魔法少女リリカルなのは Vivid Dream Fighters 作:ライジングスカイ
ミウラとの死闘を制し決勝進出を決めたヴィヴィオ
だがその代償は大きかった
「あッ!痛い痛いっ!ちょ、ユミナさん、あぁ~!」
ヴィヴィオは現在ユミナにマッサージを施してもらっていたが痛みのあまり悶絶していた
いつもならそんなことはないのだが
「全身にかなりの疲労が来てます、あの時の力のせいですかね」
「そうみたいです~ってあぁっ!」
青い顔をしていたリオとコロナだったがふとノーヴェのほうを見る
「そう言えばノーヴェ師匠、ヴィヴィオのあれって結局どんな魔法だったんですか?」
「ん?身体強化と魔力ブースト、まあ能力の上乗せだな、自分自身の力に、もう一人分の力が加わるってイメージだ」
「もう一人分………」
ノーヴェのその言葉を聞いてリオとコロナは俯いた
マッサージを終えたヴィヴィオは痛む背中を抑えながらある場所を訪ねていた
「あ、いらっしゃいヴィヴィオ」
時空管理局の本局技術部
マリエル・アテンザ室長が現在行っているのはミウラ戦で傷ついたセイクリッドハートの修理
眠ったようなクリスをかなしげな表情で見つめるヴィヴィオ
「ヴィヴィオ、悪いんだけど私これから出かけなくちゃいけないの、クリスのことしばらく見ててもらってもいい?」
「はい、わかりました」
マリエルの問いかけに笑顔で答えるヴィヴィオ
「で、話ってなんだ?」
緊張した様子でミウラはザフィーラ、ヴィータと向き合っていた
「あの、これからのことで相談があって………」
ためらった様子のミウラだったが意を決して思いの丈を打ち明ける
「僕、師匠たちのお手伝いがしたいんです、ここは僕にとって大事な場所だから、守っていきたいから」
「家の道場で教えたいってのか?」
「はい、僕なんかじゃ力不足かもしれませんけど………」
そう言って真っ赤になりながら俯くミウラ
ヴィータとザフィーラは互いに見合うと
「力不足なものか」
「あたしら忙しいんだ、手伝いがいてくれるのは助かるぜ」
ヴィータが肩を組むと感極まってミウラは泣きだした
「これから頼んだぞ、ミウラ」
「はい………」
「けどいいんですかマリーさん、クリスの修理や局の仕事でただでさえ忙しいのに………」
「そうッスよ、あたしらの検診にわざわざ出てこなくたって」
「だーめ、これはとても大切なことなのよ、ウェンディは出張多いんだから特に」
ノーヴェ、ウェンディと共に先端技術医療センターを訪れるマリー
「それに、今はクリスと二人きりにさせてあげたいから」
ポケットから取り出したものを見つめるマリーをウェンディが覗き込む
「なんすかそれ?」
「子供のころ初めて自分で組んだ端末、動いた時は嬉しくて、ずっと大切にしてたんだけど壊れて動かなくなっちゃって、すごく悲しかった、涙が涸れちゃうぐらい泣いたわ、今のヴィヴィオとおんなじ、だからわかるんだ、ヴィヴィオの気持ち」
そのヴィヴィオはクリスの入っているケースに触れていた
「ごめんねクリス、ごめんね」
眠ったように動かないクリスを見て大粒の涙を流すヴィヴィオ
「じゃ、チョコポッド買って帰ろうか」
そう言って医療センターの扉から出るマリーだったがふと扉の前の人影に気づく
「あなた達は………」
それから数日、ノーヴェから練習を止められているヴィヴィオはクリスの下に足繁く通い時には同じ本局の無限書庫で過ごしたりもした
この日もヴィヴィオは無限書庫でしばらく過ごしていた
「あ、フェイトママからだ」
クリスが不在の間代わりに使っている通信端末にフェイトからの連絡
丁度仕事がひと段落してこれから帰る所なのだという
一緒に来ないかという誘いのメールだった
「ねえ、フェイトママもこんな気持ちだった?」
帰り道のヴィヴィオの問いかけに最初は首を傾げたフェイトだったが
「ああ、そうだね、私もあのときは悲しかった、なのはもきっとそうだと思う」
「I was please take a gentle voice to me in the case」
