そのポケモンの世界で俺は   作:puc119

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第17話

 

 

 先へ進むと決めたは良いが、そう言えば多くのトレーナーとバトルで勝ったから、賞金がそこそこ貯まっているんじゃないかと思い確認したところ、なんと5000円を超えていた。いつの間にこんなに貯まっていたのやら。これだけあれば、ちょっと高めの居酒屋へもいけるんだがなぁ。

 まぁ、ないものを強請っても仕方無い。このお金は有り難くモンスターボールへの資金としよう。モンスターボールって沢山買っても直ぐなくなっちゃうんだ。

 

 そして、ハナダシティのフレンドリィショップへ。

 序でに、金玉橋でもらった金の玉も売ってしまおう。何に使うのか分からないアイテムを持っていても仕様が無い。

 そんな金の玉だが、売値は驚きの5000円と超高く売れた。そのおかげで手持ちのお金は、ついに1万円に。ロケット団のアイツも良いものをくれたものだ。

 

 ふむ……これだけあれば安い自転車なら買うことができるんじゃないか? 最初は高い自転車を買おうかと思っていたが、それまでに一台買っておくのも悪くない。それに、もし高い自転車を買うとしても、その値段くらいは知っておきたいし。

 

 うむうむ、そうと決まれば、とりあえずミラクル・サイクルへ行こうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………すまん、もう一度言ってくれ」

 

 懐も温まり、早速自転車屋へ。買えるのなら中古でも良いか。とかそんなことを思っていた。

 

 この世界の物価は良くわからない。良く分からないが……

 

 

「はい、自転車一台100万円です」

 

 

 流石にこれはおかしくないだろうか。

 

「100万円?」

「はい、100万円です」

 

 ……どうやら間違いではないらしい。99万円も足りない。グリーンに勝った時の賞金が500円だったから、あと1980グリーンほど足りない。金の玉なら198個だ。

 100万円と言われたその自転車はどう見ても普通の折りたたみ式自転車。それが100万円するんだと。此処まで来るとぼったくりとか言うレベルではない。この店には商売する気があるのだろうか。

 

 いやはや、これには驚いた。

 なるほど、この世界では自転車が超高級品ってことなのかねぇ? 仕方無い。自転車は諦めるとしよう。100万円とか貯まる気がしないし。

 

 予想外のできごとに気分は沈んでしまったが、まぁ、頑張っていこう。目指すはクチバシティのサント・アンヌ号だ。

 

 

 そして、クチバシティを目指して出発したのは良いのだが……どう言うわけか、ハナダシティから出られない。道がない。なんだこれは。

 クチバシティはハナダシティの南にある。だから南へ進みたいのだが、木が邪魔で通れない。一本だけ細い木はあったけれど、頑張っても折ることはできなかった。他には出られそうな道もないし……むぅ、これは困ったな。

 

 他にできることもないし、もしかしたら俺が見逃していただけかもしれないため、もう一度ハナダシティの中を散策。それにしても、どうしてこんな不便な街にしたのだろうか……

 

 そんな散策をしていると、警官がハナダシティ北東に位置する家の前に立っているのを見つけた。

 

「ども、こんにちは」

 

 目が合ってしまったため、仕方なく挨拶。

 警察は苦手だ。別に悪いことなんてしていないはずなのに、警察の近くを通る時は妙に緊張してしまうから。

 

「ああ、こんにちは。……可哀想なことにね、この家はドロボーに入られたんだ」

「はぁ」

 

 なるほど、だから警察が此処にいるのか、そりゃあなんとも、お疲れ様です。

 

「犯人は分かっとる! ロケット団の仕業だ!」

 

 あら、それなら後は捕まえるだけなんだな。

 そして、ロケット団、か。ちゃんと……と言うのはおかしいが、悪いこともやっているらしい。アイツの勧誘を断っておいて良かった。まぁ、入る気など微塵もなかったが。

 

「我々としても、ロケット団の悪事には本当に困っとるのだ!」

 

 そりゃあ大変ですね。頑張ってください。

 金玉橋の先に一人ロケット団がいたけれど、警察はそのことに気づいてないのだろうか。逆にアレだけ堂々としていると分からないものなのかね?

