LUNCH!!【未完】   作:悠魔

6 / 12
ジャンボとジャイアントコーンが好きでしたが、最近はやわもちもおすすめです。
箱アイスだとブラックモンブランやガリガリ君や珈琲アイスやヨーロピアンシュガーコーン…ていうか、多すぎて選べません。


亜美とアイス

「うえぇえ、疲れたよぉ〜…」

 

双海亜美は事務所のソファに寝転がって大きな欠伸をひとつ。

節々の痛みを気にしながら、何をするでもなくただただボーッとしていた。

それというのも、彼女は人気アイドルユニット「竜宮小町」のメンバーである。律子の厳しいダンスの指導に、亜美はもうくたくたのへとへとの芋虫と成り果てていた。

 

「今日は真美もいないし…う→ん、一人じゃ何にもできないしYO!」

 

ーーもー、亜美が竜宮小町に入ってから真美と遊ぶ時間が少なくなっちゃったよー。

でもアイドルの仕事も、真美と遊ぶのもどっちか選べないくらい楽しいから困りモノだよー。両方面白いなら、両方やっちゃうのが亜美真美流だもん。

 

ーーそれにしても、汗かいた。

 

「はっ!私の第六感がおやつを寄越せと言っている!疲れた体を癒せと囁いているっ……!

こりゃあ何か買って食べるっきゃないっしょ→!」

 

亜美は財布の中身を確認する。そこにはなけなしのお小遣い。

ーー今日は私にゴホウビしちゃお!

 

 

 

 

 

「アイスクリーム、アイスミルク、ラクトアイスの違いって何なんだろ?と思ったそこのアナタ!

その違いはアイスに入ってるニュー固形分とニュー脂肪分の量によって違うんだってー!」

 

ーーニューっていうのは牛乳のコトみたいで、その牛乳は牛のお乳からできてるから牛の栄養も入ってるんだよねー!

牛の栄養ってことは、牛肉の栄養もあるって事だよねー!

それに牛はソーショク動物だから、草の栄養も入ってるハズ!

 

「ってコトは、アイスを一つ食べると牛肉と牛乳と草とアイスを一緒に食べたってコトになるのかー!

……ってコトは、ハンバーガーと牛乳とアイスを一緒に食べたってコトだよねー!うわぁスッゴイお得!」

 

ハンバーガーもアイスも牛乳も私の大好物っ!うんうん、やっぱりアイスは完全食ですなぁ。

……というコトは、チョコアイス食べたらチョコレートも追加!ミントならミントも追加!コーン部分があったらビスケットも食べられるってコトだねー!

 

「でも私の今の気分はシンプルなバニラアイス!………バニラって何だろ?」

 

……因みに牛乳の元は乳牛であるため、肉牛の栄養は入っていない。

 

 

 

バニラアイス。

昨今のアイス業界の中でも、最もシンプル、かつ爽やかで濃厚な牛乳の味わいを楽しめる正統派アイスアイドルだ。

亜美が選んだのはその中でも更にオーソドックスな部類のカップアイス。

 

「さてさてさーて、亜美はハーゲンダッツも好みだけど、今日はお高いお洒落なアイスより素朴な味わいのこっちかなー!」

 

ーーそれは爽やかな味わいがウリのバニラアイス。

アイスの中に細かな氷を入れる事によって爽やかな食感を生み出しており、シャリっとした舌触りがたまらない一品だ。

 

他にも、牛乳成分をたっぷり含んだアイスもかなり好みだ。

まさにミルク系アイスの代表格と呼べるアイスであり、そのなめらかな口溶けと濃厚な味わいはまるで牧場にいるかのような錯覚すら覚えさせる。

 

そしてミルク系アイスといえば、牧場から旨味を絞りだしたようなアイスもかなり美味しい。

その美味しさのヒミツは扱いの難しい生乳から作られた事にあり、上質で濃厚な味わいを楽しめるのだ。

 

「だけど、亜美の一番のお気に入りはこれだね→!」

 

バニラを超越した超バニラ。それがこのアイスだ。

青くて丸い容器の中には、美味しいアイスが待ち構えている。

100円以下で買えるクセにその美味しさはとどまる事を知らず、果てしないハーモニーを奏でるアイスである。

 

「今日のオヤツは…君に決めたぁー!」

 

 

 

 

 

「むふふ、アイスを買った後の帰り道、このワクワク感がたまりませんなあ!」

 

ーー家で食べてもよかったけど、事務所で皆んながいない中、一人でこっそりアイスを食べるとちょっとドキドキするしね。

それにみんなの分もアイスを買ってきたから事務所の冷凍庫に入れとかなきゃね!

