魔法少女リリカルなのは Vivid Dream Fighters   作:ライジングスカイ

25 / 26
dream:25 決着

お互い拮抗した状態のまま第2ラウンド終了のブザーが鳴り響く

ここまで両者互角の展開、ポイントではアインハルトがリードしている

「そろそろ勝負をかけていい頃ですね」

タオルを受け取りながらアインハルトはそう呟いた

 

一度クリスと分離して回復に集中するヴィヴィオ

クリスのほうはノーヴェに何か伝えようとしていた

「お前の言いたいことはわかる、だがな、あれはそうやすやすと使える技じゃねえ」

クリスはミウラ戦で習得したフルドライブ:セイクリッドハートの使用を提案したのだが

「バージョンアップしてフレームが強化されたって言っても、お前やヴィヴィオに負担がかかることに変わりはないんだ」

ノーヴェの言葉にクリスはタオルをかぶって休むヴィヴィオを見る

既に残りライフは三ケタ、見るからに疲れた様子だ

「とはいえ、ヴィヴィオもこのままじゃ最終ラウンドまで持ちそうもない………」

そんなクリスにノーヴェが声をかける

「ラスト二分、そこが勝負どころだ、最終ラウンドはないと思え」

ノーヴェのその言葉を聞いてクリスが彼女に飛びついた

「ちょ、分かったからひっつくな、もうインターバル終わるぞ」

 

インターバルを終えヴィヴィオがリングに上がる

第3ラウンドが始まると同時にヴィヴィオが飛び上がる

「先手必勝!ディバインバスター!」

砲撃を放ちアインハルトを攻撃するヴィヴィオ

アインハルトは旋衝破が間に合わないと判断したのかすぐさま回避に移る

すると彼女の周りにセイクリッドクラスターが

だがアインハルトは旋衝破で破裂した魔力弾を確実に防いでいく

「(ミドルレンジに切り替えてきた………でもどうして)」

ヴィヴィオの戦い方に疑問を覚えるアインハルト

「勝負はラスト二分………それまで持ちこたえるだけじゃダメ………今の私にできることを全部する、その位しないとアインハルトさんには勝てないから」

アインハルトが旋衝破で砲撃を防いでいる間に向かっていくヴィヴィオ

接近に気付いたアインハルトが蹴りで対応するもすかさずかわし反撃に出る

だがこの攻撃は容易く受け止められた

アインハルトの反撃が来るより早く離脱したヴィヴィオは距離をとりながら攻撃のタイミングを図っていた

「まだまだ行きます」

再度バスターで攻撃するヴィヴィオ

再びアインハルトは旋衝破でこれを防ぐと接近してくるヴィヴィオに気付いた

アインハルトはこれを防御しようとは思わず迎え撃つ形をとった

「覇王流!真・断空拳!」

高威力の大技で接近するヴィヴィオを迎え撃つアインハルト

ヴィヴィオは回避を試みたがあまりの威力に防ぎきれず体勢が崩れた

「覇王断空拳!」

続けざまにヴィヴィオに強打を叩きこむアインハルト

だがこれはセイクリッドディフェンダーで防がれた

「ここからが本当の勝負です」

その言葉と共にヴィヴィオの体が虹色の魔力に包まれる

「フルドライブ………勝負をかけてきましたね、ティオ!」

アインハルトもまたアスティオンの回復機能を全開にしてこれを迎え撃つ

 

「少し早いぞ、ここで使ったら………」

「いいえ、陛下はきちんと2分で決めるおつもりです」

「ポイントではアインハルトお嬢様がリード、このラウンドを落とせば負けは必至、ラウンドいっぱいまで持たせず一気に勝負を終わらせる」

 

「アインハルトもそれがわかっているから、回復と防御を全開にして凌ぎ切るつもりでいる」

 

「そのうえで、私が攻め勝ちます」

足先に力を込めヴィヴィオに向かっていくアインハルト

ヴィヴィオは素早くそれを回避するが

「まだです!覇王流………」

リングの端で停止したアインハルトは拳に力を込めて振り下ろす

「真・断空拳!」

アインハルトがリングをたたき割ると足場が崩れたことでヴィヴィオもバランスを崩す

「隙ありです」

アインハルトの追撃に対してヴィヴィオはすかさずジャンプしてこれを回避する

「リボルバースパイク!」

強烈な蹴りがアインハルトに襲い掛かるが左腕でガードされる

そのままアインハルトが腕を倒してヴィヴィオのバランスを崩させると体ごとひねって蹴りを繰り出した

鋭い一撃がヴィヴィオの顔面に直撃する

そのまま追撃の拳を放つアインハルトだったが

「なっ!」

突き出した拳を捕縛魔法で止められる

 

