異世界に召喚された勇者の友人の物語   作:リリカル☆レモン

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文章力がなく、なかなか進まない。だれかオラに文章力を分けてけろ。


異世界と戦とケモミミ

「「うわぁぁぁぁぁぁ!?」」

 

落ちる。落ちる。黒く、稲妻が走る訳のわからない空間を落ちていく。

 

「何何!?一体なんなの!?」

「知らねーよ!おい犬!なんなんだよ!」

 

もちろん犬が答えるわけもなく、そのまま俺たちは落ちていく。お父さん、お母さん、ごめんなさい。俺は先に逝きます。

 

「あ、春人下見て!明るいよ!」

「マジか!こんな訳わかんないとこから早く出たい!」

 

ようやく助かる…と思っていたが、またもや俺たちの予想は裏切られた。

 

「え!えぇぇぇぇぇ!」

「そ、空ぁぁぁぁぁ!?」

 

結論:落ち続ける。

というか、地面が近づいてきた。

 

「待て待て待てこのままじゃ俺たち死ぬぞ!」

「うわぁぁぁ!」

 

やったところでどうしようもないが、これから来る衝撃に備えて目を瞑った。が、いつまで経っても衝撃は来ない。目を開けてみると、ピンク色の空間があった。

 

「な、なんだ?」

「分からない…どういうことなんだろう?」

 

やがて、目の前のピンク色が裂けて、紫色の空が見えた。どうやら俺は上を向いていたらしい。シンクは座っていたのだが。

 

「なんなんだ?ここは…なあ、シンク」

「……」

「シンク?」

 

様子がおかしかったので顔を動かしながらシンクを見て、そして起き上がり、その方向を向いた。

 

ピンク色の髪の犬耳少女がいた。

 

(は?なんなんだ?急に穴が空いて、そこに落ちて訳わかんない空間に落ちたら、今度は紫の空と犬耳少女?あ、頭痛くなってきた…)

 

「初めまして。召喚に答えて下さり、ありがとうございます。勇者様」

 

…勇者?と疑問に思ったが、恐らくシンクのことを言っているのだろう、と理解する。だってあの犬、シンクの落下地点ど真ん中に穴開けたんだもん。

 

「私は、ミルヒオーレ•F(フィリアンノ)•ビスコッティと言います。ここ、ビスコッティを納めている姫で…って、あれ?そちらの方は、ご友人ですか?」

「…」

「あの…」

「おいシンク、返事。どうやらお前の方が優先らしいぞ」

「え!?あ、はい!えと、シンク•イズミといいます」

「ハルト•キサラギと言います。ところで、先程シンクのことを勇者様、と言っていたのは…」

 

シンクに驚いた目で見られる。なんだ、俺がそんな畏まった口調で話すのはそんなに意外か。殴るぞ。

 

「あ、はい。そのお話なんですけど…」

 

と、姫様(で良いのかな?)が話そうとしたとき、遠くで花火が上がった。

 

「いけない!戦が始まってしまいました!」

「「戦!?」」

 

戦って、戦争のことだよな?ヤバくないか?

 

「話は向かいながら話します!こちらへ!」

 

え?…あ、よかった。車椅子は無事だ。

 

「これって…」

「セルクルを見るのは初めてですか?」

 

いや…うん、シンクが驚いてるのは別の要因だと思います。FFのチョ◯ボそっくりだもん。

 

で、どうやら2人しか乗れないらしく、姫様が申し訳ありません、と謝ってきた。が、元は俺が割り込むような形で来たため、気にしないよう言っておいた。ただ、置いていくわけにもいかない、と言っていたので、セルクルの背中に軽く捕まり、車椅子で移動することにした。で、姫様の話を纏めると、

 

隣の国のガレットと戦が続いており、自国は敗戦が続いている。砦も突破され、今日城を落としかねない勢いでかなりピンチ。お願い、助けて勇者様!

 

こんな感じかな。でも、なんでシンクが選ばれたんだ?

