嫌われ獄卒復讐記   作:RUIKA

1 / 2
プロローグ 「家族」の思い出

「ぜえっ、ぜえっ・・・。」

仰向けになって、荒く息を吐く。目の奥がチカチカして、頭が痛くて、なんだか少し気持ち悪い。

「大丈夫か?」

聞き慣れた声がして、頭を無理矢理動かすと、カーキ色の足が見えた。なんとか首を横に振ると、目の前にペットボトルが差し出された。受け取り、必死になって飲む。

「全く・・・。無理をするなといつも言ってるだろう?」

「・・・しかし、父上がおっしゃられたメニューを、しっかりこなさ

なくては・・・。」

水を流し込みながら反論すると、ため息が降ってくる。

「休憩しながら、な。それに、体調が悪いときはしなくてもいいと言

ってあるぞ?」

「う・・・。」

「お前は真面目で、頑固なところもあるからな。そう頑張り過ぎる

な。」

そういなされると、何も言えなくなってしまう。やはり、鍛練だけではだめだ。勉学もしっかりしなければ・・・。

「そういえば父上、その格好ということは・・・?」

「ああ、すまない。またしばらく出張だ。」

その言葉に、思わず俯いてしまう。こういうことは、今まで幾度となくあって、もう慣れたと思っていたのに・・・。

「・・・、──。」

父上に名前を呼ばれ、弾かれたように顔を上げた。父上は・・・、ニヤニヤと笑っていた。

「淋しかったらいつでも言いなさい。お前は甘えん坊の癖に、よく強

がるからな。」

それから、くしゃりと頭を撫でられた。頬が赤くなるのが、自分でも分かる。

「わ、わかりました、父上・・・。」

どもりながらそう言うと、父上はやっと普通に笑った。

「それならいいんだ。・・・それじゃあ、行ってくるぞ。」

「はい!気をつけて!」

仕事に行かれる父上を、僕は姿が見えなくなるまで見送った。

 

 

 

でも

 

 

 

父上は

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

帰ってこなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あれから、どれほど経ったろうか?独りの俺に、手を差しのべる者など、いなくて。いつまでも、いつまでも、満たされない。

(でも、でも。)

これで、全部終わるよね?

踏み出した。終末への一歩目。さようなら、大嫌いな世界。もう、戻ることはない。

鏡を見る。いつもより少し、濁った目。

「・・・さようなら。」

空っぽの部屋に、呟いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

設定

忌夜→身長:177㎝ 体重:64㎏ 体型:細身 武器:双剣 性別:男性

容姿:黒髪・茶色の瞳 性格:冷徹・一匹狼

一人称:俺(上司達の前では「自分」)

 

総務課→忌夜が特務室に派遣される前に勤務していた部署。純粋な鬼達だけが勤務している。基本的には書類仕事を行い、時折討伐任務にも赴く。つまり、実力もない癖に斬島達(元亡者の獄卒)を見下すクズ共。




どうも、初めまして!RUIKAです!pixivでは「ルイカ」というユーザーネームで活動しています!
こちらでは今回が初投稿の小説となります。誤字脱字等ありましたら、教えていただけると嬉しいです。とりあえず、自分なりに頑張っていこうと思います!
さて、今回のプロローグでは、メインとなる獄卒達(原作の獄卒の皆さんですね)は登場しませんでしたが、主人公の過去をひもとく重要な鍵・・・、と言えるかどうかは微妙ですが、それに近いものになります。申し訳程度に覚えていただけると幸いです。
それから、ちょっとした注意(?)です。
①オリキャラが主人公ですが、オリキャラ視点の話はほとんどないと思います。(主人公視点の話がないって結構異様ですね・・・)
②更新は不定期です。
そして次回は、いよいよ原作の獄卒の皆さんが登場しますよ!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。