげ、イ、イエスマム」
ツバキの言葉に苦笑しながら返事するコウタ。コウタははっきり言って講義は苦手だった。サカキが教えてくれる講義もほとんど寝ているのが現状である
アラガミ技術研究者の第一人者である彼の講義は貴重ではあるのだが。
「エリック、お前さんから見て三人はどうだった?」
「そうですね。三人とも立派な素質は持っているように感じました。このまま第一部隊で成長していけばかなりの実力には育つかと」
「ん、そうか。お前も連続ミッションおつかれさんだな。今日はゆっくり休めよ?」
「はは、ありがとうございます。ですがリンドウさんもやすんでくださいね」
「お互い様ってやつだな、まぁお互い気楽に死なない程度にがんばろうや」
軽い物言いだがそれがリンドウらしい。四人は笑ってリンドウの言葉に頷き、ツバキとサカキもそれを見守っている。
「さて、ミッションが終わったら楽しい講義の時間だ。天海君、如月君、コウタ君は来るように」
「うげえええ!?」
「わかりました」
「了解です」
あからさまな驚愕の顔をするコウタに了解の意を示す春香と千早。サカキの講義が始まろうとしていた。
今回は少し短くなりましたがこんな感じになります。
これから中型種との戦いになりますね。そろそろゲームでは「彼女」が訪れる頃だと思います。そうすると物語が一気に周りだしますね。それでは失礼致します