 

「いや、でも僕は、ただアスレチックが好きなだけで、勇者だとか騎士でもない、普通の中学生なんですけど…」

「そんな!勇者様のお力はよく存じてます!」

 

うーん…どうやって知ったんだろう?こっち側から何かコンタクトを取る手段があるのか?そしてシンク、普通の中学生はショートカットをするために高いところから跳ばないぞ。

 

そして、姫様が話し終えるのと同時に、セルクルが立ち止まった。そこは切り立った崖であり、そこから広大なアスレチック場のような物が見えた。

 

「これが…戦?」

「はい。戦場(いくさば)を見るのは初めてですか?」

「いえ…想像してたものと、ずいぶん違うというか…あの、この戦で、怪我人や、死人とかは出ないんですか?」

「とんでもない!戦というのは大陸全土にしかれたルールに則って、正々堂々と行うものですから。怪我や事故がないように勤めるのは戦開催者の義務です。もちろん、熱くなってしまうことも時にはありますが。だけど、フロニャルドの戦は国民が健康的に運動や競争を楽しむための行事でもあるんです」

 

なるほど。運動会とか体育祭みたいなもんって考えりゃいいのか。

と、姫様がシンクの手をとった。

 

「敗戦が続いて、我々ビスコッティの国民や騎士たちは寂しい思いをしています。何より、お城まで攻められたら、ずっと頑張ってきたみなさんはしょんぼりしてしまいます…」

「しょんぼり?」

「はい。しょんぼりです」

 

そっか。ずっと頑張ってきたのに、その頑張りが報われないのは悲しいな…。

 

「えっと、姫様」

「はい?」

「僕はこの国の勇者?」

「はい。私たちが見つけて、私が迷うことなくこの方と決めた、この国の勇者様です!」

 

「うん!じゃあ、姫様の召喚に応じてみんなをしょんぼりさせないように、勇者シンク、頑張ります!」

「あ…ありがとうございます!」

 

と、姫様が耳と尻尾を動かしながら、笑顔で答えた。

 

「お二人さん?いい雰囲気なところ悪いんだけど、俺のこと忘れてない?あと戦は大丈夫なの?」

「あ!申し訳ありません、ハルト様」

「いえ、大丈夫です。それで、戦は…」

「はい、急いで城に戻りましょう。装備も武器も準備してありますので!」

 

そして、姫様がハーラン、と言うと、セルクルが光だし、翼が生えた。その子ハーランって名前なんですね。さっき言ってたような気もするけど。

 

「えっと、ハルト様、大丈夫ですか?」

「大丈夫です。車椅子は私の体の一部ですから、落ちることはありません」

「は、はあ…では、行きますよ!」

 

そして、ハーランは走り出し、そして翔んだ。

 

「翔んでる!」

「はい!ハーランは翔ぶの上手なんですよー!」

「すげー!異世界すげー!姫様、俺もこういったこと出来ますか!?」

「え、えーっと…頑張れば翔べるかもしれません」

 

マジか。これからすっげー楽しみになってきた。

 

「そうだ、姫様。俺も戦に参加出来ますか?」

「え?でもハルト様は…」

「足のことなら大丈夫です。車椅子がありますから。飛び道具さえあれば行けます」

「飛び道具ですか…それなら、リコ…リコッタに相談してみます」

 

そんなこんなで、俺たちはビスコッティ城に向かった。

 

城につき、広間のような場所に入ると、5人のメイドが整列していた。

 

「それでは、勇者様とご友人のお着替え、開始!」

「え、ちょ!?」

「着替えの手伝い…懐かしいな…」

 

足が動かなくなって暫くは着替えさせてもらってたっけ。

 

「それでは、勇者様、ハルト様。ルールの最終確認をさせて頂きますね」

「あ、はい、お願いします!」

「お願いします、姫様」

「はい。まず、襲ってくる相手選手はドンドン倒していっちゃいましょう!」

 

なるほど。なんか来たら取り敢えず倒せと。

 

「相手選手は武器で強打を与えられればノックアウト!ノックアウト判定をされた相手は、けものだま

、つまりだま化。獅子団の方たちは猫玉に変化。一定時間、無力化します」

「なるほど!」

「あと、背中や頭にタッチすることでもノックアウトです。タッチアウトは危険を伴う分、タッチボーナスが入ります!」

 

あー…シンクが開幕タッチアウトを連発するのが目に浮かぶ。勇者だから強いってアピールになるからいいけど。

 

「それで、こちらが勇者様の武器、ビスコッティの宝剣『神剣パラディオン』になります。勇者様が望めば、どんな形にもなりますよ」

 

そういって、姫様が指輪をシンクに渡す。てか、いくら自分達で決めた勇者だからって、出会って数分の人間に国の宝剣を渡していいのだろうか。

 

「へぇ〜。それじゃあ…棒!」

 

おお、装飾が施されててただの棒なのにすごいカッコ良く見える。

 

