牙狼 超次元の騎士   作:狼牙竜

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引き続き第2話の投稿をします。


第2話 女神

「ここは…?」

 

 

 

気がつくと、見慣れない部屋のベッドで寝ていた。

 

 

周囲を見回す限り、自分の部屋ではないのは明白だ。

 

 

まるで、何処かの医務室のような印象を感じる。

 

 

「たしか、俺はあの時…」

 

 

妙なメールが届いてたのを確認して中を開いたら、パソコンに吸い込まれて…

 

 

「助かったのか?」

 

 

何か、首が少し痛い気がするが、それが生きていると実感できた。

 

 

「あれ?気がついたんですね」

 

 

ドアから誰かが入ってきて、話しかけてくる。

 

 

 

話しかけてきたのは、薄い紫の髪をした俺より少し年下の少女。

 

 

 

笑顔が似合う、優しい雰囲気の少女だった。

 

 

「えっと…君は誰?」

 

 

 

「あら、まずはあなたの名前から聞きたいんだけど?」

 

 

 

少女の後ろから出てきた女性を見た瞬間、俺は驚いた。

 

 

 

 

 

少女に似た紫の髪に綺麗な瞳の女性。

 

 

あの時、俺を助けてくれた女性だった。

 

 

 

「あ…すいません」

 

 

その言葉に女性は少し笑いながら笑顔を浮かべる。

 

 

「いいえ、でもよかったわ。助けるときに間違って首を掴んじゃったのよ。痛みはあるかしら?」

 

 

 

この首の僅かな痛みの理由はとりあえず分かったが、命を助けてくれたこともあり、文句は無かった。

 

 

「とりあえず、助けてくれてありがとうございます。それと、俺の名前なんですが、轟雷陵牙といいます」

 

 

「轟雷…陵牙。なら、陵牙と呼ばせてもらってもいいかしら?」

 

 

「いいですよ」

 

 

「そうそう、一つ聞きたいことがあったのよ。あなた、どうして空から降ってきたの?」

 

 

「それですか…実は…」

 

 

―――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そこから俺は全てを説明した。

 

 

 

 

自分のパソコンに入っていた妙なメール。それを見た途端パソコンに吸い込まれ、いつの間にかこの場所にいたということ。

 

 

「パソコンのメール…それとあの黒雲に何かの関連性があるのね…」

 

 

 

 

 

そこまで話し、俺は肝心なことを聞くのを忘れていたことに気付く。

 

 

「あ、あの~」

 

 

 

「?どうしたの?」

 

 

「いや、そういえばあなたの名前を聞くのを忘れてて…」

 

 

 

「そういえばそうだったわね。私の名はネプテューヌ。今の姿のときはパープルハートって名前で、この世界に存在する国の一つ、プラネテューヌを治める女神よ」

 

 

 

 

 

 

「…え?女神?プラネテューヌ?」

 

 

 

 

女神という単語。そして聞いた事の無いプラネテューヌという名前の国。

 

 

 

「あの、日本って国、聞いたことありませんか?」

 

 

故郷の名を聞くが、二人は首をかしげる。

 

 

「ニホン?聞いたこと無いわね。ネプギアは聞いたことある?」

 

 

「ううん、聞いたことないけど…」

 

 

パープルハートに声を掛けられたネプギアという名前の少女は首を振る。

 

 

「ってことは…」

 

 

日本を知らない。更に、聞いた事の無い国。もしかしてと考えるうちに、俺は一つの結論に達した。

 

 

 

「嘘…だろ!?」

 

 

その様子が心配になったのか、ネプギアが話しかけてくる。

 

 

 

「ど、どうかしたんですか!?」

 

 

 

「いや、ちょっと自分でも驚くような結論がでたからね…」

 

 

 

「それって、どういうこと?」

 

 

「俺は…もしかしたらこの世界の人間じゃないかもしれないってことです」

 

 

 

 

 

その言葉に2人とも目を丸くしていた。

 

 

 

まあ無理も無い。目の前にいる人間が別世界から来たなんて、簡単に信じられる話じゃないから。

 

 

 

 

 

「…根拠はあるのかしら?」

 

 

 

 

 

「俺の世界にプラネテューヌという国は存在しませんし、女神は空想の産物です。俺の世界には存在しない」

 

