―――― 第600軌道降下猟兵大隊旗艦 「モンテクリスト」
ザンジバル級の応接スペースは姉妹艦だけにどこか見慣れた風景だった。
「うむ、にわかに信じがたい報告だな」
そう言って、パイパー大佐が報告書越しにマ・クベを見た。全てを見通すかのような紺青の目は、親友であるバウアーと同種のものだった(もっとも、こちらは二つ揃っているわけだが)。この手の目をした人間が、嘘に対してとても敏感であることをマ・クベは良く知っていた。
「全て、真実です」
だからこそ、包み隠さず全てを報告する。彼らは往々にして、嘘に対する自身の嗅覚にかなりの信頼を持っている。つまり嗅ぎ付けられれば追求されることは必至であると言うことだ。もっともあえて伏せるような情報でもないと言えばそれまでだが。
「そうなのだろうな」
「やけに、あっさりと信じますね」
マ・クベの表情にかすかな微笑が混じる。かつて、笑みを浮かべるときは、大抵、腹に一物ある時だった。唐突に、自分の不器用をさとらされて、マ・クベは微笑を苦笑に変えた。
ふむ、と呟いて大佐が書類を置いた。
「これだけ不可解な自体に巻き込まれたら、何が起こっても驚かんさ」
そう言って、マ・クベにシガーケースを差し出てくる。マ・クベが手で断ると、パイパーは細巻の一本を取り出して、ジッポタイプのライターで火をつける。紫煙をくゆらせながら、パイパーが呟いた。
「認める気になったのか?」
吐き出した煙が硝煙の匂いと混じる。それに、少々顔を顰めつつ、マ・クベは無表情に答えた。
「何を・・・・・・ですか?」
「察しの悪いふりはよせ。貴様が、NTかどうかだ」
マ・クベは沸き立ちそうになる心を凍りつかせ、ゆったりと相手を見た。
「失礼ですが大佐。大佐はそのような絵空事を、本気で信じておられるのですか?」
にべも無く言い捨てて、相手の反応を待つ。パイパーは驚いた顔をして、微笑を浮かべた。
「貴様も、そんな顔が出来るのだな」
言われて、初めてマ・クベは自分の顔のこわばりを自覚した。僅かな狼狽を見ぬかれたのか、パイパーはまた笑った。
「なんにでも、適応や、慣れと言う奴はある。だが、それが新たな時代を創るなんてのは、いただけないと思うな。人間は、なにかに生まれてくるわけじゃない。経験と選択と運が人を何かにするのさ」
あっさりとした口調で大佐はそう言った。それは自身の積み上げたものに責任と自覚を持っている人間独特の口調だった。
「何を残すかは、自分次第と言うわけですか?」
「……大人は嫌でも、時代を残さなきゃならん」
そう言いながら、パイパーがタバコを灰皿に押し付けた。しばしの静寂が会議室を支配した。宙を舞っていた紫煙が、少しずつ空気にとけた。
しばらくして、書類をまとめなおすと、パイパーはふたたびマ・クベの方を見た。
「報告に関しては、了解した。それで、保護した少女に関しては、貴様に任せる。考えはあるんだろ?」
「……愚考ですが」
答えて、マ・クベはパイパーに教本そのまま敬礼をした。劣らず見事な敬礼で答礼すると、パイパー大佐がニヤリと笑った。
「思春期の娘っこなんざ、それだけで化け物よりも性質が悪い。リトヴァク少佐にでも協力してもらえ。……ところで、ジャパンには少女を自分好みに育てて結婚する習慣があると聞くが、貴様、それが目的ではないだろうな?」
ニヤニヤと悪戯っぽい笑い方は、バウアーそっくりだった。どうやら、こっちが本家本元らしい。自分が言うのも、何だが士官学校時代のバウアーはもう少し、固い奴だったと思う。どうやら、あの単純な親友は敬愛する上官の影響を大いに受けているらしかった。
「断じてありません。それに大佐、それは習慣ではなく、この国の古代文学作品です」
ため息を吐きながら、内心でこの空気を気に入っている自分が、なんともこそばゆかった。
―――― 機動巡洋艦「ザンジバル」医務室
「マ・クベ……俺は貴様のことを見損なっていたらしい」
安らかに寝息を立てる少女を見下ろして、隻眼の偉丈夫は呟いた。
「やるときはやる男だったんだな……」
「バウアー、貴様は一体何を言ってるんだ?」
大仰にため息をつきながら、マ・クベは呆れ顔で友人を見た。そんな視線など、何処吹く風で、バウアーは諭すように続けた。
「いいや、貴様のような男は自分と同じくらいの性格ではなく、むしろ、天真爛漫なくらいの方が……」
「だから、人の話を聞け!」
マ・クベがうんざりした視線で単眼の男を見た。別に察しが悪いわけではない、察した上での言動だから性質が悪いのだ。
