LUNCH!!【未完】   作:悠魔

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最近ようやく小説の書き方が分かった気がします。
そしてやよい回はもう一回やりたいですね。あとかすみ回もやりたいなぁ。


やよいとおでん

「ーー雪だあああーーーっ!!」

 

一面の銀世界。

いつもと変わらない街並みが、雪によって白く染められ、鮮やかに彩られる。

そんな雪の日、高槻家はいつもより賑やかだった。

 

「姉ちゃん、雪だよ雪っ!」

「はわっ、すごぉい……」

 

普段見ることのない雪景色に興奮したのか、やよいを始めとする高槻の兄弟姉妹たちは食い入ったように窓の外を眺める。

長介は目の前の遊び場にうずうずしているのか、キラキラとした目をしていた。

 

「姉ちゃん、遊んできていい!?」

「朝ごはん食べてからねー」

「やった!じゃあ、早く朝ごはん作ろうぜ!」

 

朝食を作りながらも、長介はその興奮ぶりを隠しきれていなかった。

それもそうだ、雪というのは普段降らない場所ではとても珍しいもの。あるだけで不思議なパワーを与えてくれる。

しかしまあ、その前に…。

 

 

 

おはよう!!朝ごはんの時間だ。

 

 

 

 

ご飯に納豆、味噌汁、のり、玉子を平らげると長介達は元気に遊びに出かけて行った。

やよいは事務所へと行くので遊べなかったが…まだまだ冬は長い、一日くらいは遊べる日があるだろう。

 

「うっうー、おはようございますプロデューサー!」

 

ーーそうして一日は始まる。

 

 

 

ーーそして一日は終わろうとしていた。

辺りは暗く、闇の中の雪は幻想的な景色を醸し出している。

そんな雪の夜、高槻家はいつもより…

 

「さぶい…」

「頭が痛い……」

「耳が……手が……」

「くしゅんっ!」

「……皆して風邪ひいちゃったね」

 

赤ん坊の浩三を除いて皆は布団にくるまり四匹の芋虫と化していた。

それもそうだ、雪というのは普段降らない場所ではとても珍しいもの。あるだけで不思議なパワーを与えてくれる。

 

例えば、一日中雪の中で遊べるだけの空元気だとか、大きすぎる雪だるまを作ろうとする謎の行動力とか、一時間くらい雪合戦をしようとする勇気とか、挙げ句の果てには雪を食べようとしたり雪の上で寝ようとしたりする狂気とかだ。

 

雪が降れば何故かそんな奇行をしてしまうもので、どうして雪を食べようと思ったのか検討もつかない。

ホントに何であんな事したんだろ。後悔先に立たずとは正にこの事。

 

「うー…でも、こんな事もあろうかと、事務所の給湯室を借りて下ごしらえしといてよかった!」

「うぇ?」

「皆んな、今日はおでんパーティーですよーっ!」

 

おでん。それは庶民の贅沢。

一個一個はさして値は張らないが、いざ食べようとすると結構なお値段となる。

じゃあ作ろう!と思ってもそれなりの手間と時間がかかるし、気楽にできる鍋とは違って作るのは正直めんどくさい。

 

…だが、食べた時の美味しさがひとしおなのも事実だ。

 

「そして、出来上がったものがこちらになります」

でんっ!

という効果音がつきそうな感じで置かれたそれは、濃厚な匂いを漂わせており…食欲がムンムンと湧いてくる。

思わずゴクリと唾を飲み込んだ。

 

「さあ、おでんパーティー………開始ーっ!」

 

 

 

こんばんは!!昼ごはんの時間だ。

 

 

 

「まずは卵から…はふはふ、ぁむっ……ん…んぐ…」

 

やよいはお玉ですくうと、出汁が染み込んだ卵を口にする。

おでんの濃厚な出汁が口の中を包み込んだかと思えば、ホクホクの黄身の二段構えで待ち構えている。

ぷるっぷるの白身と出汁に溶けてしまう黄身の組み合わせが非常に良い。最初から最後まで楽しませてくれる味だ。

 

「あれ、こんにゃくはないの?」

「ごめんね長介、スーパーに売ってなくて…。その代わり、糸こんにゃくを入れてみました!ほら下の方に…」

「あっマジだ!むぐ…んっ、あぐ」

 

鍋物に糸こんにゃくは意外に合う。

糸の隙間まで出汁が染み込み…食べる時に凝縮された旨味が破裂するのだ。

それはもはや、こんにゃくの爆弾。

 

「お姉ちゃん、餅巾着とって」

「はいどーぞ、かすみ」

「ありがと。…はふ…むしゃ…んっ……ほいしぃ…」

 

油揚げを破ると、白いお餅が優しくお出迎え。

お餅といえば焼くのが一番美味しいと言う人もいるが、こうやって煮込んでいただくのもオツなものだ。

おでんの出汁と相まって、その味はいっそう引き立つ。

おでんを食べる時、白米を食べたくなるのは元が同じの餅巾着があるからだろう。多分。

 

「牛すじいいなぁ…。あずささんが宮城まで行った時にお土産で買ってきて、牛すじ貰ったんだっけ…」

「普段は鳥か豚だもんな」

「…あ、あずささん行ったんじゃなくて迷って着いた所が宮城なんだっけ」

「「えっ」」

 

まあよくある事だし、とやよいは牛すじを口へ運ぶ。

こういったプルプルとした歯応えのある肉は、庶民の贅沢おでんには絶妙にマッチする。

そして忘れてはいけないのが…

 

「大根…!」

「さすがお味噌汁や煮付けを始めとする汁物や煮物系の野菜の王者…!」

「普段は大根おろしとかで脇役として働いてるっていうのに…!おでんだと主役というギャップ!」

 

大根の煮物は絶品。

それが旨味を詰め込んだおでんならばその美味しさは何倍にも凝縮されて炸裂する事となる。

おでんをおでんたらしめるのは大根が煮物系最強の野菜だからだ。

 

「そしてがんも!」

 

がんもどきは普段食べないが食べてみれば本当に美味しい。

あの歯ざわりが最高だ。いい感じのあのフワフワ感がたまらない。

本当にがんもは最高だ。本当に。

 

「あ…さすがに六人で食べればあっという間になくなっちゃうね」

「ふっふっふ。おでんはまだまだあるから大丈夫!余ってもお弁当に入れるからドンドン食べなさーいっ!」

「じゃあ俺じゃがいも!」

「ならちくわ!」

「ご飯おかわり!」

 

今日の高槻家の晩餐は、笑い声が響き渡るとても楽しい時間となった。

そして日はまた昇る。明日もまた高槻家は楽しい日々を過ごしいくのだろう。

だが、高槻家の朝は変わらない。

明日の朝も、この時間から始まるのだ。

 

 

 

おはよう!!朝ごはんの時間から。




おでんで意外に美味しいのが、がんも、ちくわ、じゃがいも、龍の目です。
そして皆さん決して雪を食べてはいけません(経験談)

…宣伝じゃないですけど、BLOODY!の方にも目を通して頂ければ幸いです笑
BLOODY!をメインで書いてるのにこっちの方が好評というジレンマですね笑
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