今日も神を喰べる   作:翼ノ樹☆欟

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書き直しました_(⌒(_-ω-)_


俺神機使いになりました (再投稿)

アラガミ_______突如地球上に現れた【オラクル細胞】により構成された生命集合体であり、通常の兵器では傷一つ付けれないあらゆるモノを捕食する化け物。

 

人はいつしか極東地方に伝わる八百万の神々になぞり、荒ぶる神……【アラガミ】と呼ぶようになった。

 

 

アラガミの脅威から逃れる為に人々がアラガミ防壁で囲まれた外部居住区を周りに囲んで中央に位置し安全地帯として機能する フェンリル支部、通称アナグラ……

 

毎日数えるのも億劫なほど人が死んでいく日々の中、アラガミに対抗しようとする為に神機という唯一アラガミに対抗できる武器に適正する者を見つけ出し、神機使いとして育て、人々を護るのが主な理由として作られた。

 

そして、かつて日本と呼ばれていた島国に位置するフェンリル所属のアナグラである極東支部では、人類を救う為にこの支部初である新型神機の適合者を待っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

支部長室……そう書かれた一室にて、パソコンのディスプレイから流れる文字を眺めながら少し高価な椅子に座り、机の上で肘を支えにして手を組みながらこの支部初になるであろう新型神機使いの適合候補者を待っている男がいる。

 

男のいる部屋の壁には、ここが日本と一目で認識できる日本刀と呼ばれる極東に古くから存在する刀や、旧約聖書の【創世記】に記される『ノアの箱舟』の絵が飾られており、部屋全体が独特の雰囲気に包まれてこの部屋の主の趣味が伺える。

 

金髪の長髪を後ろで縛り、背中にフェンリルマークがある白のロングコートに身を包む男……『ヨハネス・フォン・シックザール』がディスプレイを眺めていると放送機から女性の声が流れてきた。

 

「支部長、新型神機の適合者が見つかりました」

 

「ご苦労、リストを送ってくれ」

 

聞き取りやすい凛とした声で、新型神機の適合者が見つかったという知らせを受けたシックザールはパソコンに送られてきた適合者のリストを見て静かに笑い、ゆっくりとした動きで椅子から腰を上げた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

適合者の知らせを受けたシックザールは新型神機の適合試験が行われる部屋へと、コツコツと自分の足音が鈍く響く廊下をゆっくりとした足取りで向かっていた。

 

目的の部屋へ向かう道中に支部の職員に敬礼されながら、新型神機が置いてある適合室を見下ろせる監督室のような部屋にたどり着く。

 

部屋の中に入ると適合試験の準備をしている職員や、神機使いの教育を任せている『雨宮 ツバキ』と、この支部の技術士の一員である『楠 リッカ』、シックザールの旧友でもありフェンリル創設メンバーの1人でもあるこの支部の技術開発統括責任者を任せている『ペイラー・榊』達を合わせ7、8人の職員達が忙しなく動いていた。

 

部屋へと入ってきた支部長に気づいたツバキ達が敬礼をしようとするが支部長が軽く手を挙げ、それを止める。

 

「あぁ、そんなに堅くならなくていい……それより、適合準備は?」

 

シックザールの問にツバキが持っていた書類を脇に抱え、直立不動の姿勢で答える。

 

「つい先程、神機の最終調整が終わったところです。後は、適合者を待つだけです。」

 

フッと、相変わらずのツバキの真面目さにシックザールは軽く笑みを浮かべる。

 

「そうか……ペイラー、新型に適合する確率は?」

 

「ほぼ、適合すると言っていいだろうね。この支部初の新型神機だ……後でデータを見るのが楽しみだよ!」

 

シックザールに質問を投げかけられたペイラーは眼鏡を人差し指と親指でクイッと持ち上げ、少し興奮気味に答える。

 

「そうか……では、適合者を呼んでくれ」

 

支部長の指示に従い、技術職の人間であろう男が適合者を呼びに部屋を出てい行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シックザールの指示から数分後に1人の少年が適合室へ入ってきた。その少年はフェンリルの支給服に身を包み、入ってきた扉の少し前で立ち止まり、シックザール達がいる部屋を見上げていた。

 

シックザールはその少年と目を合わせ、マイク越しに声をかける。

 

『やぁ、よく来てくれたね。此処はフェンリル極東支部……人類最後の砦だ。準備ができたら中央の台まで来てくれ』

 

少年は中央に置いてある神機を見て、ゆっくりと神機に歩いて行き、神機の元まで辿り着く。

 

『準備ができたかい?なら、その神機を掴んでくれ……これからテストをする。なに、テストと言っても不安に思うことは無い。君は既に選ばれてここにいるのだから……』

 