「しっ、起きちまうぞ」
バウアーが横目で寝台を指す。赤い髪の少女が「ううん」と寝返りを打つ。ずれた毛布をマ・クベが直す。
「で、どうするんだ?」
急に真面目な顔になって、バウアーが言う。言葉には先ほどまでのからかいの調子は無い。
「正直言って、私にも予想外だ。元々は敵のシステムを混乱させる為にしたことだからな」
大きくため息をついて、バウアーが腕を組んだ。
「そのシステムって奴も問題だな。にわかには信じられない話だからな」
確かに、自分が覚醒した妙な力で、敵らしきものにコンタクトを取りました、と言ったところで信じられる方が、どうかしている。それが、分っているからこそ、マ・クベの方も、信じられないならばやむなし、という態度なのだ。
それにしても、と悪餓鬼のような笑みを浮かべて、バウアーが言葉をつないだ。
「一番信じられないのは、お前がNTだって事だな」
「私だって信じたくは無い」
少々、憮然とした表情で、マ・クベが答える。認めたくないが、使えるものを使わないでいいほど、甘い状況でないのも確かだった。
己で否定したい事実を証明せねばならないのは、ひそかな憂鬱の種でもある。
「おいおい、拗ねるなよ」
「拗ねてなどおらん」
そっけなく答えるとバウアーはニヤニヤと腹の立つ笑みを浮かべた。ふと寝台の方へ視線を移すと、唐突に声をかけた。
「ところで、フロイライン(お嬢さん)。目を覚ましているなら、名前くらい聞かせてくれんか?」
寝台の毛布がビクッと震える。毛布を被った少女が恐る恐るバウアーの方を見た。
「彼女は日本人だ。標準語(英語)で言っても分らんよ」
「あの、ここ天国ですか?」
恐ろしく間の抜けた顔をしながら、これが少女の第一声だった。顔に負けず劣らぬ間抜けた一言に思わず笑いかける。どうにか、こらえてマ・クベは穏やかな笑みにする事に成功した。隣の親友はと言えば、腹を抱えて笑っている。どうやら聞いた言葉の意味くらいは分るらしい。
目の前の少女の手前、冷たい一瞥をくれてやるわけにも行かず、マ・クベは少女の方に向き直った。
「ココは天国ではないヨ。キミは助かったんダ」
マ・クベが日本語で話し始めると、少女は少しほっとしたような顔をした。
「あの! 私の他に助かった人は!!」
マ・クベが黙って首を振る。途端に少女の表情が曇った。
「そんな……」
半ば呆然とした表情で、純夏は視線を落とした。
「シロガネタケル」
その名を聞いた瞬間、少女の肩がビクッと震えた。
「キミを我々に託シタのは、彼だ」
「武ちゃん……たけるちゃん」
消え入りそうな声で、少女は肩を震わせた。毛布に零れ落ちる雫を前に、二人の男が出来たのは、ただ、黙って部屋を出ることだけだった。
自動制御の扉が閉まると、バウアーは病室の前の壁に寄りかかった。
「やり切れんな……」
「ああ」
バウアーが、腕組みしながら、大きくため息をつく。マ・クベが隣に並ぶと、バウアーは懐からタバコを取り出した。
「吸うか?」
「……貰おう」
僅かに間をおいて、マ・クベは答えた。タバコに火をつけながら、バウアーがポツリとこぼした。
「マ・クベよ、俺は初めてあの胸糞悪い化け物共を憎いと思ったぜ」
男の一つしかない目には、押し殺した怒りが燃えていた。バウアーからライターを借りて、マ・クベも火をつける。想いを素直に露わに出来る男を、マ・クベは少しうらやましいと思った。
「なんにせよ、気に食わん相手だと言う事は、間違いあるまい」
そう呟いたマ・クベの心にも凍りつかんばかりの激情が、たぎっていた。
二人の吐き出した紫煙が、天井に溶けては消える。しばらくの間、二人は無言でタバコをふかしていた。
「バウアー」
「あん?」
「リトヴァク少佐を呼んでくれ」
「別に良いが、お前はどうするんだ?」
言われて、マ・クベは病室の扉を見た。
「……アフターケアは必要だ」
「男が泣いてる女に出来ることは抱きしめることくらいだぜ」
タバコを押し消して、バウアーが呟いた。
「誰かが傍に居るだけで、和らぐことだってある」
マ・クベは自分のタバコを消すと、病室の扉の前へと立った。
「……すん」
純夏は泣き疲れて鼻をすすった。気づけば、部屋には誰もいなかった。気を使って出て行ってくれたのか。ともあれ、彼女にとっては自分のおかれている状況を改めて見せられているような気がした。
