インフィニット・ストラトス~紡いだ想い、再び~ 作:サウス零
ついに
二体目の登場!!
誰かはバレバレ?
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あれからトーナメントは中止となり、個人のデータ指標の為に一回戦は行うとのこと。
試合時間などは個別に持つ端末に知らせが届くことになっていた。
「結局、シャルルの予想通りになったな…」
「そうだね。あっ、一夏、七味取ってくれる?」
「はいよ、七味」
「ありがと」
「まあ、あれだけ荒れたら、そうなるよな」
「……あはは」
当事者でもあるのだが、つい先ほど教師陣からの聴取が終わったのが夕食時間ギリギリの時刻。
一夏、シャルル、将、ロボまるの3人と1体は慌てて向かうと、そこには多数の女子が聞きたいことがあると待っていた。
話は食べてからと食事を優先していたら、設置しているテレビからの緊急速報でトーナメント中止の字幕が流れた。
一夏が最初に食事を終えて振り返ってみると。
一夏達が食事を今か今かと待っていた女子達がひどく落胆している。
「……優勝……チャンス……消えた」
「……交際……無効」
『うわぁぁぁぁぁん!!!!』
数十名が泣き叫びながら立ち去る。
「どうしたんだろうね……?」
「さあ?」
理由がわからない一夏とシャルルは首をかしげるだけ…
「そんなモノ頼ろうとしたのが大間違いなんだよ愚か者が……ク~ゥクックックックッ!!」
「ショウ…笑いがどこかの曹長さんになってるよ……まあ、結果オーライでよかった。本当に」
「えっ?将達は何か知ってるの?」
シャルルの問いに「どうしようか?」と将に聞くロボまるに将は「終わったからいいだろ」と促し話そうとした時
一夏は箒の姿を見つけてはそばに移動すると…
「そういえば箒。先月の約束なんだが…」
「っ!!」
約束と言えば無論、箒が一方的に言い出したあの約束についてである。
「付き合ってもいいぞ」
「……。―――――。 なに!?」
「えぇぇぇぇ!?」
「なんですとぉぉぉぉ!!?」
一夏の発言に箒、ロボまる、将と三人が一夏に注目する。
「だから、付き合ってもいいと……おわっ!?」
箒がバネ仕掛けのおもちゃのように大きく動き一夏に迫る。
本当に本当かと何度も確認して聞く箒にタジタジの一夏は理由を問われたが……
「そりゃ、幼馴染だからな。付き合うさ」
「そ、そうか!」
「あ」
何か先の展開に気付いた将は顔をしかめる。
「買い物くらい」
「………」
しばし、静寂な時間が流る……
「……だろうと……」
ピキッと顔をしかめる箒に一夏は大いに焦った。
「そんなことだろうと思ったわ!!!」
ドケシッ!!!
箒の鉄拳が一夏に炸裂、そのまま蹲っているところに蹴りを加えようとするが…
「はい、そこまで! でないとパンツ丸見えだよん♪」
「!!!?」
救いの女神「月彩百合」が登場し、箒の行動を止めに入った。
「それ以上はただの八つ当たりよ、彼の幼馴染なら無駄だともうわかってるでしょ?」
「……ふん!」
納得できない箒は百合に諭されてしまい、その場を立ち去ってしまった。
「やれやれ…」
「一夏って、わざとやってるんじゃないかって思うときがあるよね?」
「ど、どういう意味だよそれは…?」
「それはないだろ、これがイッチークオリティだ」
「うんうん」
「……それ絶対褒めてないだろ?」
そこへ山田先生がやって来た。
なんと、大浴場が男子解禁と朗報を持ってきてくれたのだ。
それを聞いた一番喜びの顔を見せたのは一夏、感動のあまりに山田先生の手を握りしめてしまう
山田先生も落ち着かないらしく視線をさまよわせている。
このまま妙な雰囲気になりそうだったがシャルルが咳き込むことで流れた。
「…では、さっそく……綾月君は?」
「あれ?そういえば、ロボまるもいないや…」
「二人とも、こんな時間にどこに行ったんだ?」
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俺達は山田先生の話をしている合間に食堂から離れて、ある場所に到着していた。