「あれは高町一等空尉の」

「近接封じの必勝パターン………だけど」

「アインハルトにはあれがある」

それを見たノーヴェ達は苦い表情を浮かべる

 

「この土壇場で選択をミスしましたね」

腰を落とし一度力を抜くアインハルト

空破断でバインドを砕いてからの攻撃を狙うが

「全力全開………」

ヴィヴィオの拳に魔力が集まっているのを見てアインハルトはその狙いに気付く

「そう言うことですか、選択をミスしたんじゃない………こちらの選択肢をつぶすためのバインド」

 

「選択肢を潰す?」

「そう、バインドを砕く方法があるのをわかっているのにヴィヴィオはあえてそれを使った」

「そりゃあ、破られるってわかってるなら………」

「でもヴィヴィオのスタイルは相手の攻撃を回避、もしくは防御して打ち込むカウンターヒッター、もし、何が来るかわかっていれば」

ディエチの言葉でウェンディもヴィヴィオの狙いに気付く

「じゃあヴィヴィオは、空破断を使わせるためにわざと!?」

 

「受けて立ちましょう、ヴィヴィオさん、これが最後の勝負です、ティオ!」

アインハルトの指示でティオは回復を含めたすべての機能を防御に回す

「覇王空破断!」

「スターライトスマッシュ!」

ヴィヴィオとアインハルトの激突の衝撃でリングが派手に割れ周囲が煙に包まれる

準決勝の時と同様高魔力の衝突で警告も鳴り響いていた

「あーっと!二人の激突でリングが崩壊!立っているのはどっちだ!」

煙が晴れると瓦礫にもたれかかるヴィヴィオとかろうじて立ちあがるアインハルトの姿が

「素晴らしい試合でした、後にも先にも、きっとこれが、私たちの中で一番のものになるでしょう」

ヴィヴィオを見つめそう語りかけるアインハルト

「ありがとうヴィヴィオさん、そして………」

その言葉と共にアインハルトが膝をついた

「あなたの勝ちです、おめでとうございます」

アインハルトが倒れると同時に瓦礫にもたれかかったヴィヴィオが立ち上がった

ライフが100だけ残っている

「き、決まったー!インターミドル都市本戦優勝は高町ヴィヴィオ選手だー!」

実況の声とともに会場中から歓声が上がった

観客席のリオとコロナがリングに向かって飛び出し

セコンドにいたノーヴェが二人に駆け寄った

ヴィヴィオがアインハルトに肩を貸しているとノーヴェが二人に飛び着いた

「ヴィヴィオ、アインハルト、お前ら最高だ、お前達のコーチが出来てよかった、二人ともいい試合だった」

涙を流しながら二人を抱きしめるノーヴェ

「ノーヴェ、苦しいって、それに泣きすぎだよ」

「そうですよ、インターミドルはまだ世界代表戦だってあるんですから」

「あっ!そうでした………」

ノーヴェを宥めていたヴィヴィオだったがアインハルトの言葉でこの先もあることを思い出し顔を青くする

「もしかして忘れてたんですか?」

「いや、都市本戦勝ちぬくのにもう必死で………」

「ったくしょうがない奴だな」

ヴィヴィオとアインハルト、そしてノーヴェは三人で笑いあう

クリスとティオも若干辛そうながら互いの健闘をたたえた

 

表彰式でトロフィーを受け取るヴィヴィオ

彼女がトロフィーを掲げると会場中が割れんばかりの拍手に包まれる

 

こうして長く感じた都市本戦は終わり、都市選抜、世界代表戦と長かった戦いが終わった

インターミドル後、ヴィヴィオは魔法戦競技を引退、管理局入局のため勉強を続けた

チームナカジマのメンバーも同様に自分の夢に向かっていく

そして、さまざまな思い出を胸に、ヴィヴィオ達の卒業する日がやってきた

壇上でヴィヴィオが卒業生代表の答辞を述べている

保護者としてきたなのは、フェイト

来賓席の騎士カリムやシスターシャッハが見守る中

ヴィヴィオ、リオ、コロナの三人はStヒルデ魔法学院を卒業した

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