一人なのだ…。友達も家族もみな暗い地の底で、朽ち果て、一人自分のみが残ってしまった。そして、一番大切だった人も……もう居ない。
泣き腫らして目と鼻がひりひりする。喉はからからで、顔も酷い有様になっていることだろう。純夏は毛布を引き寄せ、胎児のように丸くなった。
「このまま、一人で生きてかなくちゃならないのかな……」
ドクンッと心臓の音が大きく高鳴った。
「一人……ずっと一人?」
強烈なデジャビュと共に沸きあがってきたのは、圧倒的な恐怖感だった。暗い暗い場所で、いつ終わるとも知れぬ永久孤独な人生。何も見えない、聞こえない、感じない。
「……いやっ」
そう言えば、BETAに捕まった後、自分はどうなったのだろうか。思い出されるのは、不安にかられた自分を慰める「シロガネタケル」
「タケルちゃん……」
自分の前でBETAにつれて行かれた大好きな人の顔。あの時、彼は笑っていた。恐怖で、動くことも出来なかった純夏に、彼は言ったのだ。
『純夏、心配するな。お前のことは俺が守る! 必ず戻ってくるから』
足も震え、引きつりそうになる顔で必死に笑おうとしていた。自分も怖いはずなのに、必死で彼女を気遣うタケルの優しさが嬉しくて、それに報いることすら出来ない自分が悔しかった。
「……ウソツキ」
心に蘇る顔が、声が、また、涙を呼んでくる。不安感が彼女の心を押し包んでいた。
ギュッと毛布を握り締め、またその先を思い出そうとする。
何日かたって、自分の下にもBETAが来た。もうほとんど、誰も居なくなっていたから、やっと武ちゃんの所へ行けると、心の中に安堵に似たものがあった気もする。
『でも、待っていたのは地獄だった……』
「!?」
心の奥底から、地を這うような声が響いた。
「……その後、どうなったんだっけ」
ぷっつりと記憶が途切れている。まるで、その部分だけ綺麗に塗りつぶしてしまったかのように。どうがんばっても、思い出せない。思い出そうとすると頭痛がした。
ぐらぐらと視界がゆれて心臓がうるさいほど高鳴ってくる。何かがこみ上げてきそうになって純夏は思い出そうとするのをあきらめた。
「どうなってるんだろう……」
突然、病室のドアが開いて、先ほどの男達の一人が戻ってきた。灰色詰襟の制服、良く分らないが、軍人のように見える。
「…キブンはドウだい?」
少々、くせのある日本語で、男は話した。泣きはらした顔を見られたくなくて、純夏は顔を伏せた。
横から、白い布が差し出された。
「ツカイたまえ」
反射的に、受け取ってしまう。とりあえず、純夏は涙を拭った。驚くほど、肌触りのいい生地だ。
うかがう様な視線に気づいたのか、男がベッドの傍らにあるイスへ腰掛けた。
「私の名はマ・クベ。キミは?」
あまりにも、自然に聞かれて、純夏は少々面食らった。初対面のはずなのにマ・クベの顔は、どこか見覚えがあった。
「鑑、純夏です」
そう答えた瞬間、電光のようなデジャヴュが、彼女の脳裏に浮かび上がる。先ほどとは違い、どこか暖かい感じがする。顔はかすんでいたが、穏やかな声は確かに聞き覚えのあるものだった。
「……ドウかしたカね?」
少しだけ怪訝そうにマ・クベが問いかけてきた。一見すると鉄面皮のような冷たい表情も、どこか気恥ずかしさと戸惑いを必死で隠しているように見える。何故か、純夏には目の前の人間が警戒すべき人間には見えなかった。
「あ、あのこれを」
そう言って、純夏は先ほど差し出されたハンカチを返す。一瞬、「洗って返そう」と言う考えが心によぎったが、手早く折りたたまれて、持ち主の胸ポケットに納まってしまう。
そもそも、自分がこれから家に帰れるのか? それすらも分らない。帰れるにしても、家など残っているのか…。暗い考えが純夏の心を包む。
「えっ」
顔を伏せていた純夏の頭を男の手が優しく撫でた。幼馴染よりも細く長い指の感触。だが、それ以上に純夏を驚かせたのは、怜悧な双眸とは裏腹な、手のぬくもりだった。そして、それは先ほど以上に彼女の記憶を揺さぶった。
「心配するコトは無イ。君を悪いヨウには決してシナイと約束スル」
深い闇の中で、時折みる夢を除けば、何も見えない聞こえない感じないそんな果てること無き悪夢の中で、一筋の光明のように感じたぬくもり。虫食いだらけの記憶の中に、それは確かに残っていた。
「……」
純夏は、自分がマ・クベの手をしっかり握り締めていることに気づいた。顔を上げると戸惑ったような、それでいて優しさを含んだ男の顔があった。はたから見れば冷徹な無表情だが、純夏には何故だかはっきりと分った。