 

 さてさて、警察とロケット団はおいておくとして、やはり道が見つからん。ドロボーに入ったそのロケット団はどうやってこの街から抜け出したのだろうか? なるほど、これが噂の密室事件……いや、密街事件か。まぁ、どの道、名探偵が来るまで解決は難しそうですね。

 ん~……しかし困ったな。これじゃあ、本当に八方塞がりだ。実はこの家に抜け道とかあったりしないかね? ほら、ロケット団が逃げるために使った的な。

 

「この家に入っても大丈夫ですか?」

 

 いや、これは流石に無理か。調査だってしているだろうし。

 

「ああ、構わんぞ」

 

 良いんだ。

 

 良いのかなぁ……

 

 色々と腑に落ちないことはあるが、許可はもらえたため、ドロボーの入った家の中へ。

 

 その家の中の様子は、ドロボーに入られたと言うだけあり、なかなかに荒らされていた。床にはどうやったのか聞きたくなるくらい見事な足跡。そして、入口とは反対側の壁には、見事な大穴が開けられていた。

 いや、うん……随分と豪快なドロボーだったんだな。

 

「くそー! ロケット団め! 俺の家をこんなにしやがって……盗まれた技マシンは高かったのに!」

 

 怒り心頭に発している様子の家主と思われる男性。此処までやられれば怒るのも仕方無い。

 

 うーん、足跡を見る限り、ドロボーはその大穴を抜けて出て行ったんだよな。この穴を抜けたら犯人がいたりしないだろうか?

 いや、冗談だけどさ。もしいてもどう反応して良いか分からないし。

 

 ぽっぽこと怒っている家主を横目に大穴を抜ける。その先はどうやら裏庭のようになっていて……

 

 

「あっ、こら! 人の家の庭へ勝手に入るなよ!」

 

 

 ロケット団がいた。

 

 ……なんだろう、頭が痛くなってきた。何処から突っ込んで良いのか分からない。

 

 

「いや、なんでまだ此処にいるんだよ……」

 

 

 何がしたいんだコイツは。

 そして警察はどうしてコイツに気づかない。いるじゃん! めっちゃ近くに犯人いるじゃん!

 

「え? お、俺か? 俺はただの通りすがりで、ぜーんぜん怪しくないぞ!」

 

 多分、これでもコイツは真剣なんだよなぁ。

 はぁ……警察と会話するのは好きじゃないが仕方無い。犯人を見つけたと教えてくるか。それをコイツが許してくれるかは分からんが。

 

「おい! ちょっと待つんだ!」

 

 ああ、やっぱりダメですか。行かせてくれませんか。そして当たり前のようにポケモンバトルなのね。

 

 ドロボーのロケット団が出してきたポケモンはレベル17のワンリキーだった。つまり、ハラマキとのレベル差は2倍。負けることはまずないだろう。

 

「切り裂け、ハラマキ」

 

 そう言えば、ハラマキのレベルが33になったとき、新たに“きりさく”と言う技を覚えた。最初は炎技じゃないのかと落胆したが、実際に使わせてみると、この“きりさく”と言う技はかなり強い。どうしてかは分からんが、使わせると必ず相手の急所に当たるんだ。本当に強い技を覚えてくれたと思う。

 アカヘルも強いが、この“きりさく”がある分、ハラマキの方が強いかもしれない。デブチュウはもっと頑張れ。

 

 さて、それじゃあサクッと終わらせようか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ま、まいった! もうしないから許してくれ!」

 

 バトルには問題なく勝利。勝利したんだが……

 

