ヴァルキリードライヴ 7人の戦乙女と小さき勇者 作:ダーク・リベリオン
近々行われる定期戦へ向けて今日もビクニでは生徒達が青春の汗を流していた
「てぇぇぇい!!」
バコン!
「やあぁぁぁぁぁ!!!」
ボコォォン!
そしてその中でもとびきり張り切っているのはちひろだった
ちひろは島の生徒達と戦い、少しずつ少しずつ力を伸ばしていった
「ふぅ~…」
『お疲れ様ちひろちゃん』
「うん。ありがと倫花お姉ちゃん」
連戦に次ぐ連戦を経たことにより集まったポイントもかなりのものになっていた
「ありがとうございました」ペコ
「ちひろってば張り切ってるね」
「ううん、まだまだだよ。もっともっと頑張って強くなるんだ!」
ヴァイオラとの約束のためにも張り切るといったように頑張っていた
『うふふ♪ちひろちゃんらしいね』
以前からやると決めたらやるという子だったので、今まで以上に戦いにも熱心になっていた
『はーい、みんな』
「あっ、理事長先生」
「理事長先生、こんにちは」
『訓練中のとこ悪いんだけどちょっと集まってくれるかしら?』
そんな時、理事長から通信が入った。
理事長の指示のもとちひろたちと近場で訓練していた桃たちも来た
「訓練中に何のようだ?くだらない理由ならばたとえ理事長だろうと…殺すぞ」ギロ
「も、桃さん!理事長先生になんてこと言うんですか!?」アタフタ
相手が理事長であろうが構わず桃は殺気を見せる
『うんうん。その生きや良し、殺せるものなら殺してみなさい、まぁ今はデスクワークが忙しいから相手をするのは無理だけど~』
「…ちっ、卑怯者が」
殺せるものならと何だといっても結局相手をしない理事長に桃が罵声を浴びせた
「ねぇねぇ、なんかさ、理事長も案外ズレてるよね?」ボソッ
「あはははは…まぁ理事長先生もヴァルキリーだし」ボソッ
「そう言うってことはそれだけ強さに自信があるんだよきっと」ボソッ
理事長の言葉に違和感を感じた乱花は小声でちひろたちに同意を求める
『あなたたちがこの島に来てから少し経つけどビクニの生活には慣れたかしら?』
「はい、みなさんがとってもよくしてくれるので」
最初こそゴタゴタはあったものの、最近ではいろいろな交流も得ていた
「私は食堂が気に入ったな。ご飯も美味しいしね~」
「でも乱花ちゃん食べ過ぎで少し太ったんじゃない?」
モーオネエチャンッテバ~
アハハハ、ゴメンゴメンw
『さて、そんなあなたたちに紹介しなければならない人たちがいます』
「紹介したい人?」
「誰なんですか?」
『それはね、この人たちです』
理事長が話し終わると、ドンドンと地響きをたてながらこちらに向かってくる何者かの足音が
そして現れたものを見てちひろたちは驚く
『皆の者、揃っているようだな』
「コンゴウ先生!」
ちひろたちの目の前に現れたのはこの島を守る守護神である四神であった
「す、すごい」
「これが…ビクニを守護する四神か」
四神から放たれる気迫にその場の全員が息を飲んだ
『改めて名乗ろう、我はコンゴウ、四神が1柱にしてお前たちに「力」とは何かを示すものなり、ヴァルキリードライヴとは力と力のぶつかり合い!己を鍛え、強くなれ!』
『では次は私です、みなさんはじめまして。私はゴウザンゼ、同じく四神が1柱にしてあなたたちに「技」を教えます。芸術的に技を高め、それを使いこなすことこそヴァルキリードライヴの神髄です。私があなたたちに美しい戦いとは何かを教えてあげますね』
『ガオォォォォ!おうガキ共、オレは四神が1柱、ダイイトクだ。オレがお前たちに教えるのは「心」だ。戦いとは常にハートとハートのぶつかり合いよ。自身のハートをいかに滾らせるか、そこんとこもみっちり教えてやるからな。覚悟しとけよガキ共!』
『ごきげんようみなさん、私はグンダリ。四神の長を勤めているものです。ともに修行に励み、一緒にVRウィルスを直しましょう』
四神が紹介を終えるもやはりその気迫は凄まじいものであり、全員が唖然とした
『ほう、お前が鉋咲ちひろか、思ってた以上にガキだな』
『そうですか、この子が噂の』
するとコンゴウ以外の四神たちが興味津々な顔でちひろを見ていた
これにはちひろもそわそわしていた
