12月16日
《鎮守府・食堂》
現在食堂には艦娘・妖精が一人残らず集合している。ちなみに食堂は初期の頃の倍以上に改築してある。当然こういう宴会をするためだ。艦娘プラス妖精さん全員が入っても余裕がまだまだある。現在、鎮守府の近海の警戒は全てレーダーに任せている。軍としてどうなのかというのは鎮守府ではナニソレ感覚となっている。鎮守府とは一体・・・。
「よく来たな、大和・武蔵・秋月・照月・初月。さぁ、歓迎会と称して今日は日ごろの疲れを忘れて思う存分楽しんでくれ!!」
「おー!!」
俺の宣言で食堂は一気に盛り上がる。初っ端から酒瓶を空ける者、バイキングエリアまっしぐらに突撃する者、食べるより会話を優先する者。端から見ると改めて艦娘は人間と差が無いと思う。ふと感慨ふけっているといつの間にかバイキングエリアの食べ物がほとんど消えていた。どうやら犯人は赤城・加賀・比叡・大和・武蔵のようだ。流石に普通に食べる娘たちがある程度取った後に回収していったようだが早すぎる・・・。俺も自分の分を確保するためにバイキングエリアに突撃した。
~数時間後~
「ヒャッハー!!」
「気合、入れて、飲みます!!」
「いいねぇ、痺れるねぇ。」
「北上さぁぁぁん!!」
「加賀さんはどれだけ食べましたか?」
「三周ほど。赤城さんは・・・もうすぐで四周目ですか・・・。」
「・・・うん、知ってた・・・。」
酒瓶片手に叫ぶ隼鷹、酒でテンションMAXの比叡、珍しく飲んでいる北上・大井、大食いの赤城・加賀。毎度の事だが騒がしくて何よりだ。
「提督、よろしいでしょうか?」
「ん、大和たちか。」
「提督よ、いつもここはこんな感じなのか?」
「まぁ、宴会を開いたらこうなるな。」
「何回くらい開いたんですか?」
「うーん、四、五回くらいか?」
「一応、軍の施設ですよね・・・?」
「照月姉さん、一応をつけている時点でもうアウトだと思うが・・・。」
「でも居心地はいいだろう?」
「えぇ、とても。」
「それはそうなのだが・・・提督、いや桐生。」
「ほえ?・・・おわっ!?」
「いやぁ、ちゃんと艦娘姿で来てくれて助かった。」
いきなり武蔵が俺の名前を呼んだとわかった時には既に肩に武蔵の腕が回されていてしっかりホールドされていた。俺が驚きの声を上げたせいで会場の娘たちの視線を集めてしまう。
「む、武蔵。なんのつもりだ。」
「姉を呼び捨てにするとはいい度胸だな?」
「はぁ?何を言っている・・・。」
「決まっているだろう?貴様も艦娘、それも大和型の後継型。つまり私はお前の姉と言うことだ。」
「・・・つまり?」
「さぁ、私を姉と呼べ!!」
「・・・何を言うかと思えば・・・。大和、何かわかるか?」
「えぇ、まぁ・・・。その、なんというか・・・武蔵は一番最後の戦艦、つまり末っ子になります。ですので、私以前の皆さんのように姉という存在になりたかったのでしょう。その後の計画された超大和型戦艦になった提督の姉になりたいのでしょう。」
「なるほどねぇ・・・。武蔵、姉。」
「おぉ!!「と、言いたいところだが無理だな。」いや、呼んでいるではないか・・・。それで、無理とはどういうことだ?」
「まさか忘れたのか?お前たち艦娘を生み出したのは俺の父親、桐生純一。そして俺は艦娘より前に生まれている。つーまーり、俺はお前達の一番上の姉・・・いや違う、長男なんだ。」
「むう・・・ならば!!」
「おわ!?」
一度離れていたものの武蔵はまた俺に迫る。今度は飛びついてきた。
「ならばお前を兄として甘えさせてもらおう!!」
「・・・結局のところこうなるのか・・・。」