 ドロボーのロケット団はまず1匹目にワンリキーを出してきた。

 ハラマキの“きりさく”で一発だった。まぁ、それは良いとして。

 2匹目に出したのはスリープと言う、俺が初めて見るポケモン。見た目は……多分バクだと思う。

 

 その時、ちょっと試してみようかと思い、モンスターボールをロケット団のスリープへ向かって投げてみたんだ。けれども、前回虫取り少年で試した時と同じように、トレーナーにボールを弾かれ

 

 

「ひとの ものを とったら ドロボー!」

 

 

 なんて言って怒られた。

 分かってはいたが納得いかない。

 

 その後、スリープはハラマキの“きりさく”で一発だった。

 

 

「わかった! 盗んだ技マシンは返すよ! そ、それじゃあ、俺は退散するから。バイバーイ!」

 

 押し付けるように俺へ技マシンを渡すと、ロケット団はものすごい勢いで逃げていった。警察を呼んでいる暇なんてあったもんじゃない。

 それにしても……ホント、アイツは何がしたかったんだろうか。

 

 はぁ、技マシンはさっきの男性へ返してくるか。俺にできるのはこれくらいだ。

 

 

 

 

 そのあと、男性に技マシンを返そうとしたが、どうしてなのやら、男性は受け取ってくれない。どうやら、この技マシンには“あなをほる”と言う技が入っているらしく、その技はディグダを育てて覚えさせるから良いんだって。

 技マシンが盗まれてアレだけ怒っていたと言うのに……この短い時間でどう言う心境の変化だろうか?

 そんなわけでその技マシンは有り難くいただいた。

 

 さらに、その家の裏庭からは道が伸びていて、終にハナダシティの外へ出られるように。これでクチバシティを目指すことができる。

 でも、ハナダシティの住民はどうやってハナダシティを出ているのだろう。もしかして毎回毎回、あの男性の家を抜けているのか? そんな、まさか……ねぇ?

 

 まぁ、俺は出ることができたのだし、気にしないでおこう。

 この世の中知らない方が良いことだってあるのだから。

 

 







~補足とか~

・急所について

攻撃をした時、たまに“きゅうしょにあたった!”となることがあります
その急所に当たった場合のダメージは2倍(第5世代まで)となります
そして、その急所に当たる確率も世代によって変わり、第一世代の場合……

(素早さの種族値*0.5)/256

となっています
つまり素早さの高いポケモンほど攻撃が急所に当たりやすくなります
因みに第一世代で一番素早さの種族値の高いポケモンはマルマイン(140)です
そしてマルマインが攻撃した場合は……(140*0.5)/256≒0.273
つまり4回に1回は急所に当たります
この数字だけでもなかなかぶっ飛んでいますが、さらに急所に当たりやすい攻撃(からてチョップ、きりさく、クラブハンマー、はっぱカッター)の場合、計算式が変わり攻撃が急所に当たる確率は

(素早さの種族値*4)/256

となります
最大でも255/256にしかならないそうですが、素早さの種族値64以上のポケモンが急所に当たりやすい攻撃をすると、約99.6%の確率で急所に当たります

第一世代の対戦環境でペルシアンが流行ったのはこれが一番大きな原因かもしれませんね
タイプ一致、威力140の防御ランク無視技が無反動で飛んでくるわけですし

余談ですが、第一世代では“きあいだめ”をしても急所に当たる確率は変わらないそうです(設定ミスかと)
また、“ゴッドバード”も急所に当たりやすい技のはずですが、実際に急所に当たりやすくなったのは第3世代かららしいです(第2世代の攻略本には急所に当たりやすいと書いてあったりします)


・マサキさんのポケモンコレクションについて

マサキさんの家ではイーブイとその進化形のポケモンをパソコンで見ることができます
その条件ですが、助けた後船のチケットをもらいもう一度入り直し、マサキさんに話しかけることで見ることができるようです

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