魔法少女リリカルなのは Vivid Dream Fighters 作:ライジングスカイ
「リオ選手!ここで剣を持ち始めました!」
「今までのリオの戦い方と違う………」
リオは剣を使わないわけではない、だが今まではソルフェージュを刀に変え一本の剣を持った状態で戦っていた
二刀流、ましてや魔力で形成した剣など始めてみる
「ディードの仕込みか」
それを見てノーヴェがつぶやく、自分たちの身近で二刀流と言えばツインブレイズを扱うディードしかいない
事実今のリオの構えもディードと似ている
「行くよ!ヴィヴィオ!」
二本の剣を持って突っ込んでくるヴィヴィオ
何とかかわそうとするが二本の剣を持ったリオの間合いはヴィヴィオの知るリオの攻撃とは大きく異なる
更に左右の間合いも微妙に違うためヴィヴィオはよけきれず次々攻撃を受けていく
「(一撃一撃が重く鋭い………これがリオの新しい力)」
次の瞬間二本の剣による斬撃がヴィヴィオを直撃する
「やばい!まともに入ったぞ」
「序盤に受けたダメージもあるのに」
だが何とか持ち直すとリオに向かって突っ込んでいく
刀を振り迎撃するリオだがヴィヴィオはこれをかいくぐるとリオに一撃入れた
「(すごいや、もうこっちの間合いを把握された………なら!)」
炎と雷の剣が形を変えリオのこぶしに纏われた
「こっちで勝負!」
そのままヴィヴィオに攻撃を繰り出すリオ
先ほどの攻撃のダメージでふらつくヴィヴィオはよけるので精いっぱいだったが
「ここで第一ラウンド終了!リオ選手後一歩のところまで追い詰めましたが攻めきれず」
第一ラウンド終了のブザーが鳴り響きリオが拳を止めた
ノーヴェとディエチに支えられながら何とかリングから降りるヴィヴィオ
「大丈夫?」
「なんとか………やっぱりリオはすごいよ、防御に全魔力回したお陰で何とか耐えられた」
「けど実際もうふらふらだ」
ヴィヴィオの回復状態を見てノーヴェの表情が険しくなる
「最初にくらった頭突きのダメージがかなり響いてるだろ」
そう言ってノーヴェは冷やしたタオルをヴィヴィオの顔に数度当てた
「リオのほうはダメージも少ない、このままじゃ最終ラウンドまで持たないぞ」
「大丈夫、私だって負けたくないもん」
そう言って逆サイドのリオを見据えるヴィヴィオ
第二ラウンド開始のブザーが鳴りディードとオットーに送られリオがスタジアムに上がる
リオはやる気満々でいきなり両手に炎と雷を纏い始める
開始の合図とともにリオは勢いよくヴィヴィオに突っ込んでくる
ヴィヴィオは何とかよけながらリオの動きを見ていた
「何をしようとしているかしらないけど………これで決めるよ!」
右手の炎の魔力が大きくなりそのままヴィヴィオに振り下ろされる
だがヴィヴィオはそれを見て目を見開くと魔力を纏った左手でそれを受け止めた
「そんなっ!まさか………」
「ディバイン………」
攻撃を受け止められ動揺するリオに向けて開いた右手を向けるヴィヴィオ
リオは振り払おうとするがいつのまにか右手にバインドを仕掛けられ手を離すことができない
「バスター!」
ゼロ距離のディバインバスターがリオの体を貫く
ふらついたリオに続けざまにヴィヴィオは攻撃を仕掛ける
「アクセルスマーッシュ!」
光を纏った拳があごに決まりリオの体は大きく吹っ飛ばされる
「よっしゃ決まった!」
それを見たノーヴェもガッツポーズをとる
「まだだよ」
そう言って立ち上がるリオを見てヴィヴィオもわかっていたかのようにため息をこぼした
「今ので勝てるほどリオは甘くないって、私だってわかってる」
ヴィヴィオのその言葉にリオは笑って答えた
「ヴィヴィオ、あたし、ヴィヴィオと友達になれてよかった」
そう言いながらリオは炎と雷の竜を出現させる
「こんな強い
笑顔を見せながらリオが飛び上がると両腕の二体の竜がそのままヴィヴィオに向かってきた
ヴィヴィオはそれを全力で駆け抜けて回避する
更に着地してくるリオに向かってこぶしを振り上げようとするが
「轟雷砲!」
雷を纏った蹴りでそれに対抗するリオ
