ヴァルキリードライヴ 7人の戦乙女と小さき勇者 作:ダーク・リベリオン
桃から勝負を挑まれちひろがそれを承諾し
ちひろが倫花を桃がマナをエクスターとして今、二人の勝負が幕を開けるところだった
「準備はいいな?」
「はい。いつでもいけます」
「そうか…では行くぞ」
「「ドライヴ!」」
そういうと桃がマナの胸に手を当てて揉みしだく
マナはあらあらしく息を荒げるとともに人の姿からが光となって桃の前に浮くと桃がそれを掴んだ瞬間
それは一本の槍へと変わった
それを振るい桃が構える
『見事なドライヴね』
「…すごい」
「ちひろ~お姉ちゃ~ん!頑張れ~!!」
ちひろが桃の動きに見惚れる中、離れたとこから自分たちを応援してくれている乱花がいた
「ちひろちゃん。私たちも」
「うっ、うん」
そうしてちひろと倫花もまた同じようにその言葉を唱える
「「ドライヴ!!」」
先程のマナと同じように倫花の身体が光となりちひろの前にふわふわと浮くとちひろがそれを掴む
そしてそれは一本の大きな斧へと変わった
『まぁまぁなところね』
「ふん。準備ができたのならさっさと始めるぞ」
「そうですね。っ!」
桃に急かされながらもちひろは構える
『今回はあまり時間がないから、制限時間は5分。それをすぎたら勝敗にかかわらず終了よ。じゃあ二人ともいいわね?……では始め!!』
理事長の合図
「「っ!!」」
ガキン!
それにより二人はぶつかると一旦距離を離す
そして桃が足につけたローラースケートで通常より素早く攻撃を仕掛けてきた
「ぬん!!」
「ぐっ!?」
なんとか防ぐもやはり年の差による力の差のせいかガード時に大きくよろめく
『大丈夫!?ちひろちゃん』
「うん。大丈夫だよお姉ちゃん」
武器になっている倫花がちひろを心配そうに尋ねるとちひろは倫花を安心させようとそうつぶやく
「そうだ。そうこなくてはな!」
桃が再びちひろに襲いかかってきた
「ぼ、僕だって!えい!」
「っ!」
ちひろが攻撃を仕掛けると桃がそれを防ぐ
「…甘いな!!」
「うわっ!!?」
やはり攻撃力の無さが災いし直ぐに返されはねとばされる
「どうした?そんなもんじゃないだろ?さっさとかかってこい」
桃が挑発的な態度でちひろを急かす
「 まだまだです!裂旋斧!」
ちひろは勢いよく斧を振り回し回転する
「えぇい!」
十分に勢いをつけた斧をちひろが振りかぶる
「っ!!」
桃は槍を盾にその攻撃を受け止める
勢いとパワーがなくなったすきに桃がちひろに蹴りを食らわす
「うあっ!?」
蹴り飛ばされてちひろ地面に倒れた
「こんなものか…期待はずれだな!」
「がはっ…!」
ちひろに落胆した桃がちひろをどんどんと追い詰めていく
「あいつ~私の大事なちひろを~!それにさっきから言わせておけば!」
『乱花さん落ち着きなさい』
ちひろを侮辱する桃に乱花は怒り心頭の様子で
それを理事長が窘めた
「はぁ…はぁ…」
『やっぱりちひろちゃんに実戦はまだ早すぎだよ』
倫花はちひろがやられる様を見ることが辛かった
もちろんそれは乱花もだった
「理事長先生!今からでもお願いします。対戦相手をちひろから私に交換させてください!」
そう申し出た乱花だったが
『ダメです。認めませんよ』
もちろんそんな我がままな話しが通る訳もなく却下されてしまった
「でも「大丈夫」ちひろ?」
「大丈夫だよお姉ちゃん。僕は…まだやれるから」
息もあらあらしいというに心配する姉たちにちひろがそう語りかける
『(そうよ。なんでも甘えさせてばかりでは成長なんて出来るわけがない。彼は彼なりに自分から強くなろうとしてる…少なくとも私が彼から感じるのはそれね)』
理事長は内心でちひろの思いを察していた
「僕は、もうあの頃と違うんだ!」
押され気味だったちひろが今度は仕掛けた
「やあぁぁぁぁ!孤月閃!!」
三日月を描くように斧で桃に切り掛かる
「遅い!!」
「うあっ!」
「ちひろ!!」
既でかわされ、はじかれた反動で地面を転がるように倒れる
なんとか立ち上がるちひろだが、フラフラな状態だった
