9月6日
《提督室》
「んあ~・・・大規模作戦一つでなんでこんなにも山ができるんだってぇの。」
「仕方が無いですよ。ヤシマ作戦にかなりの資材を使ったんですから、その消費資材の量を把握するための仕事なんですし・・・それに、作戦の立案者はあなた。いわば責任者なんですよ?ならば、その役目を果たしてもらわないと。」
そう言って霧島は黒い笑みの下、さらに敵を増やす。
「おいおい・・・まだあんのかよ・・・。しかも、俺一人でか。」
「それは提督自身が招いたことですよ?緊急事態にならない限りは今日は休日、そうおっしゃったのは提督なのですから。」
そう、今回の敵は紙の山なのだ・・・。
「はぁ・・・。」
いつの間にか一人になった提督室で一人、俺は溜息をつく。
「さて、片付けるとしますか・・・。」
俺は一人で強大な?敵と相対した。
「陽電子砲はそのまま保存。機甲棲姫が再び出現することも考えられる。だが、一体倒すために艦艇を数十隻投入しなければならんとか資材の消費速度が半端ねぇな・・・。」
俺は書類に目を通しながら判を押す。
「ダミー艦艇は損傷が少ないやつは保存、傷がでかいやつは資材に戻せる部分を戻しておこう。それと、来週には艦隊編成も作戦前のに戻しておこう。」
俺は次々に書類を片付けていく。ふと区切りがついたところで俺は片手間にパソコンを立ち上げる。
「はぁ・・・。」
何度目かすら数えていない溜息をついて画面を見る。
「しっかし、上はとんだ騒ぎだろうな。新たな深海棲艦の出現、それも鎮守府にそう遠くないところでだ。日本海側でこうなら、太平洋側でもいずれ出てくるだろうな。そん時ぁ、上はさらに大騒ぎだろうな。」
ヤシマ作戦までに得たデータを解析してできるだけ後の戦いのために情報を得ようとしていた。
「しかし肝心な事がわからんな。深海棲艦がどこから生まれ、どこへ向かっているのか・・・。戦い続けて10年近く・・・敵が憎しみから動いていると考えられているが、肝心な標的がわからん。俺は一体何のために戦っているんだろうね・・・大切なものまで失って・・・。」
俺は無意識に胸にかけたペンダントを持っていた。
「いかん、いかん。こんなんじゃ約束果たせそうにねぇな。毎回守られてばっかりだからな・・・。」
いつの間にか湿っぽい空気になっていたようだ。まぁ、一人になった時はいつもこうだから慣れているが・・・何故こうも苦しいのだろうか・・・。それは俺の一部に癒えぬ傷、穴が空いているからだろうな・・・。
「そう言やアイツの墓、もう何年行ってねぇかな・・・。アイツも一人で寂しいだろう・・・。もう、五年か・・・。」
やっべぇ、いつの間にか沈じまってるな。国救うという大層なモン掲げているが結局俺はなんもできてぇロクデナシだ。約束・・・果たせそうにねぇかもな・・・。
一人で提督室にいたのが幸いしてか誰にも聞かれずに俺は書類を片付けていった・・・。
今回はちょっと短めです。まぁ、フラグ回です。主人公が浮かべている人とは?考えてみてください。次話からリクエスト日常?編になります。