牙狼 超次元の騎士   作:狼牙竜

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パーティーを楽しむネプテューヌ達。

しかし、幸せな時間はまもなく終わりを迎え…


お待たせしました、第3章の続きです!
これまで以上のピンチに、陵牙達はどう立ち向かうのか…

感想、評価も引き続きお待ちしています!


第31話 聖域

夕方。

何とかパーティーの準備も終え、俺達はパーティーを楽しんでいた。

 

 

「なあネプギア。昼間に立ち眩みがしたって言ってたけど大丈夫か?」

 

「は、はい。大丈夫です…さっきまで横になってたので…」

 

 

ふと、ネプギアは何かを思い出したように言った。

 

「そういえば…あの時、陵牙さんにそっくりな人に助けてもらったんですよね…」

「俺にそっくり…?」

 

 

一瞬、ある男の顔が頭に思い浮かぶが…

 

(そんなことないか…『あいつ』がゲイムギョウ界にいるわけないし…)

 

 

 

「さあ、みなさん!食べて、飲んで、騒ぎましょう!今日のためにとびっきりのゲームも用意しておりますわ!」

 

「なに!?ゲームですと!」

 

 

ベール姉が自信満々に言うからには、すごいゲームに違いない!

 

 

 

「ハッハッハ!久しぶりに俺のゲーマーとしての血が騒いできたぜ!」

 

陵牙の豹変にほとんどのメンバーが引く。

 

 

「ね、ネプテューヌ、ノワール、陵ちゃん?少し後ろに立ってくださいな?」

 

ベール姉の言うとおり、俺達は今立っている場所から少しだけ下がる。

すると、妙な機械音がして…

 

 

ベール姉が何らかのコントローラーを取り出し、スイッチを押す。

 

するといつの間にか周りに置いてあった機械から光があふれ、気がつくと周囲が森へと変

化していた。

 

「す、すごい…」

「あ、!見てください!」

コンパが指差す先には…

 

 

 

「ねぷっ!?私、スライヌになってる!?」

 

 

「わ、私まで!?」

 

「俺もかよ!?」

 

 

俺達の姿がスライヌになっていた。

 

「3人の動きを特殊なカメラを使って立体投影しているのですわ」

 

 

 

「なるほど…ARゲームの一種かな?」

 

 

ARか…俺がいた世界ではまだ実用段階までは進んでないんだよな…

 

 

「サンキュー、ベール姉!ARのゲーム、一回やってみたかったんだよな!」

 

 

「つまり、この格好でノワール達と戦えばいいんだね!やい、ノワスライヌ!陵牙スライヌ!2体纏めてねっぷねぷにしてやんよ!」

 

 

ネプテューヌが体当たりして、ノワールに命中する。

 

するとノワールの頭上に数字が浮かんできた。

 

 

「よ~っし!ポイント先取!」

 

「よくも私を怒らせたわね!覚悟しなさい、ネプライヌ!」

 

 

ノワールが攻撃するが、ネプテューヌはすばやくよけてひっくり返る。

 

「や~い!逆さノワイヌ~!」

「き~っ!負けないわよ~!」

 

「ちなみに、もっと実践寄りのシュミレーションも用意してありますから、先頭の訓練としても使えますのよ」

 

「すごいな本当…特訓までできるとは…」

 

 

「面白そう…!」

 

「私もやりたい~!」

 

 

ロムちゃんとラムちゃんもやる気になっている。

 

 

 

 

 

 

「ふふふ…それともう一つ、陵ちゃんたち魔戒騎士の特訓用ステージも用意していましてよ」

 

 

 

「え?」

 

 

 

ベール姉は懐からマイクのような物を取り出した。

 

 

「コマンド『G 4-1』スタートですわ!」

 

 

すると、ネプテューヌとノワールと俺は元の姿に戻り、さらに風景が夜の街へと変化する。

 

 

「こ、今度は何よ…?」

 

 

後ろを向くノワールは思わず固まる。

 

 

 

「どうした?ノワール…ってええぇ!?」

 

 

俺も思わず叫んでしまう。

 

 

 

その理由は、目の前にいたモンスターが…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「『ホラー・アズダブ!?』」

