インフィニット・ストラトス~紡いだ想い、再び~   作:サウス零

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第一話行きます

基本は「主人公」一人称をメインにしています。


EP1 接触・赤き鋼鉄

Main view

 

「くっ……ここは?」

 

俺こと『綾月将』は(ヴェイド)との死闘を制したが亜空間から脱出する力はもうなかった。

 

ここまでかと思ってそのまま眠ろうかと思えば、誰かに呼びかけられて意識を取り戻す。

 

辺りは人気の感じない、機械のクレーンアームが見え隠れする場所だった。

 

ヘルメットのサーチシステムを使って分かったのは日本の何処かであることだけである。

 

「空間を抜けたのか、ここは一体…?」

 

俺はしばし歩いてみると、広い空間に出る。そこは何処かのアリーナのような施設だった。

 

「妙な場所に出てきたものだな…出口は何処だろうか?」

 

さらに歩いていると、女性が一人歩いてきた。

 

「すみません。ここの出口は何処ですか?」

 

「はい、ここからまっすぐに行った先のゲートの隣にドアがありますから、そこから出れます」

 

「ありがとうございます、では…」

 

と女性にお礼と述べて立ち去ろうとしたが…

 

「……」

 

「……」

 

「って、あなた誰ですかっ!?」

 

「通りすがりの迷子、デスッ!!」

 

速やかに脱出開始。

 

ゲートの前にたどり着き、ドアノブを掴もうとすると…

 

「動くなっ!!」

 

声のする方向を見ると、数名の女性が見たことのない緑色の機械の鎧を纏って銃を構えている。

 

「両手を挙げて、しゃがんで膝を付けろ」

 

さらに銃の数が増えて俺に要求する面々。

 

「参ったな…参った参った…」

 

そう言いつつ組んだ手の中に丸い物を出現させる俺は思いっきり…

 

「本当にな!!」

 

ピカッと光を放つそれはスタングレネードを投げる。

 

女性達が怯んだ隙にドアを開けて、その場を後にして次の出口を目指す俺。

 

広い路地がある場所に着地した瞬間、メットからの警告アラームが鳴り響くと目の前にマシンガンの銃弾が飛んでくる。

 

「ぐらっちゅ!!?」

 

直撃をもらい吹き飛んでしまうが、このフェイタルアーマーにはダメージは薄い。

 

直ぐ様に起き上がり周囲を見渡すと……

 

「はああぁぁぁぁっ!!」

 

先の緑色とは異なる灰色の装甲を纏った女性が等身並みの太刀で踏み込んできた。

 

「っ!?」

 

間一髪、白刃取りで受け止めたが、アーマーの腕部に火花が散り力が抜けていく。

 

隙を突かれ、振り込んだ太刀をまともに受けてしまい空高くと吹き飛ばされる。

 

飛ばされた勢いを利用して脚部のスラスターを噴かせて離脱に成功するがその先は深い森の中に飛び込むのだが、

 

「へっ!?」

 

さらに落ちた先には葉っぱに隠れた大きな穴があったのだった。

 

「おちたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!?」

 

――――――――

 

「いってててて……はぁ、今度は何処よ?」

 

落下した先は埃の被った小さな整備室のような場所だった。

 

エリアサーチをするがどうやら追っ手も撒くことだ出来たようだ。

 

「さて、また出口探しか……」

 

散策にはそれほど時間はかからなかった。

 

この場所はどうも2~3機ぐらいの整備格納庫であり、5~6人位の寝起きが出来る生活スペースがある。

 

だいぶ使われていないためだろう、電気・ガス・水道の装備が全く無かった。

 

格納庫にはさらに扉があったので入ってみるとそこには破棄された機械部品が山のように重なっていた。

 

「ん?」

 

ふと気づいた俺は奥に進んでみるとそこには一体の赤いロボットが幾つもののチューブにつながって封印されるように眠っていた。

 

「ロボット……?」

 

思わずその赤いロボットの頭部に触れた時、光が俺を包み込んだ…。

 

 

 

「なんだこの空間は!?」

 

視界にデジタル数字が大量に舞い上がる不思議な空間が俺のまわりを舞い踊る。

 

やがて、数字の山が一つの塊となり現れたのは先ほどの赤いロボットだった。

 

ウサギの耳を思わせる2本のアンテナと大きな瞳を映すモニターアイがどこかマスコットのような愛くるしい特徴を持っている。

 

「君が…ボクの……」

 

「お前は…さっきの!?」

 

「君の力を……貸してほしいんです」

 