「……もういい。こんなつまらない戦いに引導を渡してやる!!」
桃は構えると突きを行ってきた
ちひろはなんとかよけるも桃の攻撃はそれで終わらず同じ速度で連続で突きを行う
「うあぁぁぁぁ!!?」
その攻撃の凄まじさで立つ気力もなく地面に横たわった
「ちひろ!!」
「今度こそおしまいだな」
終わった。そう桃が思っている中
地面に引きずるような音が
見てみると息を荒くしながらも立ち上がるちひろの姿が
「はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…」
「まだ立ち上がるというのか?」
「ま、まだ…です!!」
ちひろはよれよれな自分の体に喝を入れ、再び構える
「僕は負けられない、負けられないんです!」
力を振り絞って気力で立ち上がるちひろ
「ほざいたところでなにが変わる!!」
「危ない!ちひろ逃げて!」
桃が槍を振るいて満身創痍のちひろに攻撃を仕掛ける
「僕は…僕は……」
『やーいやーい弱虫〜!』
『『『あはははははww』』』
『うわぁぁぁ〜ん!ひくひく…』
ビクニに来る前、ちひろはよくクラスメイトから虐めを受けていた
『まちなさい!』
『ちひろを虐めるなんて私が許さないよ!』
そんなちひろを倫花と乱花はいつも助けてくれた
自分をいつも守り励ましてくれた
しかし、嬉しさとともに自分への情けなさも日に日に増していった
だが、姉たちと同様vウィルスに感染したことでちひろは姉たちを守れる力を手にしたと考えた
だからこそ、ちひろは誓った。今度は守られるのではなく、自分が姉たちを守れる存在になろうと
「僕は……負けたくない!!」ゴォォォ
カキィィィイイイン!!
「っ……な、なに!?」
「ぐっ、ぐぅぅぅ!!」
攻撃が決まったと思いきや、桃の攻撃は間一髪で防がれていた
「(なっ、なんだこいつ、急に力が!?)」
ちひろは力強く斧を握りしめ、反撃の狼煙をあげる
「っ、えぇぇい!!」
「っ!?」
それに気を取られている隙にちひろは力をこめて桃を押し返す
「行きます!!双旋ー」
「その技は見切っている!」
桃が再び防御の構えを取る
「連斧!!」
「何!?がはっ!?」
がしかし、ちひろは先ほどの回転技にさらなる回転を加えて桃のガードを打ち砕く
「なん…だと?」
自分がおされていることに桃は驚きを隠せない
「くそっ!調子にのるな!!」
やられっぱなしではないと桃も攻めに攻める
「はぁぁぁぁ…!」
「ぐっ!?」
互いに攻防を続けるちひろと桃
「たぁ!!」
「はあぁぁぁ!!」
『そこまで!』
そして再び互いにぶつかろうとしたその時、理事長が二人を止めた
「理事長先生?」
「なぜ止めるんだ?」
『ごめんなさいね。二人には悪いけど時間切れよ』
理事長の権限で引き分けのままこの勝負は決着した
「ちひろちゃんお疲れ様」
「ありがとね倫花お姉ちゃん」
「頑張ったね。やったじゃんちひろ」
「えへへ」
姉たちに褒められたちひろは微笑む
「お見事でしたよ」
「マナさん」
マナもまたちひろの方に近づく
「最初はヒヤヒヤものでしたがなかなかのお手前でしたよ」
「いえ、そんな」テレ
マナにも褒められ照れるちひろとそれに嫉妬する姉たちだった
そしてちひろは遠くからこちらを見る桃に気づいたのか桃の方にかけてく
「桃さん、御手合わせありがとうございます。今回は引き分けになっちゃいましたけどね」
「……鉋咲ちひろ」
「はい?」
「私はお前を侮っていたようだ。見直したぞ」
桃が口を開くとちひろを評価するようにそう告げた
『(一瞬とはいえちひろくんの力が強まった…なにが起こったというの?)』
何か引っかかるのか理事長はちひろを見ながら内心で呟いた
しかし、すぐに切り替えて、なにも知らない彼らにビクニのことを説明することにした
『二人とも、いい試合だったわね…さてと。じゃあそろそろみんなにこのビクニについて説明しなきゃね』
こうして手続きなどのことも踏まえ理事長がちひろたちにビクニの説明を始めるのだった