 

 

 

『牙狼 魔戒の花』に登場したホラーの一体だった。

 

「こ、これってどういうことですか!?」

 

 

コンパの質問に、ベール姉は待ってましたと言わんばかりに説明をする。

 

 

「以前、陵ちゃんから歴代の黄金騎士の戦闘記録を見せてもらいましたので、これをみて思いつきましたの!」

 

 

ベール姉はきらきらした目で説明を続ける。

 

 

「いわばこれは私が特別にセットした『魔戒モード』!魔戒騎士の修行のために用意したのですが、試してみませんか?」

 

 

「喜んで!」

 

 

 

――――――――――

 

夕暮れ時、リーンボックスの廃棄物処理場でヤイバとベルナルドが赤い結晶の入ったケースを3つセットした。

 

「整ったか、二人とも」

後ろには例の女と呀が立っていた。

 

 

「では、始めるとしようか!この世界の再生を!」

 

 

 

――――――――――

 

「ふう…流石に少し休むか…」

俺たちはゲームを一段落させる。

 

 

すると、誰かがドアをノックし、ベール姉がドアを開ける。

 

 

そこには教会の職員さんが立っていた。

 

職員さんはベール姉に何かを伝えている。ベール姉の表情から見て、かなり重要なことかもしれない。

 

 

「ベール姉、どうかした?」

 

職員さんが部屋を出ると同時に俺は話しかけた。

 

 

「実は…ズーネ地区にある廃棄物処理場に多数のモンスターが出現したという知らせを受けまして…」

 

 

「ズーネ地区の廃棄物処理場?でもあそこは確か…」

 

俺はベール姉のノートパソコンを借りて検索する。

 

 

「ズーネ地区…引き潮の時だけ地続きになるっていう離れ小島のことね…」

 

 

「でもさ~、モンスターくらいどこでも出るっしょ?」

 

 

ネプテューヌの言葉に俺は首を振った。

 

「普通それはありえないよ。この場所は国が管理している、いわば圏内だ。モンスターが

出るなんて本来ならありえない…はずなんだが」

 

 

 

パソコンを見ると、実際に大量のモンスターの情報も乗っていた。

 

 

「事実のよう…ですわね」

 

ベール姉は立ち上がる。

 

 

「私、今から行ってきますわ」

 

すると、ネプテューヌも立ち上がった。

 

 

「私も行くよ!」

 

「けど…これはリーンボックスのことですから…」

 

 

しかし、この言葉だけで止まるネプテューヌ達ではない。

 

「こうやって私たちが揃っているのも何かの縁だしさ。手伝わせてよ!」

「またお決まりの友好条約を結んだ仲間ってやつ?まあ…私も手伝うけど」

 

 

「私も…あの時の事件の借りを返すチャンスだから」

 

 

「俺も手伝うよ。ベール姉が困ってるなら、いつだって助けるから」

 

 

「みなさん…」

 

 

ベール姉が笑顔になる。

 

 

 

「わかりましたわ。では、5人で行きましょう」

 

 

すると、ネプギアが立ち上がる。

 

 

「わ、私も行きます!」

 

「わ、私もいく!」

 

 

「私だって!」

 

 

「私も…!」

 

ネプギアに続いてユニちゃん、ロムちゃん、ラムちゃんも一緒に行くと言い出す。

 

 

「貴女達はだめ…遊びじゃないの…」

 

 

ブランが厳しい表情でロムちゃんとラムちゃんに言う。

 

「ユニも当然だめよ。貴女はまだ変身もできないんだから」

 

「うう…」

 

 

ノワールの言葉に何も言い返せないのか、ユニちゃんはうつむいた。

 

 

 

「大丈夫だってネプギア!お姉ちゃん達と陵牙がいるんだから、たまにはいいとこみせないとね!」

 

 

「う…うん…」

 

 

笑顔を見せるネプギアだったが、不安を隠すことはできないでいた。

 

 

 

――――――――――

 

「それじゃあ…変身!」

 

ベランダに立ち、女神達は変身。

 

 

続いて陵牙は黒い魔法衣に袖を通し、魔戒剣を取り出す。

 

