牙狼 超次元の騎士   作:狼牙竜

39 / 40
お待たせしました、第34話です!

ついに始まる陵牙達と呀達との決戦。
果たしてこの戦い、勝つのはどちらか!?
今回はやや短めの展開となっています。

感想、評価を引き続きお待ちしています!


第34話 誕生

無数の敵を二つの剣でなぎ払いながら、陵牙は走る。

 

魔戒剣をブーメランの様に投げ、モンスター達を切り裂く。

さらに、戻ってくるまでの間に水平切りのスキル『ホリゾンタル』で襲ってきたモンスターを切り裂いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ザコモンスターが陽動されているのか?」

「ああ。しかし黄金騎士を陽動に使うとは…中々大胆な計画だな」

 

そんな中、立ち上がる影がひとつ。ベルナルドだ。

 

 

「…黄金騎士は俺が潰そう」

 

「ベルナルド。貴様に任せてもいいか?」

バラゴの言葉にベルナルドは静かにうなずき、その場から消えた。

 

 

「…良いのですか、バラゴ様?」

 

「かまわん。奴に負けるなら…所詮はその程度の器でしかない」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「言っておくけど…」

突然、どこからか声が聞こえる。

 

 

バラゴたちの視線の先には、結界に封じられたネプテューヌがいた。

しかし、普段と違い、その目は鋭い。

まるで、女神化しているときと同じだった。

 

 

「陵牙は、あなた達なんかに負けたりしないよ」

その真剣な瞳に、ノワール達も声が出ない。

 

「…ふん。そうだと面白いのだがな」

 

鼻で笑うバラゴに対し、ネプテューヌは強気な態度を崩さない。

 

「絶対に負けたりしない。だって陵牙は…」

 

 

 

 

 

「黄金騎士だからね」

 

その瞬間、バラゴはもう一つの武器である斧『暗黒斬』を召喚し、結界に阻まれることなくネプテューヌの前まで接近、暗黒斬をネプテューヌの首筋に突きつける。

 

「………貴様…!」

フードの中から見えたバラゴの目は、憎しみに満ちていた。

 

 

 

「貴様が…女神が、その称号を口にするな!」

 

今までにない怒りの表情のバラゴに対し、ネプテューヌも一歩も引かない。

 

「………ふん」

 

バラゴは背を向けて去る。

 

 

「もうすぐだ…もうすぐ、貴様ら女神の希望を潰す」

 

 

 

――――――――――

 

「……10分経ったな」

 

大地がつぶやくと、みんなはそれぞれの武器を持つ。

10分経っても合図は鳴らない。

 

 

「当初の予定通り、俺とMAGES.は陵牙を拾っていく。アイエフ、裕也。そっちの方は任せる」

 

「ええ……気をつけてね」

陵牙の方へと走っていく二人を見て、ネプギアは不安そうな表情を浮かべる。

 

 

「陵牙さん…」

すると、裕也が横に立つ。

 

「ネプギア…だっけ?」

 

「は、はい…」

 

 

何気に初対面となる裕也とネプギア。

 

「ずっと陵牙のことを心配してるけどさ…君はあいつの気持ちを知ってる?」

 

「陵牙さんの…気持ち?」

 

 

「あいつさ、さっきまでずっと悩んでたんだぜ」

「え…?」

 

裕也の言葉に驚くネプギア。

 

 

 

「だけど、あいつは言ってたよ。『俺は黄金騎士のくせに、一番弱い魔戒騎士だ』ってな」

 

陵牙は理解していた。

 

自分は他の二人と比べ、騎士としての経験は圧倒的に少ない。

さらに、大地も裕也もすでに魔導馬を手に入れている。

 

 

「俺らはあいつから頼まれたんだ。君達女神の妹達は、何があっても助けてやってくれってな」

 

 

――――――――――

 

さかのぼること数時間前、陵牙がネプギア達に特訓を施す直前のことだった。

 

「お前…本気で言ってるのか!?囮になるって…」

大地が陵牙に叫ぶ。

 