その場所はISの格納庫である。
「それで、ロボまるここで通信反応があったんだな?」
「うん。今までは感じられなかったけどあのトーナメントの実戦経験がぼくのコアに成長を促したみたいなんだ」
「確かラウラ・ボーデヴィッヒとシンクロしたって話か?」
「クロッシング・アクセスと言うんだけどね。詳しい原因とかはまだ証明されてないみたい、開発者の篠ノ之博士もすべては把握してないって昔の情報誌で見たよ」
「とことんいい加減だな…そいつ」
「まあ、そのいい加減なおかげでぼくも動きやすいんだけど……あった。この機体だよ」
格納されているISの中から打鉄ともラファール・リヴァイヴとも異なる機体の前に立つ
「この機体は?」
「この機体は……」
『打鉄弐式、打鉄の後継機にて第三世代のISだ。』
「だ、だれだ!?」
「こ、この声は!!」
声のする方向を見ると打鉄弐式であろうと思うISの前に一人の男…いや「侍」が立っていた。
「ひさしぶりだな、ロボまる」
「やっぱり、コジロウさん!!」
そう、彼は人間ではなかった。
ちょんまげに当たる部分が大型のブースターになっていたり、関節の部分が全く異なる仕組みを持っている。
「じゃあ、あんたが…?」
「ああ、私もロボまると同じ『心を持つ』ISだ…」
それから俺は自己紹介を交わし、詳しい話を聞く。
コジロウとロボまるは別世界にて同じマスターと共に戦ってきた戦友だった。
ロボまる同様にこの世界に目覚めた時には自分のボディはISと同化していたらしい。
だが、自分ではうまく動くこともままならずただその場所をボンヤリと見ているしかなかったが、
ロボまるとのネットワーク接続の影響か覚醒し、己の感覚を完全に取り戻したとの話だった。
「じゃあ、今のコジロウさんのマスターって…」
「それは…」
「あっ……」
コジロウが振り向いた先には眼鏡をかけた少女が出てきた。
「彼女がわたしの現マスターだ」
「更識簪(さらしき・かんざし)です」
「俺は綾月将、こいつが相棒の…」
「ロボまるです、これでも一応…」
「うん、知ってる…2番目の男子操縦者にコジロウと同じ『意思』のあるISなんだよね?」
「はい、よろしくおねがいします。更識さん」
「……」
「あ、あれ?」
お辞儀で自己紹介する彼女に同じくお辞儀で返すロボまるに対して彼女の顔に陰りが入る。
「あの…ぼく何か気に障ること言いました?」
「……できれば、名前で呼んでほしい」
「ええっと…簪さんでいいんですか?」
「それでいい…」
「じゃあ、俺の便乗させてもらって…改めてよろしく簪さん」
「こちらこそ、よろしく」
簪を加えて、話は続く。
彼女はモニターなどを通して将とロボまるの戦いを見てきた。
何処かその姿がロボットヒーローの雰囲気に似ていると発言したが、何かに気付いて焦る。
将もこの世界のアニメ・特撮は網羅していたの為、すぐ意気投合して話を大いに盛り上げた。
そして、話は簪が日本代表候補生である事を知り、どんな専用機を使っているかと聞いてみた時である。
簪は一転として顔色が暗くなる。
どうすればいいのかわからないロボまるにコジロウが助け舟を出す。
「折り入って二人に聞いてほしいことがある。ロボまるに通信を送ったのはその為なんだ」
「こ、コジロウ…!」
「水を差すようなマネをしてしまったが、同じタイプの機体を持つ者同士。二人に逢って話をしたいと言ったのは簪、君自身だろ?」
「う、うん…」
「何やら、訳アリな感じだが……」
「ああっ、今のわたしは動けないんだ……未完成だからな」
「動けないって……じゃあ、その姿は?」
「立体映像…なんですね?」
「ああ、自分の感覚を取り戻したのはいいが、自由に動けるのはこの場所のみなんだ」
「でも、専用機はどこかの企業や研究所に…」
「止まったんだ……『白式』の開発を優先させて」
そう、一夏の『白式』は簪の『打鉄弐式』とおなじ場所で作られた機体なのだ。
当初の予定だと入学式前には完成予定だったのに、一夏の登場で開発元の『倉持技研』が専用機の開発権利を得たのだろうか、
