魔法少女リリカルなのは Vivid Dream Fighters   作:ライジングスカイ

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ファビアとの決勝戦に備えるヴィヴィオ
笑顔の裏に決意を秘めながら、ある問題に直面していた
それでもあきらめないヴィヴィオの胸の内に秘めた決意
それを支える仲間たちの想い
すべてを胸にファビアとの試合に望む


dream:3 魔女と少女

ヴィヴィオは現在公園でアルフと軽く組み手をしていた

「っと」

掴みかかってきたアルフを何とか避けるヴィヴィオだったが避けた先に膝からの一撃を受け倒れ込んでしまう

「大丈夫かヴィヴィオ?」

その場でむせたヴィヴィオを心配そうにのぞきこむアルフ

「平気、もう一本お願い」

何とか起き上がって構え直すヴィヴィオ

クリスが心配そうに寄ってくる中アルフは一人考え込んでいた

「なあヴィヴィオ、あんたもしかして」

「やっぱりアルフは気付くよね、クリス、タイム表出して」

クリスが表示した画面はランニングのタイムの一覧だった

そしてそれを見たアルフは唸るようにそれを見つめた

「これ………記録が」

記録が新しくなるにつれてタイムが伸び悩み始めていることに気付くアルフ

それどころか最新のものの中には記録が落ちてるものもある

「もともと私って学者型でしょ、そろそろフィジカル面厳しくなってきてるんだ、あとは落ちるか、そうならないよう維持していくかだけ、まだ背は伸びるし体格に合わせて少しずつ変化はしていくだろうけど、大きな変化はもう望めないって………」

「やっぱりかぁ、ノーヴェはこの事知ってんのか?」

「うん、もちろん知ってるよ、知ってるからこそ話したんだ、今年でインターミドル出るのは最後にしようって」

 

「え!?今年で最後って………」

同じ頃たまたま実家に帰っていたスバルに同様の話をしていたノーヴェ

「学校も卒業だし、来年からは士官学校入って局を目指すんだと」

「そっか、なんか残念だな………」

スバルもまたヴィヴィオに基礎を教えた経験から表情が沈む

「だからこそ今年は勝たせてやりたいんだ………あいつにも勝ちたい理由があるんだし」

「理由?」

 

「なるほどねぇ………」

「それにね………アルフにはまだ話してなかったけど」

そう言ってアルフに何か耳打ちするヴィヴィオ

それを聞いたアルフは驚き目を見開いた

「ヴィヴィオ………あんた………」

「さ、練習のつづきやろう」

するとそこへ差し入れを持ったフェイトがやってきた

「二人とも練習頑張ってる?」

「あ、フェイトちょうどいいや、今魔力とか平気?」

「え?今日は朝から休みだし特に魔法使う理由もないから大丈夫だけど………」

フェイトがそう答えた瞬間アルフの体が光に包まれた

光が消えるとそこにはかつての大人形態のアルフの姿が

「うわぁ、大人バージョンのアルフだ、写真とかで見たことはあるけど実際見るの初めて」

「どうしたのアルフいきなり」

「あんな話聞いたら協力しないわけにいかないでしょ、こっちのが練習になる、とことんやるよ」

そう言って構えたアルフに答えるかのようにヴィヴィオも身構えた

「やりすぎて怪我とかしないでね」

差し入れのバスケットを持ってオロオロしながらフェイトはそう声をかけた

 

チームナカジマの練習のほかアルフとの自主トレを繰り返したヴィヴィオ

そしていよいよ運命の決勝の日

「覇王断空拳!」

碧銀の髪を一つに束ねた少女………ヴィヴィオのチームメイト、アインハルト・ストラトスが相手選手をふっ飛ばし勝利を決めた

「決まったー!アインハルト選手見事なKO勝利です、先に出場を決めたチームメイトのリオ選手、コロナ選手に続き都市本戦出場を決めたー!」

観客席から今日の第1試合で勝利したコロナとアインハルトの2つ前の試合で勝利したリオが拍手を送る

「お疲れッスアインハルト」

「はい、タオルと、水分補給も忘れずに」

彼女のセコンドのウェンディとディエチもねぎらいの言葉をかける

ディエチに渡されたタオルを首にかけ、スポーツドリンクを飲みながら控室に戻るとそこには緊張した様子のヴィヴィオの姿が

「ヴィヴィオさん?」

「ふぇ!?あ!アインハルトさん!」

声をかけられたヴィヴィオは驚きその場で飛び跳ねる

「大丈夫ですか?ずいぶん緊張なさってるようですが」

「は、はい、大丈夫です」

「ま、最後の大会で予選落ちじゃ悔いも残るし」

「おまけにチームメイトみんな勝って都市本戦出場決めたとあっちゃプレッシャーも相当だろ」

ノーヴェとアルフの言葉に図星をつかれたヴィヴィオはその場でうつむく

「と、いいますかなぜアルフさんがここに?」

「あ~、いろいろあってね、無理言ってヴィヴィオのセコンド入れてもらったんだ」

ジャージ姿で苦笑いするアルフ

 