 

「なるほどね…」

 

 

そこまで考えると、色々と気になることがあった。

 

 

「あ、あの!」

 

 

俺は持っていた携帯からある画像を選んで見せる。

 

 

 

 

「俺が落ちてきたとき、この男もいませんでしたか?」

 

 

写っていたのは、陵牙と、彼より年下の少年。

 

 

「いいえ、落ちて来たのはあなただけだったわ」

 

 

 

「そうですか…」

 

 

どうやら、弟の零夜はこの世界に迷っているわけではなさそうだ。

 

 

 

しかし、これからどうすればいいか、不安が俺の中を渦巻いていた。

 

 

 

 

すると、俺の手をパープルハートが握ってきた。

 

 

 

そのときの表情に、思わず顔が赤くなる。

 

 

 

「大丈夫。私たちも協力するから、一緒に考えていきましょう?」

 

 

 

「…ありがとう…ございます」

 

 

 

彼女の手の暖かさ、励ましてくれる言葉を聞くと、不思議と元気が出てきた。

 

 

 

「どうやら、話は終わったようね」

 

 

 

すると、後ろからパープルハートと似たような雰囲気の女性(女神だろうか?)が3人入ってくる。

 

 

 

「ノワール、ブラン、ベール。3人とも来たのね」

 

 

 

「ああ。ちょっと気になったからな」

 

 

 

「目を覚ましたのなら、何よりですわ」

 

 

 

 

 

「あ、ありがとうございます…」

 

 

 

すると、ノワールと呼ばれた女性がパープルハートに話しかける。

 

 

「で、彼の素性は?」

 

 

 

「それが…どうやら別世界から出てきたみたいなのよね…」

 

 

 

 

「「「え?」」」

 

 

 

 

3人とも信じられなかったのか、俺にややきつい疑いのまなざしを向けていたが、パープルハートの説得で信じてくれた。

 

 

 

「でも、それが本当だとしても、これからどうするの?」

 

 

 

「それが、まだ混乱してるみたいで…」

 

 

 

「ネプギアの言う通りよ。これからゆっくり決めればいいと思うわ」

 

 

 

パープルハートの言葉に3人とも納得してくれた。

 

 

「ネプテューヌの言う通りね。心に余裕を持たさなくちゃ始まりませんわね」

 

 

 

「そうだな。コイツにこの世界について説明しないと」

 

 

 

「そうね。だから安心して。私たちも出来る限り協力するから」

 

 

 

ノワールさん…といったか、彼女は俺を励ましてくれた。

 

 

 

見た目とは裏腹に案外優しい人らしい。

 

 

「あの、俺の名前は轟雷陵牙って言います!」

 

 

 

「一応自己紹介するわ。私はノワール。ブラックハートって名前もあるし、この世界の国の一つ、ラステイションの女神よ」

 

 

 

「やっぱり女神でしたか」

 

 

「気付いてたのか、私はブラン。またの名をホワイトハート。ルウィーの女神だ」

 

 

 

「私の名はグリーンハート、またの名をベールと申します。リーンボックスの女神をしてますわ。以後お見知りおきを」

 

 

 

「ど、どうも…」

 

 

「さて、パーティーも始まるし、皆で行くとしましょうか」

 

 

パープルハートの言葉に全員が立ち上がる。

 

 

 

「ほら、陵牙も行くわよ!」

 

 

「い、良いんですか!?」

 

 

「当然。今日は私たちの友好条約が結ばれた日だからな、お前も来いよ」

 

 

ホワイトハートからも誘われることとなり、俺は返事をする。

 

 

「じゃあ…お願いします」

 

 

 

 

 

 

この時、俺はこのメンバーと上手くやっていけるのか、まだわからなかったが、一つだけ理解していたことがある。

 

 

 

 

 

 

この世界の国を守護する存在は、すばらしい人たちだということだ。

 

――――――

 

次回予告

 

 

 

この世界にも慣れていった。

 

 

 

 

自分の身を守るために強くなっていった。

 

 

 

次回『鎧』

 

 

 

 

 

そして、俺は運命の出会いを果たすこととなった。




はい、第2話の投稿です!

パーティーのシーンはカットして、次回はオリジナル回に入ります!
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