なるべく優しく、不安を与えないように少年が神機へ触れてくれるような声色で少年を神機使いへの道へと誘う。

 

それが効果的だったのか、少年は少し迷うそぶりを見せたが、神機に手を伸ばし、力強く掴んだ。

 

「?………っ?!」

 

少年の手が神機を掴んだと思うと、半分に別れていた赤い腕輪が神機を掴んでいる手首を勢いよく挟みこみ、得体の知れない何かが体の中に無理やり捩じり込み、暴れ、喰い尽くされるような感覚に膝をつき、今にも気を失いそうになる程の激痛が少年を襲う。

 

苦悶の表情を浮かべ、叫び声一つ挙げない少年の右腕から黒い煙のようなものが上がると同時に、神機に付いていた機械が全て外れ、少年を襲う激痛も無くなる。

 

やがて痛みが無くなり、立ちあがった少年の手にある神機から腕輪に接続するかのように、触手の様な黒いモノが繋がる。

 

それは何かを確認するかのように数回鼓動したかと思うと、次第に薄くなっていき、最後には消えた……

 

まだ何が起こったのが理解できず、惚けている少年に支部長が笑みを浮かべ、声をかける。

 

 

「おめでとう……『神城 ユイ』……君がこの支部初の新型ゴッドイーターだ。」

 

【ゴッドイーター】______この言葉に理解が追いついたのか少年、ユイはゆっくりと神機を掲げ、振り下ろした……

 

「ふむ、適合してくれたか……ペイラー、ツバキ君、後は任せてもいいかな?」

 

「構わないよ」

 

「了解しました」

 

2人の返事を聞き、手に持っていたマイクをツバキに渡し、シックザールは満足そうに部屋を去って行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ー極東支部エントランスー

 

先程新型神機の適合試験に合格したユイは技術職の男に『ここで待っていてくれ』と言われ、オペレーターの斜め前に設置してある長椅子に座って待機していた。

 

「ねぇ、ガム食べ_____」

 

「食う」

 

「お、おぅ……ちょっと待ってね」

 

隣に座っていたニット帽を被った自分よりいくつか年上の少年の質問に間髪入れずに答え、ニット帽の少年はユイに少し戸惑いながらもポケットをまさぐる。

 

「確かここに……あ、ごめんごめん、今食べてるのが最後だったみたい。そういや、あんたも神機使い?俺は『藤木 コウタ』!一瞬とはいえ、俺の方が先にゴッドイーターになったから先輩って事でよろしく!」

 

「は?ガムがない?自分から聞いといてありません?しかも、何ちゃっかり自己紹介に切り替えてんだ。話の振り方下手くそなの?大体このご時世食料不足で泥水啜ったり、そこら辺の草で空腹を誤魔化すご時世にっ!菓子がどんだけ高級なもんだと思ってやがる!?それを……それを……てめぇ……!」

 

「えっ?あ、いや、あるかなぁ〜て思って聞いてみたんだけど。まさか、ガム一つでそんなに怒るとは思わなかったよ。後ついでに自己紹介でもって思ったんだけど……その、ごめん……」

 

怒気迫る表情で迫りった後、あまりの落胆する姿にコウタは頭を下げ、ユイに謝罪をする。

 

「……はぁ、分かった、もういいよ、俺はユイ……『神城 ユイ』……」

 

期待に胸を膨らませ、片手で数える程しか食べたことのない菓子を久々に口にできる期待感をクチャクチャと自分だけガムを噛みながら自己紹介する少年にプチッと……いや、プッツンと怒りを覚えながら、自分も自己紹介を返す。

 

「いや、ホントごめん。今のご時世食料不足は知ってたけどユイみたいにガムも食べれない程の環境を知らなくて……本当ごめん」

 

「別にいいよ。お前がちゃんとした報酬もらったらなんか奢ってもらうからな……」

 

「あぁ、うん。そん時はケーキでも食べようぜ、な?」

 

「ケーキ?何それ?」

 

「………本当ごめん」

 

ケーキすら知らずに生きて来たユイに対し、コウタは報酬貰ったら菓子類をたらふく食わせてやると涙を流し決心する。

 

そんなカオスに包まれた空間にオペレーター横の階段から一人のグラマーな女性がやって来る。

 

「立て」

 

女性はユイ達の前まで来るとただ一言、『立て』と言葉を放つ……

 

「へ?」

 

その言葉にユイだけが反応し、落胆した状態からすぐに椅子から立つが、コウタは急な言葉に呆けた表情で椅子に座っている。

 

「立てと言っている、さっさと立たんか!」

 

「は、はい!」

 

