LUNCH!!【未完】   作:悠魔

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深夜テンションで書いたので文章がおかしいです。


あずさとカレー

ーーここはどこかしら。

 

知らない土地、見慣れぬ風景。

アイドル、三浦あずさは迷っていた。

ここはあまり入り組んだ地形でもないのだが、例え一本道だったとしても迷ってしまうのが彼女だった。

だが何度も迷っていれば、対処法も思いつくと言うもの。

 

(携帯って、ほんと便利ねぇ)

 

迷った時は焦らず動かず、まず電話で知り合いに助けを求める。

知り合いがいなければタクシーを使い、それも駄目なら地図機能を使うなり通行人に道を聞くなりで対処する。

これさえ頭に入れておけば、迷っても大抵は何とかなる。

コール音が何回か鳴った後、765プロに繋がった。

 

「プロデューサーさん?あの、実は私迷ってしまって……近くに目立つもの?

……あ、喫茶店が……名前は……」

 

ーーうふふ、これでひと安心。

ーープロデューサーさんが来るまでしばらく時間があるみたいだし、ちょっと中に入って軽く食事でもしてようかしら。

 

 

 

 

 

ーーあらあら、素敵なお店。

店はアンティークでレトロな雰囲気を醸し出していて、なんとなく90年代にタイムスリップしたかのような気分にさせてくれる。

こじんまりとしているものの落ち着きがあって、この部屋がまるで一種の芸術品にさえ思わせるほどだった。

 

「いらっしゃいませー」

「……………」

 

一目見るだけで分かる、いかにも溌剌な笑顔の似合う奥様と寡黙だが頼りになりそうな旦那様。

夫婦経営だろうか、この二人の存在があずささんの緊張をほぐしていった。

 

ーーさて、何を頼もうかしら。

ーーご飯は、ライス系とパスタ系の二つがあるみたいね。パスタの種類はたらこ、ミートソース、バジル……どれも美味しそう。

ーーライス系は……あ、カレーがメインなのかしら?普通のカレーライスに、ポーク、チキン、ビーフのお肉トライアングルに、野菜やカツカレーやドライカレー、玉子カレーなんてものも…。

……あらあら、ダイエットしなきゃなの忘れちゃってたわ……

 

 

 

 

 

「そりゃあ、今時ダイエット法なんて星の数ほどあるからねえ」

「そうなんです、だからどんなダイエットがいいのか困っちゃって〜」

「ダイエットで一番難しい事は、続ける事とその後に体型を維持する事だからねえ。ダイエット食から普段の食事に戻った時にリバウンドするって聞くし。

だからむしろ大切なのは意識の方だと思うね。自分は痩せているとか、満腹だとか自己暗示して食べなくするっていうダイエット方法ね」

「それはもはや催眠術じゃ……?」

 

奥さんと井戸端会議……もとい、適当な雑談をしていると、狭い店内のためにいい匂いが店中に漂ってきた。

カレーの匂い。それはしっかりと熟成した食欲をそそる匂いで、普通のカレー屋とは一味違う無限の夢幻の高出力エネルギーを秘めていた。

 

出てきたカレーは、中々に面白いルックスだった。

純白の白米にかけられた、深く、しかし究極の美意識を備えたカレーの上には、クリームコロッケが二つ。そしてジャガイモがまるまる一つ乗っかっていた。

少しだけその見かけに躊躇しながら、あずささんはスプーンで掬い……そして口へと運ぶ。

 

「んっ、はむっ……」

 

甘辛。

甘めではあるが奥が深く彼方への広がりを見せるカレーは、時折ピリリと舌に心地よい刺激を運んでくれる。

それが白米と舌の上で絶妙なハーモニーを奏で……カレーは辛いだけではないのだと、訴えてくるようだ。

 

(どこもそうだけど、福神漬けがあると安心するわよね……うふふ)

 

福神漬けのコリコリとした歯触りに舌鼓をうち、水を飲む。このなんと心地よいことか。

さて、クリームコロッケをスプーンで裂き、嚙みしめる。すると揚げ物の中から現れる甘く暖かいクリーム。

 

ーーんっ、ほぃしっ………

 

あずささんはしっかりフーフーしたのに熱のあるコロッケに驚きつつ、しかしその味をしっかり受け止める。

まさにここのカレーはクリームコロッケあってのカレー、カレーあってのクリームコロッケだった。

 

(一番気になってたこのジャガイモだけど、殆どカットせずにこのまま……?

……えいっ、食べちゃえ!)

 

外は完璧なまでのカレーの味、そして中は真っ白でホクホクだった。

カレーの甘辛さとジャガイモのホクホクが互いに寄り添いあったような一品。

カレーに抱かれライスが進み、クリームコロッケを嚙みしめジャガイモが語る。

このカレーの坂道を超える度に福神漬けがそばにいるように感じてしまう私の隣にいて水を注いでほしい。

 

 

 

完食し、外に出るとプロデューサーが走っていたのを見てあずささんはニコリと微笑んだ。

それにしても本当に美味しかった、飲む水まで美味しく千円以内とはずるいと思う。

 

「ーーうふふ、喫茶店のクリームコロッケカレー、ほんとに美味しかったなあ…。幸せな時間だったし、今度皆んなにも教えてあげようかしら♫」

 

ーー今日は、自分の迷子にちょっぴり感謝したい気分。迷って周り道をしたからこそこの店にたどり着けたんだし、たまには迷子もいいものね。

今日の出来事を日記に書くなら、きっとタイトルはこうだろう。

 

 

 

しあわせへの周り道。

 

 

 

「あずさお姉ちゃん、こないだ言ってた喫茶店ってどこお!?」

「ちょっとあずさ、全然落ち着いた喫茶店なんてないわよ!?何で私達漁港にいるわけ!?」

「本当にこの道であってるんですか、あずささん……?」

「………あ、あらー?」




伊織と亜美の登場数が多い気がするのは私だけでしょうか…。伊織に至ってはまだ構想も決まってないのにサブキャラとしては結構出てる気が…。

今回更新が遅れた理由を。
当初「雪歩の焼肉」というお話を書いていたのですが、途中から私の趣味全開で書いてしまった事、雪歩のキャラ豹変、「焼肉はこうあるべき」みたいな自論で書いてしまい…これでは読者の方にみっともないと思い没に。
ざっくり言うと、雪歩が焼肉奉公になったんです。
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