「お母さん…お父さん……タケルちゃんっ」
ふっと肩の荷が下りたような気がして、すかさずジワリと涙がこみ上げてくる。純夏は必死で押し殺そうとしたが、あれだけ泣いたはずなのに、気づけば抑えきれぬ嗚咽を男の胸に洩らしていた。
「今は泣いテモいい。悲しみと向き合うタメに……」
僅かな戸惑いを見せながら、男の片手が優しく純夏の背を撫ぜた。
「……!! ううう、わぁぁあああああんん」
不器用な温もりが感情の堰を切る。通り雨のように強まる涙の雨脚を、純夏はとめることが出来なかった。嗚咽が降り注ぐ雨のように響き渡る。マ・クベは何も言わず、ただ、黙って彼女の背中を撫でていた。
数十分後、通り雨の後の快晴とまでは行かなかったが。思いっきり泣いて、純夏は少しだけすっきりした気分になっていた。と同時に落ち着いてきて、自分がほぼ初対面の男性の腕の中で、思いっきり泣き崩れていた事実に気づく。急激に恥ずかしさがこみ上げてくる。
「……お邪魔だったかしら」
入り口の方から聞こえてきた声に、男が振り向く。瞬間、凍りついたように固まった。
「マ・クベ、二時間ほどしたらまた来る」
純夏はマ・クベの脇から入り口の方を見ると、先ほどマ・クベ一緒に居た隻眼の偉丈夫と色白で小柄な女性が立っていた。二人ともなにやら生暖かい目でこちらを見ている。
女性の方と目が合うと、彼女はニッコリと微笑んだ。思わず、純夏のほうも軽く頭を下げる。卵形の輪郭にパッチリとした瞳、柔らかな金色の髪が緩やかなウェーブを描いている。可愛らしさと美しさが絶妙なバランスで組み合わさった、どこか家猫を思わせるいたずらっぽい風貌が、親しみやすそうな印象をかもし出していた。
「……待て。なんだか、酷く誤解されている気がするんだが。特にバウアー。貴様、わざとだろ」
「何のことか分からんな。とりあえずリトヴァク少佐と俺のことは気にするな」
ニヤニヤ笑いながら部屋から出ようとする男をマ・クベが必死に止めている。離れてしまったぬくもりに少々落胆しつつ、純夏はそのことに驚いた。いつの間にか、あのマ・クベと言う男性にかなり気を許している自分に気づいたからだ。
「と言うか、貴様の助言だろうが!!」
「馬鹿正直に実行する奴なんざ初めて見たぜ!!」
「貴様!」
隻眼の男に対して、マ・クベがなにやら英語らしき言葉でまくし立てているが、男の方はそれを聞いてさらに爆笑する。その様子を、小柄な女性がクスクス笑っていた。
「始めまして、私はリディア・リトヴァク。リーリャで良いわ」
そう言って、女性は純夏に手を差し出した。反射的にその白い手を取る。
「鑑、純夏です。私の事も純夏って呼んでください」
握手するとやわらかい手は以外にしっかりと握ってきた。
「あれ? そう言えばどうして言葉が……」
「これのおかげよ」
そう言って、リーリャは腰につけていた四角い機械を見せた。
「携帯式の翻訳装置よ。あなたに必要じゃないかと思って、持って来たの」
リーリャは腰からその機械を外すと、純夏に手渡した。
「良いんですか!?」
純夏が驚いてリーリャのことを見る。リーリャがニッコリ微笑んで片目を瞑った。
「言葉が通じないとお互いに不便でしょ?」
「ありがとうございます!」
勢い良く頭を下げる純夏。リーリャはやわらかく微笑むと、傍らで唖然としている男二人に声をかけた。
「お二人とも、そんな顔してどうしたんですか?」
小首をかしげて尋ねる様も愛らしい。なんだかずるい、と純夏は心の中で呟いた。
マ・クベが傍らの大男に向かって、ため息混じりに洩らした。
「バウアー。やはり、女性の扱いに関しては、女性にはかなわないということか?」
「まあ、ある種の真理って奴だな」
苦笑いを浮かべあう二人の姿に、リーリャがまたクスクスと笑みをもらした。
「でも、あなただってまんざらじゃなかったでしょ」
リーリャが純夏の耳元でいたずらっぽく、囁く。先ほどの事を思い出して、純夏は自分の顔が火照ってくるのを感じた。
「? ……どうかしたかね」
純夏の異変に気づいたのか、マ・クベが声をかけてくる。
「な、な、な、なんでもないです」
純夏はわたわたと、手を振ると慌てて答えた。顔どころか耳まで熱い、はたから見れば茹蛸のように見えることだろう。それがさらに恥ずかしくて、純夏は毛布に顔を伏せた。
後書き
書いてみていうのもなんですが、これほどナデポの似合わん男もいないのではないかと思います。