リオのほうがパワーで上回るためヴィヴィオはそのまま後ろに飛ばされる
「ソニックシューター・アサルトシフト」
体勢を立て直すとそのまま複数の魔法弾を放った
リオはそれをパンチやキックではじき返していたがその隙に距離を詰めたヴィヴィオが懐に飛び込む
「アクセルスマーッシュ!」
だがリオは両手を構えあごを狙ったヴィヴィオのこぶしを受けとめそのまま蹴りで反撃に転じる
するとヴィヴィオは予測していたかのようにそのまま足払いでリオの体勢を崩すと拳を叩きこんだ
「今の動き………」
それを見たアインハルトはかつてヴィヴィオと模擬戦で戦った時のことを思い出していた
蹴りに対して足払いからの右ストレートは彼女がヴィヴィオに使った動きだ
「あのころと比べると、ヴィヴィオさんは本当に強くなった、そしてそれはリオさんも」
アインハルトの言葉と同時にリオが足に雷を纏ってヴィヴィオに向かっていく
炎を纏った拳をヴィヴィオに向かってたたき込む
ヴィヴィオはそれを回避するがよけきれずほほにやけどのような細長い跡が
それでもヴィヴィオはすかさずリオの腕をつかむと彼女の体をそのまま投げ技の要領で地面にたたきつけた
だがすぐにリオは反撃、倒れた状態のままヴィヴィオのボディに両足での蹴りを決めた
「(楽しいねヴィヴィオ、いつまでもこうして戦っていたい)」
リオは思い出していた、初めて出会った時のこと
無限書庫で偶々同じ本を取ろうとしてであったリオとヴィヴィオ
同年代の子と会う機会の少ない無限書庫でヴィヴィオと、そしてコロナと出会い、仲良くなった
4年生からは一緒のクラスで、アインハルトとも出会って
インターミドルに初出場、いろんな人と出会い、挫折もあったが
リオは一つだけ確信していることがあった
「(あの時ヴィヴィオと出会えてよかった)」
インターミドル以降もいろんなことがあったがそれだけは自信を持って言える
試合が進み第2ラウンドも佳境を迎えていた
「このラウンドもあと少し………一気に決める」
「ヴィヴィオはダメージ量が多い、このラウンドで決めにくるはず………ソル!」
「yes」
リオは一度距離をとるとソルフェージュを剣に変え構えた
「絶招!」
リオの声と共にソルフェージュの刀身が雷を纏った巨大な炎の刀に変わった
「炎雷龍皇剣!」
横一文字にその巨大な剣をふるうリオ
「ディバインバスター!」
それを見たヴィヴィオは砲撃を放ちリオの剣を迎え撃つ
剣と砲撃がぶつかると爆発して煙が上がる
剣を振り切ったリオは勝利を確信していたが
「まだだよ!リオ!」
煙の中からヴィヴィオが姿を現したことで驚き目を見開く
「まさか………」
ここでようやくリオはヴィヴィオの意図に気付いた
はじめから打ち勝つつもりなどなかったのだ
砲撃を剣にぶつけることで衝撃を抑え、そのまま後ろに飛んで直撃を避けるのがヴィヴィオの狙い
そして彼女のこぶしに宿る虹色の光を見てリオは確信した、決め技が来る
「距離を………」
だが先ほどの攻撃で魔力を使いすぎたリオは足にきたのかそのままふらついてしまう
「エクシードスマーッシュ!」
ヴィヴィオの攻撃があごを直撃し大きく吹っ飛ばされるリオ
「(やっぱり強いなぁ、ヴィヴィオは………)」
倒れたリオを見てヴィヴィオは肩で息をしながら身構えるがリオに立ち上がる様子はない
「決まったー!ヴィヴィオ選手、見事な逆転勝利!リオ選手も敗れはしましたが見事な戦いでした」
実況の声とともにヴィヴィオは拳を下ろし、運ばれていくリオに礼を送る
「(リオに会えなかったら、きっと私もここまで強くなれなかった、ありがとう、リオ)
気を失っていたリオは医務室のベッドで目を覚ました
「気が付きましたか?」
「ディード?………そっか、あたし………負けちゃったんだ」
悔しさから毛布を握りしめるリオ
そんなリオを突然ディードは抱きしめる
「いいんです、リオお嬢様は立派に戦われました、だから、なにも謝ることなんてないんです」
「う、うわぁああん」
ディードの優しい言葉に感極まり泣きだすリオ
そんなリオを抱きしめるディードの目にも涙が浮かんでいた