「俺の力…?」

 

「はい…この世界にある存在が誤った使い方をしているんです。」

 

「誤った使い方…?」

 

「その存在は本来ボクと同じように人間と共存するロボットとして生まれるはずでした。

 しかし、ある人物が全くの異なる存在『インフィニット・ストラトス』という物に作り変えられたのです。」

 

「インフィニット・ストラトス…」

 

ロボットからの説明は続く…『IS』ことインフィニット・ストラトス

 

宇宙活動用に作られた高性能のパワードスーツであったが、その汎用性故に兵器と運用されており、

 

しかも現存するあらゆる兵器を遥かに凌駕している。

 

しかし、それを運用するのは女性だけしか出来ないと言う欠点を持つ。

 

この欠点が世界に影響して女性が男性より優遇されている結果が生まれた。

 

「なるほど、それでお前さんは何をしたいんだ?」

 

「今更回収をしても仲間は戻ってきません…なら、彼らの心を目覚めさせれば一方的な使い方を止めれるかもしれないって……」

 

「だが、そいつらの意識を目覚めさせても、世界が変われる保証はないと思うぜ?」

 

「だとしても、ここでじっと見ているよりいいです。ボクの自己満足に終わったとしても何処かで変わってくれると信じて…」

 

「いいだろう、そのミッション…この『ファルシオン・エデンシス』が引き受けた」

 

「ありがとうございます!!」

 

「よし、そうと決まればまずはここの脱出だな…ええっと…」

 

「あっ、自己紹介が遅れました。ボクの名前は『ロボまる』です。よろしくおねがいします」

 

ロボット=ロボまるから差し出された手に、俺はメットを解除して素顔を見せて答える。

 

「こちらこそ、よろしくな。俺はショウ、『綾月将』だ。素顔の時は将と呼んでくれ」

 

「うん、よろしく。ショウ」

 

握手を交わした俺たちの手から光が放たれた…

 

そして、俺には見たことないアーマー、いやISを身にまとっていたのだった……

 

《ファースト・シフト完了》

 

「これがインフィニット・ストラトス…?」

 

《うん、ボクの場合はISに変形できるロボットとちょっと違うんだけどね》

 

「アーマーのシステムもリンクして使えるなんてお前本当に凄いな…」

 

そう、今の俺はフェイタルアーマーの装甲の上に更なる腕部・脚部・背部ユニットが装備されていた。

 

こういうタイプを全身装甲『フルスキン』と呼称するとのことだ。

 

《ボクもビックリしてる。ボディの奥からすごい力があふれてくる感じだよ…》

 

「おし、出発だ!!」《おおっ!!》

 

 

 

 

格納庫から脱出した俺達だが完全なる脱出は叶わなかった。

 

やはり上空からは相手の配置数が上で慎重に動いていたが、

 

ISのセンサーはどうも優秀らしい。

 

《3時からマシンガン、6時から接近!!》

 

「あらよっと!」

 

先ほどのアリーナらしき場所に逃げ込む俺。

 

ロボまるからのナビゲーションで冷静に回避行動を繰り返すがなかなか諦める気配がない。

 

「このままじゃジリ貧だ攻勢に出る。ロボまる、ウェポンセレクトだ」

 

立体モニターに武器が表示された。基本武装はナックルユニットに…

 

《両アームにそれぞれ、右にライフルと左にマシンキャノンが内蔵、特殊武装にファイアナックルが使用可能》

 

射撃武装に拳闘武器か、上等だ…

 

背部の飛行ユニットが点火、粒子を巻き上げて、一気に1体のISに接近をする。

 

マシンガンで迎撃するが、弾道は解析済み。

 

左肩のスラスターを噴かせ、軌道を反らす。

 

すかさずに右肩を噴かせ、一気に相手の側面を捉えると右手を構える。

 

アームパーツが展開して一基の銃口が狙う、トリガーを引くイメージを起こし竜巻状のビームが

 

相手の背部ユニットを貫通した。

 

「そんな、光学兵装なんて!?」

 

驚きの声を上げて機体は墜落する。

 

「このふざけた真似を!」

 

別方向にいたISがライフルと撃ってくるが…

 

「そんな…当たったはずなのに…」

 

ロボまるの装甲もまた頑丈であった。

 

「遅いっ!」

 

左腕のマシンキャノンを放つ、ビームの粒が相手のライフルを潰したと同時にライフルが背部ユニットを破壊する。

 

この地点で8機のISを撃墜した。

 

「よし…パイロットは生きてるな」

 

