そのポケモンの世界で俺は   作:puc119

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第26話

 

 

 なんともモヤモヤした感情は残るが、何もできることはないため、シオンタウンを後に。

 死んでもなお、現世に留まろうとするってのはどんな気分なんだろうな。きっと最高に胸糞悪く、どう仕様も無く悲惨な気分だろう。そんなもの考えたくもない。

 

 ホント、できることならどうにかしてやりたいんだがなぁ……

 

 

 さて、できないものはできないのだし、今はできることだけをやっていこうじゃないか。

 シオンタウンの西にはヤマブキシティがあるはずだが……もう通ることができるようになったのかね? それともハナダシティ南の通路だけが通行禁止だったのだろうか。

 まぁ、それも行ってみないと分からないんだけどさ。

 

 そんなことで、シオンタウンの西、8番道路を進むことに。

 現在の皆のレベルだけど、ハラマキが42、デブチュウが37、アカヘルが27、クリボーが39、おしょうが15と言った感じ。う~ん、アカヘルのレベルを上げた方が良さそうだ。ハラマキとクリボーが強すぎるせいで影が薄いけれど、本来アカヘルはかなり強いポケモンだと思う。うむ、当分はアカヘルに頑張ってもらおう。そろそろ超カッコイイビームとか覚えたりするはずだ。期待してるぞアカヘル。

 

 

 そして例のごとく、8番道路には沢山のトレーナーの姿。

 そんなトレーナーたちとの戦いだが、最近アカヘルのレベルを上げていなかったこともあり、なかなか苦戦してしまった。まぁ、ポケモンセンターも近いし、そんなに問題はないんだけどさ。

 焦らずゆっくりやれば良い。

 

 また、途中にあった草むらではガーディと出会ったが、グリーンの手持ちにいたはずだから、捕まえはしなかった。グリーンがどう思っているのかは知らんが、二人で同じポケモンを捕まえる意味はあまりないだろう。

 結局、8番道路では10人のトレーナーと戦うことになった。別に全員と戦う意味はなかったけれど、まぁ、アカヘルのレベルのも上げたかったし丁度良い。そのおかげで、アカヘルのレベルも30を超えてくれた。順調順調。

 

 そして、8番道路から関所のような場所を通りヤマブキシティへ……

 

 

「おっと、そっちは今通行禁止だよ」

 

 

 やはり行けなかった。

 自称真面目な喉渇き中の警備員に此処でも止められてしまった。どうなってんだよ。これじゃあヤマブキシティへ行けないじゃないか。ヤマブキシティで何が起きているってんだ。

 そして、この世界の警備員は水を飲んではいけない決まりでもあるのか? ちゃんと水を飲まないと病気になるぞ。ほら、尿管結石とか。俺の上司も尿管結石はヤバいとか言っていたし、この世界の警備員たちが心配だ。

 

 ……ま、まぁ、行けないものは仕方無い。近くに5番道路で見たのと似ている建物があったし、此処にも地下通路があるのだろう。

 

 そんな俺の予想は当たってくれたらしく、関所の近くにあった建物の中へ入ると下へ続く階段があった。その階段の先には5、6道路を繋いでいた地下通路と同じものが。

 位置的に、これを進めばタマムシシティへ行けそうだ。う~ん、ヤマブキシティみたくど真ん中にある街を通ることができないせいで、なんとも面倒なことになっている。この世界は交通の便が悪すぎると思うんだ。

 それとも、ポケモンだいすきクラブの会長が言っていたように、皆ポケモンに空を飛ばして移動しているのかね? ハラマキに頑張らせたら飛んでくれたりしないだろうか。なんかダメな気がするけど。

 

 ぽてぽてと暫くの間、地下通路を歩き、漸く上へ繫がる階段を見つけた。

 どうして、この立派な地下通路を作れる技術をお月見山やイワヤマトンネルにいかせないのだろう。イワヤマトンネルはまだ良いとしてもお月見山はどうにかした方が良いと思うんだ。トキワの森とお月見山に囲まれているニビシティの住民のためにも。

 そう言うインフラ関係は何処の組織が統括しているのかね? 流石に文句の一つでも言いたいところ。

 

 そんなことを考えつつ外へ。

 明るくなった世界で大きく伸びをしてから、タウンマップで自分の位置を確認すると、此処はタマムシシティの東、ヤマブキシティの西にある7番道路らしい。

 どうせ、ヤマブキシティへは入れないんだろうなぁ……まぁ、それなら先にタマムシシティを散策しておこうか。

 以前出会った人が、タマムシシティには大きなデパートがあるとか言っていたと思う。買い物にはそれほど興味ないが、便利なアイテムは何かあるだろう。それに、シルフスコープとか言うアイテムが売っていれば買っておきたい。

