ヴァルキリードライヴ 7人の戦乙女と小さき勇者   作:ダーク・リベリオン

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DRIVE12 ちひろを探せ パート3

倫花と乱花たちの元から逃げ出したちひろは

 

 

突然、自分を捕まえようとする怪しげな集団たちに追われる身となった

 

 

いろんな手を駆使し、精一杯逃げようと奮闘するちひろだったが

 

 

自分が待ち伏せしている場所に誘導されていたことに気づいた時には既に遅し

 

 

彼女たちに身柄を拘束されてしまったちひろだったが

 

 

ちひろを連れて行こうとする彼女の元にちひろの危機を感じ取った乱花たちが駆けつけ

 

 

ファサリとの戦いのダメージが残っているにも関わらず、ちひろを助けんがため、ドライヴした彼女たちとの戦いに身を投じるのだった

 

 

 

 

 

 

乱花とファサリの部下たちは武器となったパートナーを構えてその場に沈黙しながら、相手の出方を伺っていた

 

 

そして乱花がチラッと後ろを向く

 

 

後ろには一時的に彼女たちの手から取り戻したちひろが横たわっていた

 

 

「くっ!」

 

 

「「くふふふふふふふふ〜」」

 

 

ちひろを守るべく立ち向かう乱花をあざ笑う2人

 

 

「さっさと片付けるわよ」

 

 

「了解!」

 

 

先に動いたのはトンファーを持った方の女子だった

 

 

素早い動きであっという間に乱花の間合いに入る

 

 

「せぇい!」

 

 

「うぉぉ!!!」

 

 

乱花の籠手とトンファーがぶつかり合うとともに激しい衝撃波が

 

 

「ふっ!」

 

 

攻撃を終えるとともにすぐさま乱花と距離を取る

 

 

「はあぁぁぁ!!」

 

 

「っ!?」

 

 

しかし、それとほぼ同時に今度は槍使いの女性が乱花に攻撃を仕掛ける

 

 

「くうっ!?」

 

 

なんとか攻撃をかわすも

 

 

「いやぁぁぁ!!」

 

 

「ちぃっ!?」

 

 

再びトンファー使いの女性が攻撃を仕掛け、それをかわせば今度は槍使いが、さらにそれをかわせばトンファー使いの攻撃がという感じに

 

 

息のあったコンビネーションを駆使し、じわりじわりと乱花を追い詰めていく

 

 

「はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…」

 

 

そしてとうとうまともに立ってられないほどに体力を奪われてしまう

 

 

『乱花ちゃん、これ以上は無理だよ!変わって、今度は私が戦うよ!』

 

 

傷つき、ボロボロになった乱花の姿を見るに耐え兼ね、倫花が自分の代わりに戦うと言い出す

 

 

確かにこの状況なら普通は満身創痍の自分より、倫花に変わる方が無難ではある

 

 

「ダメだよお姉ちゃん」

 

 

しかし、そんな倫花の提案を乱花は断る

 

 

『ど、どうして?』

 

 

「私だってできることならそうしたいところだけど、もし仮にドライヴを解除してお姉ちゃんと変わろうとしたらきっと奴らその隙にちひろを連れていくに決まってる」

 

 

『っ!?』

 

 

そう、今自分たちはちひろを奪われまいと彼女たちと戦っている

 

 

しかし、ドライヴを解除したとしたら否応無く隙が生じる

 

 

もしかしたら自分たちがドライヴを解除した隙を狙って攻撃を仕掛けてくるかもしれない

 

 

それとも逆にまんまとちひろを奪い逃走を図る恐れも捨てきれない

 

 

だからこそ、乱花はドライヴを解除したくてもできない状況なのであった

 

 

「戦闘中に談義とは余裕ね!」

 

 

「ちぃっ!?」

 

 

そんな乱花の元に今度は2人いっぺんに攻めてきた

 

 

なんとか応戦する乱花だったが

 

 

次第に疲労とダメージによって膝がガクッとなった

 

 

「ラッキ〜…やあぁ!」

 

 

「ぐふっ!?がはっ!?」

 

 

『乱花ちゃん!?』

 

 

槍使いが好機と見たかひざまづいた乱花に怒涛の攻撃を仕掛け、乱花は次々と攻撃を食らってしまった

 

 

「うっ……うぅ…ん?」

 

 

その時、気を失っていたちひろが目を覚ました

 

 

「あれ?…ここは?確か僕は悪い人たちに気絶されて、それで攫われて」

 

 

必死に自分の身に起きたことを思い出す、その時、ふと振り向いたちひろが次に目にしたのは

 

 

「これでトドメだ!はぁぁ…でいやぁぁぁ!!」

 

 

「ぐあぁぁぁぁ!!」

 

 

「………乱花お姉ちゃん!?」

 

 

自分を攫った人たちに傷つき、吹き飛ばされて地べたに倒れた乱花の姿だった

 