《撃墜機体の生命反応確認済み。ISには絶対防御が搭載されているけど、エネルギーありきの機能だから気を付けないと…》

 

「本当に……多少の装甲があるにしても危機感考えてない設計だ…本当に宇宙に行く気あるのかと疑うぜ…」

 

《本来の設計目的から大いに思想が外れているからね今の機体には……ッ、4時と7時から2機づつ接近!》

 

「接近戦で殴り落とす!!」

 

大きな円弧の軌道線を描き、射程内に捉えると、

 

ワンツーパンチ、アッパーカット、回し蹴りと連撃し、とどめの踵落としを叩き込む。

 

残る3機も同じモーションで特に飛行能力を重点に狙う。

 

落下していく中、1機だけが銃を構えて振り返った俺の背中を撃とうしたが、

 

スラスターの勢いを乗せて肘打ちを腹部に叩き込み、壁にのめりこませた。

 

《レーダーに敵影なし、今の内に……6時にIS急接近速い!?》

 

「ちいっ、しつこい!!」

 

一息着けると完全に油断した。だが何とか攻撃を受け止めて弾き返す。

 

相手は先ほどのグレーの機体だが乗っている人間からすごい威圧感を感じた。

 

「貴様、何者だ…。何の目的で学園に侵入した?」

 

研ぎ澄まされた瞳を持った女性が威圧感をかけて問いただしてくるが、今まで立ちはだかった多くの猛者に比べると楽な方だ。

 

「学園?ここ学園だったのか初めて知ったぜ」

 

「なっ…!?男だと」

 

俺の声を聴いて驚きの顔を隠せない女性。いかん、男だとばらしてしまったドジったかな…

 

「男だったら何か悪いか?」

 

「そうだな、悪いが貴様を拘束する!!」

 

「うわっ、理不尽!?」

 

女性が太刀を構え直し、一気に踏み込んできた。

 

速い、速すぎる。ライフルとマシンキャノンが展開できず、受け止めるのが精一杯。だったら!!

 

「うおぉぉぉぉぉ!!!」

 

スラスターを噴かせて上空を先に逃げると女性もスラスターを噴かせて追いかける。

 

「ロボまる、今の俺達で最高の攻撃力を放てる武器は!?」

 

《あるけど、今はソフト不足で使えないよ!》

 

「なら、フェイタルアーマーとの武器を組み合わせれるか!?」

 

《ダメだ、プログラムの組込み時間が圧倒的に足りない!》

 

「くっどうする…!?」

 

武器リストを再確認すると別ウインドウにアイテムが出てきた

 

こいつは使える…

 

「ファイアナックル展開、俺のタイミングでこのアイテムを脚部に展開してくれ!!」

 

《わかった!!》

 

スラスターを最大モードに切り替えて距離を取って右腕を構えた。

 

構えた右腕に炎のエネルギーが集まっていく。

 

「行くぜっ!!!」

 

スラスターを再度吹かせて足から急降下を仕掛ける。

 

「何処を狙っている…?」

 

女性から軌道が外れているが狙いはそこじゃない。

 

最初に来たとき観客席らしき場所には黒い壁が張られている先だ。

 

「今だ!!」

 

《ホッピング・コイル装着》

 

脚部に展開された大型のポッピングが壁と脚部に縮み込まれて、一気に反発した。

 

「ファイヤァ!!!」

 

「なっ!?」

 

2段構えのフェイント攻撃に女性は太刀を振り込みが僅かに遅れる。

 

俺の拳と女性の太刀が激突するが勢いはこちらが上、耐え切れなかった太刀の刀身がボキリと折れてしまい欠片が空を舞い落ちた。

 

ファイアナックルの爆風で本体にもかなりのダメージが発生したはず。

 

「よっしゃぁぁ!!このまま逃げるぜ、ロボまる」

 

《…》

 

「どうした?」

 

《ごめん…ショウ……エネルギー切れ》

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんですとぉぉぉぉ!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

うん、なんとなくわかった。

 

長い間あんな倉庫にほったらかしのロボまるにあれだけの軌道に戦闘とこなせたのは奇跡なのかもしれない。

 

俺はそのまま地面に落下すると目の前が真っ暗になった。

 

Next…




赤き鋼鉄の依頼を受け、二度目の高校生活…

しかし、周りは一人を除き、女性だらけ…

二人目の男性搭乗者という形で学園に保護を兼ねた入学。

次回「EP2 二度目の高校生・クラスメイトは女子だらけ!?」

「むしろ、呂布じゃね?」
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