転生したら猫かぶりのあの子になっていた   作:秀吉組

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第32話

ドォォォォォォォンンン!!!!

 

 

教室内に爆音が響き渡った

 

 

その瞬間優子の召喚獣の腕輪が光を放っていた

 

 

優子の腕輪の効果は放つ矢に爆薬物を付け相手を吹き飛ばす物だった

 

 

攻撃を受けた姫路の召喚獣は教室の壁際に一気に飛ばされていた

 

 

 

 

FクラスSide

 

 

「なっ!? 姫路の召喚獣が吹き飛ばされたぞ!!」

 

 

「決まったと思ったのに一体何が起こったんだ!!」

 

 

後ろから見ていた面々には一体何が起こったのか判らないでいた

 

 

「ほんと決まったと思ったんだがな。全く何をしでかすか予測できないなお前の姉貴は。なあ秀吉?」

 

 

「あ、あはは。まあ思いっきりの良さが姉上の良い所でもあるのじゃがな」

 

 

目の前で起こったことに慌てている他のクラスメイトを他所にこの二人は落ち着いていた

 

 

「まさかここに来て土壇場で上体そらしなんかやってのけるなんてな」

 

 

そうあの時優子が急遽思いついた策は秀吉の部屋においてあった漫画にあった上体そらしで攻撃をよける一幕を再現することを実行したのだ

 

 

しかも練習なしの本番一発勝負にかけるところは弟の秀吉が言うように思いっきりの良さを持つ優子ならではの策であった

 

 

秀吉は自分がよく知る姉がこのままズルズル負けるのを良しとは思っていない事を知っているから何か仕掛けてくると確信していたのでそう慌てていなかったが雄二の場合は違っていた

 

 

(まさかこんな事になるなんてな。だが代表である俺が顔に出したらクラス全体に動揺が広がっちまうしな。だが……)

 

 

 

「どうやら姫路を倒すには火力不足だったらしいな」

 

 

 

 

 

 

 

 

Fクラス 姫路瑞希

 

総合科目 3201点

 

VS

 

Aクラス 木下優子

 

総合科目 2768点

 

 

 

 

FクラスSide end

 

 

 

 

 

やっぱりそこまでの威力はなかったか……

 

 

優子はあらかじめこの結果を予想していた

 

 

優子の腕輪の攻撃の範囲は爆発が起きた時に生じる爆風にも入り防御されても相手との距離を離すことができるものだがその分攻撃力が分散されやすく元々直撃させても相手に大打撃を与えれれる物ではなかった

 

 

だが優子が重要視したのはダメージではなくこの攻撃によって得られた相手との「距離」

 

 

この「距離」こそ遠距離タイプの召喚獣を生かせるモノ

 

 

「例え一発一発が弱くても……」

 

 

狙いを姫路の召喚獣に合せ

 

 

「これならどうよ!!」

 

 

優子は残りの点数を僅かに残しその他全てを腕輪に回し無数の矢を放った

 

 

攻撃を受けて倒れていた姫路の召喚獣が立ち上がった時には無数の爆薬物を付けた矢が迫っていた

 

 

(このタイミングじゃ避けることは不可能!もらったわよ姫路さん!)

 

 

この攻撃に自分の勝利を確信していた優子

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし

 

 

 

 

 

姫路の召喚獣の腕から赤い光が出ると無数の矢は姫路の召喚獣に当たるよりももっと前で爆発した

 

 

「え?」

 

 

いきなり自分のまえで起こった出来事に何が起こったのか理解できないでいる中、気が付くとあの赤い光が優子の召喚獣真ん前まで迫った

 

 

その時ようやく優子は気が付いた

 

 

(そうだった……、姫路さんにはまだこれが……)

 

 

この赤い光こそ姫路最強の武器「熱線」であった

 

 

「熱線」に触れた瞬間、優子の召喚獣は消滅した。この勝負が決した瞬間だった

 




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