「追えェ!殺せェ!奴等を殺れば、金は俺達の物だぞぉ!」
「いい加減に諦めろってんだよ!」
セレン・ランダリルのおかげで人生が狂い出してから既に1時間は逃げているはずだが、アーミックが金で釣ったギャング共は一向に捜索を止める気配は無い
バイクにもガソリンを入れてなかったせいで正直、危うい。このまま、ギャング共と命懸けのレースをしていてはコッチが負けんのは確実だ
家が壊れちまったせいで整備士も逃げやがったし、他の車両は全部スクラップだ。
「セレン!銃の使い方は分かるか!?」
そう聞くが答えはNO。
ふざけるなと声を大にして言いたいがこの際、仕方が無いだろう。
「バイクの乗り方は分かるよな!?」
返答はYES。
「上等だ!俺がギャング共の車に乗り込む!俺が飛び降りたらこのバイクで一目散に逃げろ!」
「そんな事したら貴方は!?」
「俺はお前を殺して金を貰おうとしてた人間だ!今更甘ったれた事言ってんじゃねぇよクソアマ!!」
すると後ろのギャング共の車がバイクを追い越そうとしてくる。
バイクから飛び乗るのは怖いが命のためならこれもまた仕方ない。
ギャング共が少ない今の内に片付けておくのが定石だろうしな。
ピストルを手に持ち、少し立ち乗り気味になりながら、追い越そうとしてくる車に近づく
そして飛び乗るには十分の距離になる
この程度の事はこのロスサントスに来て間もない時からやっている事だ。今更怖気づいてたまるものか。
「届けェッ!!」
good。verygoodだ。
車のボンネット部分に飛び乗り、空気の抵抗を身体に受けながら。落ちないようにバランスを整える
今にも銃をブッ放そうとしていたギャングの眉間に風穴を開けて、ガラスを蹴破り運転席に座る
散ったガラス片が刺さって痛いがそんな事で怯んでいては殺られてしまう
セレンも逃げられたようだし、ここからは遠慮無しだ。
ギアを最大まで引き上げ、全速力でギャング共との距離を空ける
しかし金の為ならとギャング共は諦める様子が見られない
それならこっちもこっちで考えがある
粘着爆弾をありったけ車の内部に付けて、交差点で急カーブしてギャング共から視線を切る
車から飛び降り、ギャング共が車で物陰に隠れる
すると追ってきたギャング共が俺の乗っていた車に近づいていくのが見える
「おい!あの野郎いねぇぞ!!」
「つか・・・車内にあるのって!!」
「ささやかなプレゼントだよ。」
小声でそう呟きながら、爆弾のスイッチを押す
忽ちあたりに爆風が広がり、大騒ぎになる
勿論ギャング共は即死。そこに残っていたのは見る影も無くなった人間の死体
俺の勝ちだ
「ざまぁ見やがれってんだよ!この穀潰し共が!!」
こんなにアドレナリンが出たのは久しぶりだ
最近はあまり仕事してなかったしな
近くに人がいない事を確認し、ifruitを開いてセレンに電話をかける
「セレン、生きてるか?」
『なんとか・・・今、近くのガソリンスタンドにいます。』
「OK。今、行く・・・あぁそうだった・・・」
『どうしたんです?』
「家がやられたからもう車両がない」
『あぁ・・・じゃあ私がそっちに行きますね。場所はわかりますか?』
「サンアンドレアスの服屋で待ち合わせだ。ここはまずい」
『了解です。それじゃまた。』
そこで通話は切れた。
我ながら随分と歩く場所を目的地にしてしまった
気だるい気持ちを抑えて、俺は目的地であるサンアンドレアスの服屋へと走り出した
To be continue