「さて、行きましょう!」

 

 

ネプテューヌが差し出した手を掴み、俺達は頷いた。

 

「お姉ちゃん…陵牙さん…気をつけてくださいね」

 

 

ネプギアに対し、俺はそっと頭をなでる。

 

「当然。すぐに戻ってくるさ」

 

 

ネプテューヌ達は勢いよく飛び、俺達は現場へと飛んでいった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし、この時の俺達は気がつかなかった。

 

 

 

 

ネプギアの感じた嫌な予感が…最悪な形で的中することになるとは…

 

 

 

 

 

 

――――――――――

 

ネプテューヌ達は廃棄物処理場の付近までたどり着き、周囲を見渡す。

 

「けっ…うじゃうじゃいやがる」

 

 

数えることすらためらうほどのモンスターの大群がいた。

 

「数は多いけど…たいしたことないやつばっかりね」

ブラックハートは不敵な笑みを浮かべる。

 

 

「万が一町にでも出たら大変だな。さっさと決めて…」

 

 

 

すると、突然足元の影から不気味な手が出現して陵牙の足を掴んだ。

 

「なっ!?」

「陵牙!」

 

 

パープルハートが手を掴む。

 

「くっ…!」

 

 

足元を見ると、5体の素体ホラーが陵牙の影から出現し、足を掴んでいたのだ。

 

「ネプテューヌ!俺のことなら心配要らない!」

 

「でも、このままじゃ!」

 

 

パープルハートも叫ぶ。

 

「問題ない!ホラーの結界に取り込まれても、俺には帰る方法がある!」

すると、一気に陵牙の体は影に消えた。

 

 

「…信じよう。陵牙のことを」

 

 

一瞬で影の中に消えた陵牙に、驚きと不安を隠せない女神達。

 

そんな中でもパープルハートは陵牙を信じることを決めた。

「…そうね。早いところ片付けて!」

 

ブラックハートは剣を構える。

 

 

「早いところ助けに行くか!」

 

 

ホワイトハートは目の前のモンスターの大群を睨む。

 

 

「皆さん。さっさと終わらせますわよ!」

 

 

グリーンハートの言葉に全員が頷いた。

 

 

 

――――――――――

 

一方、影の中に捕らわれた陵牙は…

「くっ…はああ!!」

 

 

魔戒剣でホラーの腕を切り落とし、そのまま首を切り落とす。

 

『ぎしゃしゃしゃ!』

 

 

4体のホラーが襲ってくるが、陵牙は空中で魔戒剣を構えると、一気に動き出した。

 

「はあああ!!」

 

陵牙の魔戒剣が1体目の素体ホラーの首を切り落とす。

 

 

さらに、陵牙は一気に方向転換をし、2袋目、3体目、4体目と連続で剣を振り、素体ホラーを全滅させた。

 

 

「よっと!」

 

陵牙はきれいに着地をし、魔戒剣を見る。

 

 

 

「…どうやら、ソードスキルの勘は少しは戻ったみたいだな…」

 

 

 

先ほど陵牙が素体ホラーを切り裂いた技。

 

 

 

 

それは前後左右に移動しながら切り裂く水平4連撃、陵牙がSAO時代に使っていた技『ソードスキル』の一つ『ホリゾンタル・スクエア』だ。

 

 

 

ゼクスとのあの戦い以来、陵牙は己と向き合う覚悟を決め、今まで無意識に封印していたソードスキルを戦いに混ぜたのだ。

 

 

 

「さて、ここはいったいどこだ…?」

 

周囲を見回すが、まるでここは洞窟のようだ。

 

 

「流石にこんなところでホラーの大群に襲われるとかは…」

 

 

 

陵牙は洞窟の壁をチラッと見て、声が出なくなる。

 

 

何故なら…

 

 

 

『………』

 

 

 

 

『………』

 

 

 

『………』

 

 

 

洞窟には大量のホラーがいた。

 

 

 

しかも、素体だけではない。

 

 

 

 

 

 

「アンタイオス、カムファント、レッサードにパズズ…おいおい、個別のホラーが何体いるんだよ…」

 

 

 

 

 