開発要員を全て、そちらに回した為に打鉄弐式の開発は停止、やがて凍結になってしまった。
「ちっ、まーたバカ一夏のバカが原因かよ…ったく!!」
「まあまあ、それに専用機に関してはイチカが選んだわけじゃないし、そこには責任はないと思うよ…」
「だが、白式は出来たんだろ?時期は遅れたがその開発要員を再編成してもらったらどうなんだ?」
「それはその……」
「機体は簪が引き取り、ここで開発を続けている」
「何でだよ!? ISの開発はかなり時間と要員がいるって本に書いてあったぞ?」
「すまない、詳しくは言えないが彼女には少し事情があってな。簪の意を無視することは出来ない…」
「…」
複雑な表情のコジロウに簪は視線を俺達から背いている。
「わかった……とことんやってみな」
「えっ?」
俺の言葉に簪が反応する。
「君が何を思ってこんな事をする理由は俺は知らない…だけど、アニメとかの話をしていた時の君の眼を見て思った」
「…」
「俺の知っている子に似ているんだ。周りが無茶と言われても、弐式を…コジロウを完成させたいっていう想いが…ね」
「ショウ……その人って」
ロボまるが誰の事かに気付いたが、人差し指を添えて黙らせる。
「だから、簪さんが納得のいく時まで俺達は待つことにする……はい、これ」
そっと彼女に差し出したのはイヤホン付きの専用通信機だ。
「本当にどうしようもなくなった時、呼んでくれ……必ず駆け付ける……ヒーローみたいにとまではいかないけど、君は一人じゃない。俺達仲間がここにいる事を覚えててくれ…」
「あ…ありがとう」
通信機を受け取り、しばらく呆然としている簪。
「じゃ、今日の所はおいとまするぜ、行くぜロボまる」
「あ、待って……あの、すみません。力になれなくて…」
「いや、わたしの方こそ、無理を言った。すまない」
「いえ、気にしないでください。簪さん、こんな事しか言えませんけど、機体開発頑張ってください!諦めなければ『成せば成る』と信じてますから!」
失礼しますと俺とロボまるは格納庫を後にした。
寮の自室に戻って、風呂の用意を持ち出し、山田先生が待っているだろう大浴場に向かう中
「ねえ、ショウ…」
「そんな顔をするな……手伝うにしても、俺自身はIS関する知識は皆無なんだぜ?」
「あ…」
「それに、コジロウもお前と同じ『ロボポン』なら、あのパーツが必要になる」
「それって!!」
俺の意図に気付いたロボまるが顔に明かりが入る。
「材料の調達、それに寧の協力も必要だ。俺達に出来る事はまだ他にある。あのままにするショウさんじゃないぜ!」
「うん!」
そう、トーナメントでやろうとしていた事は一度白紙に戻して考え直しだ。
まずは風呂に入って気分をリフレッシュしよう!!
そして、大浴場に到着したときには一夏とシャルルは風呂から上がっていた。
山田先生にはちょっと怒られたが直ぐに風呂に済ませる事にした。
そして、翌日のHR
シャルルが女性として学園に編入した。
本名は「シャルロット・デュノア」
しかも、タイミングの悪いことに昨日は大浴場に入った為、女子たちが騒ぎ出す。
あの子もなんて時に女の子に戻るのさ……
どうやって聞いたのか鈴が乱入していきなりの衝撃砲を撃つがラウラがAICで無効化。
礼を言う一夏にマウストゥマウスで唇を奪った。
「お、お前は私の嫁にする!!決定事項だ!!異論は認めん!!」
と、まあ大胆なプロポーズ……
じゃないな。いろいろとツッコミポイントが多数ある
ドカァァァァァァァァン!!
今日も1年1組の一日は大騒ぎで始まるのだった…
Next…
簪の為にコジロウ用のパーツ作成を寧に依頼をしようかと思ったが…
しばらく会う時間がなかった為に、すっかりへそを曲げてしまった寧
将は材料調達の為に事前に調べていたパーツショップに寧を誘う事にした。
つまりこれは念願の初デートでもある。
その情報を聞きつけた妹・百合が何もしないわけがなかった……
次回「EP14 追跡・寧は兄の想い人か?」
「あの~そろそろやめませんか?」
「いいえ、本当にあの二人がラブなのかを見極めるのが妹の使命なのよ!!」