「ええっと、また漠然とした武器なんですが…それで大丈夫ですか?」

「はい!長さも丁度いいですし!」

「大丈夫ですよ、姫様。こいつ棒術ならってますから。むしろ、下手に剣使わせるよりもこっちの方が強いです」

 

「そうですか。…それでは最後に、紋章術について説明します。紋章術とはこのフロニャルドの大地と空に眠るフロニャ力(ちから)を集めて使う技術。フロニャ力を自分の紋章に集めて、自分の命の力と混ぜ合わせることで…」

 

そういって、姫様はハーランの時に出てきた紋章を手の甲に浮かべ、指先から線香花火のようなものを出した。

 

「こんなふうに、輝力(きりょく)というエネルギーに変換出来るんです」

「(フロニャちからときりょく…ちょっとごっちゃになりそう…)先程姫様が頑張れば出来るかもしれない、と仰ったのは、輝力の扱い方次第、ということですか?」

「はい。とは言っても、勿論輝力も有限ですので、注意が必要ですが…それと、勇者様が一番使うのは、紋章砲だと思います」

 

「「紋章砲?」」

 

聞いた感じ必殺技っぽい。

 

「紋章砲のやり方は前線にいるエクレールに聞けば分かると思います。エクレールは紋章砲が上手ですから!」

 

へえ、姫様が褒めるなんて、そのエクレールって人相当なんだろうな。

 

「分かりました!では、勇者シンク、行ってきます!」

「シンク、頑張れよ」

「うん。春人もまた後で!」

 

そういって、シンクは駆け出して行った。

 

「それでは、ハルト様。私も用事があって…」

「大丈夫ですよ。気にせずに行ってください」

「ありがとうございます!」

 

んー…さて、どうするか…

 

「遅れて申し訳ないでありまーす!」

「ん?」

 

声が聞こえたのでそっちを見ると、なんかちっちゃい子が走ってきた。なんか両手に箱持ってる。

 

「えっと、君は?」

「はい、リコッタ•エルマールであります!姫様から勇者様のご友人の武器を見繕うように頼まれたのでありますが、遅れてしまい、申し訳ないであります」

「ああ、大丈夫だよ。姫様からルール説明受けてたから待ってないし。それで、武器は」

「はい。この中から選んで欲しいであります!」

 

そういって、リコッタは箱を開けた。中には色々な銃が入っていた。

 

「単発式の物や連射性に優れた物、狙撃用など、色んな物があるであります」

「おー…数個貰ったりしてもいいかな?」

「大丈夫であります!」

 

との許しが出たので、連射、狙撃用の物を貰った。

 

『今、大変なニュースがやってまいりました!ミルヒオーレ姫がこの決戦に勇者召喚を使用しました!これはすごい!戦場に勇者が現れるのを目にするのは私も初めてです。さぁ、ビスコッティの勇者はどんな勇者だ!?』

 

「あ、始まるであります!」

「ん?…ああ、シンクが出てくるのか」

 

外を見ると、空中に浮かんだ映像に姫様が映っていた。さっきの用事とはこれのことだろう。

 

「ビスコッティの皆さん、ガレット獅子団領の皆さん。お待たせしました。近頃、敗戦続きな我らがビスコッティですが、そんな残念展開は今日限りでお終いです!ビスコッティに希望と勝利をもたらしてくれる素敵な勇者様が来てくださいましたから!」

 

…素敵…なんだろうな。普段がアレだが、こういった場はあいつ異常な動きするから。

 

「華麗に鮮烈に戦場にご登場していただきましょう!」

 

そうして、映像にシンクが映る。相変わらずのエクストリームキャッチを決めカッコイイポーズを取る。

 

「姫様からの及びに預かり、勇者シンクただいま見参!」

 

 

 

「あいつ、半分楽しんでるな」

「そうでありますか?私にはわからないのであります」

「派手に登場して目を惹き付けるって思われるだろうけど、たぶんあいつは今異世界で思いっきり動けるって思いが強いと思う。くっそ笑顔になってるし」

 

と、そろそろ俺も行くか。

 

「じゃあリコッタ。俺も行くよ」

「あ、はい。気をつけて下さいであります!」

「おう。んじゃ、行ってくる!」

 

 

 

『さて、勇者は一騎当千の働きを見せ、前線のエクレール隊長の元へ…はい?はい…な、なんと!皆さん!またもやニュースです!勇者と共にビスコッティに来た友人も、この戦に参加する模様です!』

 

おう、情報回んの早いな。さて、どういったパフォーマンスするか…車椅子だから派手な動き出来ないし…

 

