これからもよろしくお願いします!
OP 炎の刻印-DIVINE FLAME-(牙狼 炎の刻印 前期OP)
ED Platonic(牙狼 闇を照らす者 後期ED)
第10話 出発
俺がホラー・ザドリを倒してから1週間後、その日の仕事を終えた俺はイストワールさんから呼び出された。
その内容は…
「他の国への体験入国…ですか?」
「はい」
その内容は、今俺がいるプラネテューヌ以外の国であるラステイション、ルウィー、リーンボックスの3国に一週間ずつ体験入国するという内容だった。
「ずいぶんと急な話ですね」
「陵牙さんは、ネプテューヌさん達からこの国について教わっていますが、他の国に関しては知りませんよね?ですので、他の国についても知ってほしいという、ノワールさん達からのお願いです」
「ノワール達から?」
考えてみると、俺はプラネテューヌしか詳しく知らない。
ラステイションに行ったときは教会にしか行ってなかったし、ルウィーに至ってはホラー捜索のためにうろついてた為、全く知らない。
リーンボックスに関しては行ったことすらない。
「それと、先日のルウィーでの事件もあって…」
「ルウィーでの事件…先日のホラーの事件ですか」
「ええ。あのような事件と酷似した事件が各国で起きていたらしいのです。今は収まってますが、ホラーが関わっている可能性も捨て切れません。ですので…」
「調べる必要がある…ってことですね」
そこまで知り、俺は納得がいった。
「…わかりました。体験入国の話、お受けします!」
――――――――
そして当日。
「ネプテューヌ…絶対に手ぇ離すなよ!?」
「大丈夫よ。………多分」
「多分って何!?」
現在、俺はネプテューヌの手に掴まりながらラステイションへと向かっている。
因みに、真下は海なのでめちゃくちゃ怖い。
いくら魔戒騎士が人間離れした能力を持っていても、限度というものがある。
やがて、俺たちはラステイションに着いた。
「こうして見ると、プラネテューヌとはだいぶ雰囲気が違うな…」
工業が盛んな発展都市。重厚なる黒の大地の呼び名のとおり、高い水準の技術の町といった印象を持った。
「えっと…待ち合わせ場所は…」
俺はNギアに入った地図を確認しながらネプテューヌと一緒に歩いている。
すると、ネプテューヌが手をつかんできた。
「?どうした、ネプテューヌ」
「ねえ、陵牙…」
ネプテューヌはいつもと違い何やら悩んでいるような表情をしていた。
「ちゃんと…帰ってきてね?」
言っていることが少し分からなかったが、いつもと違った雰囲気のネプテューヌに対し俺はできる限り明るく答えた。
「あ、ああ…ちゃんと戻ってくるよ」
俺は荷物を持ち、ネプテューヌに言った。
「ネプテューヌ……行ってきます」
「…ふふっ。行ってらっしゃい、陵牙」
――――――――
陵牙の姿が見えなくなり、ネプテューヌはさっきまでの不安な気持ちを思い出す。
「…どうして?まるで…陵牙が戻ってこないんじゃないかって…?」
彼がいなくなり、感じたことのない不安が押し寄せてきた。
彼女がこの気持ちに気づく日はそう遠くない…かもしれない
指定された場所に着いたことを確認し、陵牙はNギアをしまう。
「陵牙さん!」
後ろから声をかけられ、振り向くとユニちゃんがいた。
「久しぶり、ユニちゃん」
俺は久しぶりの再会に笑顔で会話を続け、ラステイションの教会に向かった。
「本当ならお姉ちゃんが来る予定だったんですけど、仕事が多くて来られなくなっちゃって」
「それほどまでに忙しいのか、ノワールは…」
なんならこの後ノワールの手伝いでもするかな?書類整理くらいなら手伝えそうだが。
そんな中、ユニちゃんが聞いてきた。
「そういえば、陵牙さんには兄弟っているんですか?」
「そうだな…一応、弟ならいるぞ。零夜って名前で、ユニちゃんたちとあまり変わんないくらいの年代だよ思うけど」
最後に会ったのは、俺がこっちの世界に来る直前だったか…急にいなくなっちまったし、心配かけたくないんだけどな…
そんな話をしているとラステイションの教会に辿り着き、門をくぐる。
「やあ、轟雷陵牙。久しぶりだね」
そこにいたのは、銀髪の中性的な人物。
「お久しぶりです、ケイさん」
ラステイションの教会の教祖、神宮司ケイさん。イストワールさんと同じ立場の人物で、
冷静な印象を与えるが、結構フレンドリーな人だ。
「今日から一週間、お世話になります」
「それなら僕じゃなくて、ノワールに言うべきじゃないかな?今から彼女の所へ案内するよ」
それから数分後、ノワールの仕事部屋に入った瞬間、目に入ったのは…
「お邪魔します…って、何だこの書類の山は!?」
大量の書類の山によって、仕事部屋は足の踏み場も無い状態となっていた。
「い、いらっしゃい陵牙…」
すでに疲れ果てた顔のノワールに、俺は声が出なかった。
「まさか、ここまですごいとは…」
俺達は部屋中の書類を分類し、仕事のスペースを確保する。
「それじゃあ、ユニも手伝ってくれる?」
「うん!」
「じゃあ、俺も手伝うとしますか」
「「え?」」
正直、ここまできてただ待つなんて俺の気が済まない。
「そんな…陵牙は客人なのに、手伝わせるなんて悪いわよ」
「何、元々他の国の勉強のために来たんだから、気にしなくてもいいよ。それに、プラネテューヌでネプテューヌの仕事の一部はやってるから大丈夫だし」
体験入国の元々の目的は、他の国について学ぶためだ。それに、バタバタしてたら手伝う
つもりだったし、ちょうどいいタイミングだ。
「…ありがとう、陵牙。じゃあ、こっちの分を頼んでいい?」
「オッケー、任せてくれ」
結果、3人で進めたので割とすぐに書類整理は一段落着いた。
――――――――
「んん…ようやく終わったか…」
「助かったわ陵牙。おかげで思ったより早く終わったし」
「何、普段とは違うタイプの内容だったし、中々楽しかったよ」
椅子に座りながら背伸びをしていると、ノワールからコーヒーを渡された。
「さて、到着早々あれだったけど…ラステイションへようこそ陵牙!私達はあなたを歓迎するわ」
ノワールとユニちゃんが俺に笑顔を向けて返事をくれる。
「はい。今日から1週間、お世話になります」
丁重に頭を下げた。
「さて、まずは陵牙の泊まる部屋を案内しないとね」
―――――――
案内されたやけに豪華な部屋に荷物を置き、陵牙はノワールに今後の予定を聞く。
「そうね…とりあえず殆どは書類整理がメインになるかしら。明日は私と一緒に工場の視察、明後日から二日間で私とユニで町を案内することになるかしら…」
なるほど、工場の視察…この国ならではだな。
「それと…これが今朝私の部屋の机に置いてあって…」
ノワールが持っていたのは赤の指令書。
俺はその指令書を手に取り、魔導火で燃やす。
「…『強欲に塗れ、金をゲートとしたホラー黒の国にて出現。これを討滅せよ』…か」
どうやら、この体験入国も一筋縄ではいかないみたいだな…
次回予告(ナレーション 陵牙)
黒の国で訪れる出会い
女神の人望って凄いもんだな。
次回『友人』
示したいのは、守りたいという思い
お待たせしました、第2章の開幕です!
コメント、お待ちしてます!