陵牙が確認できるだけで素体、個別の体持ち。軽く100体はいるだろう。

 

 

しかもほとんどのホラーが、陵牙の記憶にあるホラーばかりだ。

 

 

 

 

「でも…やるしかないか…!」

 

 

 

目の前の絶望的な光景に震えながらも、陵牙は魔戒剣を握り、天に掲げる。

 

 

 

 

描かれた召還の陣から黒と金の鎧が出現し、陵牙の体を覆う。

 

「…うおおおおおお!!!!」

 

 

牙狼となった陵牙はホラーの軍勢に向かって走りながら、魔導ライターを取り出した。

 

 

――――――――――

 

その頃、ネプテューヌ達は…

 

「はああ!クロスコンビネーション!」

 

パープルハートの振るう剣がモンスターを消滅させる。

 

「片付いたわね…」

「早く、陵牙を助けに…!?」

 

すると、突然地面からコードのような物が生え、ノワールとブランを一瞬で拘束した。

 

 

「ノワール!ブラン!」

 

さらに、後ろから出現したコードがネプテューヌとベールまで拘束する。

 

「な、なんなの!?」

 

「くっそ!離しやがれ!」

 

「これ、強すぎる!」

 

「こんなところで時間を無駄にするわけには…!」

 

 

女神達は力ずくでコードを引きちぎろうとするが、びくともしない。

 

 

 

「ふふふ…まんまと罠にかかったな」

 

すると、呀と行動していたあの女性が現れる。

 

 

さらに後ろにはヤイバと鎧を纏ったゼクスまで立っていた。

 

 

「ヤイバと…」

 

 

「ゼクス!?じゃあこれは…」

 

二人の姿を見たことのあるノワールとネプテューヌは驚く。

 

 

 

「女神達よ!我がサンクチュアリへと堕ちるがいい!」

 

 

 

女は手に持っていた赤い石を、目の前の機会に埋め、ネプテューヌ達に放り投げる。

 

 

すると…

 

 

「そんな!」

 

 

 

ピラミッド状の結界に包まれ、ネプテューヌ達の身動きが取れなくなる。

 

 

さらに、女神達にまで異変が起きる。

 

 

「この光は…ああ!?」

 

 

「くっ!?そんな…!」

 

 

 

「力が…なんで!?」

 

ネプテューヌは縛られながらもとっさに持っていた剣を機械に向かって投げる。

 

 

 

しかし…剣は機械に触れる寸前、光の粒子となって消えた。

 

 

「そんな…!?」

 

 

女は女神達を見下ろす。

 

「シェアエナジーを力としているものはその石には近づくことはできない。それが武器で

あろうと、女神自身であろうとな」

 

 

 

「どういう…ことですの」

 

 

 

 

 

 

 

「その石はアンチクリスタル。シェアクリスタルとお前たちとのリンクを遮断し、力を失わせる石だ」

 

 

 

すると、どこからかシャッター音が聞こえる。

 

そこには黒く小さなねずみが、カメラを持って撮影していた。

 

 

 

「おお~、中々の写真っちゅね~。これは世間に大旋風を巻き起こすっちゅ!」

 

 

ねずみ…ワレチューのカメラからシャッター音が鳴り響くが、女神達はどうしようもない。

 

 

「こんなこと…ただじゃすまないわよ!すぐにここから出て、陵牙の分までぶっ飛ばして

やるんだから!」

 

 

ノワールの言葉に、ゼクスは鼻で笑う。

 

「無駄なことだ。奴が引きずり込まれた結界には、軽く100を超える数のホラーがいる。

脱出することなど不可能だな」

 

「それに、アンチクリスタルの中では貴様らは力を失っていく。お前たちの勝ち目は刻一刻となくなるのだ!」

 

 

 

 

 

女神達。そして陵牙。

 

 

 

 

 

絶体絶命の状況を陵牙達は乗り越えられるのか!?

 

―GARO―

 

――――――――――

 

次回予告(ナレーション ネプギア)

 

捕らわれた女神達。

死のカウントダウンは、刻一刻と迫り来る。

 

 

次回『姉妹』

 

私達も…戦わなくっちゃ!

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