『さて、それでは現場の映像をご覧下さい!』

 

さて、ちなみに今俺は全力で車椅子を漕いでます。たぶんセルクル並の速度で。

 

『な、なんだあれは!?車椅子でとんでもない速度を出しているぞ!』

 

お、注目浴びてるな。いい感じっぽい。

 

「うおらぁぁぁ!」

「ポイント頂きだぁぁぁ!」

 

…なんだ、あいつら。この速度で接近する相手に対して立ち塞がるとか…いや、そういう訓練を受けたりしていれば平気なのか?なら迎撃するか。

 

「ぎゃぁぁぁ!」

「ぎにゃぁぁ!」

 

『…は?な、何が起こったのでしょうか!ご友人…えー、ハルト選手ですね!ハルト選手が車椅子を漕いでいる先にいたガレットの選手が、急にだま化したぞ!』

 

その後も同じことを繰り返す。まあ、ここまでやったら流石に気づくかな?

 

『皆さん、先程の映像を解析したところ、なんとハルト選手は、高速で車椅子を漕ぎながら、銃で選手の頭を狙い撃っていたようです!』

 

でしょうな。気づくよねそりゃ。まあ、選手の実力がさっきまでと同じならいいんだろうけど、流石にアスレチック要素使って攻撃してくるだろう。

 

『さて、これまで勇者と同様に一騎当千の働きを見せているが、ハルト選手の前には槍装備の選手が大勢いるぞ!これはピンチか!?』

 

…よし、試してみるか。

 

「輝力開放!取り敢えずジャンプ台召喚!」

 

発した言葉の通り、少し小さめだが、角度の大きいジャンプを作り出す。車椅子は当然高速で走っているため、

 

『と、とんだぁぁぁ!ハルト選手、高く飛んだ!』

 

勿論、空中から槍持ちの人たちを討つことも忘れない。ていうか、実況の人。シンク映せよ。友人じゃなくて勇者映しなよ。

 

そんな思いが通じたのか通じていないのか、取り敢えずはシンクの実況に戻った。どうやら、エクレールさんと合流し、紋章砲を撃ったらしい。ていうか、エクレールさんは同い年くらいの女の子だったのか。大人の人かと思ってた。

 

が、映像を見ていると、一本の矢がシンクたちに向かっていた。エクレールさんはシンクを庇いに2本の剣を構えるが、シンク諸共吹き飛ばされた。

 

『ほんのちびっと期待をして来ては見たが、所詮は犬姫の手下か』

『レ、レオンミシェリ姫!』

『姫様?あっちの?』

 

黒い大きなセルクルに乗った、レオンミシェリ姫。だが、指をチッチッチ、と振る。

 

『姫などと気安う呼んでもらっては困るのぅ。我が名はレオンミシェリ•ガレット•デ•ロア。ガレット獅子団領国の王にして、百獣王の騎士。閣下と呼ばんか、この無礼者がぁ!!』

 

気合いと同時に、バカでかい紋章が現れた。…あれ?シンクヤバくね?

 

『来たー!!来ましたー、レオンミシェリ閣下!戦場到着。愛騎ともども相変わらず凛々しい!』

『フハハハ!それはさておき、わしは先に進ませてもらおう!』

 

あ、今は何もしないのね。さっさと追った方が…何言い争ってるんだ、あの2人。同時に起き上がろうとせずに女の子に譲れよ。

その後、シンクが手の平でエクレールさんをどかそうとしたら、エクレールさんの胸を掴んだ。……は?

 

『なっ…』

『あ、ごめん…』

 

シンク、ごめんというなら2回も揉むな。

 

『…女の子?』

 

あ、死んだ。シンク死んだ。揉んでおいてそれはないわ。ビスコッティ大ピンチ。

 

『こ、このスットコ勇者がぁぁぁぁ!』

 

シンク、空を舞う。それにしてもいいパンチだ。

 

『おおっと、仲間割れか?そしてこの勇者、意外とアホか?』

 

アホです。




前回から一気に文字数が増える。こんなことなら前回の分纏めて一話にしとけよって話になるだろうけど、作者は後先考えずにやるからね、仕方ないね。
恋愛要素は文章力がなくて表現できない可能性があるのでたぶん、とタグにありますが、ヒロインはもう出てきました。誰かはすぐにわかるでしょうが。そして全力で車椅子を漕ぎながら狙いを定めて高速射撃をする主人公。腕の筋肉どうなってるんでしょうね。
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