怒鳴り声に反射的に返事を返し、コウタは目にも留まらぬ速さで立った。

 

「よろしい……忙しいから簡潔に済ますぞ。本日からお前達の指導をすることになった『雨宮 ツバキ』だ。この後サカキ博士の元でそれぞれメディカルチェックを受けるように。その後は基礎体力の強化、基礎戦術の習得、各種兵装の扱いなどのカリキュラムをこなしてもらう。今までは守られる側だったかも知れんが、これからは守る側だ。つまらん事で死にたくなければ私の命令には全てイエスで答えろ。いいな?…………わかったら返事をしろ!」

 

「「はい!」」

 

ツバキの放つ鬼教官の雰囲気に乗せてくる怒鳴り声にユイとコウタはビクッと体を震わせながらも背筋を伸ばし、シャキッとした姿勢で返事をする。

 

「よろしい……では、早速メディカルチェックをはじめるぞ。まずはお前だ、『神城 ユイ』。ペイラー・サカキ博士の部屋に一五○○までに集まるように。それまではこの施設を見回っておくように。今日からお前達が世話になる極東支部……通称『アナグラ』だ。メンバーに挨拶の一つでもしておくように」

 

それだけ言ってツバキは背を向け去っていった。

 

「………こ、怖かったぁ〜」

 

「………殺されるかと思った」

 

ツバキがの姿が見えなくなると先程までシャキッとした姿勢を解き、2人は安堵の溜息を漏らす。

 

「……メディカルチェック行ってくるわ」

 

「あぁ、うん。じゃあまた後でな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふむ……予想よりも726秒も早い。よく来たね『新型』君」

 

メディカルチェックの為、榊博士のラボに着いたユイはこの言葉を聞き、榊博士を見て思ったことはただ一つ……『あ、この人絶対狂科学者だ』

 

「私は『ペイラー・榊』。アラガミ技術開発の統括責任者だ……以後、君とはよく顔を合わせることになると思うけどよろしく頼むよ。」

 

__絶対嫌だ

 

「さて、と……見ての通り、準備中なんだ。ヨハン、先に君の用事を済ませたらどうだい?」

 

「榊博士……そろそろ公私のけじめを覚えていただきたい」

 

今まで黙って榊博士の横で立っていた金髪の男が、心の中で拒絶反応を起こすユイを無視して、パソコンに囲まれた椅子に座りながら目にも留まらぬ速さでキーボードを打ち、ニコニコと薄気味悪い笑みを浮かべながら話を進める榊博士に軽く注意をし、話を黙って聞き流すユイに向き合う。

 

「適合試験ではご苦労だった……私は『ヨハネス・フォン・シックザール』……この地域のフェンリル支部を統括している。

改めて、適合おめでとう……君には期待しているよ。」

 

「彼も元技術屋なんだよ。ヨハンも新型のメディカルチェックに興味津々なんだよね?」

 

「あなたがいるから技術屋を廃業する事にしたんだ……自覚したまえ。」

 

「ホントに廃業しちゃったのかい?」

 

「……ふっ、さて、ここからが本題だ。」

 

一瞬の険悪な空気を感じさせる支部長と榊博士だが、誤魔化すかのように支部長が話を進める。

 

そこからはフェンリルの目標を榊博士のうるさい独り言を合間合間に聞かされ、自分に大いに期待を寄せている事、そして……完全なる守られた『楽園』を創る計画……『エイジス計画』の為、人類の未来の為、尽力するようにと激励の言葉を貰い支部長は去っていった。

 

「よし、準備は完了だ……そこのベッドに横になって。少しの間眠くなると思うが、心配しなくていいよ、次目が覚める時は自室の部屋だ。戦士の束の間の休息というやつだね。予定では10800秒だ……ゆっくりおやすみ。」

 

__まだ、戦場に出てないから戦士とは言えないんじゃ……

 

榊博士の言葉に少し疑問を思いつつもベッドに横になり、メディカルチェックを受け、ユイは眠りについた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふむ、適合……と言うよりは融合と言った方がしっくりと来るな……ヨハンには言えないな……」

 

ユイのメディカルチェックを終え、支部長に送るためのデータをまとめていた榊博士は適合率等、所々を改竄し、元のデータをコピーして改竄したデータを一般公開データとして保存した。

 

「これはソーマ君に似ている……が、少し違う。まるで一つのオラクル細胞に他のオラクル細胞が従っているかのようだ……」

 

改竄したデータを支部長に送った榊博士はユイのデータコピーしたディスクを懐にしまい狐のように細い目を少し見開き、笑みを深めただ一言______

 

「興味深い」

 

眼鏡のズレを直しながらユイの顔写真を見つめた。

 

 

 

 

 

 




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