序盤で少し短いですが…
それと、劇場版牙狼 DIVINE FLAMEの新しいPVが公開されましたが、ここに来てまさかの新キャラとは…見たいですけど近くで公開予定がないんですよね…
感想、評価も引き続きお待ちしてますので、今後ともよろしくお願いします!
なお、絶狼の続きをやるかどうかの投票を入れてくれると嬉しいです。
活動報告にてまだまだ募集しています!
「あれ?このあたりだと思ったんだけど…」
ルウィーに着いて俺は迎えに来るはずのブランを探していた。
ちなみに、ノワールとはついさっき別れ、今は別行動となっている。
「おっかしーな?もう時間のはずなのに…」
俺はNギアを取り出して確認する。
すると、目の前を誰かが走ってくる。
「あれって…」
走ってきたのは3人の影。
この国の女神であるブラン、妹のロムちゃんとラムちゃんの3人だった。
「ごめん…陵牙、遅くなった…!」
走ってくるブラン達。ブランの走る速度が遅くなってきた…が
「おにいいいいいちゃあああぁぁぁん!!」
「グフォォアァ!?」
ラムちゃんの頭が俺の鳩尾に命中!
これは………魔法衣を着てても痛い!
「お、お兄ちゃん…だいじょうぶ?」
ロムちゃんが心配そうに聞いてくる。
「あ、ああ…大丈夫…」
「本当に大丈夫か…?」
ブランが不安そうに聞いてくるが、思ったよりも痛くはなかった。
当たり所が悪かったので悶絶したが、ダメージは軽減されている。
「ああ、思ったよりもたいした事なかったよ」
立ち上がり、着ていた魔法衣を見る。
元から頑丈だったが、魔界符の力で魔法衣としてはかなりの強度を持っているらしい。
「お兄ちゃん、服が変わった?」
「お兄ちゃん…かっこいい…」
興味深そうに俺の服を見るラムちゃんと、目を輝かせながら見てくるロムちゃん。
「陵牙…その服、どうしたの?」
「ああ、これ?こないだホラーと戦ったときに俺の服、ボロボロになっちまってさ…ノワールが戦い向けの服としてこのコートを作ってくれたんだよ」
しかもこれ、思ったよりも便利なようだ。
前回ルウィーを歩くときは防寒対策が必要だったが、これを着る限り寒くない。
驚いたことにちゃんと戦闘以外でも使えるようだ。
「それより早く教会に行こうぜ。雪も強くなってきたことだし」
「そうね。ロム、ラム。ついて来て」
「「は~い!!」」
――――――――――
ルウィーの教会。前にネプテューヌ達と行って以来だ。
「始めまして、轟雷陵牙さん」
目の前には眼鏡をかけた女性が立っている。
以前教会に訪れたときは見なかった人だけど、誰だ?
「私は西沢ミナと申します。このルウィーの教会で教祖をさせていただいているものです」
「ルウィーの教祖さんだったんですか…」
「因みに、こないだの事件のときは私が別で仕事を頼んでてね。リーンボックスに行ってたから陵牙のことを知ったのはこないだよ」
ブランが補足してくれる。
「先日は、ロムとラムを助けていただき、本当にありがとうございます!」
「いや、俺はたいしたことはしてませんよ…」
あの事件、居場所を見つけたのはベールさんだし、俺は一度しくじって二人をかえって危険な状態に巻き込みかけた。
だけど、結果的に二人は怪我一つ負うこと無かったので、良かったと思う。
「それとミナ、私は陵牙を部屋に連れて行くから、ロムとラムのこと、お願い」
「わかりました」
――――――――――
二人で部屋まで向かう中、ふとブランが話しかけてきた。
「ありがとうね陵牙。ロムもラムもあなたが来るのを楽しみにしてたわ」
「何か嬉しいはずなんだけど…ちょっとくすぐったいよ」
ふと外の景色を見て、陵牙は呟く。
「ほんと、ルウィーの雪景色は綺麗だよな…」
「もしかして、陵牙が元いた世界では雪は降らないの?」
「いや、降ることはあったけど、こんな綺麗な景色になるほどの雪はあまり降らなかったな」
俺が住んでいたのは東北のほうだったが、これほどの雪景色にめぐり合えた数はそうそうない。
「この国を気に入ってくれたならうれしいわ…これから1週間、この国をしっかりと見て行ってね」
「ああ」
――――――――――
数日前の夜、ルウィーの町外れにある資材置き場にヤイバが立っていた。
「ここか…主が言っていたのは」
ヤイバは魔法衣から水晶玉を取り出して地面に向けると、水晶球が黒く染まる。
「見つけた…」
懐から取り出したのは、闇の魔界符と黒い種。
「『闇に潜む魔獣よ、今こそ魔戒の剣の呪いから解き放たれよ』」
言葉に反応するように、種と魔戒符が紫に輝く。
ヤイバは天に魔戒剣を構え、円を描く。
「『今こそ蘇れ、わが傀儡よ!再びこの《灼熱騎士・夜射刃》の下僕となれ!』」
すると、種と魔界符が交じり合い、トカゲの様な怪物へと変貌する。
『これは…どういうことだ?』
怪物…『ホラー・ザドリ』の正体である『トリック・ザ・ハード』は自分の体が蘇ったことに驚いている。
「蘇ったか、ザドリ」
後ろから聞こえた声に、トリックは慌てて頭を下げた。
「こ、これはヤイバ様!?もしや、あなた様が蘇らせてくれたのですか?」
普段の飄々とした様子ではなく、半ば怯えるかのように夜射刃に頭を下げるトリック。
「ああ。ザドリよ、早速だがお前に指令を下す」
「はっ!何なりとどうぞ!」
夜射刃は、鎧を解くと懐から1枚の写真を取り出す。
「こいつにお前の持つ邪気を分け与えろ。それでこいつは完全なホラーへと生まれ変わる」
トリックは写真を受け取ると驚愕する。
「こ、こいつにですか!?」
そこに写っていたのは、鎖に繋がれた『仲間の一人』。
この世界の危険分子とされる存在、マジェコンヌ四天王の一人、ブレイブ・ザ・ハードだった。
――――――――――
同じころ、どこかの空間。
「くっ…離せ!俺をここから出せ!」
叫んでいたのはブレイブ・ザ・ハード。
彼の前に現れたのは、ヤイバの主である黒いローブの男。
「貴様…なぜ力を拒む?その力を受け入れれば、守護女神の力が一切通用しなくなる最強の力が手に入るのだぞ?」
黒ローブの言葉にブレイブは反論する。
「馬鹿を言うな!奴らに勝つのなら、己の力のみで勝利することに意味がある!貴様らの得体の知れない力で、他の奴らは変わってしまったのだぞ!」
仲間であったトリックが力を得てから性格が大きく歪んでしまった。
彼にとっては最も許せない、幼子の命を奪い、食らう。
しかもトリックはその行為に対し何の罪悪感も感じていない。
それが、ブレイブの意思をつなぎとめるきっかけであった。
「そうか…なら、もう一体ホラーの種を植えれば、少しはマシになるかな?」
黒ローブは懐から紫色の種と魔界符を取り出して迫る。
「き、貴様…!?やめろ、やめろ!やめろやめろヤメロオオオオオオオオォォォォォ!!!!!!」
真っ暗な空間に悲痛な叫びが響いた。
――――――――――
次回予告(ナレーション ブラン)
空を翔けるホラーに苦戦を強いられる陵牙。
しかし、黒い翼を何かが撃ち抜く!
次回『狼攻(ロック)』
銀の魔弾が、陰我を撃ち抜く!