『あなたのことはいろいろ伺ってますよちひろくん』
「えっ?」
『なんたってお前は歴史上初の男のヴァルキリーであり、未だ誰も成し得なかった2人のエクスターとのドライヴを成功させた奴だからな』
『我々としても君の今後の成長には期待してるのですよ』
四神たちからも期待を持たれてると聞いてちひろは照れた
『そうだ。おいちひろ』
「な、なんですか?」
『一つお前の強さをオレが見てやるよ』
「えっ?」
突然、ダイイトクが物申した
『やることは簡単だ。お前はオレに全力の一発をぶつけてみろ。お前の得たその力をオレに見せろってこった』
「僕の全力を?」
『どうだ?受けるか?』
「…はい!」
自分が得たこの力が先生たちにどこまで通用するかちひろは知りたかった
「しゃーない、ちひろがやりたいってんなら私も協力するよ」
「頑張って先生たちにちひろちゃんのすごさを見せてあげようね」
「うん…行くよお姉ちゃんたち!」
意を決してちひろの左右に倫花と乱花が立つ
「倫花お姉ちゃん!」
「はい!」
「乱花お姉ちゃん!」
「うん!」
呼び合うとともにちひろが2人の胸や体をお触りする
「お姉ちゃんたちの力…僕に貸して!」
「むぁっ///!」
「ふぁっ///!」
3人の魂がシンクロする
「「「ツイン・ドライヴ!!」」」
ブォオオオオ!!!
その言葉とともにちひろの周囲に砂塵が巻き、それが光り輝きだすとともに払われた瞬間
ちひろの手には2人とドライヴした証とも言える鎌を携えていた
『これは…』
『とても強いエネルギーですね』
それを見ていた四神たちや理事長たちも驚かされる
『ツイン・ドライヴか、なかなかイカした名前じゃねぇか』
「ありがとうございます」
『ほんじゃまぁ、さっそく見せてみろよ。そのツイン・ドライヴの力がどれほどなのか、オレは逃げも隠れもしねぇ、とびっきりの一撃食らわせてみろ!』
「はい……はぁぁぁ!!」
ちひろが全力でダイイトクに向かって行く
そしてジャンプするとともに鎌を身構え、全身に力を込める
「行きます!」
『っ!』
「奥義!獅子閃哮!!!」
ガオォォォォ!!
鎌を大きく振るった瞬間、そこから放たれた衝撃が獅子を象ったものになり、そのままダイイトクに激突した
『ぐっ!!』
ちひろの放った技がダイイトクを少しずつ後ろに後退させて行く
「はあぁぁぁ!!」
『くっ、…うぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!』
だが、ダイイトクも四神の意地とプライドでちひろの技を跳ね飛ばした
「っ!?」
『…ふぅ、やるじゃねぇか、獅子であるオレに獅子をぶつけるとはな』
「…ありがとうございます」
ちひろは今もてる力を全てダイイトクにぶつけたが、ダイイトクには多少の手応えしか与えられなかった
『ふむ、ダイイトクを一瞬とはいえ揺るがすとは』
『彼のあの力は伊達ではないようですね』
戦いを見ていたコンゴウたちはツイン・ドライヴのすごさに感心していた
『そこまでよダイイトク先生、少し遊びが過ぎるわよ』
『わりぃわりぃ、でもいいもん見せてもらったぞ。頑張って強くなれ、そん時は本気で相手してやるぜ』
「は、はい!」
ダイイトクから賞賛され、ちひろはまた強くなると言う志を強めた
『と言うわけでみなさんには今後、治療プログラムの進度に伴ってそれぞれの先生の修行を行ってもらうことになります』
『一年の間にグンダリさんに兆戦できるようになる。それがあなたたちの当面の課題となるわけです』
『コンゴウ先生から合格点をもらえたら次にゴウザンゼ先生、ダイイトク先生、そして彼女たちから合格点をもらえた者がはれてグンダリ先生への兆戦を受けることが出来るのよ』
合格点をもらえば次に次にと進めるということである
『ちなみに次回行われる定期戦で上位の成績を収めたものはコンゴウ先生に兆戦出来るのよ』
「っ!」
理事長からの言葉を聞いた瞬間、ちひろはハッとなる
ヴァイオラが言っていたのはこのことだったのだと
『お前たちが勝ち上がり、我に挑戦することを楽しみにしておるぞ』
「「「「はい、コンゴウ先生!」」」」
大きな目標を目指してちひろたちは定期戦へ望むことを肝に命じるのだった