時系列は特に気にしないでください。
仕事が忙しく、中々投稿できませんが、これからも応援よろしくお願いします!
では、本編スタート!
バレンタインデー。この日には様々な愛情が形となる日。
それと同時に、数多くの陰我を生み出す日でもある。
闇を斬る魔戒騎士は、どのように過ごしているのだろうか。
これは、ゲイムギョウ界で戦う、黄金騎士のバレンタインの1日である。
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「ハアアァァァ!」
素体ホラーの翼が空中で切り裂かれ、ホラーの体勢が崩れた。
すかさず、ガロは地面に向けてホラーを蹴り飛ばす。
「終わりだ!」
ガロは落下の勢いを利用しながら、空中でヴォーパルストライクを放った。
「ギシャシャシャシャ!?」
悲鳴をあげながら、素体ホラーが消滅した。
ホラーの消滅を確認したガロは、鎧を解除して陵牙の姿に戻った。
「ふう…」
息を吐いて魔法衣で汗を拭う陵牙。
実は、昨日の夜から陰我のあるオブジェを浄化してきたが、その数が尋常ではないほどの多さだった。
その上でホラーとの戦闘に突入したため、彼の疲労もピークに達していた。
「…ヤバイ、眠い…」
魔戒騎士の肉体になっても当然、限界はある。
眠気を必死に堪えながら、陵牙はプラネテューヌの教会まで歩いた。
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「ねぷぅ…どうしよう?」
現在、プラネテューヌの女神ネプテューヌは迷っていた。
その手には赤い包装が施された箱。
かれこれ二時間は目的の部屋の前をうろうろしている。
「何やってるのよねぷ子…?」
呆れ顔で声をかけてきたアイエフに、ネプテューヌは一瞬固まった。
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「なるほどね…陵牙にバレンタインチョコを渡そうとしたら、丁度疲れはてた陵牙が寝て、渡しそびれたのね」
アイエフの言葉に、ネプテューヌは項垂れた。
「うう…折角ノワール達と協力して作ったのに…」
この日のために、ネプテューヌ達女神は密かに集まって陵牙に渡すチョコを作っていたのだ。
そしてバレンタイン当日。
最初にネプテューヌが渡そうとしたところ、魔戒騎士の仕事で疲れた陵牙はチョコを受けとることなく爆睡していた。
(それにしても…)
アイエフは、目の前でオロオロしている友人を見て、思う。
(まさかあのねぷ子が恋する乙女になるとはね…)
体験入国に陵牙が出てから、ネプテューヌの様子が変になったとは思っていた。大好きだったゲームにも、好物のプリンにもあまり興味を示さなくなり、一時は何かの事件を疑ったほどだ。
そして、陵牙が帰ってくる直前に彼女はダンジョンで行方不明になった。
結局、帰ってきた陵牙の手によって助け出されたが、それからネプテューヌはいい意味で変わっていった。
仕事をサボりたがるのは相変わらずだが、陵牙が優しく声をかけると渋々ながらも仕事をするようになったし、以前ほどグータラな生活をすることが減っていった。
(ま、私も人のこと言えないか)
アイエフの脳裏に映るのは、機械的な鎧を纏う魔戒騎士の姿。
ボロボロになっても、人の命を救うために戦い続ける孤高の狼達。
自分も親友も、その姿に心を奪われたのかもしれない。
(…さて、たまには背中を押してあげますか)
一瞬だが黒い笑顔を浮かべるアイエフは、ネプテューヌに何やら耳打ちをする。
「ねぷっ!?む、無理無理無理だよ!」
「いいから、騙されたと思ってやってみなさい?」
顔を真っ赤にしてオロオロするネプテューヌ。
するとアイエフは、何かを思い出したかのように歩いていく。
「ごめんねねぷ子!この後、マーベラス達と会う約束してるから!」
「ちょ、アイエフ!?」
ネプテューヌの叫びが虚しく響き渡った…
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「…んっ…」
陵牙は、ふと目が覚める。
窓の外を見てから壁掛けの時計を見ると、もう午後4時になっていた。
「うわ、マジか…半日くらい寝てたのかよ…」
ため息をつく陵牙。
日課となっている素振りをするために布団から出ようとするが…
「…ん?」
布団の中に誰かが入っている。
陵牙はそっと布団を捲ると…
「お…おはよう、陵牙」
顔を赤くしたネプテューヌが潜っていた。
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お互いにパニックになっていたが、10分ほどで落ち着いた陵牙とネプテューヌ。
「えっと…どうして、俺の布団に?」
「その…ほら、陵牙は今日疲れてたでしょ?様子が気になって…来ちゃった」
ネプテューヌの笑顔をにドキッとする陵牙。
「あ、後!これ!」
ネプテューヌは机の上に置いていた箱を陵牙に渡す。
「これって…」
箱を受けとる陵牙は、ゆっくりと箱を開ける。
その中には、ガロをデフォルメしたデザインの大きなチョコが入っていた。
「これを…俺に?」
ネプテューヌは頷く。
一口食べてみると、想像以上に美味しかった。
「凄いなネプテューヌ!ありがとな」
陵牙の屈託のない笑顔をみて、ネプテューヌは心が暖かくなるのを感じた。
(やっぱり…陵牙を好きになってよかった)
「ねえ、陵牙」
「ん?」
ネプテューヌは、陵牙の腰に手を伸ばして、抱きついた。
(これから先、どうなるかはわからない…でも、今だけは)
来年も陵牙と一緒にいられるかはわからない。
元の世界に帰るかもしれないし、魔戒騎士の戦いで命を落とすかもしれない。
だからこそ、今は陵牙の温もりを感じていたかった。
(ありがとう陵牙。そして…)
ハッピーバレンタイン
-GARO-