むっふっふー、皆んながアイスを求めてヒラ社員になる姿が目に浮かびますなあ!

なんか違うなあ、……えっと、ヒラ社員じゃなくて…えっと…ええっと……?

 

「そうだ、ひれ伏すだ!」

 

と思った時には、もう亜美は事務所についていた。

アイスを冷凍庫に放り込むと、さっそくアイスのフタを開ける。

ーーこのペリペリってカバーみたいなのを剥がす感覚がね…もうね…!

ーーカバーの裏についたアイスもペロペロっと舐めちゃう。うーん、これは市販のアイスじゃないとできないゼータクですなぁ。

 

「ひっとくっちめー!はむっ!……んん〜〜っ♪ほぃひぃ〜〜っ♪」

 

濃厚なミルクとアイスの爽やかなジャブが亜美を襲う。

一口食べると舌の上でとろけて、バニラの濃厚な味わいが舌を包み込んでしまう。

 

「舌の上でとかちつくちてしまう、この味わいが最高ですなぁ〜…!

さてさて!普通にこのままバニラアイスを楽しんでもいいけど、もうワンポイント加えちゃおうかな!

……ええっと、兄ちゃんはここに直してたっけ……」

 

そう言うと亜美は、普段プロデューサーや律子が飲んでいるインスタントコーヒーの粉をスプーンですくい…そのままアイスにかけてしまう。

以前アイスにインスタントコーヒーの粉をかけて食べるという食べ方があると知って、一度やってみたかったのだ。

 

いつもは苦くて飲めず、牛乳や砂糖をたっぷり入れないと飲めないコーヒーだが…今回は違う。

 

「アイスを食べるってコトは、砂糖と牛乳も食べるってコトだから全然へいき!

むっふっふっふー、こんな食べ方もあるんだよーっと…んー!甘くて苦くて目が回りそうだよーっ!」

 

コーヒーの苦味と、アイスの甘味が絶妙にマッチしてくる。

最初から練りこんであるのではなく、アイスの上にかけてあるので最初にコーヒーの苦さが襲ってくる。その後にアイスが続くのだから、これがもうたまらない。

 

ちなみにインスタントコーヒーの粉以外にも、そのままコーヒーをかけてちょっと溶けた奴を食べたりするのもなかなか良いし、きな粉やレーズン、抹茶にキャラメルなどを加えても美味しさは引き立つ。

初めから練りこんであるタイプとはまた違う味わいが楽しめるため、何か試してみるのもいいかもしれない。

 

…塩や醤油やポン酢などを入れるのもあるそうだが、こういう変わり種が意外と美味しかったりするので困る。

 

「冬に食べるアイスって何でこんなに美味しいんだろ…。夏に食べるアイスもいいけど、これもカクベツの美味しさだよ…。

あっ、そうか!夏にお鍋を食べると美味しいのとおんなじリクツなんだ!」

 

世界の謎を一つ解き明かしたところで、亜美は一口、もう一口とアイスを食べる手を止めない。

味はいたってシンプル、だがそこには究極の味わいが秘められている。だから自然と手が動くし、何か足して食べたくなって食べたくなるのだ。

 

ーーうーん、やっぱりバニラアイスは最高だなぁ…!

お風呂上がりに食べてもいいけど…アイスは食べたい時に食べるのが一番!

むっふっふ、この食べ方は真美にもヒミツにしとこうかな!

 

 

 

「むっふっふー、皆んなの分も買っちゃったー!」

「真美、あんたバニラアイスで良かったの?他にも色々あったのに…」

「いおりん、こないだアイスの面白い食べ方を発見したんだよー!律っちゃんがいつもコーヒー飲んでるでしょ、それをちょっとばかし拝借してー…むふふ」

 

ーー双子は、もう一人が同じ事を考えているなど、想像すらしていなかった。

バニラアイスの食べ過ぎで腹痛になるなど考えていなかったのだ。

 

「お、お腹が………」

「痛い…痛いよ……」

 

ーーいくら美味しくても、食べ過ぎは禁物である。




アイスは完全食です、本当に。

余談ですが、bloodyのデータが吹き飛んだので新しく書き直そうと思います。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。