 

「…本気だ」

「無茶にもほどがあるだろ!敵は暗黒騎士だけじゃない!ホラーもモンスターも、全部ひきつけるなんて…」

 

「だけどこれが一番の選択肢だと思っている。ネプテューヌ達を助けるなら、そっち側の戦力を削るわけにはいかないからな」

 

それに…と陵牙は続ける。

 

 

「おそらく…いや間違いなくバラゴのやつは俺を標的に狙ってくる。だからこそ、俺がやらなきゃいけないんだ」

 

話は終わり、とでも言うように陵牙は立ち上がる。

 

 

「…勝手に決めて、すまない。だけど、俺の頼みを一つだけ、聞いてくれないか?」

 

 

「………ああ」

「…何だ?」

 

陵牙は背を向けながら言った。

 

 

 

「ネプギア達のことを…守ってやってくれ」

 

 

陵牙の声には、様々な感情がこもっていた。

 

二人と同じ場所に立てない不甲斐なさ。

 

 

ネプテューヌ達を助けに行けない悔しさ。

 

 

ネプギア達にネプテューヌの救出を任せるしかないという、情けなさ。

 

「…ああ。任せておけ」

「だから、無茶だけはするな」

 

 

 

 

 

 

 

「そんなことが…あったんですか」

「ああ。確かにあいつの力は弱い。だけど、俺は俺の仲間の決断を、無駄にはしたくない」

 

ネプギアは考えた。陵牙はずっとこの世界を守るために戦ってくれたのだ。

 

 

命がけの戦いを強いる世界から解放されて、普通の人生を送るはずだったのに…彼は本来自分とは関係ないはずのゲイムギョウ界を守るために、今も戦い続けている。

 

どんなに弱くても、恐ろしい敵と戦うことになっても、彼は何度でも立ち上がって頑張っている。

 

(そうだ…私は…)

 

ネプギアの中で、ある一つの思いが形になった。

 

(私は…弱いままでいいって思ってた…お姉ちゃんの妹で…守られる側でもいいって…でも!)

 

ネプギアの身体が輝きだす。それはまるで、ネプテューヌ達が女神化するときと同じだった。

 

 

(ずっと私はお姉ちゃんに憧れてた…だけど、憧れだけで止まってたら駄目なんだ!陵牙さん達と一緒に並んで戦えるようになりたい…!)

 

 

 

ネプギアの髪が元の薄紫から薄いピンクに変わり、ネプテューヌのものとはまた異なるデザインのプロセッサユニットが装着された。

 

 

「お姉ちゃんを、陵牙さんを…大切な人を守るためなら…」

 

 

専用武器『M・P・B・L・』手に持って、力強く宣言する。

 

 

「私は、誰よりも強くなる!」

 

今ここに、新たな女神『パープルシスター』が現れた!

 

 

 

――――――――――

 

「結局、陽動のつもりが全部倒しちまったよ…」

 

 

周囲を見ると、ポリゴンとなって消滅するモンスターや首が落ちたり胴体が抉れた素体ホラーの残骸があちこちに散らばっていた。

 

多数のモンスターを切り裂いた陵牙だったが、突然真上から殺気を感じ、とっさに左に飛ぶ。

 

「久しぶりだな、黄金騎士よ」

 

 

「…ベルナルド!」

ベルナルドは盾と剣を擦り付けて、鎧を召還する。

 

 

「さあ、鎧を召還しろ!」

 

 

「…ああ!」

 

 

陵牙は片方の剣を地面に刺し、魔戒剣を頭上に掲げ、円を描く。

 

ガロの鎧を召還した陵牙と、ゼクスの鎧を召還したベルナルド。

 

 

二人は睨み合いながら走り出した。

 

 

―GARO―

 

 

 

――――――――――

 

次回予告(ナレーション ユニ)

 

ぶつかり合う二つの心!

 

ネプギアに負けてられない、私達も強くなってみせるわ!

 

次回『覚醒』

 

 

恐れも迷いも、全部受け入れて強くなる!

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。