 

そして乱花はダメージを受けすぎた影響でドライヴが強制解除されてしまった

 

 

「ら、乱花ちゃん!?」

 

 

ドライヴ状態から元に戻った倫花が倒れた乱花を抱き起す

 

 

「あは…あはは…ちょ、ちょっと…ドジったみたい」

 

 

「乱花ちゃん…」

 

 

傷つき、ボロボロになりながらも、心配をかけまいとわざとふざけたことを言って倫花を安心させようとしていた

 

 

「乱花お姉ちゃん!」

 

 

その時、倫花と乱花の元にちひろが駆け寄る

 

 

「ちひろちゃん!目が覚めたんだね」

 

 

「う、うん。なんとか…そんなことより、乱花お姉ちゃん!大丈夫!?」

 

 

ちひろが慌てた様子で乱花に声をかける

 

 

「ごめんね…ちひろ、お姉ちゃん、かっこ悪いとこ見せちゃったね」

 

 

乱花のその言葉がちひろの心に突き刺さる

 

 

「そんなことない!乱花お姉ちゃんはすごくかっこいいよ!かっこ悪くなんかない!」

 

 

「ちひろ…」

 

 

「本当にかっこ悪いのは勝手に落ち込んで逃げ出してお姉ちゃんたちをこんな目に合わせちゃった僕の方だ……ごめんね、ごめんなさい」

 

 

「ちひろちゃん…」

 

 

心の底からすまないと言うかのように泣きじゃくるちひろに2人の心が揺らぐ

 

 

「そろそろいいかしら〜?」

 

 

「「「っ!?」」」

 

 

しかし、そんな3人の空間に割って入る無粋な連中が

 

 

「素晴らしい綺麗で姉弟愛ね〜、でもね〜、私たちにはそんなの見てる暇なんかない」

 

 

「あの方のために鉋咲ちひろを連れて行かなきゃならないの」

 

 

「だからさっさと捕まえさせてもらうわよ!」

 

 

2人がちひろたちに迫る

 

 

「倫花お姉ちゃん、僕とドライヴして!」

 

 

「えっ?で、でも」

 

 

「お願いだよ倫花お姉ちゃん!こうなったのは僕のせいなんだ。だからなんとしても乱花お姉ちゃんの分まで戦いたいんだ!」

 

 

ちひろの真剣な眼差しを見て倫花はちひろを信じると心から思った

 

 

「させるか!」

 

 

ドライヴを阻止せんとさらに加速し、迫る2人

 

 

「倫花お姉ちゃん!」

 

 

「うんちひろちゃん!」

 

 

「「ドライヴ!」」

 

 

 

ピカァァァン!

 

 

 

「「ぐっ!?」」

 

 

しかし、敵があと一歩のところでちひろと倫花のドライヴを許してしまった

 

 

「やあぁぁぁ!!」

 

 

「「っ!?」」

 

 

光の中から素早くこちらに突っ込むちひろの姿が

 

 

「えぇい!」

 

 

「ぐあぁぁぁぁ!!」

 

 

全力で振りかぶった斧の一振りをくらい、トンファー使いの女が吹き飛ぶ

 

 

「大丈夫!?」

 

 

「問題ないわ、ちょっと油断しただけよ…よくもやってくれたわね!」

 

 

不意を突かれてダメージを負わされたことに怒ったトンファー使いと彼女とともに槍使いの女がちひろに迫る

 

 

「はあぁぁぁ!!」

 

 

それを見たちひろは冷静に状況を把握し、斧を空に向けて振り上げる

 

 

「爆砕斬!!」

 

 

ちひろは渾身の力で地面に斧を叩きつける、そしてその衝撃により数多の岩片が2人に向かって飛んでいく

 

 

「小癪な真似を!」

 

 

2人は自分たちに迫り来る岩片を次々と薙ぎ払っていく

 

 

「こんなもので私たちをやれるなんて思わないことよ!」

 

 

なおも飛んで来る岩片を薙ぎ払っていた時だった

 

 

そんな彼女たちの元に自分が飛ばした岩片に乗っかったちひろが現れた

 

 

「「っ!?」」

 

 

「はあっ!」

 

 

2人が驚く隙にちひろはそこからジャンプした

 

 

「やあぁぁ!崩襲脚!!」

 

 

「なに!?くあっ!?」

 

 

ちひろが勢いを乗せた蹴りを放ち槍使いを吹き飛ばす

 

 

「っ!せぇい!」

 

 

「ぬあっ!?」

 

 

それにとどまらず、すかさずトンファー使いにも一撃を食らわせた

 

 

『(すっ、すごい…)』

 

 

武器になっている状態の倫花がコンゴウとの時とは比べものにならないくらい2人を相手に引けを取らぬ戦いをしていることに驚く

 

 

「調子にのるな!」

 