「むぅ・・・ぬん!!」
「HEY!!」
「はぁ・・・うん、知ってた・・・。」
さらに追加で響と金剛が飛びついてくる。さすがに三人は支えきれないので俺は倒れてしまう。
「提督ぅ。」
「Хорошо。」
「はぁ・・・そこまでにしなさい、武蔵。」
「大和・・・。」
「サンキュー大和。助かった。響も金剛も離れてくれ。正直重い・・・。」
「提督ぅ。重いなんてひどいデース。」
「仕方が無い・・・。」
やっと響と金剛も俺から降りてくれた。
「さて、一波乱終えたところで、再開するか。」
「はい!!」
俺の宣言で再び会場は騒がしいもとい、混沌と化していった。
そして・・・。
「ふぁぁぁ・・・。やべぇ寝てしまったな・・・。しかも朝か・・・敵襲が無くてよかった。」
微妙に差し込んでくる光を見て朝だとわかる。そして食堂には香ばしい匂いが漂っていた。
「早いな。」
「あ、提督。おはようございます!!」
食堂担当の妖精が既に朝食を作り始めていたのだ。身体を起こしてあたりを見ると酒を飲んでいないはずの駆逐艦たちまで床で寝ていた。どっから持ってきたかは知らんが毛布を被っているのを見ると一安心した。妖精も同様にだった。まぁ、昨夜の宴会も混沌と化していたがこれもまたカオスだ・・・。
「まぁ、あまり飲んでいないから俺は大丈夫だが・・・飲みまくった奴らは大変かもな・・・。」
寝ていても酒瓶を持っている隼鷹を筆頭に大食い&飲兵衛たちは幸せそうに寝ている。少々いびきが煩いような気もするが・・・まぁ、仕方ないとした方がいいのやら・・・。
「提督、朝食はどうされますか?」
「俺一人で食べるのも寂しいし、手が空いた人からみんなを起こしてから食べるとするよ。」
「わかりました。」
そう言って俺も手が空いた妖精たちと艦娘たちを起こして回った。たまに寝ぼけていたり、酔いのせいで起こすのに手間取ったり。あきらかに確信犯で寝ぼけた振りをして抱きついている奴もいたがそいつらは問答無用で軽めの拳骨を食らわせてやった。どうにか数十分も掛けて全員を起こした。そうしてやっと朝食を食べることになる。既に時間は午前八時・・・これ以上は何も言うまい・・・。
「んじゃ、いっただきます。」
「いただきます!!」
揃って朝食を食べるのは舞鶴では当然のことになっているが遅めの朝食は初めてな気がする。一応今日は出撃も遠征も無し、哨戒は無人機のみというほぼ鎮守府は休日状態の予定だ。まぁ、昨晩の疲れを癒してもらうためである。そう思っているうちに朝食を食べ終える。数ヶ月前まではおかわりはあまりしていなかったが今ではおかわりは当たり前となってしまっていた・・・。
《発令所》
俺は一人発令所で鎮守府正面海域の警戒をしていた。今日は鎮守府自体は休日だが、流石に誰かは監視をしなければならない。だから俺が一人で監視いた・・・はずなのだが・・・。
「提督ぅ、ティータイムはどうデスカー?」
「ねーねーしれいかーん!!遊ぼうよ~。」
「ここは良いものだ。」
「どうしてこうなった・・・。」
そう、発令所には休日を満喫しているであろう、と思っていた艦娘たちが勢ぞろいしているのだ。
「そりゃぁ、いくら休みでも君が欠けていたら私たちには休日とは呼べないからね。」
いけしゃぁしゃぁと北上が言ってくる。まぁ、的を射ていることは確かだ。結局その日は休日らしいことは無かったが、穏やかな一日であったことは確かだった。
遂にストックが切れてしまったので少々更新を停止させてもらいます・・・。最近学校とバイトが忙しいのでまともに書けないのです。お許しください・・・。