どうもやさしい少年に拾われてから一週間はたったかと思われます。
今は少年に連れられてシャンプータイムの時間となっておりますよ~!
わしゃわしゃとしながらも丁寧に綺麗にしてくれる少年には感謝だよね~。
「かゆいところはありませんか~? なんて、言葉はまだわからないよな・・・」
「わっふう~~♪」
いえいえ、そんなことないよ~。しっかりきっかり理解しているからね♪
なんて伝えたくてもでるのは鳴き声ばかりで言語ですらないんだよね。
それにしても、あ~きもちいい♪
耳の付け根も尾の付け根もやさしく洗ってくれるから極楽かも。
そう思いながらもふあーとした尻尾をぶんぶんと振るあたし。
あ、そうそう!最初から少年があたしを洗ってくれているわけじゃないんだよ?
少年の両親であるお母さんがしてくれてそれから少年がやるようになったのさ。
ふと、視線をあげてみると赤い毛並みのあたしが風呂場の鏡にうつりこむ。
黒いからだに狼でもふもふで額?かはわからないけど綺麗なルビー色の丸い平たい石があって瞳の色もルビー色みたい。
まだ赤ちゃんだから毛玉ぽいけど、いつかはカッコイイ狼になるに違いない!
知らず知らずに興奮していたのか尾をちぎれんばかりに振っていたみたい。
それを見て苦笑されたけど、なんでだろう。
しばらく暖かいお風呂とシャワーとシャンプーを堪能しました!
まあ、シャワーは視点が違うので怖くて震えておりましたけどね。
お風呂から上がり、タオルで拭いてもらってドライヤーみたいなのでかわかされた。
ドライヤーみたいなのがすごく恐怖に覚えたのは獣の状態だからかなぁ。
「よく、がんばったな。 ほら、ご褒美だ」
そう言って少年くんはあたしにストリューというイチゴのような実をくれた。
見た目はイチゴと同じなんだけど、すごく甘くておいしいんだよね。
だから、嬉しくて尾をぶんぶんと振って。
「わきゅん!」
お礼をひとついって食べたんだよ、少年くんはその様子をにこにこと笑みを見せながら見ていてくれたかな。
「・・・・そういえば、あいつも拾いものしたんだっけ? いつか、こいつと一緒に見に行くか・・・?」
「はぐはぐ♪」
あたしの頭を撫でながらなにやらつぶやく少年くん。
いったい誰のことを思い浮かべているんだろうか。
「・・・・いやいや、そのまえにこいつを還してやんねェと」
「わきゅ~?」
首をぶんぶんと振りながら悩む少年くんをあたしは小首をかしげながら見つめた。
すると彼は気づいてなんでもないというふうにあたしを抱き上げてくれた。