 

「っ!?」

 

 

しかし、いいようにやられたことでスイッチが入ったのか、先ほど乱花にやった時と同じ攻撃を仕掛け、ちひろを徐々に追い詰めていく

 

 

「はあぁぁぁ!!」

 

 

「しまっ!?うわぁぁぁ!!」

 

 

隙を突かれてトンファーを叩きつけられ、ちひろは地面を削りながら乱花が横たわる側に倒れた

 

 

同時に倫花とのドライヴも解けてしまった

 

 

「ちひろ、お姉ちゃん!」

 

 

傷つく体を匍匐前進のように動かし2人に近づく

 

 

「ぐっ…くうぅ…」

 

 

「大丈夫!?」

 

 

「大丈夫だよ、これくら…っ!」

 

 

心配をかけまいとするちひろだったが攻撃を受けた胸部部分の痛みが

 

 

「本当に手こずらせるわねこいつら」

 

 

「でも、もうそれも終わりよ」

 

 

不敵な笑みを浮かべ、ゆっくりと歩み寄る2人を見てちひろは覚悟を決めた

 

 

「倫花お姉ちゃん。乱花お姉ちゃんを連れて逃げて」

 

 

「「っ!?」」

 

 

倫花と乱花に自分を置いて逃げるように言うちひろの言葉に倫花と乱花は驚く

 

 

「なにを言ってるのちひろちゃん!?」

 

 

「これは僕が招いた結果なんだ…これ以上お姉ちゃんたちを巻き込むわけには」

 

 

「ダメっ!」

 

 

その時、乱花がちひろを逃すまいと手で痩せる

 

 

「またちひろと離れ離れになるなんて嫌、もう2度離れたくない!」

 

 

「ら、乱花お姉ちゃん…」

 

 

「私だって同じ気持ちだよちひろちゃん!…私たちはいつでも3人一緒だよ」

 

 

「倫花お姉ちゃん」

 

 

必死に自分のそばから離れまいとする倫花と乱花の姿にちひろは心打たれた

 

 

「なにをしようと無駄なのよ!」

 

 

「観念しなさい!!」

 

 

「「ちひろ(ちゃん)!」」

 

 

「っ!」

 

 

迫り来る2人を前にせめてもの抵抗と言わんばかりにちひろにしがみつく

 

 

もうダメかと思われたその時

 

 

 

 

ピカァァァン!

 

 

 

 

 

「なっなによこれ!?」

 

 

「神楽坂倫花とドライヴした時より眩しい!?」

 

 

倫花とのドライヴでもこうはならなかったのに、一体なにが起こったのか

 

 

「確かこっちのほうで…っ!?」

 

 

そんな時、たまたま倫花たちと同じくちひろの行方を追っていた小春がその場に居合わせた

 

 

 

 

 

そして光が徐々に薄れていき、小春たちが見た先には

 

 

 

一本の鎌を手に佇むちひろの姿が

 

 

「な、なんなのよあれ!?」

 

 

「おかしいわ!あんな姿、データにはないわよ!?」

 

 

今までに見たことがないちひろの姿を目にし、小春も含めその場にいた全員が信じられないと言うかのような顔を浮かべた

 

 

「おっ、落ち着くのよ!たとえデータにない姿だろうと私たちの優勢には変わらないわ!」

 

 

「そ、そうよね!…ちょっと驚いたけど、一気に仕留めちゃえば問題ないわね!」

 

 

気をとりなおした2人がちひろに再アタックをかける

 

 

「いけない!」

 

 

それを見た小春がちひろを助けに行こうと駆け出そうとした時だった

 

 

「」スッ

 

 

迫り来る2人を前に微動だにせず、そのまま鎌を構える

 

 

そして2人が圏内に入った瞬間

 

 

「っ!」フォン!

 

 

「「がはっ!?」」

 

 

鎌を大きく振るい、2人に斬撃を食らわせた

 

 

さらにちひろは炎を纏わせた大鎌を何度も回転しながら連続で斬りつける

 

 

「っ!!」

 

 

そして最後の一発を決めるべく、鎌を振り上げるとともに斬撃と火柱を同時に食らわせた結果

 

 

炎の渦の中でドライヴが解けて残りの2人もダメージを負い

 

 

落ちてきた4人は全裸姿で気を失っていた

 

 

「すっ、すごい…」

 

 

小春はその一部始終を目撃し、唖然としていた

 

 

その時だった

 

 

「」ガタッ

 

 

「っ!?」

 

 

敵を倒したちひろは力尽きたかのようにその場に倒れこむ

 

 

そして気を失い、ドライヴが解けたとともに倒れた彼の左右に同じく力尽きて倒れた倫花と乱花の姿が

 

 

「……っ!みなさん!」

 

 

呆然としていた小春は我に返り、慌てて倒れたちひろたちの元に駆けつけるのだった

 

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