 

 

 そして、タマムシシティへ到着。

 タマムシシティの様子だけど、今までの街と違いかなり賑わっているようだった。この街がこの世界の首都と言ったところだろうか。ポケモンタワーもなかなか大きな建物だったが、それに負けないくらい大きな建物が沢山ある。何故か入口付近でロケット団と思われる奴がうろついているが、まぁ、見なかったことにしておこう。

 なんであんなどうどうと歩いているんだよ……

 

 う~ん、この世界にまさかこんな大きな街があるとは思わなかった。これじゃあ、全てを見て回るのはかなり苦労しそうだ。

 ただ、せっかく来たのだから全て回っておきたい。のんびり行くとしよう。

 

 

 

 

 とりあえず大きな建物は無視して、小さな建物から回ることに。

 それで飲食店へ入った時に、スロットで有り金を全て溶かしたとか言っている男性から、コインケースをもらった。これがドル箱ってことなのかな。

 ふむ、この世界にも回胴式遊技機があるのか。元の世界じゃそう言う類のことにはほとんど手を出さなかったが、ちょいと遊んでみるもの良いだろう。しかし、スロットねぇ……どうにも怪しいじゃないか。この街に入って直ぐロケット団を見かけたが、もしかしたら関係していたりするのかもしれない。資金源には丁度良さそうだし。

 

 スロットで稼げるだなんて思っていないから、あまり無茶なことはやりたくない。そう思い所持金を確認したところなんと7万円を超えていた。いや、ホントいつの間に……

 これなら1万くらい溶かしても問題なさそうだ。スロットは全くの素人だが、流石に1万突っ込めばそれなりに遊べるだろう。

 

 そして、早速ロケット・ゲームセンターと書かれた建物の中へ。名前についてはもう突っ込まんぞ。

 ……やっぱり此処のスロットはロケット団が裏についているってことだよなぁ。最初は1万円くらい突っ込もうかと思っていたが、アイツらの養分になるのも嫌だし、使うのは千円にしておこう。

 

 んで、ゲームセンターの中へ入ってから気づいたが、俺の見た目はまだ10歳程度の子供。流石にスロットをやるのは無理か。

 

 しかし、中へ入っても何かを言ってくる人はいないし、カウンターでお金とメダルを交換することもできてしまった。マジかよ。

 自分でやっておいてアレだが、これは止めろよ。

 

 良いの? 本当に俺みたいな子供がスロットで遊んじゃって良いの? 遊んじゃうからな!

 

 なんとも不安だったが、とりあえず遊んでみようか。本当ならデータランプの情報を見ながら台を決めるべきなんだろうけれど、どうやらこの店にデータランプがないらしい。まぁ、見ても分かんないんだけどさ。そのため、打つ台は適当に決めた。

 ピン打ちをするのは初めてだが、まぁ、遊び方くらいはわかる。手持ちのコインはたったの50枚。これがどれくらいもってくれるかねぇ。うん、数分で消えそうだ。

 

 初めてだったけれど、迷わず3枚掛け。こう言う時くらい強気にいきたい。

 そして、レバーを引くとリールが回り始めた。

 

 ふむ、3枚掛けで有効ラインは5つか。

 回転リールを止めるボタンへ指を置き、クルクルと回るリールをじっと――

 

 

「……いや、ちょっと待て。これは流石に回転が遅くないか?」

 

 

 そりゃあ、俺はスロットなんぞ慣れていない。慣れていないが、これがおかしいことくらいは分かる。この台がおかしいのか?

 マナー的によろしくないが、隣で打っている人の台を確認。

 

 

 リールの回転速度は俺と同じだった。

 

 

 ……だ、大丈夫なのか? やっちゃうぞ? おっさんこのまま遊んじゃうぞ? 知らないからな!

 ま、まぁ、まだ止めていないのだ。もしかしたら滅茶苦茶スベリやすいのかもしれない。まだだ、まだ分からんぞ!

 

 狙うはスリーセブン此処は大きく行こう。

 じっと回転リールを観察し、7が回ってくるタイミングを覚えてから、3回ボタンを押す。

 

 

 中央ラインで7が3つ揃った。

 

 

「…………なんだこれは」

 

 







~補足とか~

リールの回転速度は、だいたい40回転/分でした

現実世界最速の半分ほどの回転速度です
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