フェイトの言葉に続いてバルディッシュも当時を懐かしむが………
「ちょ!?バルディッシュ!?なんでそのこと知ってるの?」
フェイトはバルディッシュが知らないと思っていたらしく驚き声を上げた
家に着くとヴィヴィオは一足先に車から降りて玄関へと急ぐ
「ヴィヴィオ、慌てないの」
車を車庫に入れたフェイトもまたそんなヴィヴィオに続く
ヴィヴィオが元気よく扉をあけると
「ヴィヴィオ、お帰り」
リビングで配膳を手伝うリオとコロナを見つけ首をかしげる
「リオとコロナ?どうして」
「それはもちろん私が招待したから!」
突然後ろから飛びかかってきたなのはに驚くヴィヴィオ
「(またママ力全開モードかぁ、最近多いなぁ)」
「わりぃなヴィヴィオ、邪魔してるよ」
「あ、ノーヴェも来てたんだ」
なのはに抱きつかれながらため息をこぼしていたヴィヴィオだったがソファーに座るノーヴェをみつけ声をかけた
「ま、このテンションにはちゃんと理由があるんだよ」
「あー!ダメだよノーヴェ!まだ内緒!」
ノーヴェの言葉に不服の声を上げるなのはに対しノーヴェはただ笑ってるだけだった
食事の準備も一通り終わって全員が席に着く
「あれ?一人分多いような………」
ヴィヴィオが首をかしげていると背後からいきなり誰かに声をかけられ驚いた
「ま、マリーさん!?どうして………」
「私もなのはちゃんに呼ばれてね、さ、食べましょう」
食事を終え手分けして片づけていると
「ヴィヴィオ」
お皿を運び終えたヴィヴィオにリオとコロナが声をかけた
「何?」
ヴィヴィオの問いかけに見合った二人は箱のようなものを取り出した
「私たちヴィヴィオに早く元気になってほしくって」
「内緒でお手伝いしてたの」
その言葉と共に箱のふたが開いた
そこから大きな二つの耳が飛び出したのを見てヴィヴィオは目を見開く
箱から姿を現した愛機を見てヴィヴィオはたまらず飛びついた
「クリス!」
あまりに勢いよく飛びついたのでリオとコロナを突き飛ばしてしまったがヴィヴィオに気付く様子はない
「よかった、本当によかった、お帰り、クリス」
涙を流しながらクリスを抱きしまえるヴィヴィオ、クリスも笑顔でそれに応えるが
「ん?あれ?………なんだろう………なんか違和感が」
抱きしめていたクリスを見回してしばし考え込むヴィヴィオ
「クリス………なんかちょっと大きくなった?」
ヴィヴィオの問いかけにクリスは笑顔で浮かび上がるとジェスチャーを始めた
「決勝戦に向けて、これからに向けて、強くなりました?」
「外装の変化は大きさだけだけど、中身は前と全然違うよ」
まだよくわかっていないヴィヴィオにマリーが助け船を出す
「ヴィヴィオのスキルアップに合わせていろいろバージョンアップしてみたんだ、いわばニュークリス、リオとコロナもいろいろ手伝ってくれたんだよ」
「そうなんだ、ありがとう!リオ!コロナ!」
何とか起き上がったリオとコロナに礼を述べるヴィヴィオ
「明日からそいつと一緒に練習再開だ」
一方アインハルトは八神家にお邪魔していた
「すいません、お夕飯までいただいて」
「なーに、頼みごと終わったついでや、それにしてもえらい気合はいっとるな」
「決勝戦に備えて、私も万全を期したいんです」
はやての問いかけに対して拳を握るアインハルト
「ヴィヴィオさん達、きっと驚きますよ」
そう呟きながら珍しく悪戯っぽい笑顔見せるアインハルトだった
翌日からの練習再開にはノーヴェはもちろん、リオやコロナ
ミウラやシャンテ、更にはかつて知り合った元上位選手達も駆け付けた
そしてその中にはファビアの姿も………
協力者達はヴィヴィオだけでなくアインハルトの練習にも交代で顔を出していた
全員の思いは一つ、ヴィヴィオとアインハルトに最高の試合をしてもらうため
炎雷龍皇剣をかわしリオに強打を叩きこむと今度はゴライアスが向かってくる
「クリス、みんなの思いにこたえるためにも頑張ろう」
ヴィヴィオのその言葉にクリスも頷いた