「ヴィヴィオさん………」

観客席にはミウラを筆頭に八神家一同の姿もあった

「ん?なんやメールか?誰やろ………」

そんな中はやてにメールが届き首をかしげながら開封するはやて

「えっと………えっ!?ちょ!え!?ちょおこれマジ!?」

メールを読み上げた途端慌てて立ち上がるはやて

「はやてちゃん?どうしたです」

「悪いけどちょっと通信や!すぐ戻ってくるから!」

「マイスターはどうしたんだ?あんなに慌てて」

「仕事の連絡か何かだろう、我々は観戦に集中しよう」

シグナムの言葉でスタジアムに視線を戻すアギトだが

「にしたってあんなに慌てるかなぁ?」

先ほどのはやての様子が気になっていたらしく首をかしげていた

「あ!始まったみたいです!」

 

「こうして戦うの、初めてですね」

「インターミドルで当たったことはなかったから」

ステップを踏みながらファビアに笑いかけるヴィヴィオ

一方ファビアは試合前のことを思い出していた

 

「クロ、少しよろしいですか?」

試合前にアインハルトがファビアのもとを訪ねていた

「今年はヴィヴィオさんと戦うことを望んでいたと聞きますが………なぜですか?」

アインハルトの言葉にファビアはであった頃のことを思い返していた

「あの笑顔が………偽りかどうか確かめたい」

「クロ………貴方」

なのはの事故以降も以前と変わらず笑顔を見せるヴィヴィオ

その本心を彼女と戦うことで知ろうとするファビアの意図を知り目を見開くアインハルト

 

「黒炎」

ファビアの箒から飛び出した黒い炎が次々ヴィヴィオに襲い掛かる

だがヴィヴィオは持ち前のスピードでそれをすべて回避してみせる

そんなヴィヴィオの姿を見たファビアは確信した

「今度はこっちから行くよ!」

笑顔で拳を振るうヴィヴィオ、その笑顔が偽りでないことを

「(ならなぜ笑っていられる……辛いはずなのに)」

そのままファビアはヴィヴィオに箒を向けた

失せよ光明(ブラックカーテン)

ヴィヴィオの視界が漆黒に染まる

するとそのまま小悪魔のような生物が次々彼女に襲い掛かる

「ディバインバスター!」

高速砲でプチデビルスを一掃するヴィヴィオ

「なぜそこまで必死に戦う、なぜ、笑っていられる」

「約束したから」

ヴィヴィオの答えに首をかしげるファビア

「約束?」

「今こうして戦ってる時だって!なのはママは頑張ってるんだ!」

そう叫び掌に魔力を集めるヴィヴィオ

 

「なのはさんの事故があった時、すでにヴィヴィオはフィジカル面での限界が見え始めていた」

セコンドのノーヴェも当時の事を思い出し誰に語るわけでもなく口を開いていた

「これ以上強くなれないかもしれない、だけどヴィヴィオは」

 

這え 穢れの地に(グラビティブレス)

ファビアの重力発生魔法で動きを止められるヴィヴィオだったがそれでも前に進もうとする

「なのはママだって治るかわからない怪我で………それでも頑張ってるんだ!私だって!たとえ強くなれなくても!努力して………結果を残して………胸張って………元気になったなのはママにあうんだ!」

決意の叫びと共に重力帯を突き抜けそのままファビアに強打を叩きこんだ

何とか立ち上がるファビアの口元は………わずかに笑っていた

 

その後も続いた激しい戦いの末ヴィヴィオの勝利で試合が終わると

「なんや、終わってしもうたんか」

「あ!マイスターいままでどこ行ってたのさ!?」

ようやく席に戻ってきたはやてをアギトが問い詰める

「すまんすまん、ちょっと野暮用でな」

平謝りするはやてのはるか後方、観客席の入り口にスタジアムを見つめる女性がいた

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